【さつじんき】

Last-modified: 2023-03-07 (火) 20:59:05

概要

DQ3から登場したモンスター。
覆面パンツのマッチョメンという姿が与える印象は強烈で、殺人鬼よりただの変質者にしか見えない。
マスクとマントは緑色で【カンダタ】そっくりだが、肌が黄土色、手袋とブーツが青みがかった灰色だという違いがある。
青肌の【デスストーカー】や灰色な【エリミネーター】と違って肌の色が人間とほぼ変わらないのも、ますます変質者っぽさを際立てている。
とはいえ洋モノのホラー映画には覆面で顔を隠した殺人鬼が大活躍するものが多々あり、そうした作品にちなんでいるとすればこいつの姿はあながち間違っているわけでもないのだろう。
 
色違いはエリミネーター、デスストーカー、カンダタ、【カンダタこぶん(DQ5)】【オルテカ】【やみのせんし】と非常に多い。
この他人間キャラの【オルテガ】がおり、モンスターズに登場するカンダタの亜種も含めると結構な数になる。
 
なおDQ8以降は【ごろつき】に改名。殺人鬼という単語に何らかの規制がかかったのだろう。
これ以前にも、種族名そのまま出てくるトルネコ3では仲間にしたときの名前入力で、「さつじん」とは付けられなくなっている。
殺人鬼という言葉が消えた割に皆殺しは以降の作品にも残っており、またDQ8では殺人の名を冠した新規モンスターも登場しているのだが……やっぱりなまじ人型なのがマズかったのだろうか。
ただ同じ人型でも【ビビンバー】系なんかお蔵入り同然の扱いをされており、改名で済んだコイツはまだマシなのかもしれない。
 
なお、リメイク作ではガラケー版以降のDQ3でも名前は変更されていない。

「この作品は本編が古いため、一部お見苦しい部分がありますが、作品のオリジナリティーを尊重し、そのままお送りいたします」

ということだろうか。

ちなみにDQ8でのごろつきの紹介は
「斧を振り回すマスクの怪人。敵の目の前でポーズを決めてテンションを上げる」
と、ゴロツキというより物騒な変質者ととれる文章だったが、少年ヤンガスにおけるごろつきの台詞は妙に不穏で、

「オレのそばに立たない方がいいよ。間違えてやっちゃうから」
「相手がニンゲンじゃなくなってもオレのやることはおんなじさ」
 
……と、「さつじんき」時代の面影というか、やっぱりやる事はやってそうな雰囲気であった。
何をどう間違えるのかはわからないが、やる気ならぬ殺る気満々なこの台詞からもとりあえず気概はみなぎっているようだ。物騒なやつである。
 
ちなみに危険度はこいつよりもごろつきの方がずっと上のことがほとんど。奴は痛恨の一撃こそないものの、出現数が多く、多彩な攻撃手段と優秀な耐性を併せ持っているのだ。
名前そのままの殺人鬼よりもゴロツキの方が厄介だとは……。

DQ3

【バハラタ東の洞窟】【ダーマ】周辺(夜のみ)、【ちきゅうのへそ】に出現するモンスター。
順当に進めていれば、バハラタ東の洞窟で最初に出会うことになるだろう。
 
HP、攻撃力、守備力、素早さといった数値や打撃一辺頭という攻撃手段が軒並み同地域に出現する【キラーエイプ】に近似している。違うのはこちらは【痛恨の一撃】がある代わりにMPを持たないことくらい。
最大同時出現数が3匹までというところも同じ。
しかし、あちらと違って痛恨の一撃を出す可能性がある分、一応こっちの方が強い。
攻撃呪文耐性は皆無で意外とアッサリ倒せるので、後回しにせずに痛恨が来る前に【ベギラマ】あたりでさっさと数を減らしてしまいたい。
ただし【わらいぶくろ】【げんじゅつし】など、補助呪文が厄介な連中と一緒に出たときはそちらを優先しよう。
なお、バハラタ東の洞窟以外では他のモンスターと組むことはない。
 
出現位置を見る限り、「ひとさらいのアジト」という場所柄の雰囲気を出すための演出用として設定されたモンスターなのかもしれない。
ちなみに(特にFC版では)カンダタこぶんよりは強い。
 
見ての通り得物は斧だが、落とすアイテムは【どくばり】
いかにも暗殺者っぽい武器ではあるが、魔法使い専用なので使いこなせているのかは謎…。

リメイク版

攻撃力が68から77とアントベアの攻撃力を逆転する形で強化されたが、集団攻撃武器が充実する頃なので、より数を減らしやすくなった。
また、地味に報酬が20Gから35Gにアップしている。
 
【格闘場】では【キラーエイプ】【ガルーダ】と対決。
ガルーダが大抵勝つものの、他の2体が勝つこももそこそこある。
能力値はキラーエイプよりちょっと上というレベルだが、攻撃呪文に対する耐性がないのに対し、キラーエイプはガルーダの放つベギラマに弱耐性があるため、その点は不利。
ただしこの中で唯一痛恨の一撃が使えると言う点を考慮にいれると、総合的に見てキラーエイプより僅かにコイツの方が有利。
だが、倍率に結構差があるのでガルーダにかけないのならキラーエイプにかけた方がいいかもしれない。

小説版

DQ3には未登場だが、同じ作者のDQ1の小説版では【ラリホーアント】【メドーサボール】らと共に友情出演。
流石に魔物扱いされており、人間が呪いで魔物化したという設定。
【雨のほこら】の魔女が【ぎんのたてごと】を掻き鳴らした事で現れたモンスターの中に混ざっていた。

トルネコ2

不思議のダンジョンの14~17Fなどに登場。表記は「殺人鬼」。
原作同様に痛恨の一撃を繰り出す危険なモンスターである。素の攻撃力も高めなので気をつけよう。【風来のシレン】で言うタウロス系のようなポジション。
経験値は多めなので、敵が強くなる次の階層に備えて稼いでおくのもいい。
ちなみに倒しても斧は落とさず、落とすのは上位のエリミネータ以降になる。
商人や魔法使いではただの攻撃力の高い敵だが、戦士だとさらに危険度が高くなる。
痛恨の一撃の追加効果に技のついた装備品を一定確率で壊すという作用があるからだ。
不思議やもっと不思議の14Fは通常攻撃で装備品を壊す【ゴーレム】もいて常に技付き装備品破壊の危険が付きまとう。

トルネコ3

表記は「さつじんき」。
初登場は【山脈の尾根】だが、ここではLv2で出現する。
以降【密林島の発掘場】【封印の洞くつ】【異世界の迷宮】に出現。
(GBA版では【テーマ別モンスターハウス】のパワーハウス、【エクストラモード】【異世界の試練】にも出現)
 
HP48、攻撃力16、防御18、経験値30(レベル1のステータス)。
HP51、攻撃力18、防御20、経験値45(レベル2のステータス)。
HP61、攻撃力27、防御27、経験値105(レベル6のステータス)。
 
系統特効という弱点は持たないが、斧を持つためか【剣系】として扱われるため【水がめ】で攻撃力を下げることができる。
【痛恨の一撃】に加え、思いっきり斧を振る【強化攻撃】も放つ。どちらも1.5倍ダメージの攻撃なのでどちらを繰り出されても大差ないが、痛恨の一撃は混乱状態でも放ってくる。
しかし、殺人鬼のくせに攻撃力は低く、痛恨の一撃や強化攻撃を出してもダメージは同フロアに出現する【キメラ】【トロルボンバー】の通常攻撃以下。
ポポロ編での密林島の発掘場でも、同フロアに出現する【マミー】の攻撃力に痛恨込みでも及ばない。
 
こんなヤツなので攻略本にも警戒しなくていいとまで書かれる始末。普通殺人鬼が近くにいるならものすごく警戒するべきだと思うがこんな体たらくならしょうがない。
異世界の迷宮でもLv2で出現するが、ダメージ量はやはり上記と同じくキメラなどの方が高い。
経験値も能力相応に少なく、敵としての扱いは悪い。
 
仲間にすると成長タイプ【攻撃・早熟】で、成長が早いのでそれなりに役に立つ。
同じ成長タイプのキメラよりもステータスは低いが、連戦向きのキメラと比べ2種の強化攻撃による瞬間火力がウリ。【普通・早熟】タイプの【メイジももんじゃ】も強いが、攻撃に専念してくれるのでバブルスライムとの戦闘にはこちらがむいている。
 
仲間にした時のデフォルトネームは「コロリン」。
この見た目に反して可愛らしい名前は上位種にも共通しているが、漢字で書くと「殺リン」なんだろうなぁと思うと背筋が凍るのは我々ドラクエファンだけではあるまい。ちなみに種族名をそのまま名付けようとするとNGワードに引っかかって名付けられない。
そんな、ひどい…。

ロトの紋章

モンスター名「さつじんき」としての直接的な登場はないが、魔人王になったばかりのジャガンが鬼兵団を率いてノアニールの街を襲撃する際に「地に眠りし殺人鬼どもよ でよ!」の詠唱と共に殺人鬼属のモンスターを召喚する描写がある。その言葉通り、地中から出現する描写があるため最初から完全なモンスターとも受け取れるが、アルスたちが直接的に戦闘するシーンはないため実態は不明である。