GalnetNews3308年6月

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3308年6月30日-"Wych Hunt"作戦がAzimuth Biotech社に対抗する

 *パイロット連合より速報*

 Salvation氏が率いるAX組織を妨害するための組織をCMDRたちが結成したようです。

 同盟、帝国、連邦はAzimuth Biotech社(旧 Taurus Mining Ventures社)に軍事的支援を行い、サーゴイドの脅威を根絶しようとしています。パイロット連合の会員の多くがこの作戦を支援していますが、中には抵抗運動を行っている者もいます。

 いくつかの星系ではAzimuth Biotech社の影響力を弱体化させるため、市民運動や戦闘行動がWych Hunt作戦の名のもとに行われています。これは、Salvation氏の本名がCaleb Wycherley博士であり、博士がthe Witchというあだ名で呼ばれていたことに由来しているようです。

 CMDRたちは、Salvation氏には複数の死者を出した違法行為について責任があると主張しています。内訳として、INRAのマイコイドウイルスの開発、サーゴイドの船に人体を接続する非人道的実験プロジェクトセラフ、4000人の乗組員が犠牲になったメガシップAlexandria号の破壊などです。彼らの声明はこのようなものです「私たちは大量殺人鬼を支持しない。私たちはSalvationに頼らず、自分の身は自分で守って見せる」

 Aegisの元主任研究者だったAlba Tesreau教授はこの活動を指示すると公の場で発言しています。

 Tesreau教授:「超大国は無慈悲な犯罪者によって誘惑されてきた。しかし、あの勇気あるパイロットたちが証明するように、"目的のためには手段を選ばない"などというのは、許されることではない」

3308年6月30日-HIP 22460から緊急の物資輸送要請

 *パイロット連合より速報*

 HIP 22460星系で行われる超大国連合作戦を支援するために、医療および軍事物資が必要とされています。

 メガシップBright Sentinel号に乗船している、Azimuth Biotech社の調整役のMorag Halloran提督が、概要を説明しました。

 「プロテウスウェーブはサーゴイド艦隊を十分に引き付けてから発動するように設計されています。この超兵器が完成するまでの間、Salvation氏をエイリアンから守るために準備を進めている」

 「Azimuth Biotech社は、"advanced medicines"、"basic medicines"、"reactive armour"を高額で買い取る用意がある。これらの物資をHIP 22460星系のメガシップHeart of Taurus号に届けてほしい」

 「サーゴイド討伐というSalvation氏の理念に献身してくれる忠実なCMDRへの感謝として、特別な船の塗装が用意されている」

 同盟、帝国、連邦の対AX部隊もHIP 22460周辺のサーゴイドとの交戦に備えています。キャピタルシップは訓練や演習を行っているようです。今のところ、サーゴイドとの会敵に関する兆候は見られません。

3308年6月30日-Salvationは「サーゴイドとの最終決戦」を計画

 *パイロット連合より速報*

 HIP 22460星系は、Azimuth Biotech社と超大国による、サーゴイドとの最終決戦の舞台となります。

 以下のメッセージが公共通信で放送されました。

 「こちらSalvation。"Proteus Wave"の建設が正式に開始された。このAX超兵器の改良版は、敵に対して絶対的な勝利をもたらすだろう」

 「HIP 22460星系がサーゴイドとの最終決戦の場となる。これまでのAX超兵器と同様に、Proteus Waveに組み込まれたガーディアンの技術は、サーゴイドを引き付けると予想されている。しかし、今回の作戦は星系だけでなく、われわれの銀河から敵を根絶するだろう」

 「あの敵対種族が根絶する事を願う全ての人に、計画への参加を呼び掛ける。今は政論をしている時ではない。人類の未来を切り開くために行動する時だ」

 Azimuth Biotech社のメガシップがHIP 22460星系に展開したのが確認されました。メガシップBright Sentinel号はMorag Halloran提督によって作戦の指揮を、メガシップHeart of Taurus号は資源の補給拠点として機能しています。他に、メガシップMusashi号とメガシップGlorious Prospect号の2隻が、後方支援のためにPleiades Sector CW-U B3-2星系に展開しています。

 また、HIP 22460星系には同盟、帝国、連邦の艦隊も展開しています。彼らの艦艇は、これまで以上にサーゴイドとの激しい戦闘が予想されるため、AX兵器が搭載されています。軍関係者によると、艦に搭載されたAX兵器は試作段階ではあるが、それでも効果があるということです。

3308年6月29日-Azimuth:歴史的観点からの考察(その5)

このシリーズの最後の記事では、Azimuth社が復活に至った経緯と、Salvation氏の、今後の計画について考察します。

 3308年2月から3月にかけて、Aegisは超大国によって活動を停止され、ゆっくりとした死を迎えました。Aegisのリーダーは、サーゴイドと戦うだけでなく、Azimuth Biochemicals社に対抗するためにも、組織の存続を訴え続けました。
彼らは、Azimuth Biochemicals社が、無許可で異種生物を研究し、数千人の死者を出していると主張しました。

 一方、Salvation氏が開発したAX超兵器に対抗してか、サーゴイドによる攻撃は増加の一途をたどっていました。攻撃は、Didio、Novas、Sosong星系への同時侵攻によって最高潮に達しました。これらの星系は同盟、帝国、連邦の主要な人口密集地であり、100億人以上の命が危険にさらされていました。

 これに、Salvation氏と大国の軍隊は協調して対応しました。同盟、帝国、連邦は、キャピタルシップを配備することで星系の防御を固め、3つのAX超兵器の建造を進めました。対異生物部隊の責任者である各国の提督へのインタビューは、彼らがいかにSalvation氏に依存しているかを、示すものでした。

 AX超兵器は3つの星系全てで、正常に発動しました。しかし、今回はサーゴイド船の残骸は見つかりませんでした。超兵器の効果が薄かったのか、それともサーゴイドが超兵器を察知し、事前に撤退したのかは不明でした。

 このような結果でも、これはSalvation氏の勝利として歓迎されました。氏は、「サーゴイドたちを圧倒する」次世代型のAX超兵器を開発していることを発表しました。超兵器の開発を急ぐため、Taurus Mining Ventures社に大量の人員、物資、設備が提供されました。

 3308年5月、衝撃的な事実が明らかになりました。元Aegis主任研究員のAlba Tesreau教授は、DG Canum Venaticorum星系の、放棄された前哨基地に関する、ある情報を受けとりました。その情報によると、この基地は、32世紀から33世紀にかけて、人類がサーゴイドと戦うために設立した「銀河海軍予備軍 INRA」の未発見の基地だというのです。

 この基地には、INRAがマイコイドウイルス(mycoid virus)の開発を支援するために、Azimuth Biochemicals社と契約したという証拠がありました。マイコイドウイルスは、第一次サーゴイド戦争中の3151年に開発された生物兵器です。ウイルスはサーゴイドに対して非常に効果的で、戦争を終結させました。しかし、サーゴイドに対して非常に苦痛を与えるものであったため、倫理的に問題視されていました。

 基地の副所長だったCaleb Wycherley博士が残したログには、彼が生きたサーゴイドの標本に目を奪われていき、周りから"Witch"と呼ばれるようになった経緯が記されていました。そして、Azimuth社は"Witch"の指導のもとで、サーゴイドの壊滅を誓いました。

 Witch: 「If I must be humanity’s "Salvation", then so be it.」(私が人類の"救世主"となるべきならば、喜んで受け入れよう)

 Aegisの元リーダーたちは、Salvation氏と"Witch"が同一人物であるとし、Azimuth社が数十年にわたって陰で活動していたことが証明されたと主張しました。後に、Tesreau教授は受け取った情報は、サーゴイド船に人体を接続する実験、「プロジェクトセラフ」の唯一の生存者である、「被験者D-2」からのものであったと明かしました。

 Wycherley博士が生きていた場合、既に200歳を超えているため、一連の情報はAegisが捏造したものだと考える人もいました。しかし、Salvation氏はあからさまに認めはしなかったものの、Taurus Mining Ventures社の社名を、Azimuth Biotech社に変更したことで、Aegisの主張は認められることになりました。

 自身を人類の救世主であると主張する人物が、マイコイド生物兵器、プロジェクトセラフ、Alexandria号への攻撃、その他違法・非倫理的な活動を主導していたという事実は、世間を震撼させました。しかし、この件に関する、同盟、帝国、連邦からの反応はほとんどなく、大国の軍隊はSalvation氏と協力して、サーゴイドを壊滅させることに全力を注いでいます。

 先週、Azimuth Biotech社が軍隊を動員し、何らかの大規模作戦の準備をしている兆候が見られました。これは、Salvation氏の言う「次世代型AX超兵器」と関連があるのかもしれません。Azimuth社が過去の戦争と同じように、第二次サーゴイド戦争を終わらせることができるのか、私たちはすぐに目にすることとなるでしょう。

3308年6月28日-Azimuth:歴史的観点からの考察(その4)

 AegisとSalvation氏の対立、そしてThargoidとの戦いについて解説します。

 Salvation氏がCornsar星系からThargoidを一掃することに成功した事実は非常に多くの反響を呼びましたが、これはエイリアンたちにも影響を与えました。AX超兵器が作動してから、人類が居住する星雲に突然Thargoidの大軍が現れるようになりました。 これはAX超兵器に使われているGuardianの技術に、Thargoidが反応したのだと考える人もいました。

 Aegisは当時進行していた公開調査によって、その活動を制限されていました。Aegisの主任連絡将校Aden Tanner提督は、AX超兵器がThargoidを撃退するだけではなく、Thargoidを意図的に引き付ける機能があるのではないか、と疑っていました。提督は、T Tauri星系のHind Mineステーションにその証拠があるとして、Musashiメガシップにステーションを攻撃するよう命じました。

 この戦いは、CMDRの支援を受けたTaurus Mining Ventures社が勝利しました。これは、Salvation氏が非常に大きな支持を得ていることを示す事件でした。Tanner提督は軍法会議にかけられました。Musashiメガシップは徴収され、拡大を進めていたSalvation氏の、艦隊の旗艦になりました。元同盟国軍のMorag Halloran提督が艦長となり、彼はSalvation氏の軍事コーディネーターも務めることになりました。

 3307年12月、同盟、帝国、連邦は、Salvation氏がThargoidを倒すための技術を持っていることを、公式に認めました。同時期にDelphi、Maia、Merope星系がThargoidの襲撃を受け、三大国によるSalvation氏への期待が、試さることになりました。

 新たに建造された3つのAX新兵器の発動によって、Thargoidはまたしても撃退され、Salvation氏は、Cornsar星系の時と同じように成功を収めました。氏が出した勝利宣言は、まるで自分が救世主だと言わんばかりのものでした。Salvation:「銀河の人々よ、私の聖戦に参加するのだ。 Aegisは滅んだ、私は人類に残された唯一の盾だ。 我が名は"Salvation"だ」

 この時点で、Salvation氏に対する世論はおおむね肯定的でした。Taurus Mining Ventures社を助けるために、ボランティアが殺到し、大国の海軍軍人たちは、Thargoidと戦うために続々と亡命しました。氏への軍事力の提供は、すぐに公式で承認され、匿名の科学者によるThargoid討伐は、次第に受け入れられていきました。

 3308年1月に、多くの進展がありました。Tanner提督の軍法会議が、著名な科学者Ram Tah氏が出した声明によって中断されました。氏の声明により救世のAX超兵器は人類以外の存在が起源であると発表しました。Ram Tah氏は、Azimuth Biochemicals社の科学者が、Proteus遺跡で発見した、Guardianの機械装置をベースに、AX超兵器を開発したのだと解説しました。この兵器は、電磁パルスを発生させ、Thargoidの生体器官を破壊する能力があるようです。

 これによりTanner提督の行動の正当性はある程度認められましたが、Aegisの崩壊を止めるには不十分でした。Aegis調査委員長のBaumann教授は報告書によって、Aegisの運営を厳しく批判し、Aegisは閉鎖すべきである。と、結論付けました。三大国は、それぞれの軍隊を使って、Aegisに代わる対異種対策部隊を作り始めました。

 同じ月にさらに驚くべき事件が起こりました。行方不明だったAlexandriaメガシップの残骸が、Wregoe TC-X b29-0 AB 2 A衛星の環に散乱しているのが、発見されたのです。発見されたMorales艦長の日誌によると、Alexandria号は軍事組織による攻撃を受け、搭載していたGuardianの遺物を強奪されていたことが判明しました。沈没の直接的な原因は、生存していた乗組員がハイパードライブを再起動したことでした。

 また、Morales艦長は、襲撃者たちが、"Witch"と呼ばれる何者かの命令に従っているようだ、と、書き残していました。この情報は、3307年8月に、HIP 22460と、HIP 26176星系で発見された、研究施設の廃墟で見つかった情報と照合され、Aegisの残されたメンバーに報告されました。この研究所では、Thargoidの船の神経回路に人間を接続し、操縦を実現するという非人道的な人体実験、「プロジェクト・セラフ(Project Seraph)」が行われていました。残されていたログから、この研究に"Witch"と、Azimuth社が関わっていたのが、確認されました。

 Aegisは警告を発しました。「2世紀前に消滅したはずのAzimuth Biochemicals社は、今日までひそかに生き残っていたのです」。

3308年6月28日-Azimuth:歴史的観点からの考察(その3)

 反異種生物勢力として、競合する勢力であるSalvationがどのように台頭し、Aegisがどのような影響を受けたのか、その概要を説明します。

 「今は正体を明かすことはできません。私は科学者であり、政治とは無関係である。とだけ言っておきます。私は200年前にAzimuth Biochemicalsで行われた研究を調査するためにエージェントを募集しています。これは科学的に非常に重要なことです。この200年で多くのものが失わましたが、我々の献身的な努力によって、歴史を書き換えることが出来ると信じています。」

 このメッセージはSalvationと名乗る匿名の人物が、3307年4月にパイロット連盟の所属CMDRに対して、自己紹介したときのものです。氏は顔も声も表には出さず、現在も姿を表していません。氏のメッセージによると、自分は献身的な科学者であると述べ、サーゴイドを撃退し「すべての人類を救う」という目標を達成することに、大きな自信を持っているようです。

 Salvation氏が、Azimuth Biochemicals社に関する詳しい情報を持っているのは明らかであり、この情報がなければHesperus号を発見することはできなかったでしょう。氏は、辺境のT Tauri星系に拠点を置く企業である「Taurus Mining Ventures社」を仲介として、研究を調査するためのCMDRの募集を始めました。

 Salvation氏は、3307年6月にProteus号を発見した後、Trapezium Sector YU-X c1-2星系の、ガーディアンとサーゴイドの古戦場の独占利用権を主張しました。これにAegisは対抗しましたが、ガーディアンの遺物を収集するAegisの権利はTaurus Mining Ventures社のキャンペーンによってとって代わられました。Salvation氏は、短期間でAegisのライバルとして勢力を増し、三大国に主導されたAegisは信用できないと主張しました。

 この主張はAlexandriaメガシップの悲劇的な喪失によってさらに勢いを増しました。このメガシップは、ガーディアンの遺物を積んでいたためにサーゴイドに追跡され、その後ハイパースペース空間内で消息を絶ちました。事件を調査した独立調査委員会はAegisに対して活動の停止を命じました。そして、Salvation氏はこの事件を利用しようと考えました。

 3307年9月、Salvation氏はCornsar星系にサーゴイドが迫っていると警告しました。 これは氏が保有する、Eagle Eyeに似た独自のネットワークによって検出されたようです。これに対して、Aegisと地元勢力は、攻撃の可能性は低いと反論しましたが、結局、サーゴイドは星系に現れました。

 Salvation氏は再びCMDRに接触し、氏が開発中の試作兵器の重要部品を、Taurus Mining Ventures社のメガシップから、Cornsar星系に輸送するように依頼しました。この依頼はSalvation氏に不信感を抱くCMDRや、Aegisを支持するCMDRによって妨害され、それぞれの派閥に支持者がいることが確認されました。

 4日後、サーゴイドは突然Cornsar星系から姿を消しました。 ほとんどはハイパースペース空間に撤退しましたが、サーゴイド船の残骸が、いくつか星系内に残されていました。Salvation氏は、星系全体からサーゴイドを排除できる「anti-xeno superweapon(対異生物超兵器)」を開発していることを発表しました。
Salvation: 「私はAegisができなかったことを実現した。これはエイリアンに対する有効な抑止力だ」

 この驚異的な新兵器の詳細は不明なままでしたが、Cornsar星系で発見されたガーディアン技術の痕跡は、ある可能性を提起しました。Salvation氏は本当にサーゴイドの艦隊を検出して、襲来を予測したのでしょうか? 新兵器をテストするために、Alexandriaメガシップの時のように大量のガーディアンの遺物を用意することで、意図的にサーゴイドを引き付けたのではないでしょうか?

 Vox Galacticaのレポート:「Aegisにとって代わるというSalvation氏の野望が、崇高なものなのか、それとも私たちの悪魔の基準を書き換えてしまうのか、時がたてば明らかになるでしょう」

3308年6月24日-Azimuth:歴史的観点からの考察(その2)

 三超大国合同組織Aegisの盛衰をめぐる重要な出来事のまとめです。

 同盟、帝国、連邦は3303年にAegisを設立し、異種生物学研究を主導し、サーゴイドに対する防衛活動を調整することになりました。エイリアンがいつか人類の支配する宇宙を圧倒するのではないかという懸念から、Aegisの役割は共通の敵に対する抵抗の先鋒を務めることでした。

 Aegisは3125年の第一次サーゴイド戦争中に設立された悪名高い前身であるINRAと同じ非倫理的な行為を採用するのではないかという懸念がありました。しかし、この新しい機関は多くの人に歓迎され、サーゴイドの活動に関する情報だけでなく先進的な武器も提供しました。

 大型主力艦はサーゴイドの機能停止フィールドに弱いため、Aegisはすぐに艦対艦の戦闘を独立系パイロットに大きく依存せざるを得なくなりました。それは防衛行動には有効であったものの、実際にエイリアンの脅威を打ち負かすための戦略を持たないという批判を受けました。

 3306年、Aegisはすでに衰退の兆しを見せていました。そのEagle Eye検出ネットワークはサーゴイドの攻撃に関する警告を提供することをやめ、対エイリアン兵器の新しい開発はありませんでした。NMLAの台頭は政治情勢を変え、Aegisの資金はテロリストへの対抗と予見される連邦帝国戦争の準備に振り向けられることになったのです。

 3307年3月、銀河系サミットは超大国、企業、独立系星系が連合してサーゴイドに対抗するためのシリウス条約を批准することができませんでした。一方でAegisはガーディアンの新しい研究に着手するよう指示されました。彼らの絶滅した文明は、サーゴイドの生体機械的技術に対抗するための鍵を握っていると考えられていました。

 3307年5月に成功した活動は、膨大な量のガーディアンの遺物をAegisのメガシップAlexandriaに運びました。サーゴイド船は古代の敵が作った技術の集積に引き寄せられ、星系から星系へとAlexandriaを追跡しました。メガシップがハイパースペース・ジャンプから現れなかったとき、それは捕捉され破壊されたのだと思われました。

 Alexandriaの喪失を調査するために独立した調査委員会が設立されました。この調査は徹底的で、Aegisのほとんどの活動は停止され、多くの主要な人物が辞任を余儀なくされました。機関に対する人々の信頼は低く、もはや目的に適さないという認識が一般的になりました。

 3307年11月、Aegisは軍事責任者が不正を働いたことで、さらに不評を買うことになりました。Aden Tanner提督はSalvationに協力するTaurus Mining Venturesの本拠地であるT Tauri星系のHind Mineに対して無許可の攻撃を行いました。TannerはSalvationの活動がサーゴイドを意図的に刺激しており、その証拠がこのステーションにあると確信していました。彼の行動は失敗し、軍法会議にかけられ、Aegisの凋落を加速させることになります。

 3308年1月に調査結果を発表したBaumann Reportでは、怠慢や粗雑な管理、パイロットを使い捨ての傭兵として扱っていたことなど、組織風土的な欠点が暴露されています。Alexandriaの悲劇とHind Mine攻撃による犠牲者は、この機関の棺桶に最後の釘を打つことになりました。

 同盟、帝国、連邦はAegisに代わり、対エイリアン対策部隊を設置することを発表しました。Aegisの支援メガシップはサーゴイドの侵攻の際にまだ活躍していましたが、戦闘物流企業であるFrontline Solutionsがその運用に同意するまでボランティアによって運用されていました。

 Alexandriaの運命に関する事実が発見され、Tanner提督の疑いを裏付けるデータが出た後でも、Aegisの崩壊はもはや不可逆的なものでした。ここ数カ月、Salvationはいかなる軍事力も及ばない規模での素晴らしい成果を上げていたからです。

3308年6月23日-Azimuth:歴史的観点からの考察(その1)

 Azimuth Biochemicalsをめぐる歴史的な出来事と、謎に包まれたSalvationとの関連について、複数回に分けて解説の連載を始めます。

 3306年10月29日、200年近く亜光速で移動していたメガシップAdamastorがChukchan星系に到着しました。当時、この幽霊船の謎が解き明かされることで、さまざまな影響が拡がるとは誰にも予想できませんでした。

 調査の結果、この船はAzimuth Biochemicalsという無名の長らく活動していない企業が所有していたことが判明しました。その漂流の航跡を遡ると、当時未踏のCoalsack星雲でAdamastorがMusca Dark Region PJ-P b6-1星系の惑星調査団の生き残りを回収していたことが判明しました。

 3111年、この地質学者たちは、全く未知の恐ろしいものに遭遇していました。記録に残る初めてのサーゴイドとの接触でした。HIP 69200 1 Bで発見されたチームリーダーのCarver教授の最後の記録によると、回収されたエイリアンの人工物は機器の故障やクルーの妄想を引き起こしたといいます。損傷したAdamastorは放棄され、2世紀後に自動操縦でようやく帰還しました。

 Coalsack星雲のさらなる探査ではそれ以上の発見はありませんでしたが、新たなBarnacle群生地の発見につながりました。同盟は直ちにこれらからメタアロイを回収し、Sirius Corporationによるアンモニア惑星のテラフォーミングプロジェクトが続きました。その後、サーゴイド船からの攻撃が再開され、この異星人が相変わらず縄張り意識を持っていることが示唆されました。

 3307年4月、Adamastorは長距離暗号化通信を受信しはじめました。この信号の解読キーは"Salvation"と名乗る匿名の情報源から提供されました。この信号を追跡すると、Adamastorの姉妹船であるHesperusの残骸に行き着きました。この船は3113年に消息を絶ち、現在はPerseus Dark Region KC-V c2-2星系を漂っていました。

 遭難信号はHesperusのデータドライブを引き揚げた放浪民Scriveners Clanの浚渫船が発したものでした。浚渫船から漏れたメッセージは、HesperusがAzimuth Biochemicalsのライバル企業であるPharmasapienからの潜伏していた工作員に乗っ取られたことを明らかにしました。その結果、搭載艇で脱出した科学者チームを除く全員が死亡しました。

 2ヵ月後、謎めいたSalvationがHesperusのシグナル・ビーコンを追跡して、行方不明のAzimuthの乗組員を見つけるようパイロットに依頼した。その後、Trapezium Sector YU-X c1-2星系の衛星でProteusと名付けられた搭載艇が発見されました。乗組員はガーディアンとサーゴイドの古戦場から出土した遺物を研究するために、この船を研究施設に改造していました。

 保安部員の記録によっていAzimuthの本当の目的が明らかになりました。非人類技術を見つけ出し、それを兵器化して軍事市場に投入すること。科学者たちはガーディアンのクリスタルを使って危険な実験を行い、誤って放射線サージを引き起こして全滅したのです。

 Azimuthの物語は、約200年前にそこで終わったかに思われました。しかし、Proteusの運命は銀河の未来に大きな影響を与えることになります。

3308年6月22日-超大国はAzimuthを支持

 同盟、帝国、連邦はSalvationとAzimuth Biotechと対エイリアン作戦での協力を継続するもようです。

 政治ジャーナリストConrad SterlingがVox Galacticaで最新の動向を解説しています。

 「私たちは真実を知りました。Azimuthは生き延びていただけでなく、多くの物議を醸す活動に責任がありました。変異菌ウイルスの開発に貢献し、Black Flightと連携してProject Seraphを監督していました。今やこの悪名高い組織は、サーゴイドの脅威を排除するために3つの超大国の信頼を享受しているのです。」

 「Azimuth Biotech(旧Taurus Mining Ventures)の全員を犯罪者として逮捕するよう、同盟議会、連邦議会、帝国元老院の有力議員から要請がありました。Alba Tesreau教授はガーディアンの遺物を得るためにAzimuthによって破壊されたAlexandriaの乗組員のための正義を要求しました。」

 「しかし同盟、連邦、帝国の指導者は皆、現在の戦争が終わるまで、その行動方針を軍に委ねています。彼らの見解はMaxton Price提督のコメントに集約されています。『Salvationの超兵器がなければ、我々は永久にサーゴイドとの紛争に囚われることになる。』」

 「DG Canum VenaticorumのINRA前哨基地はAegisに忠誠を誓う人たちがでっち上げたものだと、多くの人が今でも主張しています。また、SalvationがCaleb Wycherleyであることを認めなかったことで、彼が前任者の研究を基にした遥かに若い人物である可能性を指摘する人もいます。」

 「現実はSalvationの運動の勢いは強力すぎてもはや止めることができません。戦時中によくあることですが、勝利の達成のために合法性や道徳性は脇に置かれています。Azimuthは生き延びただけでなく、勝利を収めたのです。」

3308年6月20日-Azimuthの復活

 Salvationが彼のパートナーであるTaurus Mining VenturesがAzimuth Biochemicalsの現代版であることを公表しました。

 この発表は、すべてのメディアチャンネルで公開されました。

 「こちらはSalvationだ。最近の憶測を考慮して、我々はTaurus Mining VenturesをAzimuth Biotechに改名する。私の意図は、Azimuthがこれ以上その活動を隠蔽する必要がないことを証明することだ。」

 「2世紀前、Azimuthの開拓者たちは現在サーゴイドと呼ばれる異星生物の証拠を初めて入手した。私の研究部門は、この生命体の研究に専念し、避けられない種族間対立に備えた。一世紀以上前にAzimuth BiochemicalsがPharmasapienに買収されたとき、私は買収前に重要な資産と人材を会社の記録から削除しておくことに念をいれた。我々は、株主や産業スパイから逃れ、秘密裏に研究を続けた。」

 「それ以来 私のチームは不可避の戦争に備えて必要な進歩を遂げるため複数のプロジェクトを主導してきた。INRAと共同で行った変異菌ウイルスに関する研究は、初期の成功例の1つだった。最近では、Trapezium Sector YU-X c1-2でProteusを発見し、ガーディアン技術を兵器に転用することにおいて重要なブレークスルーをもたらした。」

 「私の対エイリアン超兵器はすでに何十億もの命を救ってきた。Azimuth Biotechは現在この兵器の次世代型を開発中であり、これを用いてサーゴイドの戦争機械を永久に止めるつもりだ。」

 「Caleb Wycherleyはもういないが、だが彼の業績が今の私という人間の基礎をなしている。人類を滅亡から救うことを常に目標としてきた人間だ。」

3308年6月17日-Golcondaの新たな航海

 世代船Golconda号は、かつての住民の多くを乗せてUpaniklis星系を出航しました。

 3年前、Golconda人は船を捨て、UpaniklisのForester’s Choiceアウトポストに再定住しました。この7万人のうち約6割が、最近Artificers Clanによって最新のメガシップ技術でアップグレードされたこの船で、再び放浪生活を送ることを選択しました。

 連邦はGolcondaをその保護下に置くことを確約しており、必要に応じて援助を呼び出す通信システムも装備しています。Forester’s Choiceアウトポストは引き続き稼働し、Apa Viettiという独特のアルコール飲料の輸出を続けていく予定です。

 Golcondaがハイパースペースに最初のジャンプをする少し前に、Vox GalacticaはコマンダーJavi Alvaradoの声明を掲載しました。

 「この数週間、人々が古巣に戻る準備をするのを見るのは私にとって苦い経験でした。私の計画はアウトポストとの交易を続けることでした。しかし、Forester船長から彼らの航海に加わるよう依頼され、私は躊躇なく同意しました。Golcondaには部外者を信用しない文化がありますから、この招待がどんなに名誉なことかは知っています。」

 「Golcondaは今や星の間を這うのではなく、跳ぶことができます。そして全銀河がその地平線です。目的地がどこかわからないというのは、私のパイロット人生で初めてです。しかし、少なくとも私は生まれながらの探検家たちと一緒に旅をすることになるのです。」

3308年6月16日-同盟とSeriusの軍事協定締結の可否が間もなく決定

 *パイロット連合より速報*

 Di Jian星系で同盟議会の戦略的防衛協定に関する投票を巡って競合するキャンペーンが開催されています。

 Sirius Corporationとの軍事的関係を正式なものとしサーゴイドに対する防衛手段を強化することについて、同盟議会の意見は真っ二つに分かれており、6月末に決定が下される見込みです。投票に先立ち、協定賛成派と反Serius派の両議員は、同盟防衛軍への大規模な資源パッケージを確保することで、同僚を自分たちの主張に引き込もうと試みています。

 賛成派は、Di JianにいるSiriusのメガシップKumiho Skyを本拠地として、Computer Components、Reinforced Mounting Plates、Synthetic Reagentsの輸送を要請しています。これらの評議員は、サーゴイドの活動が活発化する中、艦隊の支援強化の必要性を強く訴えています。著名なエンジニアのMarco Qwentは最近、Siriusと同盟との対エイリアン協定を支持することを表明しました。

 反Sirius派はDi Jian星系にあるPreuss Terminalに同じ物資の輸送を要請しています。この星系の支配派閥であるSol’s Salutis Aeternumが物資の収集を監督しています。エンジニアのUma LaszloとBill TurnerはSiriusとの対エイリアン協定が否決されることを望むと表明しました。

 パイロットからの支援を促すために、各キャンペーンは特別な報酬を提供しています。Kumiho Skyのキャンペーンでは、Sirius Corporationの提供するPre-engineered High Capacity AX Fixed Missile Launcherなどの報酬が、寄付者の大半に贈られます。

 Sol’s Salutis Aeternumでは、Preuss Terminalのキャンペーン参加者のなかから数量限定でAlliance Chieftainを提供します。この対象者以外の貢献者には、その他の特典が用意されています。

3308年6月16日-異生物学プロジェクトがサーゴイド遺物を受領

 *パイロット連合より速報*

 Ishmael Palin教授によるサーゴイド研究のために様々なエイリアン関連品がArque星系に届けられました。

 プロジェクト結果がPalin教授によって発表されています。

 「Abel Laboratoryに届けられた多くのThargoid Probes、Resin、Sensorsに感激しています。これらのアイテムの収集と輸送は危険な作業であるため、パイロットが努力して入手したことに深く感謝します。」

 「サーゴイドの生体工学技術に対する理解を深めることは、ますます急務となっています。敵対関係が終わる気配がない今、防衛策を練ることは最重要課題となっています。最新のサンプルに焦点を当てた研究を行うことで、可能な限り効率的に作業を進めることができるのです。」

 貢献者は現在、Arque星系のBaird Gatewayから報酬を受け取ることができます。これには、貢献者の中の対象者のためのGrade 5 engineered Heavy Duty Hull Reinforcement Packagesが含まれます。

3308年6月14日-Salvationと超大国

 同盟、帝国、連邦は、SalvationがAzimuth BiochemicalsやINRAと隠れたつながりがあるという非難に冷ややかに対応しています。

 Vox Galacticaが政治特派員Conrad Sterlingのレポートを掲載しました。

 「Salvationは常に論争の的となっており、DG Canum Venaticorum星系で見つかったログは、世論をさらに分極化させています。ある者はSalvationがINRAと過去に関係があったかもしれない、あるいはAlexandriaの喪失に責任があるかもしれないと激怒しています。また、Aegisの主張が虚偽であり、自分たちを守るための必死の試みであると考える者もいます。しかし超大国はどう反応したのでしょうか?」

 「帝国は現実的な見方をしています。 Denton Patreus元老院議員は 戦略的な目標である サーゴイドを倒すことに重点を置いています。彼は元老院で『帝国の兵器で対エイリアン超兵器の破壊的能力に匹敵するものはない』と率直に述べています。」

 「連邦ではTayo Maikori艦隊司令官がSalvationに関する調査を再開し、INRAのログを認証することを望んでいます。しかし他の連邦政府首脳は"様子見"の姿勢をとり、この論争に口をはさむことを拒否しています。」

 「政策にほとんど変化はないものの、同盟からはより幅広い反応が聞こえてきます。Rachel Ziegler提督は非難を真摯に受け止めなければならないことを認めつつ、『Sirius Corporation防衛協定がまだ議論されており、同盟には適切な海軍力がないため、今後もあらゆる軍事的選択肢を活用しなければならない』と付け加えました。」

3308年6月13日-反エイリアン協定をめぐる同盟の分裂

 Sirius Corporationとの戦略的防衛協定案が同盟議会で熱く議論されています。

 The Alliance Tribuneの政治記者Vanya Driscollがその状況を報告しました。

 「Sirius Corporationによる対サーゴイド支援の申し出は、今年に入りかなりの混乱を招いています。Reorte星系ではSirius Navyの代表が提督評議会に加わるなど、対立と独立の動きがありました。」

 「3ヶ月の試行期間は、CoalsackとWitch Headの植民地での軍事プレゼンス向上、最近のDidioへの同盟防衛軍の活動の後方支援など、いくつかの成果をあげて終了しました。しかし、大多数の反対派を動かすには十分ではなかったようです。」

 「Edmund Mahon首相は、戦略的防衛協定を批准させるために十分な政治的資源を獲得したことに賭けている。多くの政府関係者は、軍事力増強の見通しを歓迎している。同盟の拡大というMahonの提案は特に説得力がありました。」

 「Nakato Kaine評議員は、Sirius Corporationの動機に対する懸念をうまく利用し、反対の立場をとっています。試行期間中はSiriusが同盟軍の行動に能動的に参加することを禁じられていたにも関わらず、巨大企業は同盟をサーゴイドの攻撃から守る能力があることを証明していないと主張しています。」

 「評議会のメンバーはMahonかKaineのどちらかを支持するようですが、何十人ものメンバーが未決定のままです。今月末の議会での決選投票に影響を与えるため、両者がすぐに世論を動かそうとするのは明らかでしょう。」

3308年6月10日-Project Seraphの被害者が復讐を求める

 DG Canum Venaticorum星系にあるINRAの基地の位置が、悪名高いProject Seraphの生存者によって明らかにされました。

 Aegisの元研究責任者であるAlba Tesreau教授は、当初匿名の情報源からこの情報を得ましたが、現在では確証をえています。

 「私の情報源との更なるコミュニケーションにより、彼女はかつてAzimuth Biochemicalsによって行われ今は放棄された計画のProject Seraphの "候補者 "であったことが明らかになりました。HIP 26176星系のOaken Point施設で科学者たちは生きた被験者に神経生理的インプラントを移植することで、サーゴイド偵察船と直接インターフェースしようとしたのです。」

 「この恐ろしい実験は失敗または死によって終了しましたが、D-2と分類された被験者はトレーダーの船に密航することでOaken Pointを脱出しました。それ以来 彼女は内部情報を使ってAzimuthを調査してきました。この企業がまだ活動しているというAegisの信念を確認するためです。」

 「D-2から次のメッセージを公開するよう依頼されています。"私がすべてを覚えているとWitchに伝えてくれ。彼に真実は私からもたらされたと知ってほしい。"」

 INRA基地のログによると、Salvationの本名はCaleb Wycherley博士で収録当時はAzimuth Biochemicalsの研究担当副社長でした。D-2の告発が事実であれば、Wycherleyは2世紀以上も前から生存し、"The Witch"の偽名で無許可の異生物学実験を行っていたことになります。

 Salvationの支持者の多くは、Project Seraphのログはライバルの反エイリアン活動を弱体化させるためにAegisによって捏造されたものだと考えています。Salvationと彼のパートナーであるTaurus Mining Venturesは、まだ公式な声明を出していません。

3308年6月9日-サーゴイド研究プロジェクト第2段階始まる

 *パイロット連合より速報*

 Ishmael Palin教授は、科学的研究のためにサーゴイドの遺物をArque星系に運ぶことを求めています。

 このプロジェクトの第一段階は先月行われ、Meta-Alloysに焦点が当てられました。今回、Palin教授は計画第2段階の概要を発表しました。

 「サーゴイドの生体力学技術の分析を続けているうちに、新しい材料が必要な段階に達した。具体的には、Thargoid Probe、Resin、Sensorの大量供給が必要だ。」

 「このような危険な異星人の遺物の輸送にリスクが伴うことは承知している。このプロジェクトの初期段階で提供されたCorrosion Resistant Cargo Racksが役に立つことを期待する。」

 「クレジットでの支払いとは別にグレード5のEngineered Heavy Duty Hull Reinforcement Packagesを追加報酬として喜んで"提供する。」

 パイロットはThargoid Probe、Thargoid Resin、Thargoid Sensorを惑星Arque 4 EにあるBaird Gatewayに届けるよう求められています。

3308年6月9日-Golcondaに必要な物資が届く

 *パイロット連合より速報*

 Upaniklis星系に届けられた物資により、Golconda世代船は数千年にわたる航海を再開することができました。

 Tritium、Medical Diagnostic Equipment、Power Generatorsが、古代の船の改装を完成させるために必要でした。Golcondaへの物流を狙う海賊からトレーダーを守るため、星系内のすべての指名手配船に懸賞金がかけられました。

 船長のJonathon Foresterが声明を発表しています。

 「Golcondaは今、完全な状態での運用を達成し、初めて光速よりも速い航行が可能になりました。これを可能にしたすべての人々に深い感謝の意を捧げます。再び我が住民を率いて、星々に旅に出るのは私の名誉です。」

 元住民の大半は、千年以上にわたって孤立したミクロ文明を育んできた世代船への帰還を開始しました。数千人のGo人lcondaは、船の元管理人Erin Greyの指導のもと、Forester’s Choiceアウトポストに残ることを選択しました。

 Upaniklis Vision IncorporatedのCEO、Itsuko Haradaは次のように発表しています。

 「Golcondaが初めて私たちの宙域に到着したとき、私たちがその人々の救出に一役買うことができたことを嬉しく思っています。また、その歴史的な再生に協力できたことも大変うれしく思っています。輸送に携わったパイロットと犯罪者から守ったパイロットへの報酬は、現在Fozard Portで受け取ることができます。」

 Golcondaの変身はArtificers Clanの高度な技術力により、修理や更新が迅速に行われたおかげで実現しました。彼らの浚渫船は現在Golconda Unionから新鮮な食料を供給され、Upaniklis星系を離れています。

3308年6月8日-同盟とSiriusの協定が承認段階へ

 同盟とSirius Corporationによる対エイリアン協定の試行期間が終了しました。

 Edmund Mahon首相が公式声明を出しています。

 「戦略的防衛協定に関する文書は、議論と修正のために同盟議会に提出されました。批准の可否は、6月末をめどに同盟評議会で決定されます。」

 「この3ヶ月間、Sirius CorporationはCoalsack星雲とWitch Head星雲において共同の利益のために警備を強化することに成功しました。また、サーゴイドの侵攻時にDidio星系に重要な物資を届ける手配をするなど、素晴らしい働きをしてくれました。」

 「提督評議会は、同盟星系を守るためにSalvationだけに頼ることを望んでおらず、私もその意見に賛成です。我々の防衛力とSiriusの資源を組み合わせることは、同盟海軍の形成に向けた大きな一歩となり、対サーゴイド艦隊の能力を帝国や連邦と同等に高めることができるのです。

 Mahonの政敵であるNakato Kaine評議員も声明を発表した。

 「私の眼にはSirius Corporationは依然として信頼できないパートナーであり、同盟に破壊的な影響を及ぼしているように見えています。私は戦略的防衛協定に反対し続け、政策として採用されないよう同僚評議員に働きかけます。」

3308年6月3日-Aegisが殺人容疑によるSalvation逮捕を主張

 SalvationはかつてAzimuth Biochemicalsの幹部でINRAのために働いていたという主張が世間を騒がせています。

 政治ジャーナリストのConrad Sterlingがこれらの動きをVox Galacticaで報告しています。

 「DG Canum Venaticorum星系で最近発見された情報がAlba Tesreau教授から公開されました。Salvationの本名はCaleb Wycherley博士で、Azimuth Biochemicalsの元研究副社長だったことが示唆されています。Wycherleyの個人的な記録によると、彼のチームは第一次サーゴイド戦争でINRAによって配備され、論争の的になった変異菌生物兵器の開発に貢献していました。」

 「Wycherleyの記録は、彼が"the Witch"というあだ名を得た証拠でもあります。この人物は3307年6月のAlexandriaメガシップへの殺人的攻撃とHIP 26176とHIP 22460星系で見つかったProject Seraphの記録に関与しています。」

 「Aegisの元リーダーはSalvationの逮捕と、これらの出来事への関与についての捜査と、疑問が解消されるまで超大国の艦隊のSalvationへの支援を停止することを要求しました。」

 Salvationの支持者たちはWycherley博士が現在200歳以上であることや、"salvation"に言及するのは偶然であることを指摘し、最新のログを偽物であると退けています。しかし、AzimuthやINRAの非倫理的な活動に対する怒りは依然として強く、反サーゴイド活動に対するSalvationの影響力には新たな光が当てられています。

 「同盟、帝国、連邦はいずれも、この告発を調査するかについて要領を得ない声明で答えました。」とSterlingは語ります。「しかし、Salvation独自の超兵器は今や対エイリアン戦略の要となっており、彼の逮捕は政治的・軍事的に大きな問題になるでしょう。」

3308年6月2日-Golcondaの再出発

 *パイロット連合より速報*

 Upaniklis星系でGolcondaの航海再開を支援するトレーダーと戦闘パイロットが募集されています。

 22世紀に地球で生まれたこの古代世代船は、Artificers Clanによって機能的な近代船に改装されました。かつての住民の大半は、アウトポストForester’s Choiceを離れ、伝統的な放浪民の生活に戻ることを決意しています

 Golconda UnionのリーダーであるJonathon Forester船長は、次のように発表しました。

 「3305年、銀河系コミュニティは我々に最初の旅を終える機会を与えてくれました。だから、我々が星々の間で新しい章を始めるのを彼らが助けてくれるのなら、それはふさわしいことでしょう。Golcondaには搭載されたフレームシフトドライブはTritium燃料を必要としていて、Medical Diagnostic EquipmentやPower Generatorsも必要とされています。」

 Upaniklis Vision Incorporatedはこの活動を組織することに同意しています。パイロットがすべての物資をFozard Portに届け、そこから彼らがGolcondaに積み込むことになっています。

 地元治安当局は、海賊が積荷のハイジャックやGolcondaの乗っ取りを試みる可能性があると警告しています。防衛策としてUpaniklis Vision Incorporatedはこの星系にいるすべての指名手配船に懸賞金をかけました。

 連邦外交部によると、これらの出来事は文化的汚染から孤立した社会を保護する法律に違反しないとのことです。また、「連邦とのパートナーシップの地位はGolcondaに拡大され、Forester’s Choiceアウトポストにも引き続き適用される。」と付け加えています。

3308年6月1日-Archon Delaine排除の筋書き

 Kumo Crewシンジケートを掌握しようとして失敗したVidar Traskについて、さらなる情報がもたらされました。

 The Pegasi Sentinelが報じたものです。

 「Trask軍のわずかな生き残りから、1000人以上の戦闘員がBlue Viper Clubの浚渫船一族から供給されていたことが判明しました。そのリーダーの一人であるKay Volantyneは、Traskと共にクーデターの首謀者だったことが確認されました。」

 「彼らの動機はその背景と同様に異なっていました。TraskはArchon Delaineの側で権力を握ったが、彼の統治に不満を持ち、もっと効率的なKumo Crewに再編できると考えていました。Volantyneは放浪民に恒久的な家を提供することを目的とし、その資金はオニオンヘッド・ガンマ株の密売によって調達され、シンジケートの力によって保護されることになりました。」

 「Blue Viper Clubの浚渫船での生活水準がここ数ヶ月で著しく向上していることもわかりました。これはVolantyneが一族とKumo Crewの間に仲介した同盟の条件に従ったものです。」

 「Kumo Cityステーションの技術者によると、浚渫船のハイパードライブの近代化により、より頻繁に、より遠くへジャンプすることができるようになっています。つまり、半径数百光年以内のほとんどどこにでも行けるということで、Volantyneを追い詰め彼女の裏切りに復讐するというDelaineの誓いを挫くかもしれません。」