概要
DQ2とキャラバンハートに登場する【ダンジョン】。
【サマルトリア】から海岸沿いに遥か東へ行くと到達できる。
DQ2
おそらく最初に行くことになるダンジョン。
攻略に必須であり、必ず【一人旅】で挑むこととなる。
このようなダンジョンは今作唯一であり、シリーズの順序に従うと次は次作の【ちきゅうのへそ】となる。
前作から体験していたプレイヤーにとっては、初の【たいまつ】不要のダンジョンでもある。
最深部に泉が湧いている。洞窟内にいる【あらくれ】曰く、
たたかいに たびだつものは ゆうしゃのいずみを たずねるのが ローレシアの ならわしなのだ。
とのこと。
他の地方にこの習慣があるのかについては作中に言及がないが、主人公を探すために【サマルトリア】を旅立ったはずの【サマルトリアの王子】がローレシアより先に訪れたのがこの泉なので、サマルトリアにもこの習慣があって、最初に訪れたのかも知れない。
…しかしどのような「たたかい」に旅立つときの習慣なのだろうか。DQ1終了後に建国されたローレシアはハーゴン襲来まで魔物に襲われる事がなかったはずなので、建国に際して人間同士の血なまぐさい争いでもあったのだろうか。
一方、主人公はサマルトリアの王子を捜す目的でここを訪れる。
ローレシアからもサマルトリアからも絶妙に遠い位置にあり、旅立つ前に訪れる場所であるはずが、ここに行くこと自体がすでに相当な旅。
ダンジョンの構造は1階層のみだが、一人きりで挑む最初の迷宮としては微妙に入り組んでいて長め。
奥の泉では老人に話しかけると、
サマルトリアの おうじを おさがしか?
と聞かれる。
「はい」と答えると、
ひとあしちがいであった。おうじは いまごろ ローレシアの おしろに むかっているはず。
と聞かされ、後を追ってローレシアに向かうことになる。
「いいえ」と答えると泉の水で身を清めてくれて、パーティ全員のHPを回復できる。
MPは回復しないものの、初めて訪れる時点ではMPを持たないローレシア王子の1人旅という段階なので、実質的な全回復にも等しかった。
これは、次作以降の【回復の泉】に相当する施設だと言える。
王子の情報を得つつ身を清めてもらうには、2回話しかける必要がある。
老人と話す前にサマルトリアの王と話さないと、王子の話は進まず強制的に上記「いいえ」時のHP回復になる。ゲームの進行にはサマルトリアの王と話してからここの老人と話す事になる。
回復させてくれる際、この老人は
ロトのまもりよ ゆうしゃと ともに あれ!
と言うため、【ロトの勇者】に関係する場所のようだ。
ここで【主人公(DQ1)】が身を清めたりしたのだろうか? あるいは、彼が建国したローレシアからも割と遠くない場所にあるため、DQ1の主人公がここを現在の形に開拓したのかもしれない。
そういう神聖な場所のはずなのだが、前作の【ロトの洞窟】とは違ってモンスターがうじゃうじゃ出てくる。
出現する5種のモンスターのうち、【ドラキー】、【おおなめくじ】、【アイアンアント】、【やまねずみ】の4種は今までに頻繁に戦ったであろう敵なので、それほど問題はないだろう。
問題はここで初登場する【キングコブラ】である。攻撃力24(リメイク版は22)と、受けるダメージが他のモンスターよりも頭一つ抜けている。
幸い、ここでは単体でしか出現しないので、出くわしてしまったらまずは倒すことに全力を注ごう。
また、周辺には【バブルスライム】も出てくるし、目的を果たして洞窟を出てからもかなり歩かなければならないことを考えると、万一の備えとして【どくけしそう】はあったほうがいい。
宝箱に【やくそう】はあるが毒消し草は無いため、キングコブラがドロップしない限り、洞窟内で補充することはできない。解毒の判断はやや慎重に。
手持ちの毒消し草が尽きた場合は、無理に歩いて帰るよりも上記の無料回復スポットを利用してキングコブラが毒消し草をドロップするのを狙うのも手。
ドロップ率は1/8と高いので、それなりの頻度で落としてくれる。あるいはなかなかドロップしてくれなくともレベルは上がっていくので、帰還までの距離を薬草でつなぎつつ毒に耐えられるレベルまで上がれば安全に帰れる。
低レベルプレーのこだわりでもない限り、全滅で資金を半減させるよりもここである程度レベルを上げておく方が無難だろう。
なお、ストーリーの順番としては
- サマルトリアで「サマルは勇者の泉に向かった」という情報を聞いてここに来る
- ここで「サマルはローレシアの城に向かった」という情報を聞く
- さらにローレシアの城にて「サマルトリアに戻った」という情報を聞く
- その後、必須では無いが、サマルトリアの城で「まだ戻っていない」ことが聞ける
という流れが本筋であるが、FC版ではローレシアの城に寄る以降の部分を省いてここから直接リリザの町に向かってもサマル王子は見つかる。
リメイク版
SFC版の【公式ガイドブック】には「古の勇者たちの加護が戦場へと赴く身を守る」とある。
地下2階の小部屋ができ、FC版では洞窟内にいた人物がその部屋に移動した。
話す内容自体はFC版と同一だが、グラフィックが【あらくれ】から【戦士】に変わっている。
また、ここで拾える薬草が1個だけ毒消し草に置き換わっているので注意。
FC版と違って老人に話しかけると自動的に身を清めてもらえるが、【サマルトリア王】と話していなければそれ以上の会話は起きない。
また、「偉大なるロトのみちびきを 願ってしんぜよう。」という台詞が追加された。
サマルトリア王と一度でも会話していれば、身を清めた後で「サマルトリアの王子をお探しか?」と聞かれる(つまり身を清めるのと目的を聞かれるタイミングが逆)。
密かにMPも回復するようになったが、普通は最大MP0のローレシアの王子が1人で来て、それっきりの場所なのであまり意味はない。
老人との会話後は、セリフの通りにローレシアにも寄らないとサマルには会えなくなった。
【シドー】撃破後に訪れると、戦士は他の町にいる戦士と同じ台詞を発するが、老人は特有の台詞を話す。
ただし回復はしてくれなくなった。
とはいえこの時点では呪文も【リレミト】と【アバカム】くらいしか使わないので、ほぼ無害だが。
ゲームブック版(エニックス)
【サマルトリア王女】のティアとともに訪れる。
主人公がこの洞窟でキングコブラから猛毒を喰らっているところを、サマルトリアの王子カインに助けられ、ここで彼と合流となる。
キャラバンハート
残念ながら2つ目に挑むダンジョンとなっているが、問題はそこではない。
DQ2から数百年後、ロトの血筋が揃いも揃って行方不明という設定のこの世界、
勇者が身を清めるという泉も当然需要があるはずもなく、なんとこの泉「料理に最適な名水」として扱われている。
泉の番をする神官だけは今なお駐在しており、水を汲んでいく料理人を苦々しく眺めつつ、
来るはずもない勇者に憧れる様が涙を誘う。
キーファ一行も、この名水【きよめのみず】を求めてここを訪れた。
序盤のダンジョンだが、自分たちのキャラバンはスラロン1体だけというのに敵が多数で登場してくるので、全逃げで突破したほうが楽かもしれない。