【マホターン】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 04:07:03

概要

DQ6で【マジックバリア】【ザラキーマ】などとともに初登場した【呪文】の一つで、【マホカンタ】の下位呪文。
名前の由来は文字通り魔法をターン(turn)させることからだろう。
薄い魔法の壁を張り【呪文反射】状態となって受けた呪文を反射する。
一定条件で効果が解けてしまう点がマホカンタと異なる。
条件を満たしさえすれば効果が解けるため、味方の呪文を受けやすいというメリットはあるものの、やはり効果が持続するほうが使い勝手が良いことや、多くの敵はかかっている者を狙わないというデメリットもある。
DQ8以降は登場しない作品も多いが、近年の作品では「味方全体に効果が及ぶ」(スーパーライト、DQMJ3)という方法でマホカンタと差別化されている。
DQ10からはマホカンタと同じく味方からの呪文は反射しなくなった。

DQ6

【魔法戦士】★4で習得。【スフィーダのたて】を使用しても発動する。消費MP4。
本作では1度呪文を跳ね返すと消えるという1回のみのマホカンタ。
【イオナズン】も跳ね返すが【メラ】でも消える。
DQ6では魔法使いがマホカンタを、その上位職である魔法戦士がマホターンを覚えるのだが、どう考えてもマホカンタの方が使いやすい。
 
1回で消えることから回復や支援の邪魔にもなりにくい……と思いきや、その特性を活用するのは極めて困難。
味方の呪文を受けた後に再度敵の呪文を防ぐにはいちいち張り直さなければいけない。
補助呪文を掛けきってからマホカンタを使うなり、自給自足できるキャラがマホカンタを使うなりした方が効率的。
強いて使い道を見出すとしても、「先攻でマホターンを唱える→敵の呪文を跳ね返す→壁消える→遅い味方の呪文が掛かる」
と言ったパターンが考えられるが、順番がずれたり相手が呪文を使わなかったりすると結局味方の呪文を跳ね返してしまう。相手のパターンを完全に見切った上で相当に緻密な素早さ調整をしないと実現しないだろう。DQ5よりもランダム要素が上がったDQ6以降ではなおさら無理。
 
初登場だからか、【しれんその3】【ミラルゴ】【デュラン】といったボスモンスターが使用する。
特にミラルゴは代表的なマホターン使いで、マホターンが消費されればほぼ確実に即座に唱え直すので攻撃呪文で攻めるのは得策でない。逆の言い方をすればニフラムなどの無害なもので壁を消せばほぼ毎ターン唱え直すので安全に行動を潰せる。しれんその3やデュランもミラルゴほどマメではないが唱え直す隙を作ることができる。知らない人にはマホカンタと同じぐらい厄介かもしれないが、知ってる人にとっては実質無駄行動に近い。
ぶっちゃければ単独で出てくるボスにとってはマホカンタの下位互換でしかない。
SFC版では一旦マホカンタが掛かると凍てつく波動がない限り攻撃呪文が腐ることから、バランス調整の一環と見た方がよいか。
 
リメイク版ではマホカンタが一定のターンで消えてしまうようになったが、マホターンは呪文を受けない限りは永続する。
そのため、必ずしもマホカンタの下位互換とは言えなくなった。
が、マホカンタが消えるほどの長い間呪文を唱えてこない相手にマホターンを唱える意味は限りなく薄いし、味方の呪文を邪魔することに変わりはないため、結局は使われることはあまりない。
判断力の高いボスを相手に1人で挑む場合は牽制するに使えなくもないが、そういう戦法が有効な相手と戦う時期にはまだ覚えていない可能性が高い。

DQ7

【ダークビショップ】★1、【にじくじゃく】★6で習得。
【トルナードのたて】を使用しても発動する。
 
モンスター職専用になってますますレア度が増した。
使うとマホカンタの効果がある【さざなみの剣】が冒険中盤で手に入ることも、この呪文にとっては逆風だろう。
敵では【ウィングドラゴン】【スライムエンペラー】【マジックアーマー】、そして【ネリス】が使用してくる。
 
発動ターンのみ全ての呪文を跳ね返し、そのターンが終わると消滅するという1ターン限定のマホカンタとなっている。
仕様が変更され、【しっぷうづき】のようにターンの最初に発動するようになったのだが、まるで知られていない。
PS版の公式ガイドブックを執筆したスタッフもこの仕様について知らなかったのかウィングドラゴンの項目には『マホターンで呪文を跳ね返して来ることがあるので、こちらが素早く行動できる時以外は、あまり呪文に頼らない方がよい。』と微妙にズレたアドバイスが書いて有る。
味方が使う呪文としては習得がやたら面倒であることに加え、実は【判断力】が最も優れたモンスターはこの先制効果を受けることができないのだ。
これは、判断力最高のモンスターはターン開始時ではなく「自分の番が回ってきた時」に行動を決定するため。
 
どういうことかと言うと、判断力が普通以下のウィングドラゴンとスライムエンペラーは、ターン開始時に行動を決定するため、ターン開始時点で既に「マホターンを使う」ことが決定しており、先制効果によって本来の行動順を無視してしまっても問題がない。
一方で判断力が高いマジックアーマーやネリスは、ターン開始時点ではまだ何の行動をとるか決まっていないためその時点では全く先制効果を受けられないことになる。
そのためマホターンを使うかどうかに関わらず先制タイミングでは行動せず、本来の行動順に従って自分の番がきた時に初めて効果を発揮する(先制効果は無意味)のである。
判断力に優れているのが有利に働かない珍しいケースであるといえよう。
 
余談だが、先制で身構えて呪文を跳ね返すという効果は、後のDQMシリーズの【呪文よそく】に受け継がれている。

DQ10オフライン

習得条件は【スーパースター】Lv30、【ラグアス】Lv37。
消費MPは3。
敵からの呪文を一度だけ反射するバリアを張る。対象は味方一人。

DQ10オンライン

スーパースターがレベル30で修得。消費MPは3。
基礎効果時間と詠唱時間はマホカンタと同じで、DQ6と同様に1度反射すると効果が消えてしまう。
いにしえのゼルメアに登場する【千古の狩猟兵】(キラーマジンガの亜種)は開幕時に(マホカンタではなく)マホターンがかかっている。
詳しくはこちらを参照。

DQMシリーズ

【あくまのカガミ】【おおめだま】【ガメゴン】などが習得。
マホカンタの完全下位互換で、レベルアップでマホカンタに成長する。

ジョーカー3

ジョーカーで削除された後イルルカまで出番がなかったが、本作で復活。
前述のとおり1回だけしか跳ね返せないが、味方全員に効果が及ぶようになった。
つまり、呪文版の【ぎゃくふう】といった効果。
本作では、この呪文と同じように味方全員に特定の特技を1度だけ反射するバフを与える技として、【無心のかまえ】【天地のかまえ】【ミラーステップ】も登場している。
一度しか反射できないという特性上、【メラマータ】などのマータ系の呪文は反射しきれないが、全員に効果が及ぶので緊急回避や牽制などに使っていける。

イルルカSP

テリワンSPでは欠席したが本作で再登場。
【創造神マデサゴーラ(スキル)】でのみ習得できる。
基本的な仕様はJ3と同じ。

トルネコ2

実は【トルネコ】【魔法使い】【転職】した際に覚える【呪文】の中に没呪文として残っている。
消費HPは4で、1ターンの間、モンスターの魔法攻撃を無効化して、そのモンスターを【混乱】状態にするというもの。
1ターンしか持たない【マホカンタ】であり、効果はDQ7のものに近い。
なお、この呪文を使うとマホカンタと同じエフェクトの後に、何故か「マホカンタの効果がきれた」と表示される。
どうやら、内部データでは同じメッセージをそのままこちらにも流用している可能性が高い。
 
その他に【戦士】に転職したトルネコが覚える技の一部に、この呪文の名を冠した【マホターンうけ】が存在する。

DQMSL

1ターンだけしか跳ね返せないが、味方全員に効果が及ぶようになった。
1回ではなく1ターンなのでマータ系の呪文も反射しきれるが、DQ7と違いターンの最初に発動する効果はないので、素早さの高いモンスターが使うのが理想。