MOD機体/ソ連・ロシア現代兵装

Last-modified: 2019-10-26 (土) 07:13:07

MOD機体/ソ連・ロシア現代機に記載されているような、ソ連・ロシア現代機が搭載している武装・兵装の解説ページです。

「主な搭載機体」欄は実機の搭載例を示し、IL-2 1946に存在するその機体のMODが正しく搭載していることを意味しません。

ソ連・ロシア現代兵装

機関砲・機関銃

Stock機体に採用されているShVAK 20mm機関砲等については省略。

Afanasev A-12.7 12.7mm機関銃

1953年からソ連機への採用が始まった単砲身12.7mm機関銃。
固定翼機では23mm以上の機関砲でないと威力不足と考えられたため、MiG-15/17とMiG-19の複座練習型とTu-4爆撃機尾部銃座程度にしか採用されなかった。
初期の攻撃ヘリコプター(サブタイプ)には採用が多く、Mi-4Aの腹部ゴンドラ(前方向き)、Mi-8TV(機首)、Mi-24/A(機首)などに使用された。

YakB-12.7 12.7mm4砲身ガトリング

攻撃ヘリコプターMi-24D/Vの機首ターレットに採用されたガトリング機関銃。
口径が小さいため威力の不足が訴えられ、後続サブタイプでは固定式30mmやターレット23mmに置き換えられた。

主な搭載機体: Mi-24D/V(簡易輸出型Mi-25/35)
ガンポッド: GUV-8700(汎用兵装コンテナの兵装選択肢の1つ9A624)

NR-23 23mm機関砲

主に1950~60年代に採用された。
また連装の旋回砲塔として爆撃機の尾部銃座にも用いられた。
主な搭載機体: MiG-15/17、IL-28 (尾部)、Tu-95初期型 (尾部)

GSh-23 23mm複砲身機関砲

並列している2本の砲身から交互に弾丸を発射することで高速連続射撃を可能としたガスト式の23mm機関砲。NR-23の後継型。
機首や胴体下への固定兵装のほか、爆撃機や輸送機の尾部銃座、ガンポッドなどにも幅広く採用されている。
マズルブレーキを追加するなどの改良を行ったGSh-23Lとなって以降、採用がさらに増えた。
主な搭載機体: MiG-21 (サブタイプによりガンパック装着か機体同一化か)、MiG-23、Mi-24VP ハインドF、Tu-22M (尾部)、IL-76 (尾部)
主なガンポッド: GP-9 (MiG-21用ガンパック)、UPK-23 (ガンポッド)、SPPU-22 (Su-17やSu-25の地上攻撃用、-30度まで俯角とれる)

NR-30 30mm機関砲

主に1950~60年代に採用された。
主な搭載機体: MiG-19、Su-7、Su-17、MiG-21 (一部サブタイプ)

N-37 37mm機関砲

WWII中に使用されていたNS-37を置き換えた機関砲。
MiG-9後期型で既に採用したものもあったらしいが…?
主な搭載機体: MiG-15/17、MiG-19

GSh-30-1 30mm機関砲

GSh-30-1は1980年代以降のソ連・ロシアの戦闘機やマルチロール機に幅広く機内搭載されている単砲身反動利用式の口径30mm機関砲である。
主な搭載機体: Su-27/30/33、Su-34、Su-57、MiG-29、Yak-141
ガンポッド: SPPU-687 (9A-4273) ガンポッド - 俯仰可能1門

GSh-30-2 30mm複砲身機関砲

GSh-30-1と共通の弾薬を用いる口径30mm機関砲だが、2砲身を交互に発射するガスト式である。
威力は大だが、重量制限の厳しいヘリコプターでは12.7mmや23mmの機関銃・機関砲と比較して携行可能弾数が少なめという欠点も生まれる。

主な搭載機体: Su-25、Mi-24P ハインドE後期型(及び輸出簡易型Mi-35P)

AGS-17 30mm自動擲弾銃

口径30mm×29口径長の榴弾を自動射撃できるオートマチック・グレネード・ランチャー。
ロシア語で「炎」を意味するПламя(Plamja;プラミヤ)の愛称を持つ。
もともとは三脚を用いて地上に設置する歩兵用重火器であり、機動力を持たせるためソ連のアフガニスタン侵攻以降は車載も行われた。
地上設置スタイルのままMi-8汎用ヘリコプターの荷室内に側面ドアを開けて射撃できるよう設置し、手動照準で対地攻撃手段とすることがあった。

またMi-24やMi-28などの攻撃ヘリコプターがパイロンに懸架する汎用兵装コンテナGUV-8700の兵装選択肢としてAGS-17を1門搭載でき、組み合わせたものがGRAUコード9A669となる。

空対空ロケット

S-5

直径55mmのS-5ロケット弾は、当初MiG-19などのジェット戦闘機で用いる空対空兵装の1種として用意された
無誘導ロケット弾であり、8連装のORO-57ランチャーで携行された。

 

しかしその用途よりもその後の空対地用途のほうがおそらくメジャーであろう → 空対地ロケット・S-5

主な搭載機体: MiG-15、MiG-17、MiG-19

空対空ミサイル

ソ連・ロシアの空対空ミサイルには、同一の種類に対して開発コード(これは公に使用されていないものも多い)、
制式コード、NATOコードネームの2もしくは3通りの呼称がついていることが多く、IL-2 1946のMOD機のLoadout記述
ではNATOコードネームは用いられていないが開発コードと制式コード(呼称替えがあった場合はその前後双方)が
機体によって混在していることがあり、まぎらわしい。

各ミサイルのタイトルは制式コードを基準とする。

RS-2U (K-5)

この空対空ミサイルに関しては特にソ連でも初期の型だからか、制式コードのRS-xxよりも開発コードのK-5xxで
呼ばれることが多いかもしれない。

ミサイル前頭部は細い円筒形をしており、途中から円錐形に半径が広がり全長の半分に至る手前で最大半径になると
そこから後端近くまでまた太い円筒形になる特徴的な形状をしている。
搭載母機から目標敵機に照射されるレーダー波の中を飛翔していくビームライディング方式である。

開発初期型、初量産・実戦配備型、実戦配備改良型と大きく3サブタイプに分かれ、各コードの関係は次の通り。
 制式コード(開発コード、そのキリル文字)、NATOコードネーム
・RS-1U(K-5、ロシア語 К-5)、AA-1 Alkali … 開発初期型、1955年試射 (MiG-17PFU、MiG-19PM時代)
・RS-2U(K-5M、ロシア語 К-5М)、AA-1A Alkali … 初実戦配備型、1957年 (MiG-19PM時代)
・RS-2US(K-5MS、ロシア語 К-51)、AA-1A Alkali … 実戦配備改良型、1960年 (MiG-19PMU、MiG-21PFM、Su-9時代)

ビームライディング方式の特性として、母機(レーダーアンテナ)から距離が離れていき目標に接近するにつれて
レーダー波ビームの幅(直径)が広がっていくため、誘導の精度が悪化していく。
そのため本ミサイルは小型で機動性の良い戦闘機に対して用いるのは不向きであり、もっぱら大型の爆撃機を迎撃
するために用いられた。

主な搭載機体: MiG-17(レーダー搭載型)、MiG-19(レーダー搭載型)、MiG-21(レーダー搭載型)、Su-9

後に、誘導方式を赤外線誘導(IR)に変更したR-55に派生した。

また中華人民共和国は本ミサイルをライセンス生産(無断コピーではなくて)したものにPL-1の記号を与え、
MiG-19のライセンス生産であるJ-6(殲撃6型)のYi(乙、B)以降のレーダー搭載型で運用した。
J-6はF-6の名称で輸出も行われたがJ-6Bベース型やPL-1は輸出されてないっぽい?

R-55

前述のRS-2US(K-5MS、ロシア語 К-51)の誘導方式を赤外線誘導(IR)に変更した空対空ミサイル。
R-55(ロシア語 Р-55)、開発コードK-55(ロシア語 К-55)、NATOコードネームAA-1B Alkali。
1970年から実戦配備。

主な搭載機体: MiG-19、MiG-21、Su-9、Su-15

R-3

R-3(ロシア語 Р-3)、開発コードK-13(ロシア語 К-13)、NATOコードネームAA-2 Atollは、機体に刺さった状態
で入手したアメリカのAIM-9B サイドワインダーAAM不発弾をリバースエンジニアリングしてソ連が開発した空対空
ミサイルである。
1960年に初期型生産開始、改良型R-13Mは1973年制式。

R-3、R-3S、R-13M、R-13M1など基本的にAIM-9Bと同じ赤外線誘導であるが、R-3Rのみセミアクティブレーダー誘導
が用いられ、赤外線誘導のものと混載が行われた。

主な搭載機体: MiG-17、MiG-19、MiG-21

また中華人民共和国は本ミサイルをライセンス生産(無断コピーではなくて)したものにPL-2の記号を与え、
MiG-19のライセンス生産であるJ-6(殲撃6型)やMiG-21ベースのJ-7(殲撃7型)などで使用した。
また独自に改良を加えたPL-5も開発し運用・輸出を行っている。

R-23

R-23(ロシア語 Р-23)、開発コードK-23(ロシア語 К-23)、NATOコードネームAA-7 Apexは、MiG-23での
運用を目的として開発されたセミアクティブレーダー誘導方式の空対空ミサイルである。

セミアクティブレーダー誘導は、母機の搭載レーダーから照射されたレーダー波が敵機で反射されてきたもの
を目指してミサイルが誘導されていく方式なため、レーダーが十分に強力でないと敵との距離が大きい場合に
反射波が弱すぎてミサイルが誘導できない。
この制限のため、当時のソ連が開発しMiG-23に搭載できたレーダーとの組み合わせではR-23の射程は35km程度
で、仮想敵であるアメリカが運用していたAIM-7F スパローの射程70kmに大きく劣っていた。

なお弾道ミサイルの迎撃機能も持ち合わせたらしい?

また、シーカーのみを赤外線誘導方式に交換したものもR-23Tとして用意され併用された。

主な搭載機体: MiG-23M以降(サプフィール23D以上のレーダー搭載型のみ)

R-24

R-24(ロシア語 Р-24)、開発コードK-24(ロシア語 К-24)、NATOコードネームAA-7 Apexは、前述の課題の
あったR-23を改良したものである。
性能が大きく向上していたが、NATOではソ連の兵器を見た目重視で分類しており、あるいは性能を過小評価する
面もあったからか、コードネームを変更せずR-23と同一視していた。

R-24では、敵に最終的に命中させる最後の10秒ほどの終末誘導においてはR-23から引き続きセミアクティブレー
ダー誘導方式を用いていたが、発射からそれまでの間の中間誘導は母機から無線による指令誘導を用いることで
R-23の欠点を解消し射程を50kmまで延長することに成功した。
またベレンコ中尉事件により最新機載レーダーの性能がアメリカに漏洩したことで、ソ連ではそれに替わる新
性能レーダーの開発が急ピッチで進められ、その成果が取り入れられたMiG-23ML/PがR-24の性能を引き出せた。

また、シーカーを赤外線誘導方式に交換したものもR-24Tとして用意され併用されたが、この赤外線シーカーの
性能もR-23Tより大幅に向上していた。

主な搭載機体: MiG-23ML/P以降(アメジスト以上のレーダー搭載型のみ)

R-27

R-27(ロシア語 Р-27)、開発コードK-27(ロシア語 К-27)、NATOコードネームAA-10 Alamoは、セミアク
ティブレーダー誘導・赤外線誘導・パッシブレーダー誘導の3通りのシーカーが用意された中長距離空対空
ミサイルである。
R-23が持っていた欠点を根本的に解決する新型としてMiG-23への搭載を目指して開発に着手したが、時間を
要したためいったんR-24でつなぐこととなり、R-27としての量産開始時にはソ連でのMiG-23の主力兵装と
する時期を逃していた(ソ連崩壊後に改めて一部のMiG-23を近代化改修しR-27対応が行われた)。
その分、中距離ミサイルとしては射程・運動性能・命中精度などが優れたものとなっており、セミアクティブ
レーダー誘導のR-27RはアメリカのAIM-7Mと互角であると言われる。

誘導方式別と各改良型は次のようなサブタイプ名を付与されている。
・セミアクティブレーダー誘導
 R-27R : 射程60km
 R-27ER : 1990年から実戦配備の改良型、射程90km
・赤外線誘導
 R-27T : 射程50km
 R-27ET : 1990年から実戦配備の改良型、射程90km
・パッシブレーダー誘導(AWACSなど強力なレーダーを用いている航空機に対して使用)
 R-27P : 射程72km
 R-27EP : 改良型、射程110km

主な搭載機体: MiG-29、MiG-31、Su-27系、Su-34 (後年の改修によって…MiG-21、MiG-23、MiG-25)

R-60

R-60(ロシア語 Р-60)、開発コードK-60(ロシア語 К-60)、NATOコードネームAA-8 Aphidは1973年から実戦配備
された小型の赤外線誘導(IR)空対空ミサイルである。

小型・軽量であることから攻撃機の自衛用として最も外側のハードポイントに搭載されたり、従来のAAMを1発搭載
していた戦闘機のハードポイントに2連装ランチャーを装着して2発搭載可能となった等、便利である。

初期型はシーカーヘッドに冷却機構を持たないことが特徴であったが、改良型のR-60M(Р-60М)は窒素を用いた冷却
機構を追加してシーカーの性能を向上させた。

主な搭載機体: MiG-21後期型以降の多くのソ連・ロシア製の機体(Mi-8/24などヘリコプターの一部を含む)、L-39の攻撃機バージョン

R-73

R-73(ロシア語 Р-73)、NATOコードネームAA-11 ArcherはR-60の後継として開発された小型の赤外線誘導空対空
ミサイルで、1985年から実戦配備された。

全方位交戦能力(敵機の側方や前方からでも照準し命中させられる)やオフボアサイト能力(搭載母機のセンサー類
と連接することでミサイルのシーカー首振り角度外の敵を狙うことが可能)を持ち、機動性も高く、当時の西側諸国
が用いていたAIM-9MなどのIR対空ミサイルより高性能な脅威であるとみなされ、欧米各国がIR AAMの改良に力を入れ
ることとなった。

主な搭載機体: MiG-23後期型、MiG-29、Su-27系列、Su-34、Su-25T以降 (改修したMiG-21、Su-24、Su-25、中国J-10)

通常爆弾

ソ連・ロシアの通常爆弾は、現在に至るまでWWII中のものと共通した命名基準であり、
「FAB-」に続いて全重量をkg単位で「FAB-100、FAB-250、FAB-1500」のように記載。
その次のMxxでおおよその制式年が示され、形状や空力上の性質が定まる。
ジェット機などが搭載する現代兵装としては、次の3通りのMxxが見受けられる。
(いまだIL-2 1946向けMODとして作成されていないものも記述しておく)

FAB-M46

M46は1946年に定められた通常爆弾であるが、汎用的で空力もそこそこな形状で
あることや多彩なサイズによってであろうか?21世紀以降も幅広く現役である。
前頭部が半球になり、その最大断面がその半径のまま円筒となって後方に続く
形状となっている。

 

サイズとしては100kg、250kg、500kgが戦闘機や攻撃機で用いられ、爆撃機では
それらに加えて1500kgや3000kgと大型なものも用意されている。

FAB-M54

M54は1954年に定められた通常爆弾である。
前頭部が直線的に切り立ち段がついている、見るからに空気抵抗のありそうな
形状をしているのが特徴。
おそらく胴体内爆弾倉を持つ中型大型爆撃機用規格と思われるが、ときおり平気で
機外搭載されているらしい写真も見かける。

 

250kgから1500kgといったサイズに加え、5000kgや9000kgという超大型のものも
ラインナップされている。

FAB-M62

M62は1962年に定められた通常爆弾である。
一転、アメリカ軍のMk82をほうふつとさせるような流線型をしており、空気抵抗の
軽減に注意を払っていることが伺える。

 

前線戦闘機や戦術攻撃機に機外搭載する目的だからか250kgと500kgのみがある。

クラスター爆弾

ソ連・ロシアのクラスター爆弾は、子爆弾を収納するキャニスターやコンテナと
子爆弾の形式とが完全分離されており、キャニスターの型番と子爆弾の形式とを
連続して記述することで全体を示したり、キャニスターの型番に続け()内に子爆弾
の形式を記述することで全体を示す法則がある。

 

またキャニスターの数字はサイズ(全体重量)を示すのみで年式や形状は不定である。

 

先にキャニスターとコンテナを紹介し、続けて子爆弾を紹介する。

RKB-250

子爆弾を収納した時点の全体重量がおおよそ250kgとなるサイズの投下型キャニスター。
前端部が半球状のFAB-250 M46に似た形状のもの、前端部が垂直に近く切り立った円錐の
FAB-250 M54に似た形状のもの、前端部が鋭く尖った円錐で最大半径が後ろまで続くもの
の3通りが見受けられる。
形状を指定できる呼称は用意されていないみたい?

対応子爆弾としてはAO-1SCh、AO-2.5RTM、PTAB-2.5、ZAB-2.5などがある。
AO-1SCh使用時は全重量が275kgほどになるため、RBK-250-275 AO-1SChと呼称される。
1kgの子爆弾なら150個、2.5kgの子爆弾なら42個ぐらいが収納される。

主な搭載機体: Su-17、MiG-27、Su-24、Su-25、Mi-24

RKB-500

子爆弾を収納した時点の全体重量がおおよそ500kgとなるサイズの投下型キャニスター。
前端部が半球状のFAB-500 M46に似た形状のもの、前端部が垂直に近く切り立った円錐の
FAB-500 M54に似た形状のもの、前端部が鋭く尖った円錐で最大半径が後ろまで続くもの
の3通りが見受けられる。
形状を指定できる呼称は用意されていないみたい?

対応子爆弾としてはAO-2.5RT、PTAB-2.5、ShOAB-0.5、SPBE-D、ZAB-2.5などがある。
0.5kgの子爆弾なら565個、2.5kgの子爆弾なら108個ぐらいが収納される。

主な搭載機体: Su-17、MiG-27、Su-24、Su-25、Mi-24

KMGU-2

内部が8つの部屋(BKFユニット)に区分けされているコンテナで、機体から直接子爆弾をばらまいていく
タイプのクラスター爆弾。
対応子爆弾としてはAO-2.5RT、PTAB-2.5などがある。

子爆弾の搭載量は1部屋(BKFユニット)あたり32kg超、全体で250kg前後で、
1kg子爆弾なら31個ずつ合計248個、2.5kg子爆弾なら12個ずつ合計96個収納できる。
RKB-500よりいくらか少ないといった感じ。

主な搭載機体: Su-25、Mi-24/28

AO-1SCh

総重量およそ1kgのクラスター子爆弾。
爆発して破片を撒き散らすタイプの対人用。

AO-2.5RTM

総重量およそ2.5kgのクラスター子爆弾。
爆発して破片を撒き散らすタイプの対人・対ソフトスキン用。

PTAB-1M

総重量およそ1kgのクラスター子爆弾。
装甲車両攻撃用の成形炸薬爆弾。

PTAB-2.5

総重量およそ2.5kgのクラスター子爆弾。
装甲車両攻撃用の成形炸薬爆弾。
ジェット攻撃機が携行する新しいものでは形状は少し異なり効果もより強力になっていると思われるが、
WWII時代のIL-2などが携行したものと同じ用途と重量である。

ShOAB-0.5

SPBE-D

クラスター子爆弾ではあるものの総重量14.9kgと大型であり、RBK-500にも15発しか収納できない。
キャニスターから分離後パラシュートで減速し、熱源を探知してそちらに向かいエンジンを稼働させて
いる車両に自己誘導できるスマート型である。

ZAB-2.5

総重量およそ2.5kgのクラスター子爆弾。
焼夷弾で対人殺傷や木造家屋、可燃性構造物などの破壊を目的とする。

空対地ミサイル

Kh-66

Kh-66(ロシア語 Х-66)、NATOコードネームAS-7 Kerryは、地上や海上の敵を目標として攻撃する
ためのビームライディング誘導方式を用いた空対地ミサイルである。

空対空ミサイルR-8(ロシア語 Р-8、NATOコードネームAA-3 Anab)の胴体とフィンをベースに、
RS-2U(開発コードK-5MS、ロシア語 К-51、NATOコードネームAA-1 Alkali)のビームライディング
誘導装置を組み合わせて開発された。

搭載母機は本ミサイル発射前に機首を下げ、地上・海上目標を機首正面に捉えてレーダーを照射、
ミサイルの命中までその姿勢を維持して降下を継続する必要があった。
この発射手順はIL-2用MODでもある程度再現されている模様。

やはりその誘導方式には実用上の難があり、無線指令誘導方式のKh-23、セミアクティブレーザー誘導
方式のKh-25などの改良型に移行することとなった。

また対レーダーミサイルのKh-27(後に共通モジュール化されてKh-25MPへ)にも派生した。

主な搭載機体: MiG-21(レーダー搭載型のみ)、MiG-23、MiG-27、Su-17

Kh-23

Kh-23 Grom(ロシア語 Х-23 Гром=雷 "Thunder" の意味)、NATOコードネームAS-7 Kerry(Kh-66と共通)
は前述のKh-66の派生型で、無線指令誘導方式に変更したもの。

無線指令誘導方式はミサイル尾部のフレアを目視しながらパイロットがコックピット内に設置された
制御装置のジョイスティックでミサイルの進路を調整、その指令が無線で送信されるもので、同時期
のアメリカのAGM-12 ブルパップに範をとったものであるが、さかのぼればWWII中のドイツの
Hs293にたどり着く。

この方式も発射後の母機がミサイルの直後についていく必要があり対空砲火にさらされやすいなど
不都合も多かったが、Kh-66よりは相対的に扱いやすかったのであろうか?
なお、送受信システムに解決が難しい不具合が発生し、実用化に時間がかかった模様。

後にKh-25/27との共通モジュール化が図られ、Kh-25MRとしてまとめられた。

主な搭載機体: MiG-21、MiG-23、MiG-27、Su-17、Su-24、Su-25

Kh-25

Kh-25(ロシア語 Х-25)、NATOコードネームAS-10 Karen(MRはAS-7 Kerry、MPはAS-12 Kegler)。
もともとはビームライディング誘導で使用に困難さがあったKh-66をセミアクティブレーザー誘導方式に
変更・改良したもので、ソ連でようやく実用的な空対地ミサイルとなった。

誘導方式や目標が異なるだけでほぼ似た構造であったKh-23、Kh-27と共通モジュール化する改良が行われ、
それ以降はKh-25ML(レーザー誘導)・Kh-25MR(無線指令誘導)、Kh-25MP(対レーダー)となった。
(NATOコードネームは用途それぞれ異なる呼称のままで)

自重: 300(初期型,ML)~320(MP,MR)kg
最大射程: 7(初期型)~10(ML,MR)kmまたは40km(MP)
弾頭: 86(MR,MP)~112(初期型)~140(MR)kg

主な搭載機体: MiG-21、MiG-23、MiG-27、Su-17、Su-24、Su-25

Kh-29

Kh-29(ロシア語 Х-29)、NATOコードネームAS-14 KedgeはKh-25より大型の空対地ミサイルである。

自重: 650kg
最大射程: 12km
弾頭: 317kg

異なる誘導方式ごとのサブタイプがあり
 セミアクティブレーザー誘導 Kh-29L
 可視光テレビ誘導 Kh-29T
 赤外線テレビ誘導 Kh-29D
となっている。
テレビ誘導方式サブタイプの運用には母機コックピットにテレビモニタ照準装置が必要。

主な搭載機体: Su-24、Su-25(基本型で運用可能なのはLのみ)、Su-34

9M17 (AT-2 スワッター)

9M17はヘリコプターや軽装甲車両から発射できる対戦車ミサイルである。
NATOコード AT-2 スワッター(Swatter) として知られている。
大きなX字型の動翼つき固定フィンを持つ外見が特徴で、そのフィンが機体や車体と干渉しないよう上下方向に高さのあるレールの上に保持される(見た目、そのレールの重量や空気抵抗がわりとありそうな…)。
初期型はドイツHs293やアメリカAGM-12と同じように操作員が飛翔していく状態を後方から目視しジョイスティックで無線指令を送って誘導する方式(MCLOS)で命中精度に課題があった。
後期型はTOWなどと同じ半自動指令照準線一致誘導方式(SACLOS)へと改良された。
1990年頃まで使用された後、コンパクトな後継ミサイル9K114 Sturmへと譲った。

  • 9M17 Фаланга(ファランガ、歩兵密集陣形ファランクスのこと) - 初期型、MCLOS、射程2.5km (AT-2A スワッターA)
  • 9M17M Фаланга-М(ファランガM) - 前期量産型、MCLOS、射程4.0km (AT-2B スワッターB)
  • 9M17P Фаланга-п?(ファランガP) - 後期量産型、SACLOS、射程4.0km (AT-2C スワッターC)
  • 9M17MP Фаланга-Мп?(ファランガMP) - 後期改良型、SACLOS (その他Pとの差異不明)

主な搭載機体: Mi-4、Mi-8、Mi-24(無印とAがMCLOSのを、DがSACLOSのを)/25
(主な搭載車両: BRDM-1やBRDM-2の発射機搭載型)

9K114 Sturm (AT-6 スパイラル)

9K114 Sturm(シュツルム、襲撃の意味、翻訳表記揺れでShturmとも)はヘリコプターや軽装甲車両から発射できる対戦車ミサイルである。
NATOコード AT-6 スパイラル(Spiral) として知られている。
コンパクトな円筒のケースに収められた状態でヘリコプターのパイロンや車両のホルダーに装着され、発射後は後端に巻き付いていた安定フィンが展開する(アメリカZuniロケット弾後期型に似ている)。姿勢・方向制御はロケット噴射の推力偏向で行う。
車両発射型は-S、ヘリコプター発射型は-Vがつく。
誘導方式は半自動指令照準線一致誘導方式(SACLOS)。

主な搭載機体: Mi-8/17、Mi-24V以降(またはDをV相当に改修)/25/35、Mi-28
(主な搭載車両: BRDM-2やMT-LBの発射機搭載型)

対レーダーミサイル

現時点のIL-2 1946に地上防空レーダーは実装されていない。
レーダーサイトを無力化して侵攻するといったミッションは組めない。

Kh-27

Kh-27(ロシア語 Х-27)、NATOコードネームAS-12 KeglerはKh-66→Kh-25から派生した
対レーダーミサイル。

後に共通モジュール化改良が行われ、Kh-25MPとしてまとめられた。

空対地ロケット

S-5

直径55mmの小型の無誘導ロケット弾を直径57mmのチューブ状ランチャーやランチャーポッドに
収納して機体に搭載する。1ハードポイントに多数のロケット弾を搭載することもできるが、
射程が短く、弾道特性が悪く、爆発威力も小さいと欠点も多かったため、S-8など大型の
ロケット弾に移行した。

もともとはMiG-19などのジェット戦闘機の空対空兵装の1つであったが、空対地用途のほうが
実績多数と思われる。

初期は2連装や4連装・8連装のORO-57ランチャーで携行し、後に16連装のUB-16や32連装のUB-32
が携行に用いられるようになった。
IL-2 1946のMOD機体ではこのランチャー呼称のほうでLoadoutが示されることが多い。

主な搭載機体: MiG-15、MiG-17、MiG-19、MiG-21、Mi-8、Mi-24

S-8

直径80mmの無誘導ロケット弾をランチャーポッドに収納して機体に搭載する。

簡素な7連装のB-8V7ポッドや20連装のポッド(低速機向けな簡素なものはB-8V20、高速機向けで
先端を尖らせているものがB-8M1)が携行に用いられる。
IL-2 1946のMOD機体ではこのランチャー呼称のほうでLoadoutが示されることが多い。

主な搭載機体: MiG-21、Su-25、Mi-8、Mi-24

S-13

直径130mmの無誘導ロケット弾を5連装ランチャーポッドB-13に収納して機体に搭載する。
高速機向けで先端を尖らせているものがB-13L、低速機向けの簡素なものがB-13L1。
IL-2 1946のMOD機体ではこのランチャー呼称のほうでLoadoutが示されることが多い。

主な搭載機体: Su-25、Mi-24

S-24

直径240mmの大型無誘導ロケット弾で、1ハードポイントに1個がAPU-68ランチャーを介して
懸架される。

主な搭載機体: MiG-21、Su-17、Su-24、Su-25、Mi-24

S-25

直径250mmの大型無誘導ロケット弾で、1ハードポイントに1個がO-25チューブに入れて搭載
される。

派生型としてセミアクティブレーザー誘導シーカーを頭部に装備したS-25Lもある。

主な搭載機体: Su-24、Su-25

誘導爆弾

KAB-500

主な搭載機体: Su-24、Su-25

ナパーム弾

ZAB-250

主な搭載機体:

ZB-370

主な搭載機体:

ZAB-500

主な搭載機体:

核爆弾

RDS-4T

主な搭載機体: Tu-4、Tu-16、Tu-95

照明弾

夜間爆撃時に地上を照らす照明弾はWWIIから使用されてきておりIL-2 1946のStockゲームにも複数種類収録されている。

ベトナム戦争から現代戦でも引き続き照明弾は現役だが、英語ではフレア(Flare)と呼ばれるため、英語でも同一の単語で呼ばれている、近年の赤外線追尾型対空ミサイルを逸らさせるためのカウンターメジャー(Countermeasure)なフレアとの混同がある。

webの文献などでも混同があるほか、IL-2 1946向けのMODにおいても扱いに混同・混乱が見られる。

SAB-100

総重量100kgの照明弾。MBDを用いると1ハードポイントに4発搭載できる。

stockゲームに収録されているWWII型はSAB-100-55と呼称されていたが、ジェット機時代に新たに設計され
MOD化されたものはSAB-100-90である。

SAB-250

総重量250kgの照明弾。

MOD化されたものはSAB-250-200である。

その他

MBD

1箇所のハードポイントに複数の爆弾を携行可能にする多連装爆弾ラックの略語であり、ハイフン以降の型式名に
よって2連装・4連装・6連装、また携行できる爆弾の最大サイズ(前後間の吊り下げ間隔)なども変わってくる。

 

現在のIL-2 1946でMOD化されているものはFAB-100など100kg以下サイズの爆弾を4発携行できるようにする前線
戦闘機攻撃機向けのみである。

主な搭載機体: Su-24、Su-25

PTB

増槽をキリル文字で書いたものの転写。
続く数字の-800などは容量のリットル表記。
単にPTB-800Lと書いただけでは「容量800Lの増槽」という意味しか持たず、たとえばMiG-21用とSu-25用
とではまったく別の形式や形状の増槽(外部携行燃料タンク)である。

主な搭載機体: MiG-21(490L、800L)、Su-25(800L)、Mi-24(450L)

UPK-23-250 ガンポッド

GSh-23 23mm機関砲を収めた携行弾数250発のガンポッド。
機関砲は前方向けた固定装備で、戦闘機であれば主に空対空用途(特に写真偵察用無人気球の撃墜)で、ヘリコプターであれば地上掃射用途で搭載される。
同じ機関砲収納で俯角調整機能つきのSPPU-22に比べ若干短く軽い。

主な搭載機体: MiG-23、Su-15、Mi-8/17、Mi-24/35

SPPU-22 ガンポッド

GSh-23 23mm機関砲を収めたガンポッド。地上攻撃用で-30度まで俯角とれる。
同じ機関砲収納のUPK-23に比べ若干長く重い。

主な搭載機体: MiG-27、Su-17/20/22、Su-25

GUV-8700 汎用兵装コンテナ

パイロンに懸架できるポッド形式の兵装コンテナで、中身の兵装を次の2種類から選択できる。
9A624: 水平に3つの機関銃を並べて激しい弾幕を浴びせる … GShG-7.62 4砲身ガトリング + YakB-12.7 4砲身ガトリング + GShG-7.62
9A669: AGS-17 30mm自動擲弾銃1門

主な搭載機体: Mi-8/17、Mi-24/35