【東京都交響楽団】

Last-modified: 2023-11-03 (金) 06:32:53

概要

日本トップクラスのオーケストラ。略称は都響。
【NHK交響楽団】、読売交響楽団と共にしばしば「日本三大オーケストラ」に数えられる名門楽団である。
東京交響楽団(東響。1994年から1997年までDQの「ファミリークラシックコンサート」も演奏)と混同しやすいので注意。東京交響楽団である。
【すぎやまこういち】が2004年に独自のレーベル「SUGIレーベル」を立ち上げて以降、【交響組曲ドラゴンクエストシリーズ】を録音している楽団。
また、首席奏者達で編成された東京メトロポリタン・ブラス・クインテットによる【金管五重奏によるドラゴンクエスト】も録音している。
 
最初にDQに関わったのは2004年3月9日に行われた発表会「DRAGON QUEST 2004 SPRING MEETING」で、同月に発売されるPS2版DQ5に因んでDQ5楽曲3曲を演奏。この発表会ではPS2版DQ5の完成やDQ8の正式タイトルに関する発表のほか、ナンバリングタイトル全作品の楽曲を都響の音源で新たに撮り直すことも発表された。
以降、DQ5を皮切りに各作品のCDが順次リリースされ、DQ8以降も発売後その都度この楽団の演奏で発売されている。
すぎやまは生前、モンスターズやトルネコなどの外伝作品の曲もこの都響で録音したいと言っており、今後の活動に期待がかけられている。
 
この楽団は打楽器が上手く、ドラムセットもやすやすと使いこなすメンバーがいるとか。
その他、DQ8の【急げ!ピンチだ】での打楽器の乱打は、そのコンサートの名物にまでなっているほどである。
しかし、DQ3とDQ4の録音では全体的に音が遠く、せっかくの打楽器が遠すぎて、音の輪郭が完全にぼやけてしまいほとんど聞こえないのが残念。
もう一つ、金管楽器も魅力の一つであり、DQ8以降の勇猛果敢な曲の演奏は一聴の価値アリである。迫力と同時に独特のまろ味もあるので、激しい曲だけでなく静かな楽曲においても金管の魅力が引き出されている。

しかし、金管楽器やドラムセットの音量が大きすぎて弦楽器や他の打楽器との音量バランスが悪くなってしまう事もあり、評価が分かれるところ。曲によっては、弦楽器がほとんど聞こえないことも。
 
また、【聖なるほこら】のようにN響版やロンドンフィル版では収録されなかった曲も新たに演奏しているほか、DQ1のアルバムではDQ8まで(一部リメイク作品も含む)に使われた各種MEも演奏している。
 

すぎやまと都響

すぎやまこういちが晩年、特に懇意にしていた楽団であり。CD録音だけでなく毎年数多くのコンサートを行っていた。
また、都響の金管首席奏者達による金管五重奏バンド「東京メトロポリタン・ブラス・クインテット」を結成し、「【金管五重奏によるドラゴンクエスト】」シリーズや自身のヒット曲などを演奏したCDを多数発表。さらには自身の楽曲以外のCDもSUGIレーベルからリリースするなど、国内屈指とも言われる都響の金管奏者達を世間にアピールした。
 
それに応えるようにして、都響も新型コロナウイルスで国民の自粛要請が出されていた際、「春休みの贈り物」と題してスタジオジブリの楽曲ら「長く愛される名曲」を演奏した映像をYouTubeにて公開したが、そこでの一曲目には【序曲】、最終曲には【過ぎ去りし時を求めて】が抜擢されている。(余談だが、都響は東京都お抱えの楽団ということもあり、この演奏動画の公開はコロナ禍における都知事会見にて発表された。世間が都の対応を注視する中で小池都知事の口から「ドラゴンクエスト」という単語が飛び出た事はちょっとした話題になった。)
 
すぎやまこういちが90歳になった際には都響のトロンボーン首席奏者の小田桐寛之が自身のYouTubeチャンネルにて卒寿お祝い動画を投稿。小田桐夫妻ら4人による演奏でドラクエの楽曲を中心にすぎやま作曲の楽曲を演奏し、その合間には都響のソロコンサートマスターの矢部達哉や四方恭子、コンサートマスターの山本友重など都響を支える面々によるお祝いメッセージ動画が挿入された。
 
しかしそのわずか半年後にすぎやまこういちが逝去した際には、都響の公式HPにて追悼コメントを掲載し、直後の二日間の定期演奏会の冒頭で【レクイエム】による追悼演奏を行った。その様子はYouTubeでも公開し、動画の最後にはすぎやまへの長年の感謝を述べる文が添えられている。

すぎやま逝去から1年が経った2022年10月には、NHK音楽祭(NHKホール)で来日した世界的指揮者である準・メルクルとのコンサートの演目を「第一部ドラゴンクエスト(各ナンバリングから抜粋)第二部ブラームス交響曲第一番」にするなど、すぎやま亡き後も「ドラゴンクエスト」を楽団の大切なレパートリーの一つとして扱ってくれている。(このコンサートは翌年の正月にテレビ放映もされた。)

ゲーム内での採用

DQ3~DQ5の録音しかしていないNHK交響楽団版や、そもそも権利契約上ゲームでの二次使用が出来ない【ロンドンフィルハーモニー管弦楽団】と違い、都響版は独自レーベルでDQ1~DQ11の全作の録音を行っている為、リメイク等では基本的に都響の音源が使用される。(例外はまだ都響による録音が行われていなかった時期に発売されたPS2版のDQ5だけでありこちらはN響の音源が採用されている。)
ナンバリングタイトルでは海外版DQ8で初めて都響の音源が使用され、その後DS版DQ4以降のコンシューマ機向け作品ではオープニングテーマ(【序曲】シリーズ)のみ、3DS版DQ7・3DS版DQ8・DQ11Sでは全面的に都響の音源を採用。スマホ版以降のDQ1~DQ7や、DQ11と外伝作品における過去作楽曲のシンセサイザー版BGMも、基本的には都響版をベースにしたものになっている。