概要
不思議のダンジョンシリーズに存在する、アイテムの正体を暴く行為。
不思議のダンジョンにはさまざまなアイテムが登場するが、その中には入手した時点では正体がわからないものがある。
伏せられている情報は「アイテムの種別」と「アイテムの状態」(装備品ならば呪いの有無および修正値、杖ならば残り回数)の2段階。
通常は種別が未識別状態なのは杖と指輪のみだが、【もっと不思議のダンジョン】など、その作品における難関ダンジョンの位置づけの場所ではさらに草や巻物など、ほぼすべてのアイテムが未識別状態から始まる。
たとえばトルネコ1で「松の杖」を入手した場合、それが【いかずちの杖】なのか【ピオリムの杖】なのかはたまた別の杖なのかはわからないし、残り回数もわからない。
この記事では黄色文字で書かれたアイテムを未識別状態、白字で書かれたアイテムを識別状態、松の杖のような名前を未識別名、いかずちの杖のような名前をアイテムの種別と呼ぶことにする。
武器や盾は種別がわかっていても状態が不明なら未識別状態であり、その他のアイテムは種別がわかった時点で白字で表される。
草や巻物には「状態」がないので白字であれば完全識別状態といえるが、杖や指輪は白字であっても状態はよくわからない。
未識別名には以下の性質がある。
- 冒険が終わるたびにシャッフルされる。ある冒険で松の杖がいかずちの杖であったとしても、次の冒険ではそうとは限らない。
- アイテムの種別と1対1対応している。よって、松の杖がいかずちの杖であるとシステム的に開示された場合、松の杖という未識別名のアイテムがすべて識別状態となって、いかずちの杖と正しく表示されるようになる。
- 未識別名はプレイヤーが書き換えることができる。松の杖を「いかずち」と書き換えた場合、松の杖という未識別名のアイテムがすべて緑字で「杖:いかずち」に書き換わる。
よってアイテム種別が未識別だったアイテムは同じ種別のアイテムの正式名が一度に開示されるが、指輪や杖などの状態はアイテム個々に違うので一つずつすべて調べないと完全識別とはならない。
最初から種別だけはわかっている武器や盾については、個々に開示させないと識別状態にはならない。
識別と呼ばれる行為には
- アイテムの正体をシステム的に開示させる行動が2種類
- アイテムの種別と状態を完全に暴く(本項では完全識別と呼ぶ)
- 未識別状態を識別状態に変える(状態は未識別の可能性あり)
- アイテムの挙動から正体を推測するテクニック
の計3種類があるので、それぞれについて解説する。
アイテムの正体をシステム的に開示させる行動
【インパスの巻物】を読んで対象に選択するか、【インパスの壺】に入れるとそのアイテムは完全識別状態になる(なぜか指輪については呪い有無が識別されない)。
それ以降、種別が未識別だった同名のアイテムはその冒険中に限り未識別名から識別されたアイテム種別の名称に変わる。(状態は未識別)
また、武器・盾を直接装備すれば、そのアイテムのみ完全識別状態になる。
これ以外に草を飲む(敵に投げつけても識別されない)か、巻物を読む(聖域の巻物を置いても識別されない)ことでも完全識別状態にできるが、この場合は使用したアイテムそのものは消費してしまう。
この「未識別のアイテムを使用して正体を探る」テクニックを「漢識別」と呼ぶこともある。漢識別を行うなら、拾えずの巻物などのヤバいマイナスアイテムだった場合に備えて、「探索を終えたフロアの階段の上」で行うのが望ましいとされる。
アイテムの挙動から正体を推測するテクニック
草や巻物と違って、杖は使用しても識別状態にはならない。
また、武器や盾と違って指輪は装備しても呪いの有無がわかるだけでやはり識別状態にはならない。
つまり、仮にアイテムの正体を正確に当てられたとしてもシステム的には表記が変わらない。
主に以下の行為でアイテムを推測するテクニックがある。
- 杖を降った際の効果から推測
- 草を投げつけた際の効果から推測(当然、投げつけたアイテムはロストする)
- 指輪を装備した際の効果から推測
- 入手した状況から推測(そのダンジョンで拾える同カテゴリの他のアイテムがすべて識別済みのときなど)
- 値段から推測(トルネコ2以降)
この他に、【聖域の巻物】限定で、落ちているときの周囲のモンスターの挙動から推測できることもある。
【転ばぬ先の杖】はわざと【転び石】を踏むことで判定できる。
巻物は使うと基本的に読んで消費されてしまうが、種類によっては使った際にすぐに読まずにアイテムを選択するステップが挟まれるため、そのときは読まずにキャンセルしても正体を絞り込める(インパスの巻物、【祈りの巻物】、【パンの巻物】)。
また、【パルプンテの巻物】については拾った時点で(仕様を知っていれば)正体を確定できる。
同じく【はぐれメタル】(トルネコ1ではもっと不思議のダンジョンに通常出現しないのでこれは激レアケース)が落とした草なら【幸せの種】で確定できる。
これらの方法でアイテムの種別を推測できた場合は未識別名を書き換えておくのが基本となる。
完全には識別できていなくても、わかっている情報だけでもわかるように書き込んでおくと役に立つ。
例えば、トルネコ1のもっと不思議のダンジョンでは振っても効果がない杖は転ばぬ先の杖と【ザキの杖】(初期状態では0回なので)があるため、これだけで確定とはならないが、「杖:からぶり」などの名前を付けておけば忘れてしまう心配がない。
また、完全識別前に「アイテムの状態」まで推測することは困難だが、呪われていなかった場合のちからの指輪の数値や、使い切ったあとに祈りの巻物で使用回数を増やした杖など、状態が完全にわかる場合もある。
ただし、これらを記録しておきたい場合、アイテム名としてメモする技は使えない(同じ種別のアイテムが一斉に同じ名前になるため)。この場合は己の記憶力か外部のメモ帳などに頼るしかない。