「ライズ・アゲンスト・ザ・テンペスト」

Last-modified: 2024-01-17 (水) 21:04:27

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登場人物


あらすじ

「ドーモ。アルビオンです」
「ドーモ。ニンジャスレイヤーです」

 

ネオサイタマから遠く離れた辺境の地、岡山県
雪と雷鳴と01ノイズが降り注ぐ山中で、二者は相対した。

 

一者は復讐の死神、ニンジャスレイヤー。彼はアガメムノンのデン・ジツを打ち破るべく、修行の相手……容赦なき落雷を求めて入山していた。
もう一者は、その身に虚空と復讐の炎を宿した男、アルビオン。ニンジャスレイヤーに兄を殺されたかつてのモータルは、今やニンジャとなっていた。復讐を成し遂げ、セプクし、この世を去る。ただそのために生き、そしてこの地に赴いた。

 

「俺自身が、俺自身の手で仇を討つ」
「奴を殺さねば俺は始まらない。奴を殺さねば俺は終われないのだ!」

 

彼の復讐の先にあるものとは、虚無か、虚空か、それとも……。


解説

一人のニンジャの生き様を主軸とした、退廃とゼンめいたアトモスフィアの短編。
岡山県で巡り合う復讐者と復讐者。彼等のカラテの行く末を決定付けるものとは?理か我か、どちらが「暴嵐を遡上する」ことが出来るのか……。



「このご時世、コメントなど流行らんぞ。そこそこやるのが一番だ」
  • フジキドが負けそうになって落雷で逆転、かと思ったら違った。 -- 2016-06-06 (月) 11:03:33
  • 例えどんな過去があろうとも、卓越したワザマエがあろうとも、どんなハンデがあろうとも、ニンジャのイクサは一瞬の隙で決するんだと言うことを改めて思い知らされた。そしてあとには何も残らない…。死んだら終わり、マサシの遺したコトワザ通りであった -- 2016-06-06 (月) 11:08:19
  • ↑温泉宿がマサシの悟りだもんな・・・アルビオンの一途に復讐を果たす事を目指して例え勝っても自死を決めてた彼の人生は何だったのか・・・死んだら終わり・・・落雷で死ぬかもしれないのに修行を続けるフジキドとキョムの制御に命を削るアルビオンどちらも覚悟は同じはずなのに・・・ -- 2016-06-06 (月) 11:34:08
  • 最期にアルビオンが少しでも報われて欲しかったな…ひたすらにサツバツ、キョムな人生だった -- 2016-06-06 (月) 11:40:25
  • アルビオンが感じた黄金立方体の意思が真実で、それがワンソーのものだとすると、ワンソーもニンジャスレイヤーが気になりだしてるってことかな?何となくフジキドの運命もワンソーをこの次元から追放するために誰かに操られてきたんじゃないかみたいなのが頭に浮かんできた。エターナルニンジャチャンピオンで次元の旅人な人もいることだし -- 2016-06-06 (月) 11:41:29
  • 復讐に道理を求めてフジキドの理不尽な怒りに打ち砕かれ、そこから自身にも理不尽な怒りが芽生えて刺し違えようとしたら岡山県で一番高いという道理で雷を呼び込んでしまったアルビオンが実際アワレであったことだなあ。インガオホーの渦に翻弄されたかのような…… -- 2016-06-06 (月) 11:44:40
  • 久々に来たよ -- 2016-06-06 (月) 11:54:49
  • 決断的殺意。決断的憎悪。何故。それはどこから。俺は何かを、見落としているのではないか・・・・・・ -- 2016-06-06 (月) 12:18:03
  • 多分フジキドは、セイジやスカラムーシュとはまた違った意味でアルビオンに「ありえたかもしれない自分」を見たんだろうな -- 2016-06-06 (月) 14:14:14
  • コクトン・ジツの使い勝手の悪さな。組み合った状態から手の中のコクトンをヤリめいて伸ばして赤黒のこめかみを貫くとかできんかったんだね -- 2016-06-06 (月) 14:46:05
  • ↑全力で組み合っているせいで、形を変える余裕がなかったのでは? -- 2016-06-06 (月) 15:22:09
  • アルビオン=サンが使ったジツがハッタリ効いててとてもカッコイイ -- 2016-06-06 (月) 15:24:41
  • ランペイジの様に復讐に囚われた自分というような鏡写しな相手ではあったけれどエゴを鍛えなおしたフジキドは相手がどうであれ揺らぐことが無かった。これが勝敗を分けたのだろう -- 2016-06-06 (月) 15:43:47
  • 何がしたかったのかよくわからんかったエピ。特に何か面白い展開や進展があるわけではなく、フジキドに何か変化があったわけでもない -- 2016-06-06 (月) 15:51:10
  • 所謂「箸休め」的回な -- 2016-06-06 (月) 16:00:27
  • ナンバーテンは万に一つ死神に勝てると思っていたのかな?所詮隠居の暇潰しだったなら、なかなか邪悪であったことだなあ。それとも弟子の自制心を読み誤ったか -- 2016-06-06 (月) 16:24:54
  • このエピは最終話に向けての伏線的なエピなのかな。フジキドが何故戦い続けているかというテーマは後々重い意味を持ちそう。 -- 2016-06-06 (月) 16:37:24
  • フジキドがすでに昔の利己的な復讐者ではなくなってるというエピなのかと思った。アルビオン≒過去の己をすでに乗り越えて先に進んでる。ナンバーテンはそこを見落としてたのではないかあ。 -- 2016-06-06 (月) 16:53:21
  • 見落としているものの一端はゴールデンレーンで明かされていると思うんだが、分かるようでもう一つ何か…作中の二人のニンジャと似たような疑念を抱かせられた事だなぁ -- 2016-06-06 (月) 17:03:01
  • もっと掘り下げて欲しかった欲求不満の表れじゃね? -- 2016-06-06 (月) 19:47:08
  • この話から直接じゃないけど、きっかけに改めて考えたが、ニンジャスレイヤーはニンジャであってニンジャでない存在なんだなあ。 -- 2016-06-06 (月) 19:50:42
  • 弱くは無いと地の文にも明記されてるしキャラクター的にも魅力のあるニンジャだとは思うが、キョムがアンタイ・ウエポンめいた一撃必殺だと思ってたらちょっと硬くて痛い感じの普通の武器だった事にズッコけたヘッズは少なくないはず -- 2016-06-06 (月) 19:52:45
  • 話の展開は違うけどレオパルドが出る話を思い出した。話自体は好きだけどアルビオンが死んだあと余韻もなく終わったのは残念だった。 -- 2016-06-06 (月) 19:52:46
  • 正直アルビオンは強いと思うぞ、満身創痍とはいえフジキドをあそこまで追い詰めれるやつはそうそうおらん。少なくともブラッドチェイサーよりゃはるかに強い -- 2016-06-06 (月) 20:09:07
  • 後の話に繋がるのかもしれないけど、このエピだけだと何か消化不良だった。 -- 2016-06-06 (月) 20:12:28
  • 「満身創痍とはいえ」って言うけど満身創痍か万全状態かの違いは正直相当オオキイだと思うが・・・。忍殺にあってはそれも含めてフーリンカザンだし「環境に文句を言う奴に晴れ舞台は一生来ない」とミヤモト・マサシも言ってはいるが、やはり純粋に強さを測るとなればその辺も加味しないとおかしな事になってしまう。いやまあそこ考慮してもアルビオンはそれなりに強い方だと思うけどさ -- 2016-06-06 (月) 20:15:04
  • このエピソード、すごく好きなんだけどなぁ…アルビオンは報われずに死んだが、それでも、彼は無意味で虚無な存在ではなかったと信じたい… -- 2016-06-06 (月) 20:18:15
  • アルビオンに対するニンジャスレイヤーを、単に「フユコとトチノキの仇を求める復讐者」と思って見ると対等であるかに見えるため釈然としないだろうが、ニンジャスレイヤーとはフジキドであって同時にフジキドではなく、ナラクとしてあらゆるニンジャ理不尽への怨みと怒りと憎しみを、他人事ではなく自分の記憶と感情として持っているのだよね。故にフジキドとしては直接関係ないとも言えるニンジャに怒り復讐し、しかしそのことをフジキドがフジキドの意思によって決定し行使しているという -- 2016-06-06 (月) 20:29:06
  • 二発目のコクトンは実際決まっているわけだが、後々ノロイ・ジツめいて効いてきたりしないよな? -- 2016-06-06 (月) 20:42:47
  • 復讐者です。何年も復讐のために生きてきました。師匠もいます。血を吐くような修行でヒサツワザも会得しました。ここまでやれば、「同じ復讐者であるニンジャスレイヤー」を殺せますよね。道理は我にあり……アルビオンは何を見落としていたのか。ニンジャスレイヤーは単なる復讐者と何が違うのか。アルビオンの道理を殺した理不尽なまでの憎悪の源とは。今回のはそういう問題提起のエピソードだったんじゃないかなぁ。 -- 2016-06-06 (月) 20:51:12
  • でも正直道理はフジキドにあるからなあ。お互い身内の敵って無理矢理同じ土俵に乗ったとして、カラテの差がありすぎる -- 2016-06-06 (月) 21:00:47
  • 何が違うかと言えば、自分が復讐される側でもある、ということの理解と覚悟の深さの差でもあろうけど。ニンジャスレイヤーが自分への復讐の意思を持つってのは普通復讐は個人間の問題だから分かりにくくて不意を打たれるのはまあしゃあない。とは言え、いざ怒りを向けられて狼狽したのは、復讐という目的のために自分が暴虐を働くことは甘く許していた心の隙ゆえであろう -- 2016-06-06 (月) 21:04:15
  • フジキドは愛妻家だからな。DV男には嗅覚が働くのかもしれん。アガタ=サンとかヌノメ=サンとか -- 2016-06-06 (月) 21:06:53
  • フジキドの被害者遺族であるアルビオンを殺して、そしてチバを殺す覚悟を固めるのかとでも思えば、何もないんかいっ! -- 2016-06-06 (月) 21:08:47
  • 最終決戦への武器を揃えつつあるフジキド。多分、アルビオンの道理を殺した理不尽な憎悪も、アマクダリとの決着をつけるにあたり必要なものだったんじゃなかろうか。雷を捻じ曲げるような憎悪が。 -- 2016-06-06 (月) 21:13:51
  • ニンジャ同士のイクサはかくて無常な物だからシカタナイネ -- 2016-06-06 (月) 21:15:02
  • フジキドは、「単なる復讐」のその先に立っているのでは。ソウカイヤとザイバツを倒して、「復讐の為の戦い」はもう終わってるんだよ。それでも戻ってきたのは -- 2016-06-06 (月) 21:16:07
  • その辺は「フー・キルド」でもう済んでる話じゃないかなあ。フジキドが覚悟を決めるために殺さなきゃならんというには、アルビオンはぽっと出過ぎて -- 2016-06-06 (月) 21:21:24
  • 「見落としているもの」、分かるようでうまく言語化できない…この先ハッキリ明示してくれるんだろうか -- 2016-06-06 (月) 21:23:40
  • ゴールデンレーンの描写もそうだけど、フー・キルドやリヴィングからもう一皮むけてそうなんだよな うまく言えないけど -- 2016-06-06 (月) 21:27:20
  • アルビオンは「自分は忍殺に兄を殺されたが、自分は忍殺の家族を殺したワケじゃないから自分の復讐は正しい。」と思い込んだが、ヴォーパルの言うとおりに結局は個人のエゴでしかない。正しい復讐があるわけじゃない。 -- 2016-06-06 (月) 21:33:58
  • 仇を討てばあとは終わりの「復讐者」であるアルビオン=サンと、人間性を抑圧する全てへの「反抗者」であるフジキドの差が、最後の眼力勝負で出てしまった形なのだなぁ。「世の理」自体を理屈ではなく全身全霊で憎悪し反抗するというのはいわば神に抗うようなもので、雷をカラテで打ち破る特訓はまさに天を破らんとする姿勢の象徴であることだよ -- 2016-06-06 (月) 21:38:59
  • エピソードとしての位置づけをあえて考えるのであれば、もはやフジキドの憎悪する「ニンジャ」が復讐の対象や仇というのではなく、世の理の象徴になっていることを明らかにし、「鷲の翼」以降の戦いが神や運命に抗う人間のドラマであることを示すものなのではないだろうか(彼真書) -- 2016-06-06 (月) 21:40:06
  • 個人的には三部の閉めの前にフジキドというキャラクターのおさらい的な話をやりたかったのかなあと感じた。色々思わせ振りだけど、幕間の箸休め的な話として深く考えずに読んでいいんじゃないかと思う。 -- 2016-06-06 (月) 21:57:54
  • アルビオンの死がナンバーテンかヌノメに伝われば、シークエンス・ブレイクビーツ技法の可能性がある(彼真書) -- 2016-06-06 (月) 22:11:34
  • ヌンチャクとブレーサー、対雷特訓の描写だけでも燃えるしな -- 2016-06-06 (月) 22:20:45
  • アルビオン同様、赤黒がどういう存在なのかを把握し切れてないアマクダリという組織。家族をニンジャに殺された復讐者?ニンジャを殺すニンジャ?カラテモンスター?今までならその認識で通用したが、もう何かが決定的に変化しているのだ。その変化の正体を掴まねば赤黒は殺せない。というエピだったのでは? -- 2016-06-06 (月) 22:31:43
  • ソウカイヤとザイバツ、「死せるサラリマン」にとっての直接の敵は討った。それでも地の文はニンジャスレイヤーを復讐者と呼称する。上のコメントでも触れられているように、既に復讐対象は単なるニンジャだけではなく、生者を抑圧するシステム全てなのだろう。アルビオンやその他のニンジャにとっては身に覚えがないのに憎まれるという理不尽極まりない話だが。 -- 2016-06-06 (月) 22:54:41
  • ヌノメもナンバーテンも日常に戻る中でいつかはアルビオンのことも忘れてしまうのだろうか。何も残せなかったアルビオンを死ぬまで記憶する人物が他ならぬ彼の仇であるという結末は皮肉でしかない -- 2016-06-06 (月) 23:13:22
  • エピソードの短さと、読者の分析の長さ・深さ・濃さが対照的という点で印象深いことだなあ。 -- 2016-06-06 (月) 23:32:27
  • 「カラテとは要はエゴよ。エゴの強い方が勝つ」とはヴォーパル・センセイの言葉だが、実際今エピのフジキドはそれを体現した、他者がどうとかに左右されないニンジャへの憎悪を強め切った状態なのかもしれない -- 2016-06-06 (月) 23:52:14
  • 変に難しく考えず、単純にフジキド流アガメムノン対策回と捉えてもいいのでは? 最終決戦でいきなり新武器や雷よけ特訓、読者に分かりやすい明確な忍殺意思表明とかやったらそれはそれで苦情が… -- 2016-06-06 (月) 23:58:05
  • ニンジャスレイヤーはニンジャスレイヤーであってニンジャではないってのを決戦前に思い出させてくれたエピだった -- 2016-06-07 (火) 00:00:16
  • 白、キョム。アルビオンという名を特に意味はないと言い捨てたのは、おのれのありようを無意識に忌避しているがゆえだろうか -- 2016-06-07 (火) 00:11:34
  • しかも誤字脱字が多くて黄金立方体の存在感を感じさせるエピだったな。このままいいけば台形=サンとの戦いでは1ツイートに1回以上誤字が出てもおかしくない -- 2016-06-07 (火) 08:42:54
  • キョムー… -- 2016-06-07 (火) 08:47:51
  • どことなく一部のバックインブラックを思い出すエピソードであった -- 2016-06-07 (火) 10:07:33
  • フジキドは対戦した過去のニンジャの名前・ワザ・ジツを忘れないというのが証明されたことだなぁ……。きっとオフェンダー=サンの時から一人も忘れてないんだろう -- 2016-06-07 (火) 10:55:45
  • ↑ピンポ=サンが以前、殺したニンジャは全部覚えてるみたいなこと言ってましたネー。 -- 2016-06-07 (火) 12:16:16
  • このエピソードが終わった時、え、もう終わり?と思った読者諸兄は多いだろう。私もそう思った。しかし、考えてみれば#3で語られているとおり、実にそれだけなのだ。復讐だけ。アルビオンには何もない。虚無しかない。復讐の成就。ただその為だけに生きている。フジキドよりもずっとシンプルなマシン・オブ・ヴェンジェンスだとすら言えるだろう。復讐に対して実にストイックであり、それ故に強い。ニンジャになっていきなりやったことは力に酔いしれることではなく、復讐のカラテを磨く師匠探しだった。師匠足り得なかった、取るに足らぬサンシタの屑ニンジャの名はいちいち覚えていない。復讐に関係ないからだ。復讐のためにアマクダリに入った。栄達や安定には興味がない。復讐に関係ないからだ。任務で殺されるモータルにも興味はない。イクサの極致に至るまでもなく、最初から黄金立方体とただ復讐対象だけがある世界に生きていた。自分と相手以外の命や人生に興味はなく、せいぜい慰み者としての利用価値しか認めない。時にはわざわざ抵抗できないようにしてから殺す。そこそこ面白い。痛めつけて殺す。でなくばつまらん。命の扱いが軽いところは普通の邪悪なニンジャと同様である。フジキドはどうか。フジキドはニンジャの殺害に高揚する自分を、邪悪なニンジャソウルに近づく自分を、ニンジャである自分を怖れ、惑った。己の復讐のせいで無辜のモータルのささやかな生活が破壊されてしまい、時には命まで奪われてしまうことに迷い、嘆いた。自分は己の復讐の対象と同じ、悪逆無道の存在ではないかと苛まれた。アルビオンはそんな煩悶とは無縁だ。アルビオンの復讐へと至る道筋は、棋譜を見ながら打つショーギめいて迷いがない。復讐と無関係な疑問を抱くことなどない。是非など決めきれぬままに事態は動いてゆくものだ。心を揺らすことなどない。それに対し、死神のなんとくだらぬ事か。血も涙もない復讐鬼のくせに、殺したニンジャの名をいちいち覚えている感傷には鼻で笑ってしまう。罪悪感と迷いに心を苛まれながらもまるで悲鳴のように、まるで苦痛の呻きのように「ニンジャ殺すべし」と繰り返している。雷に全身を焼かれながらもなお嵐に向かって立ち上がるかのように、己のおこないへの疑問に全身を焼かれながらもなお復讐へと立ち上がり続けている。しかし、瞳の奥に凝ったその懊悩が、無限に等しい自責、自問自答の経験の痕跡が、アルビオンを、カンニバルを、ディグニティを恐れ入らせたのだ。アルビオンは怯み、隙を生んだ。ずっと気づきもしなかった矛盾に直面させられた気分だったのではなかろうか。暴虐に対し復讐を挑む自分が、誰かに暴虐をまき散らしている。自分も何かの復讐の対象足りうるらしいということを初めて理解させられた。自分とニンジャスレイヤーが同じならば、あとはただ、勝って、殺すだけだった。しかしフジキドとアルビオンは同じではなかった。フジキドがアルビオンと同じただの復讐者であれば、実際本エピソードめいて3セクションでニンジャスレイヤーは終わっていただろう。勝っても死ぬのなら尚のこと。NRSで全てを忘れ去っても赤黒の姿が網膜に焼け付き、何かに立ち向かうような人々も生まれなかっただろう。死せるサラリマン云々も含めて、改めてフジキドの復讐の意味を問い直す伏線が張られまくっていると感じる。「フー・キルド」、「ゼア・イズ」、そういった話の集大成が近いということだろう。ニンジャスレイヤー・ネバー・ダイ。備えよう。 -- 2016-06-07 (火) 12:16:37
  • 長い。三行で -- 2016-06-07 (火) 12:39:57
  • つまりフジキドがキチガイだってこと? -- 2016-06-07 (火) 12:52:10
  • 流石にナガイすぎる -- 2016-06-07 (火) 12:54:43
  • ナガイけど、面白い考察ですね? -- 2016-06-07 (火) 13:28:44
  • ここまで(補足)される謂れはない! -- 2016-06-07 (火) 13:30:45
  • 自分がニンジャになることを復讐の名のものとに無自覚に正当化してしまっていたアルビオンと、全ての犠牲者の復讐を背負い込まされながらも己もニンジャであり暴虐となることを常に問い、目を逸らさず戦ってきたフジキドとの差、ということだろうなぁ -- 2016-06-07 (火) 13:36:17
  • 長い!絶対に長い!(迫真) -- 2016-06-07 (火) 13:41:14
  • アルビオン→復讐者としてのみ生きていた。復讐を果たす以外にさして興味はなかった フジキド→復讐者ではあったが、自分が復讐者を生むのこともあるという矛盾を抱きずっと自問自答してきた    までは読んだ -- 2016-06-07 (火) 13:54:27
  • 面白い考察だけど、アルビオン=サンがフジキドの瞳の奥に見たのは、「剥き出しの憎悪」だと明確に描写されているので若干違和感はあるかも。フジキドのエゴを磨き上げたのは飽くなき自問自答なのは間違いないと思うが、その辺ワカラナイ敵が彼の目に見るのは狂気めいた強度の憎悪のみなのではないだろうか。 -- 2016-06-07 (火) 13:56:59
  • やはり「妻子の仇を討つ」から「他者を抑圧するすべての敵を討つ」になったことが剥き出しの憎悪につながっているのだろうか -- 2016-06-07 (火) 13:59:48
  • 残念ながら、エゴの強さも憎悪の強さも問題ではなかったと思う。 瀕死状態の相手さえ倒せなかったアルビオン=サンのカラテが足りなかった。 それだけでしょう。 彼は決して弱いニンジャじゃなかった。 しかし、赤黒から見れば圧倒的不利な状況においても倒せる弱敵でしかなかった。 -- 2016-06-07 (火) 14:03:53
  • エゴの強さも憎悪の強さも問題ではなかったらアルビオンがフジキドの憎悪にあてられて恐れるシーンの意味が全くない気がするが……。単純にカラテの差だけではあるまい -- 2016-06-07 (火) 14:10:31
  • ↑=サン 考えてみて欲しい。 アルビオン=サンに師父並みのカラテがあれば、瀕死状態の赤黒なんて一合の元に斃せていた。 すべてはカラテなのだ……と思うのです。 -- 2016-06-07 (火) 14:13:14
  • その理屈で言えば連戦に次ぐ連戦でボロボロのフジキドに負けたラオモト=サンもカラテが足りなかったで済まされることになって、間違ってはいないがとても味気ない。 -- 2016-06-07 (火) 14:13:48
  • なんというか、落雷でボロボロになってたのはアルビオンとのカラテ差をなくすための状況で、カラテが同じならエゴとか憎悪の強さで勝負が決まるという話だと思うんだけども -- 2016-06-07 (火) 14:17:32
  • まぁ、相手の状態を見て勝負を挑むのもフーリンカザンでしょうからね。 アルビオン=サンは徹底的に赤黒との勝負のみに全てを注いだ。 そして、赤黒を倒せればそこで死んでもよかった。 対して、赤黒は生き抜いて復讐を成す事を考え続けた。 先を見据えていた。 精神面を語るなら、そのスタンスの差が一番重要だったのではないかな -- 2016-06-07 (火) 14:24:15
  • しかし明日を捨てた者と未来を見据えた者の優劣は難しい -- 2016-06-07 (火) 14:31:32
  • 一言で言い表せそうで言い表せない -- 2016-06-07 (火) 14:39:53
  • ↑8 腱を断たれるまでは完全に圧倒してたよ。フジキドの憎悪に疑問を持ったその精神的揺らぎが敗北に繋がった。少なくとも死に掛けのフジキドに敵わない様なカラテでは無いと思う。 -- 2016-06-07 (火) 14:47:49
  • 「主人公の居場所掴んだけど個人的な怨みがあるから組織には報告せずに単独で行動するぜ!」ってものすごく嫌いな展開だった・・・そう「だった」んだよ・・・アルビオン=サン、コトダマに包まれてあれ・・・ -- 2016-06-07 (火) 14:55:09
  • アンコクトン・ジツの下位互換な? -- 2016-06-07 (火) 15:00:30
  • それともムシアナ・ジツの下位互換? -- 2016-06-07 (火) 15:04:14
  • カトン(火遁)とドトン(土遁)が違うように、暗黒遁(アンコクトン)と虚空遁(コクトン)は全くの別物かと。ムシアナはよくわからないが -- 2016-06-07 (火) 15:27:28
  • アルビオンは意図的に第1部序盤のフジキドの似姿めいて造形されており、フジキドが過去の自分と戦って乗り越えることを擬似的に表現してると感じた。 -- 2016-06-07 (火) 15:56:13
  • アルビオンが慄いたニンジャスレイヤーの憎悪自体は別に覚悟や自分が暴虐者である自覚云々とは関係なく、単にニンジャスレイヤーが単なる「妻子を殺されたサラリマン、フジキド・ケンジ」ではなく、同時に「全モータルの怨みと憎しみを共有するナラク・ニンジャでもある」、という事実に由来していると思うの  「ニンジャスレイヤー」がフユコとトチノキとケンジのみの怨みの為に戦っているならアルビオンの論法で互角以上になれるのだけど、「ニンジャスレイヤー」は「フジキド・ケンジ」個人ではなく同時にニンジャ暴虐に晒されたすべての被害者でもあるので、当然アルビオンが蹴散らしてきた諸々、そこそこの楽しみに殺してきたもの、三人の師候補、貪り食ったラマなどの怨みをも含んでいる -- 2016-06-07 (火) 16:02:16
  • なぜあれほどツヨイアトモスフィアを持つヌンチャクを使わなかったのかカナリ気になる… -- 2016-06-07 (火) 16:46:15
  • ↑アガメムノンとの決戦用に作った特製ヌンチャクであるので無理に使用して壊してしまったら目も当てられないのだ! -- 2016-06-07 (火) 16:48:31
  • ヌンチャクに突然落雷したらまずいからでは?まだ使いこなせてなさそう -- 2016-06-07 (火) 20:26:28
  • ↑4「貪り食ったラマなどの怨み」それはニンジャ暴虐と関係がないようなアッハイ本来乗用の動物を殺すことは道徳的によくないことです -- 2016-06-08 (水) 00:08:53
  • ミニットマン戦でどちらにも退けぬ理由があることを悟り、バイセクター戦で復讐の終わりを見たフジキド。今回の復讐者との戦いでは、もうすでに復讐という概念の先、ニンジャ暴虐性そのものとの闘争へと意識を向けているのかもしれない。 -- 2016-06-08 (水) 00:14:55
  • 「ついに見つけたッ……!思っても見なかったッ!まさか、こんな山頂で特訓を……!」「ヌウ…この負傷でまっとうなカラテを持つニンジャを相手にすれば打ち負けるは必定…!」「ニンジャスレイヤー何するものぞ!とったりィー!」!」「とでも言うと思ったかッ!!!この愚か者!」「エッ、」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはヌンチャクを振る!捕らえた稲妻が放たれる!「アバーッ!?」アルビオンは青白い電光に撃たれ、大の字に吹き飛んだ。「アババババババババーッ!」地面に叩きつけられるよりも早く、彼の身体は消し炭となり、崩壊し、過剰な熱と光にそれすらも呑まれ……枯山水の微かな黒い染みと化した。ナムアミダブツ……!ってならなくて良かった -- 2016-06-08 (水) 18:39:45
  • ニンジャスレイヤーの戦いはもはや復讐ではない。それはそれとしてニンジャは憎いから無惨に殺す! 理不尽!! -- 2016-06-09 (木) 04:21:24
  • 結果としてのNARAKUは知っていても、根源としてのナラクを知らないアマクダリを示唆するようにも見えるエピソードン。ニンジャスレイヤーはフジキド・ケンジである、としか認識できていないアマクダリはこれからも精神のヘイキンテキを揺るがそうとしては逆に揺らがされるのだろう -- 2016-06-23 (木) 12:44:30
  • 描写の不足にも関わらずパワのある掌編。アルビオンは純粋な復讐者であるゆえに虚無でありニンジャスレイヤーはその先にいるという解釈は一理も二理もあるが、その逆にも読める。フジキドはよく迷うものの、己のイクサが愛する家族に上げるセンコであり弔いであるという点では揺らいだことはない。故にニンジャスレイヤーの復讐には常に実質的意味があり、純粋であってしかも虚無ではない。しかるにアルビオンは、真の復讐の対象を永遠に失い、代償としてニンジャスレイヤーを求めている。つまり彼が復讐すべきであった兄の代償を。アルビオン自身もおそらくそのことを承知しており、よって彼の復讐は純粋ではなく虚無である。 -- 2016-09-27 (火) 13:59:37
  • 改めて読み直すと、最後の「カイシャクめいた雷」はアマクダリに属しながらシステム(ホウレンソウな)を重んじず個人的な復讐を優先したアルビオン=サンへの秩序の神からの天罰めいて見えることだなあ。復讐の後に残るサツバツを表すとともに、これから挑むことになる敵の強大さと底知れぬ不気味さを暗示するワザマエだ -- 2018-03-14 (水) 10:05:33
  • このエピどうにも心に引っかかって離れないんだけど、その理由がコメントヘッズ=サンのテキストカラテでだいぶ明らかになったことだなぁ -- 2019-06-17 (月) 12:07:05
  • アイサツを交換した相手を忘れたらムラハチ、そんなサラリマン真実が隠されているのでは -- 2020-10-10 (土) 14:57:33
  • ヌノメ=サンとアルビオン=サンの関係が渋いアトモスフィアを醸し出している -- 2020-10-18 (日) 19:49:11
  • 全○○を○○する。こういった目的は時に顔のない集合体に向かいがちだが、フジキドは一人一人のニンジャを憎み、覚えているのだなぁ。とても重要な再確認だった -- 2021-06-08 (火) 11:07:43
  • 先にゴールデンレーンをコメント付きで読んでたので、むしろヌンチャクを使うと知ってちょっと安堵した。ゴールデンレーンのコメント読んでる時点では素手で雷を跳ね返すのかと思ってたから -- 2021-12-12 (日) 18:43:51
  • ↑雷を素手ではなくヌンチャクで弾こうとしただけで安心される主人公がいるってマ? -- 2022-03-14 (月) 09:19:31