置物

Last-modified: 2021-10-16 (土) 21:47:04

打線において全く役に立たない打者のこと。


概要

特に、実績のあるベテラン選手鳴り物入りで入団した外国人選手などが「ネームバリューで上位打線やクリーンナップに居座りながらも全く活躍しない様子」は置物扱いされやすい。
類義語として「死刑囚」があるが、これは投手も含む。また、似たようなニュアンスで「自動アウト」という言葉もあるが、守備走塁面での貢献が大きい選手や、実績が少ないなどの理由でそもそも置物としての存在感すら無い選手の場合は、「自動アウト」ではあっても「置物」扱いされることは少ない。


チームの置物

試合に殆ど出場しない(できない)高額年俸選手は、上記の意味に加えてチームに所属しているだけで置物呼ばわりされる。
大型契約を結びながら故障などでほとんど登板しない投手が「置物」と呼ばれることがあるが、これは上記打線の置物ではなく、専ら「チームの置物」という意味合いである。類義語として不良債権とも呼ばれる。

通常は活躍できなければ年俸は減らされるが、高額の複数年契約*1を結んだ後に故障したり不振に陥ると、置物・不良債権と化することになる。その年俸に掛けて「○億円の置物」とも表現される。

 

現役末期の松中信彦、阪神時代末期の鳥谷敬、巨人・オリックス時代の李承燁、2020年阪神の福留孝介は打線的にもチーム的にも二重の意味で置物となった代表例。一方で投手としてこの状態に陥った代表例は中日移籍後の川崎憲次郎ソフトバンク時代の松坂大輔が挙げられる。

 

また試合で活躍してないのに、一軍登録されているとチームが好調になる選手は「幸運の置物」「勝利の大黒様」などと呼ばれ、その逆は「不幸の置物」「呪いの置物」「キングボンビー*2と呼ばれる。
これらの選手は、(前者は)ベンチでの声出しによる戦意高揚や、戦況分析及び他選手へのアドバイスなどで貢献していると考えられているが、2000年に阪神に在籍したハワード・バトル*3は一軍二軍共々本当に何もしていないにも関わらず、ベンチにいるだけでチームの連勝を引き寄せるという妙な神話を築いてしまった。
2019年のDeNAは巨人との優勝争いの最中、ベテランの控えであった石川雄洋が怪我で離脱した途端負けが込みだし、「石川は幸運の置物*4だったのだ」と大いに離脱を嘆かれた。


関連項目


*1 さらには「年俸固定」で成績に左右されないパターンが多数である。
*2 『桃太郎電鉄シリーズ』に登場する貧乏神の進化系のうちの一つで最もポピュラーなもの。取り付いたプレイヤーに甚大な不利益を及ぼす
*3 前述の勝利の大黒様の元ネタとなった選手。更に「太りすぎのため開幕二軍」という珍事を起こしている。
*4 ただ、石川は上述した面々と比べると特に高額年俸選手という程ではないので、ファンからのヘイトは稼いでいなかった。更にシーズントータルで見ると10連敗を止めたりDeNAでは大和らと共に数少ない送りバントの名手・走塁の巧さがあるなど、替えが利かないわけではないが戦力面でも要所での活躍がないというわけでもなかった。