【一軒家】

Last-modified: 2024-03-17 (日) 07:46:17

概要

人里離れた所にぽつんと建っている一軒の家。
SFC版DQ5からマップ上でのグラフィックが作成された。
ストーリー上重要な役割を果たすところもあれば、ちょっとした冒険のヒントをくれる程度のところもある。
DQ6のアークボルト北のように、一軒家が数軒並んで集落のような状態になっている場所もある。
DQ7ではグラフィックが二種類あり、白い壁に青い屋根のタイプと、茶色の木造タイプがある。
 
外見は同じ一軒家でも、中に入ってみると中身は様々。
ただの民家だったり、【マーズの館】のようにすごい人が住んでいたり、【森の教会】のように宿泊可能だったり、中にはカジノまで併設された【旅の宿】なんてものまである。
ちなみに、シリーズ初登場は、【ビスタ港】である。
ただの民家の場合【ゼボット】【アントン】といった人間嫌いが住んでいることが多いが、「こんな所に人が来るなんて久しぶりだ」と言って喜んで歓迎してくれる人も結構いる。
喜ぶくらいなら引っ越せばいいのに。
 
「街から離れた場所に位置し、主人公に情報やアイテムを与える人の住む建物」という仕事は、かつてはもっぱら【ほこら】が担当していた。
だが、時代が下るにつれてほこらは減少し、一軒家がそうした役割を果たすことが多くなっていく。
この間、「勇者」、「ロトの子孫」といった権威を元に、神官や精霊の支持を受けて悪を討つものであったDQは、徐々に人間たちが人間の力で悪に立ち向かうストーリーへと移行していっている。
主人公の世俗化が進行するのに伴って、主人公を支える存在も世俗化していったと見ることができるだろう。
 
ちなみに、一軒家が初登場したSFC版DQ5では、一軒家とほこらの境界にブレが見られた。
例えば、勘違いされがちだが、【ネッドの宿屋】はほこらグラフィックである。
一方で、ネッドの宿屋と全く同じ構造の【うわさのほこら】は「ほこら」と名がついている割に一軒家のグラフィックが使用されている。
SFC版DQ5において、一軒家のグラフィックが使用されている施設は、ビスタ港、うわさのほこら、【ジージョの家】のわずか3か所のみである。
 
ほこら→一軒家への移行の過渡期にあたるのがDQ3やDQ4である。
DQ3の【変化老人の家】やDQ4の【きこりの家】などは実質的には一軒家の役割を果たしているが、マップ上でのグラフィックは前者は【草原】、後者はほこらである。
DQ4製作時に「一軒家グラフィック」を作る必要を感じた制作スタッフがDQ5で一軒家を搭載したのだろう。
かくして、一軒家はみるみる内にほこらの存在感を圧倒し、DQには欠かせぬ存在となって今に至っている。
リメイク版DQ4では、この一軒家グラフィックが逆輸入されている。