GalnetNews3306年12月

Last-modified: 2021-01-08 (金) 11:49:30

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3306年12月31日- コールサック及び魔女の頭星雲にサーゴイド来襲

 *パイロット連合より緊急速報*

 多数のサーゴイド(Thargoid)船舶が複数の人類居住星系に大挙襲来、緊急支援要請を受信。

 コールサック星雲(Coalsack Nebula)及び魔女の頭星雲(Witch Head Nebula)にThargoid Scout及びThargoid Interceptorが出現、統制の取れた集団である模様です。現地警備艇が交戦したものの、圧倒されているとの報告も入っております。

 同盟はこれらの地域で大きな存在となっており、コールサックには最近4つのスターポートが建設されました。しかし同盟防衛軍(Alliance Defence Force)は展開が間に合っておらず、サーゴイドの跋扈を許している状態です。

 Aegisの軍事調整主任であるAden Tanner大将から発表があります。

 「今回のサーゴイドの活動再開は、我々が長らく経験してこなかった大規模なものであります。ですがAegisは大規模な資金・リソース削減の憂き目に遭っており、残念ながら十分な防衛戦力を提供できない状態です。」

 「独立系パイロット、対エイリアン(Anti-Xeno)部隊の方々に急ぎ支援を求めたい。サーゴイドの星雲支配を防ぎ、何千もの人々を虐殺から救う。それこそが重要なのです。」

3306年12月29日- Lakon Spaceways、財政危機に直面

 社会を取り巻く経済不安定によりLakon Spaceways社の株式価値が前例のない水準にまで低下、同社の今後に疑問が投げかけられているようです。

 連邦企業であるCore Dynamics社の敵対的買収は、同盟にとっては主要な防衛産業請負先の喪失でもあり懸念が高まっています。

 また、最近の株式所有権の移転には不正があったと独立市場平等委員会(The Independent Commission for Market Equality)からの報告があがっており、犯罪捜査に繋がる可能性もあります。その結果Lakon社は船舶製造・販売事業を継続しているにも関わらず資産の欠乏や投資家の信頼喪失といった事態に直面しており、破産や解散につながる恐れすらあるとの事です。

 Lakon社取締役会の新会長である、Trent Delaney氏からの発表は以下の通りです。

 「財務上の不手際や数々の不適切な経営判断により、弊社は現在このような状況に陥っております。ですが新たな親会社との正式な交渉が完了次第、弊社株価は新たな高みへと上昇していくでしょう。ご安心ください。」

 一方連邦系ビジネスアナリストによると、Core Dynamicsの上級役員の間では今回の買収劇に不満の声が上がっている模様です。Vox Galactica紙に対し、同社内部の匿名情報源はこう述べています。

 「Lakon合併は全部Jupiter Rochesterの計画さ。はっきり言わせてもらうがあれはまったくもって強欲ってもんだ。最近は海軍から降ってきた新しい委託のお陰で会社の収益も急上昇してるがね。なのにRochesterの手は何か掴めるものがないかずーっと探してる。ヤツは事業の事を自分の王国か何かみたいに牛耳ってるのさ。」

3306年12月28日- コールサックのテラフォーミング計画は頓挫

 Sirius Atmosphericsから、コールサック星雲(Coalsack Nebula)におけるアンモニア大気惑星のテラフォーミング実験について最新情報が発表されています。

 Sirius Corporationの子会社でもある同社は、星雲資源の開発と科学調査を目指す同盟と緊密に協力し合っており、アンモニア大気惑星を地球型惑星へとテラフォーミングする試みはその一環でもあります。

 プロジェクトディレクターである、Maximilian North博士からは次の進捗報告が行われています。

 「我々の新技術は生態圏変換における初期成果としては有望な結果となったと考えております。ですがご提供いただいた探査データに基づいた、シミュレーションが示したほどの効果は得られませんでした。これらの惑星を人類居住な環境へと完全にテラフォーミングするには、未だ道のりは長いようです。」

 独立系ジャーナリストであるFlint ‘Firemaker’ Lafosse氏はRewiredニュースフィードネットワークを通じ、このようなコメントを配信しています。

 「Siriusが現地入りしているのはテラフォーミングのため、こんな報道を本当に信じている人がいるんでしょうか?アンモニアの充満する地獄が一夜で楽園のような惑星に早変わり!魔法じゃあるまいしそんな事できる訳がない、当たり前でしょう。私は話を聞いてこれが偽装だとわかりましたよ。連中が何らかの理由で、サーゴイド(Thargoid)を意図的に挑発しようとしていたとしても驚きませんね。例えば標本を採るためとか。まったく、異星人のいるところクレジットありですよ。」

 このNorth博士のレポートは同盟側からも裏付けされていますが、コールサック星雲にSirius Corporationの社員や機材が増派・到着している事も確認されております。

3306年12月24日- 同盟、新たなMarlinist難民の保護へ

 政治的迫害から逃れるため帝国から脱出したMarlinist難民ですが、同盟宙域では今も数万人が庇護を求めています。

 ここ数週間、難民が続々と同盟星系に押し寄せており、その殆どが小型民間船や貨物船に搭乗しているようです。

 人道支援団体Safeguard Interstellarの報告によると、こうした難民に対しては宿泊施設や基礎必需品が提供されているとの事です。さらに難民の中に未だNMLAメンバーが潜伏しているという証拠から、同盟国際刑事警察機構(Alliance Interpol)の手によって厳重なセキュリティチェックが行われています。

 難民の第一波は連邦へとなだれ込み、今ではSirius Corporationの設置するいくつかの独立居住地への移住準備を進めています。しかしこれらの星系は未だ準備不足であり、依然亡命の相次ぐMarlinistたちの受け皿になれない事は明らかでしょう。

 Edmund Mahon首相は公然の場で難民の歓迎を伝えていますが、同盟総会では反対意見もみられます。中でもNakato Kaine議員は来年の選挙で現首相の主な対抗馬となる事が予想されており、その意見もまた広い支持を得ているようです。

 「まず当然の見解として、私たちはかの人々らに対し緊急支援を行わなければなりません。ですが同盟のリソースに限界があるのも事実です。帝国内部の問題を解決するのは同盟の義務ではありませんし、また連邦がテロリストを匿ったことで支払った代償を私たちは目の当たりにしたはずです。他の列強が引き起こした問題をまるでゴミ捨て場のように押し付けられる、同盟は決してそのような立場であってはならないのです。」

3306年12月22日- Lakon Spaceways、株主により掌握

 Lakon Spaceways株主連合は、同社取締役会の数名を新たなメンバーに交代させる決議をした模様です。

 緊急総会が行われる中、投資家らはLakon社の定款に基づき特定の取締役の解任案を提出。大多数の賛成を得て採択に至りました。

 後任者らは既に、連邦造船企業Core Dynamicsの入札拒否を再考すると表明しており、Core DynamicsCEO、Jupiter Rochester氏も新たな議論の機会を歓迎すると返答しました。

 Naomi Landseer取締役会会長も解任が決定されており、騒動を受けてVox Galactica紙の取材に応じました。

 「Core Dynamicsの買収に反対していた役員と解任の憂き目にあった役員が全く同じだった、これは偶然なんかではありません。間違いなくRochester家の人間です。彼らは賄賂や恫喝で株主を操り、この敵対的買収劇を成功させようとしているのですよ。」

 Lakon Spacewaysは現在、Asp Scout、Diamondback Scout、Keelback、Type-7 Transporter、Type-10 Defenderを3割引で提供しています。

 一方Core DynamicsはEagle MkIIとVultureを3割引で、Federal Assault Ship、Federal Dropship、Federal Gunshipは2割引で販売中です。

3306年12月21日- 小康状態のテロ動向、Marlinistsは新たな地へ

 Marlinist難民の独立入植地建設が報じられる一方、Neo-Marlinist Liberation Army(NMLA)のテロ攻撃は小康状態にあります。

 準軍事組織と考えられるNMLAはここ数か月というもの、帝国全土で幾度にも渡るテロ攻撃を展開してきました。スターポートや行政施設が爆破されたために、Harold王子やDuval家の遠戚も含め数十名の著名人が亡くなりました。

 しかし帝国保安庁(Imperial Internal Security Service)の作戦成功により、事件の数は激減の傾向にあります。

 「移民のメガシップに搭乗していたNMLAメンバーを連邦保安局(Federal Security Service)が特定、その後尋問のため我々IISSに引き渡しが行われた。情報により多くのテロ要員を活動不能へ追い込む事が可能になった一方、NMLAのネットワークが広範に広がっている事を示す証拠も確認されている。」

 関連ニュースをお伝えします。何十万ものMarlinist難民たちは今、新たな入植星系へ旅立つ準備を進めています。来年初頭にはSafeguard Interstellar監督のもと、大規模輸送が実施される見込みです。帝国、連邦、Sirius Govの三者は入植地の完全独立維持で合意に至りました。

 難民は既にMarlinism原則に基づき、今後の社会構造を決定し始めているとの事です。Jenna Fairfax博士、Aaron Whyte氏、Amrita Ross氏といった各コミュニティリーダーたちによる暫定議会も構築されています。代表制政府を目的とした民主選挙は今後、入植地の稼働後に実施される予定です。

3306年12月17日- RACKHAM'S PEAKアウトポストが銀河の天頂に完成

 *パイロット連合より緊急速報*

 銀河の天頂に、億万長者として知られるZachary Rackham氏が建てた新しい軌道アウトポストが稼働をはじめました。

 Rackham’s Peakは、銀河面上で到達できる最も標高の高いHIP 58832に位置しています。この施設は、Rackham Capital InvestmentsとUniversal Cartographicsをはじめとする研究企業の出資によって建てられました。

 貿易は歓迎されていますが、恒星間の距離が長くなるため、ジャンプ距離の長い船が推奨されています。Rackham’s Peakでは現在、Beer、Liquor、Wine、Bast Snake Gin、Centauri Mega Gin、Chateau De Aegaeon、Eranin Pearl Whisky、Gerasian Gueuze Beer、Harma Silver Sea Rum、Indi Bourbon、Kongga Ale、Lavian Brandy、Leestian Evil Juice、Saxon Wine、Thrutis Cream、Wuthielo Ku Frothが高値で取引されています。

 オープニングセレモニーでは、Rackham氏が司会を務め、メディア代表者や著名人が参加する豪華なプレスパーティーが開かれました。Rackham氏のコメントです。

 「銀河の天頂で営業開始です!Rackham’s Peakは、探検家から起業家までだれでも歓迎する、天の川銀河を見下ろしながらお酒を飲める自由港です。CMDRの皆さん、上を目指しましょう!

 関連ニュースとして、Rackham Capital Investmentは、パーティー中に起きたアウトポストのセンサーアレイコントロールシステムの浸水による損害に対する、Universal Cartographicsが請求した修理費を支払うことに同意しました。

3306年12月17日- Marlinist入植地建材の輸送終了

 *パイロット連合より速報*

 Sirius Corporationによる、Marlinist移民が住まう新たな独立入植地の建材収集活動が成功。

 Sirius Corporationは両列強間の緊張が高まる原因となっている政治難民のためにコロニー建設を提案。帝国、連邦両者がこの提案を受け入れています。

 Sirius社CEO、Li Yong-Rui氏はこのような声明を発表しています。

 「いつもながら、今回のような成果を可能にしてくれる銀河各コミュニティの貢献は計り知れない。今回輸送された各資材は無人の8星系に新たな前哨基地・居住基地を建設するため、有効に利用されていただきます。」

 貢献パイロットらに対し、Omega Merchant CommandではBd+05 1146星系Ellis Gatewayで報酬の支払いを行っています。

 難民らのコミュニティリーダーであるAaron Whyte氏はVox Galactica紙面にこのように語っています。

 「我々に生きるチャンスを与えてくれる、これら入植地に感謝すべきだと考えております。しかし我々の誰も、自分たちの王国が作りたかった訳じゃあない。ただかの君主を、除きたかっただけです。いつの日か我々は成し遂げてみせる。」

 Marlinistの人々は3307年初頭に連邦宙域から新たな入植地へ移送される見込みです。

3306年12月17日- エンジニアがモジュールのアップグレードをブースト

 *パイロット連合より緊急速報*

 3307年1月7日まで、エンジニアによる船のモジュールのアップグレード効果がブーストされます。

 この期間エンジニアされた武器とモジュールは、普段と同じ量のマテリアルを使ってエンジニアした場合に比べて、効果の増加量が増します。これは同盟領、帝国領、連邦領、独立領にあるワークショップに共通して適用されます。

 Shinrarta Dezhra星系を拠点とするエンジニアのLori Jamesonさんがこのコラボレーションがどのように実現されたのか、Vox Galacticaに説明してくれました。

 「Eurybiaでの事件のあと、何人かのエンジニアがLiz Ryderに連絡をとり、協力を申し出ました。彼女の技術がNMLAによって悪用され、結果的に彼女が悪意をもってテロリストの支援者に祭り上げられたことは、とても恐ろしいことです。彼女に起きたことが、ほかのエンジニアたちへの扱いにも悪影響を及ぼすかもしれないと心配になりました。」

 「そのあとすぐに私たちはそれぞれのワークショップを結ぶコミュニケーションリンクを確立し、全てのアップグレードにブーストを提供することに同意しました。これがどれほどパイロットの皆様が通ってくれることを私たちが尊重しているかを思い返させ、引き続き信頼関係が続くことになれば幸いです。」

 Colonia宙域のエンジニアの1人、Mel Brandonさんはこうコメントしました:

 「もっと前から交流を持つべきでした。私たちの奉仕は銀河全体にとって重要なはずです。もっと大事にされるべきです。もしかしたら、私たちは自己防衛を考え始めるべきなのかもしれません。」

3306年12月14日- Core Dynamics、船舶割引で買収資金調達

 *パイロット連合より緊急速報*

 Lakon Spaceways買収活動の一環として、Core Dynamics船舶の一部について一時値下げが行われています。

 Core Dynamics社はEagle Mk II及びVultureには30%割引、Federal Assault Ship、Federal Dropship、Federal Gunshipには20%割引を適用すると発表しました。なお、各船舶における連邦海軍階級制限は引き続き設けられたままとなります。

 この値下げは3306年12月30日まで適用されるとの事です。

 Core Dynamics社は先日、ライバル企業であるLakon Spacewaysに買収を提示したものの拒否。Lakon社はその後短期的な増収を目指し、自社製品に一時割引を公表していました。

 Alliance Tribune紙のビジネスレポーター、Irfan Karim氏は次のように推測しています。

 「なぜこのタイミングで値引きなのか。Core DynamicsのCEO、Jupiter Rochester氏からは何も発表がありませんが、さらなる攻撃的入札を行うための資金調達である可能性がありますね。これは噂ですがLakon投資家を手懐けて持ち株を売らせるようカネが動いているとか、あるいは取締役会にCore Dynamicsの提案を飲むよう圧力がかけられているとかいう話もあります。」

 「Lakon Spacewaysの敵対的買収は今も進行していると確信する業界アナリストも多いでしょう。これが成功すればChieftainやType-10 Defenderのような同盟と繋がりの深い船舶が、将来的に連邦企業に造られるようになってしまうかもしれないのです。」

3306年12月11日- 『宇宙の天蓋』に基地計画

 Zachary Rackham氏と言えば、億万長者ならぬ「百億万長者」と形容された事もある人物。いま彼は銀河面のかなた、最も高い星系に常設基地を建設しています。

 HIP 58832星系内の軌道上に建てられるというこの基地。ここは一般的に銀河の天頂とされる場所で、人類が到達可能な最も高いポイントの一つと言われています。

 このプロジェクトはRackham Capital Investments社が出資しており、あのUniversal Cartographics社を含めいくつかの科学研究機関が密接に関与しているとの事です。銀河の渦、ひいてはその構造全体に関する天文データを収集する上で、本前哨基地は理想的な立地にあるといえましょう。

 このような歴史的な科学への挑戦について、Mr RackhamはRhea Archipelagoの別荘から次のように語っています。

 「中古のSidewinderで交易ルートを飛んでいた頃の私にとっては、宇宙の天蓋に立つなんて事は夢のまた夢でした。ですがこの新世代のパイロットたちと船が、その夢を現実にしてくれるのです。」

 「基地が稼働すれば多くの重大な科学的観測が行われる、これは間違いないでしょう。ですがもっと大事な事があります。なんとあそこにはバーができるんですよ!飲み物も私のおごりです!」

 Rackham Capital Investments社のスポークスマンはHIP 58832星系の基地は3306年12月17日に操業を開始すると公表していますが、飲料の料金が立て替えられるかについては法的な保証はないとしています。

3306年12月10日- Sirius Corporationがマーリン主義者居住地の建設計画を開始

 *パイロット連合より緊急速報*

 帝国から連邦へ逃れたマーリン主義者(Marlinist)の難民たちの新たな住処を作るため、物資が必要とされています。
Sirius Corporationは、難民たちが独立して暮らせる居住地を作ることで、超大国間の膠着状態を解決することを提案しました。

 Sirius CorporationのCEOであるLi Youg-Rui氏は、「マーリン主義者たちが帝国に戻れないことも、連邦においてその立ち位置が不安定になっているのも明らかです。我々は第三の選択肢として、彼らの恒久的な居住地を建設することを提案しました。その居住地は自治であり、銀河系共同体と自由に交易できるでしょう。」と提案を簡潔にまとめました。

 また、「Siriusは銀河間戦争のリスクが高まっているのを傍観しません。この提案が、全員にとって安定的かつ有益な終着点となることを望んでいます」ともコメントしています。

 熱烈な討論ののち、連邦議会と帝国元老院はこの提案に対し、新マーリン主義解放軍(NMLA)構成員と認められる難民は全て帝国へ送還するという条件の下同意しました。

 マーリン主義者コミュニティの主導者であるDr Jenna Fairfaxも、「我々はその政治的信条のせいで人生の全てを捨てざるを得ませんでした。この提案は、少なくとも我々に再度故郷を持つ機会を与えてくれるでしょう。」と賛意を表明しました。

 貿易商各位にあっては、atmosphix processors, auto-fabricators, structural regulators and water purifiersをBd+05 1146星系のElis Gatewayまで運ぶよう求められています。そこから、Omega Merchant Commandが最大10の未入植星系を居住地化するべく物資を配分します。

3306年12月10日- コールサック開拓計画、データ収集成功へ

 *パイロット連合より緊急速報*

 Sirius Atmospherics社によるコールサック星雲(Coalsack Nebula)のテラフォーミングプロジェクトに向け、多数のアンモニア大気惑星の目録化に成功。

 Sirius Corporationの子会社である同社は同盟と提携している企業の一つであり、この地域の商業開拓を行っています。

 プロジェクトディレクターであるMaximilian North博士から、本計画の成功が発表されました。

 「アンモニア大気惑星から採取されたこれらのデータは、我々のテラフォーミングシミュレーションにとって非常に貴重なものです。新たな環境技術により、星雲内に存在する有毒大気惑星のいくつかは居住可能となるやもしれません。」

 Sirius Atmosphericsでは貢献パイロットに対し、Musca Dark Region PJ-P b6-1星系Betancourt Baseで報酬の支払いを行うとしています。

 コールサック星雲開拓計画が進む中、同盟防衛軍(Alliance Defence Force・ADF)のMorag Halloran准将から、サーゴイドのさらなる攻撃の可能性についてコメントが出されています。

 「対サーゴイド警戒の面で、本来予定されていたような盤石の態勢には至っておりません。使用可能なADF艦船は乏しく、Aegisも連邦・帝国の援助取り止めの影響を受けております。サーゴイドのさらなる干渉を受けた場合、再度銀河系コミュニティに支援を求める事態になるかもしれません。」

3306年12月8日- 戦闘債券及び対異星体債券が一律増額

 *パイロット連合より緊急速報*

 各派閥の防衛強化政策を受け、戦闘債券(Combat bonds)及び対異星体戦闘債券(Anti-xeno bonds)の支払い金額が上昇。

 経済不安定や現在の政治的緊張を受け、各派閥は戦闘債券やサーゴイド船舶撃破報酬の値上げを行っています。

 これらの値上げ措置は同盟、連邦、帝国、独立領域のあらゆる場所で実施される予定で、関連サービスを提供している各スターポートでこれまでと同様の支払い処理が行われます。

 多くの市場、商品価値に影響を与えたこの動きは懸賞金債券価値をも増加させ、ついに戦闘価格にも影響を与えたといったところでしょう。

 Orion Independent Universityの経済学部長、Ophelia Kaufmann教授はこのような見解を述べています。

 「予想されていた通り金融市場の変動は未だ続いており、商品価値再評価の動きがさらに広がりつつあります。帝国・連邦間の敵愾心が高まり、テロ攻撃やサーゴイドの再来が相次ぐ中、各派閥が市民の守りを重視し始めているのはそう驚くべきことでもないでしょう。」

 「現在の価格変動が不可避である、とか過剰に過ぎるといった見方もあるのでしょうが、市場競争が他分野のさらなる価格再評価につながる可能性もあります。唯一わかっているのは今後も不確実な状況が続くことだけです。」

3306年12月8日- 一触即発のMarlinist難民危機

 帝国から連邦へと脱出した何十万もの政治難民が今、両列強を戦争の瀬戸際に追い込んでいます。

 Marlinistsと呼ばれる彼らは帝国を共和制へと再構築する思想を持っており、Neo-Marlinist(NMLA)を名乗るテロリストの焙り出しが帝国星系で実施される中、取締りから逃れてきました。

 こうした難民に対し、連邦が安全な一時避難所を提供してきたのはご存じでしょう。ところがNMLAメンバーが連邦に捕らえられ、連邦スターポートに拘束された事で状況は一変。NMLAがこのスターポートを爆破、安全保障上の懸念が現実のものとなったのです。

 連邦保安局(Federal Security Service)はこのように報告しています。

 「他でもないMarlinists自身が、未だ彼らの中にNMLA関係者がいると報告してきている。現在のところこの集団によるテロの可能性は低いが、一方どれほどの人数が過激な思想に染まっているか、正確に判断する事は不可能だ。」

 Marlinistsに市民権を与えるか否か、連邦議会でも激しい議論が繰り広げられています。Hudson大統領は「全ての不法滞在外国人は強制送還されなければならない」と主張しており、帝国の警告への防衛手段として連邦海軍の強化をも進めています。

 反対にWinters野党大統領は「飢餓に苦しむ難民を投獄と差別の渦中へと追い返す事こそ不道徳ではないのか」との持論を展開。難民の掲げるMarlinismにみられる、民主的代表制の原則と同じものが連邦協定(the Federal Accord)にも明記されている点にも言及しました。

 共和党と自由党、何れかの優勢によってMarlinistsの運命が決定づけられるのでしょう。ですが両者の意見の相違は膠着状態に陥っています。

3306年12月7日- Lakon Spaceways、特定船舶を割引開始

 *パイロット連合より緊急速報*

 短期的な利益拡大を図り、複数のLakon船舶について臨時値下げが発表されました。

 Lakon Spaceways社は以下の船種販売に関し、30%割引を適用するとしています。

Asp Scout

Diamondback Scout

Keelback

Type-7 Transporter

Type-10 Defender

 この値下げ措置は3306年12月30日まで実施される見通しです。

 Lakon株主の多くは配当金の減少に不満を抱えているため、値下げによって短期的に配当を増加させようとしているのではないかと考える業界アナリストもいるようです。 

 これらの懸念についてLakon社の取締役会会長、Naomi Landseer氏はこのように述べています。

 「利益率が例年ほど印象的ではないのは事実です。ですが出資者の皆様や全てのお客様に対し、Lakon Spacewaysが財務的に安定している事をお約束いたします。弊社はこの不安定な時流を踏まえ、軍事契約の急増を見込んでおります。これにより弊社の業績は同盟を代表する企業として、またこの天の川銀河の主要造船メーカーの一つとしてふさわしいものとなるでしょう。」

3306年12月3日- 主力艦建造計画終了

 *パイロット連合より緊急速報*

 帝国・連邦両列強が並行して行っていた、新たな主力艦建造に用いる資材収集計画が終了。

 次々と運び込まれる資材により、連邦海軍の建造計画は進展したようです。貢献パイロットに対し、Parutis星系Schweickart Cityステーションで報酬の支払いが行われています。

 計画の結果、数日中に5隻の新たなファラガット級巡洋戦艦(Farragut-class Battle Cruiser)が進水することとなりました。Atropos、Iman Caber、LHS 142、LFT 367、Wolf 25を含むいくつかの連邦星系で哨戒を行う予定となっています。

 帝国海軍でも、造船所に各資材を納品した全トレーダーに報奨金を出しているようです。これらはMandh星系Miyasaka Orbitalで受取が可能です。

 帝国海軍は、新たに4隻のマジェスティック級インターディクター(Majestic-class Interdictor)が艦隊に加わると発表。飛行計画によると、Chimechilo、Orannika、Theta Indi、Zelano星系でテスト航行が行われることとなっています。

 連邦議会・帝国元老院両者の軍拡は、主力艦建造にとどまりません。支援艦や陸軍を含む他の軍事計画でも予算増が確認されています。

3306年12月3日- コールサック星雲プロジェクトより探検家に要請

 *パイロット連合より緊急速報*

 アンモニア大気惑星(Ammonia worlds)のテラフォーミングを目指し、Sirius Atmosphericsから独立系パイロットへ探査データの提供依頼。

 Sirius Corporationの子会社である同社は同盟と提携し、コールサック星雲(Coalsack Nebula)にコロニーを建設。商業・科学的に有用な地点を特定すべく活動しています。

 Sirius Atmosphericsのプロジェクトディレクター、Maximilian North博士の概説は次の通りです。

 「大気の主成分をアンモニアとする地球型惑星の、革新的かつ新たなテラフォーミング法を我々は開発いたしました。今回の同盟との提携は本手法を実用化に至らしめる望外の機会であり、テラフォーミングによって本地域をより人類に住みよい場所にする、その一点を目的としております。」

 「Sirius Atmosphericsでは探査データを提供していただける探検家の方々に心ばかりのお礼をお渡ししております。特にアンモニア惑星における大気組成の詳細なスキャンデータが望ましい。コールサック星雲のみに限らない、広範囲に渡るデータを集めることで環境変換に最適なターゲットを決定づけることができるでしょう。」

 要請に応えるパイロットはMusca Dark Region PJ-P b6-1星系、Betancourt BaseステーションのSirius Atmospherics研究施設に指定の探査データを納品してください。

3306年12月1日- Lakon Spaceways、Core Dynamicsの入札を拒否

 建造会社Lakon Spacewaysに対し連邦企業であるCore Dynamics社が買収を提案していましたが、この提案は正式に拒否されたとの事です。

 Lakon社の取締役会会長、Naomi Landseer氏からこのような声明が発表されています。

 「私ども一同、Mr Rochesterと彼のチームのご提案に感謝しております。ですがLakon Spacewaysは今後も独立起業であり続ける事を、この場をお借りして明らかにさせていただきたく思います。」

 Alliance Tribune紙のビジネスレポーター、Irfan Karim氏は今回の一件をより詳しく考察しています。

 「財務諸表が示唆するより遥かに大きな問題を抱えている、Lakon社にはそんな噂が付きまとっていましたからね。今回の決定には多くのアナリストが驚かされたんじゃないでしょうか。同盟との造船事業提携が経営上非常に有利である事が証明されましたが、リソース・マンパワー両面を踏まえてもLakonは拡大し過ぎたと関係者は考えているようです。」

 「Lakon株を持つ著名な株主が、Core Dynamicsの提案を受け入れるよう取締役会に圧力をかけているとの意見もあります。配当金が減ったとの不満も出ているようですが、Ms Landseerが同盟との契約に偏重した態度をとっている事への批判も見られますね。」

 Core DynamicsのスポークスマンによるとLakon買収に向けた動きはまだ取り下げられておらず、同社CEOであるJupiter Rochester氏はあらゆる手段を模索しているとの事です。