【ポルトガ】

Last-modified: 2024-04-15 (月) 23:25:50

DQ3

【ロマリア】の西方に位置する、【くろこしょう】が大好きな国王が治める国。対岸には【ポルトガの灯台】がある。
SFC版【公式ガイドブック】での英語表記、および英語版での地名(全機種共通)はPortogaである。
 
沿岸国であるため城下町に港があり、【ポルトガ王】【船】を所有している。
ロマリア地方と地続きではあるが、【ロマリアの関所】のカギが閉ざされているため、【ピラミッド】【まほうのかぎ】を入手してからでないとここに来ることはできない。
フィールドグラフィックはFC版は町、リメイク版は城と異なる。
王様に話しかけると何の前振りもなくいきなり黒胡椒を求めて東方への出発を命ぜられ、【ノルド】に伝えるメッセージが書かれた【おうのてがみ】を貰える。
なおFC版ではここでセーブはできない。
城内にいる爺さんから真実を聞きたいか?と問われ、「はい」と答えると「いそがば まわれ!」が真実だと聞かされる。
正味、特になんの冒険のヒントにもなっていない。
しかし、実は先人である【オルテガ】【オーブ】【ガイアのつるぎ】を手に入れずにネクロゴンドに赴いて火山に落ちて行方不明になり、アレフガルドでは【たいようのいし】【あまぐものつえ】を収集することなく【ゾーマの城】に渡ろうとしたせっかちプレイに対するアンチテーゼになっている。
主人公のこれからの冒険は、まさに「いそがば(世界を)まわれ」なのである。
 
城内には【バリアー】付きの宝箱が3つあるが、中身は88G、【まだらくもいと】、そして罠アイテムの【スタミナのたね】と非常に微妙。
普通にプレイしていれば、本作ではここがはじめてのバリアーとなるだろう。
後期版ROM(及びWii版)で【ランシールバグ】を起こす場合、あらかじめHPを減らしておく際に最も適当な場所である。
 
【ノルドの洞窟】を越え、【バハラタ】で黒胡椒を入手して王様に渡すと勇者として認められ、船が貰える。
これ以降一気に冒険の幅が広がることになるだろう。まずは対岸の【ポルトガの灯台】へ行こう。
 
また城下町には【バラモス】に呪いをかけられた【カルロス】【サブリナ】の二人がいる。
バラモス討伐後に再び彼らの元を訪れるとお礼として【ゆうわくのけん】が貰える。
【上の世界】で、バラモス打倒後に住民のセリフが変化する場所は、ここと【アリアハン】のみ(リメイク版では【海賊の家】なども)。
 
町に入って北側の大外を通って海沿いを歩くと地下室があり、この二人の呪いについて話してくれる神父がいる。
大半のプレイヤーはこの地下室に気がつかず、船がもらえたときにはじめて気づいただろう。
なお船がもらえたときにこの地下室に入ると、船の位置はもらったときの位置(城の前)に戻ってしまう。再び城まで乗りに行く羽目になった人も多いだろう。
この神父から呪いの話を聞いて【エリック】【オリビア】のことだと勘違いした人もいたとか…。
ちなみに神父がいるにもかかわらず、この国には【教会】が存在しない。
 
名前の由来はもちろん「ポルトガル」である。世界地図でもほぼ同じ位置。
…なのだが、厳密にはポルトガルはイベリア半島の南西の一角であり、半島の南東にあるポルトガの城は現実の場所としてはスペインだったりする。
まあDQ3の世界ではこの半島に国がひとつしか存在しないので、イベリア半島にある国ならどちらでも良かったのかもしれないが。

リメイク版

王の側に【大臣】が登場し、冒険の書の記録を行ってくれるようになった。
また道具屋の向かいの武器屋が営業している。
牧場では【ちいさなメダル】が拾える。
 
城内の宝箱は中身が変更され、88Gと斑蜘蛛糸が【いかりのタトゥー】【まふうじのつえ】になった。
スタミナの種だけはそのままだが、【たいりょく】の仕様変更により有用なアイテムとなった。
バリアーのダメージで仲間は死ななくなったので、ためらうことなく速やかに入手すべきである。
 
バラモスの打倒に合わせて、カルロスとサブリナ以外の住民のセリフも変化するようになった。

小説版

王都の人口は2万4千。
パーティの路銀を持ち逃げした【商人】サバロが、黒胡椒の輸入によって成功した国。
パーティは彼からの「オーブに関する情報を提供する」という手紙により、【イシス】からの貿易船で訪れることになる。
船はサバロから譲り受けるもので、王は登場せず。

ロトの紋章

ロマリアとは友邦。復活した【異魔神】に攻め込まれ大砲で攻撃したが、口からの光線で一撃で町を破壊され、【超高密度魔法言語】「ひょうが」によってポルトガ全土を一瞬で凍りつかされ、死んだ民の魂は異魔神に抜き取られ「げっこう」で幻の月に変えられてしまった。

余談

ポルトガルも含め中世のヨーロッパでは、胡椒は重要な香辛料であると同時に「ペストの特効薬になる」と信じられていたために非常に貴重かつ高価な存在であった。
そして、陸路からだとイスラム商人の掛ける関税が加えられ銀に匹敵するほどの高級な存在と化していた事が、海路からの入手への動機となった。
(世界史上での所謂「大航海時代」へ繋がる。)
その後ヴァスコ・ダ・ガマによって、アフリカ大陸南端周りで直接インドへ行く航路が開拓され、船による交易が開始されたことはよく知られているところだろう。
ちなみにバハラタも現実の世界地図のインドの辺りに位置する。
また、ポルトガの灯台にいるあらくれから紹介される航海ルート(FC版)はこのヴァスコ・ダ・ガマの航路に沿ったものになっている。