【幻惑】

Last-modified: 2024-03-24 (日) 00:10:34

概要

DQ2以降に登場する【状態変化】の一種。 作中の簡易ステータスには『マヌーサ』と表記される。
戦闘中のみ有効で戦闘後には例外なく治る。
他のRPG作品で「幻惑」というと、およそ「混乱」のイメージが強いが、DQにおいての意味合いは全く異なる。
DQにおいて「幻惑」とは「【命中率】の低下」を示すことが圧倒的に多い。
他のゲームでいう「くらやみ」「もうもく」「めかくし」等に相当する(トルネコシリーズでは相手を【めつぶし状態】【まどわし状態】にする攻撃は存在する、また彼のデビュー作となったDQ4でも砂かけでめつぶしがある)。
精神的に「幻惑されている」のではなく、敵の「幻」がいくつも見えていて「惑わされている」状態である。
作品によっては「幻影」と表現されていることもあり、そちらの方が判りやすいだろう。
DQ3までは状態表示がされないため、頭で把握しておかなければならず、忘れたり把握間違いしたりすると予想外にモタついて傷を広げることもあった。
 
これを引き起こすのは呪文【マヌーサ】のほか、特技【すなけむり】などがある。
ステータスウインドウでの表記は「マヌ」または「マヌーサ」がほとんど。
DQ5以降に登場する【まぶしいひかり】は効果は類似しているが、別個の状態異常となっている。
 
なお、DQ2以降は本編作品で皆勤の状態変化であるが、道具使用や武器の追加効果でこの状態にする手段は意外なほど登場していない。
作品でいうとDQ2、DQ8、DQ9の3作のみで、しかもDQ2の【ひかりのつるぎ】とDQ8以降に登場した【砂塵のヤリ】という、いずれも幻惑効果があまりありがたくなくなる頃に入手するアイテムである。
 
また、それほど歴史ある状態異常ながら勝敗・生死との距離を鑑みると軽度の異常という認識だったようで、幻惑にしぼった解除手段はずっと登場せず、能動的な治療は【ひかりのはどう】のようなゲーム後半習得の汎用手段、もしくは【死亡】→蘇生ぐらいしかなかった。
しかし長い時を経て、DQ10でようやくピンポイントに幻惑を治療する【マヌーハ】が現れている。

DQ2

初登場。この状態変化にかかると、通常攻撃の命中率が3/4(75%)になる。…が、かかったところで75%の命中率があるので意外と当たる。なのであまり怖くない。
こちらが使ったところでも一緒。ほとんど効いた感じがしないのはこのためである。
とはいえ、本作では【スクルト】も欠陥品なので、コレに頼らなければならないことも多い。

リメイク版

低下率が1/2に強化。スクルトも強化されたが、【守備力】は上昇が254で打ち止めなので住み分けはできている。
ちなみに、リメイク版DQ2では「幻惑状態の敵に対してはこちらの攻撃が必ず命中するようになる」という隠し効果もある(本来【回避率】が設定されている【モンスター】でも幻惑状態にすれば身をかわされることが無くなる、この隠し効果は同作の【眠り】にも設定されている)。

DQ3~8

通常攻撃・物理系特技の命中率が3/8(37.5%)になり、攻撃の半分以上は当たらなくなってしまう。
作品にもよるが、【どくばり】など例外もある。
 
こちらが受けてしまうと、物理攻撃が当たりにくくなるので、非常に鬱陶しい。
特に、戦士系は強力なダメージソースになっていることが多く、打撃攻撃が当たらないと敵の数が減らせず、苦戦したりピンチに陥る可能性が出てくる。
直接攻撃や物理系特技がメインであるキャラの【耐性】は上げておきたいところだが、幻惑耐性のある【防具】【装飾品】は、眠りや【呪文封じ状態】【混乱】などの耐性と比べて少ないのが泣き所。
能動的に治す方法も数少なく、大抵の作品では戦闘中永続か、治るにしても時間経過でしか治せない。
【呪文】【特技】という逃げ道があるからだろう。
 
一方、こちらから相手を幻惑状態にした時は、もちろん有利な状況ではあるものの、37.5%という中途半端な命中率が残っているので、当たる時は当たりまくる。
相手を幻惑状態にしたとしても、効果を過信したり、油断したりするのは禁物。
また、守備力無視の【痛恨の一撃】【みなごろし】【まじんぎり】の類には基本的に幻惑効果が働かないのも向かい風。
なお、痛恨の一撃の場合、実際に痛恨が発動した場合だけでなく、痛恨の一撃が「選択された場合」に幻惑が適用されなくなる。つまり、「痛恨が発動せずただの通常攻撃になった場合」も命中率低下の適用対象外となるのだ。ずるい。
痛恨が選択されたら確率で発動する仕様のSFC版DQ3やPS版DQ4などの場合、「痛恨のモーション」の際、痛恨が発動するかしないかに関わらず攻撃を外してくれないので、それが確認できるだろう。
もちろん、守備力を無視してダメージを与えるタイプの【痛恨の一撃】(貫通型と【攻撃力】5倍型)や、PS版以降DQ5の【空高く舞い上がる】で痛恨の一撃が発生した場合も、幻惑状態は影響せず必ず当たるので注意。
 
これらの仕様が悪影響を与え印象が悪いためか、基本的に相手を幻惑状態にする呪文特技は「使えない」というイメージが付きまとう。
一方で、【回避率】の上昇は痛恨にも効く。痛恨対策なら、回避率を上昇させる装備をした方がマシだろう。

DQ9

この作品以降では痛恨の一撃などにも幻惑効果が働くようになった。
スクルト等と差別化されたため、相手を幻惑状態にする価値は大幅に上がったと言え、本作以降、幻惑状態の有効性が徐々に認識されるようになっていく。
幻惑状態にする特技として【花ふぶき】【スキャンダル】なども登場。

DQ10オンライン

命中率が45%程度になったが、【あんこくのきり】による幻惑は命中率が20%に下がる。
また、遂に幻惑を治療する呪文【マヌーハ】が登場。
物理攻撃が非常に強力な強敵も多く、それらの相手に有効。

DQ11

ボスを含め、物理攻撃メインでありながらこの状態異常が有効な敵が多い。
もちろん痛恨に対しても有効な防衛策となる。

ヒーローズ1

味方に使用者がおらず、【モンスターコイン】でも使えないため、敵専用。
食らうと、通常アクションの命中率が0%になるというとんでもない効果。
【MP】が切れていると、食らったキャラは実質何もできなくなるため、睡眠状態よりタチが悪い。
キャラクターチェンジで対応せざるをえない。

魅惑のリボンの効果で幻惑は発生する。

ヒーローズ2

前作とはうって変わり味方でも幻惑の使用者が現れた。
【ミネア】【月のカード】【ゼシカ】【スパークショット】がこれに該当し、モンスターコインでも【ダックスビル】の砂つぶてのような技が実装されている。
【武器】でも【オルフェウスの弓】のように幻惑効果をたまに与える武器が存在する。