2008年オフ、相川亮二がヤクルトにFA移籍した際、横浜ファン(やる大矢スレの住民とされる)が言ったとされる発言。
概要・経緯
当時の横浜は投手陣が壊滅状態で、誰が投げても打たれるといった状況だった上に、正捕手の前任者であった谷繁元信*1が移籍先の中日で活躍していたことから、後任の相川にファンの怒りの矛先が向き「相川のせいで打たれた」などといった批判が出ることも多かった。
そんな中、相川がFAでヤクルトへ移籍*2。元々“正捕手不在”という懸念事項を抱えていたヤクルト*3にとっては眼鏡に適った補強とされていた一方、2chの横浜ファンの間では「相川がいなくなって投壊から脱出できる」「相川の放出が最大の補強」などの意見も出ていた。
しかし翌年のヤクルトは、相川が期待通りに正捕手として定着した事もあり、前半戦を2位で折り返すなど健闘、最終的には負け越しではあるものの3位で球団史上初のCS進出を決めた。
一方の横浜はFAで獲得した野口寿浩*4、ルーキーの細山田武史、既存戦力の武山真吾・新沼慎二らを起用したものの、結局は相川と鶴岡一成*5の穴を埋められず、シーズン終了まで捕手を固定できないまま最下位でシーズンを終えた。
なお相川はヤクルト移籍後の初の春季キャンプでブルペンを見るやいなや「ヤクルトにはいいピッチャーがたくさんいますね!」と野球少年のように目を輝かせ、ブルペンで球を受けると「構えたところにボールが来る」と感想を漏らしたという。
派生形
現在ではこの単語に便乗して、野球以外でも特定の人物に去られてしまったり盛大にやらかしたりした団体や人物に対して自虐や皮肉を込めて「○○の放出が最大の補強(略して「○放最補」)」という言葉が使われやすい。
近年では選手以外にも似たような表現(「○○の○○が最大の補強」)が用いられる事がある。
その後
ヤクルトへ移籍した相川だがヤクルト在籍中にセ・リーグ制覇は出来ず、更には中村悠平の台頭などもあり、出場機会を求めて2014年オフに2度目のFA宣言で巨人へ移籍。前年度リーグ制覇の球団への移籍とあって、移籍会見での相川は嬉々として優勝への意気込みを語っていた。
しかしシーズンが始まると、ヤクルトは14年ぶりのリーグ制覇。一方の巨人は2位に終わった。「相川の放出が最大の補強」は7年の時を経て、ある意味ヤクルトに当てはまったとも言える。
また、2022年からは古巣・DeNAのバッテリーコーチに就任。現役当時は一部で厄介者扱いを受けてしまっていた相川だが、OBとして「横浜に戻る喜び」を体現した一人となった。