DQ11
【ホムラの里】出身の鍛冶職人。
既に故人なのか存命なのか不明だが、各地に鍛冶職人イッテツの記という書物を残している。この時には48歳である。
この本は全部で3章からなる本であるが、どちらかと言えば自身の母親に宛てた手記に近い文章をしている。
内容はと言うと、
- 「第1章 夢のはじまり(ホムラの里)」
ある日イッテツは里の風呂屋で拾った【ちいさなメダル】の精巧な星の細工に感動し、これを作る方法を学ぶ旅に出た。 - 「第2章 夢のまにまに(【ダーハルーネの町】)」
海の向こうにちいさなメダルの学校がある情報を得て、そこなら作り方も教えてくれると思い直行。この時にしれっと【海の男コンテスト】で優勝している。 - 「第3章 夢の果て(【ソルティコの町】)」
辿りついた先は男子禁制の【メダル女学園】だったので、校門の前に立っただけで警備の男(おそらく【ギリアム】)に取り押さえられてしまう。
こうしてちいさなメダル作りを断念した彼は、せめてメダ女の名物であるスズランの花を摘んで、これを母へのお土産にしよう…と書き残して、その後は消息不明である。
ちなみに、好きな食べ物はアジのナメロウらしいが、こんな鉱山地帯の山奥の里でそんな漁師メシにありつけるのだろうか。
そして出身地・職業ともに海とは無縁なのに海の男コンテストで優勝と、文面だけ見てみるといまいち想像のつかない謎の人物であった。
DQ11S
無印では手記のみの登場であったが、追加ストーリー【希望の旅芸人】にて本人が登場したことで、存命の人物であり、更に異変後に結成されたシルビアの世助けパレードのメンバーの一人であったことが判明した。
手記の中では48歳だが、毎年行われる海の男コンテストの前回優勝者はレアル、今年は悪魔の子騒動で開催中止と、少なくとも海の男コンテストを優勝した年から2回以上はコンテストが行われているため、手記を書いた48歳の頃から2年以上は経過していると思われる。そのため現在の年齢は最低でも50歳以上。
英語版での名前はTetsu。CVは小西克幸(【ベロリンマン】、【ムンババ】と兼役)。
容姿はホムラの里出身でありながらモノクルをつけた西洋紳士風の中年(服装はホムラの里のモブと同じ)。
既にPS4版をプレイしたことがある人には「【ナカマよび】で出てくる片眼鏡のおっさん」と言えば伝わるだろう。
実際DQ11Sが発売される以前までは「シルビアの父親と外見年齢が一緒ぐらいの人がシルビアをオネエさまと慕っている」とネタにされていた存在が、見覚えのある名前で追加ストーリー早々に出てきて驚いた人もいるのではなかろうか。
ちなみに異変前にホムラの里に行っても彼の姿は見られないが、【ダーハルーネの町】に彼とそっくりなNPCがいる(北西のケーキ屋の隣の家。この家の本棚には「鍛冶職人イッテツの記」第2章の本が置いてある)。しかし、このNPCは美術品がどうのこうのと言っているので、関係はないと思われる。
追加シナリオ【希望の旅芸人】では、世界崩壊後にダーハルーネの町に滞在している。
母親への土産であるスズランの花の入った荷物を【ドテゴロ】一味に奪われ意気消沈しているところを【シルビア】と【アリス】に助けられ、彼らに深く感謝して帰途につく。
人助けの旅を続け、ダーハルーネからサマディーを経由して里にやってきたシルビアと再会し、世助けパレードの【ナカマ】となった。
これにはイッテツの母も同意の上で、世界に異変が起きて無事かどうかも分からない息子が帰ってきたことをシルビアに深く感謝しており、またシルビアの熱意とナカマ達の意気込みに感化されたイッテツの心中を察し「息子をよろしくお願いします」と快く送り出している。
なお最初は母親のことをおっかさんと呼んでいるが、ナカマになる際にオネエ言葉になった都合で母親をママと呼ぶようになる。
また同じくナカマになったドテゴロ達とは略奪者とその被害者という関係なのだが、ドテゴロ本人はホムラの里に向かう道中で「イッテツには改めて謝罪したい」とも言っているため、描写されていないものの和解はしたと思われる。
ちなみに、ストーリー上で加わる仲間たちが武器として装備する馬の頭や羽の派手な飾りのついた装飾棒は、彼がお礼としてシルビアに手渡したもの(データ内では世助け隊のウマヤリ、羽根ヤリ、星ヤリ、旗ヤリとして存在)。
そして、パレードを彩るお神輿もイッテツの作。
鍛冶師らしく武器を作り、神輿を作り上げることから建築にも造詣が深いという、職人としてマルチな才能を持っている。
しかも神輿は、「これはアタシとママからの感謝の気持ちよ!受け取って!」と言った直後、何かを組み立てるような効果音と共に超高速で仕上げている。ものすごい才能だ。
だが、彼が作るものはどれもこれも装飾が華美…どころか、ド派手である。趣味なのだろうか。
ちなみにイッテツが神輿を組み立てる時、「アタシの」ではなく「アタシとママからの」と言っている。つまり共同制作か?まさかイッテツのママにも、神輿を組み立てる才能があるのだろうか。
改めてナカマよびの連携ムービーを見てみると、小太鼓担当の【バッチ】と共にリュートのような弦楽器を奏でているため、芸人として楽器を嗜むようになったようだ。
また、異変後におけるシルビアと父ジエーゴの再開イベントでは、10数年ぶりに再会したシルビアと父の姿を見て親子の心の絆について言及しているが、追加ストーリーで判明した経歴をみるに深いセリフと言えよう。
ソルティコの町に着いてからは、昼は二日酔いの人を介抱し励ましている一方で、夜は亡くなった酒場のマスターに変わりバーテンを務めている。
…ちなみに二日酔いになってる理由はイッテツに飲まされすぎたせいである。