ウクライナ陸軍 BM Oplot
国産車両T-84Uの発展型として登場。オプロートとはウクライナ語で「砦」のこと。
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- | BM Oplot | BTR-4 |
史実
・経緯
ソ連からの独立により、同国きっての戦車・装甲車輌メーカーとなったO・O・モローゾヴ記念ハルキヴ機械製造設計局(KhKBM)では、ウクライナの軍事面でのロシアからの独立を確立するため、独立後ウクライナ最初の新型主力戦車の開発がスタートした。車両は同局がウクライナにあったことや、ソ連時代のノウハウ(従来の車両を改良)を活かし、ソ連時代に開発したT-80UDをもとにこれを開発することとした。のちに開発作業が行われ、試作初号車は1994年末に製造され、T-84と命名された。
・初の国産主力戦車T-84の誕生
T-84の特徴は、ソ連時代のロシア製鋳造砲塔にかわり、ウクライナ製の溶接砲塔、爆発反応装甲、赤外線測距儀、デジタル化された火器管制装置、自動装填装置、新しいエンジン、衛星ナビゲーションシステムを搭載。主砲は、ソ連標準の口径125mm滑腔砲で、T-80UDから受け継がれたものである。この主砲は、現代の主力戦闘戦車で運用される標準的な弾頭が運用できる。
また、それまでのソ連の戦車と同様に自動装填装置を装備しており、装填手は搭乗していない。
・T-84の改良型
1990年代に製造されたT-84の発展型として、T-84の砲塔に乗員室と砲弾室とを別区画とするいわゆる西側方式のものが採用され、その他各種改良を施したのが本車両である。
名称だが、Oplotはウクライナ語で「砦」、BMは「戦闘車両」をあらわし、BMOplot(ゲーム内呼称)で呼ばれることが多いが、T-84Uの発展型であることからT-84U オプロート(テー・ヴォスィムデスャート・チョトィールィ・ウー・オプロート)とも呼ばれる。
・車両性能と輸出
オプロートは、機動力、防御力、火力などあらゆる点において効果的な戦闘車輌となっている。特に、オプロートの防御力は優れたものとなっている。野戦においては高い機動性を発揮し、また、あらゆる天候下で24時間昼夜を問わず広範囲での行動が可能である。
また、オプロートの開発は継続されており、その最新の派生型では輸出も視野に入れられている。そのため、次のような設計変更が考えられている。まず、機械式のギア装置に換え、自動ギアを使用すること、空調システムの刷新、砲身に備え付ける初速調整用センサーの装備などである。こうした改良により、この派生型はソ連時代以来の「T」シリーズで最も優れた戦車となると見込まれている。
2011年にはタイ陸軍がM41A3軽戦車の後継として約40両の発注を行った。
ステータス
BM Oplot | ランク | ヘルス | 装甲 | 砲 | 装填 | 速度 | 砲塔旋回 |
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改修前 | 55 | 551 | 582 | 427 | 3.5 | 36 | 30 |
改修後 | 68 | 960 | 952 | 560 | 3.0 | 60 | 46 |
備考:爆発反応装甲orディフェンスの強化で車両のレベルが下がる
概要
ゲーム内ウクライナツリーにおける唯一の主力戦車。ゲーム内ワルシャワ条約機構のツリーの中で、唯一独立して国単独のツリーが存在している。
車種は少ないが、次のBTR-4目当てで開発する人も多いため、それなりの需要もある。ゲーム内でも時々見かけることが多い。
車両の見た目は、元々がソ連時代だったこともあって、ソ連のT-80と似たような形をしている。性能面もやはりソ連車両に近い。
性能
・火力と命中精度
単発火力は砲身をアップグレードして527とlevel55辺りにしてはそれなりにある。弾種も豊富で、AP弾、APDS弾、HEAT弾、HE弾の他、ATMも発射可能。弾種を使い分けて戦うことが出来れば、一部車両を除いて、火力で圧倒することも可能である。命中精度は他の一般的な車両と同じ収束具合になる。
・防御性能
ヘルスは初期で551とやはりソ連車両特有の量。しかし、1回の強化で100以上も上昇するが、戦車のlevelが一気に上がることは否めない。装甲類は、ディフェンス、爆発反応装甲、多重空間装甲を搭載可能。正面からはAPDS弾以外は基本的に受け付けない。なお側面からではある程度AP弾でも攻撃が通る模様。装甲値は初期で582とほぼヘルスの値と変わらないほどに貧弱だが、強化することで952まで上昇する。そして何より良いことが、爆発反応装甲とディフェンスを強化することで車両のレベルが下がるということだ。しかし、全体的にAPDS弾による攻撃でかなりヘルスが削られてしまう。APDS弾を使用してくる相手だと戦闘は少々キツい。
また、ミサイル対策もされており、スモークとアクティブ防護システムを2段階強化可能。
・機動性
元はソ連車両であることから、ストックでも結構走れる。更に小回りも効くため、機動戦を仕掛けるのも有効。砲塔旋回に関しても、他のソ連・ロシア車両と比べて高くストックで30もある。
しかし良いことが、ソ連車両と違い、後退速度が極端に遅くないことである。これだけでも大分戦いが楽になり、後退する際に、相手から弾を貰うリスクも軽減出来る。
弾種使い分け
・AP弾
他弾種開発までの繋ぎや、Leopard2やK1などといった装甲とヘルスのバランスが等しく、空間装甲持ちの車両の側面にも有効なダメージを叩き出すことが可能。跳弾以外は無効化されることもないので、HEATの扱いに不安がある人はこちらを使用すると良い。
・APDS弾
このランクにおける必須装備。このランクに出てくる車両は硬い車両が多く、ソ連・ロシア車両からイギリスのチャレンジャー系列、99式戦車、ルクレールなど様々出てくる。この弾種を使う需要が一番高く、持ってないと相当キツい。オプロートは単発火力がソ連車両に比べると若干上回っているので、ソ連車両の撃ち合いにも勝てることが多い。
・HEAT弾
軽装甲車両に有効。Leopard1や歩兵戦闘車両系統にもダメージは通るものの、大抵は多重空間装甲で無効化されることや、このランク帯ではある程度の車両が多重空間装甲を搭載しているので、需要はどちらかと言うとHE弾の方が高い。しかし、TR-85M1の側面前部や、M1A2エイブラムスなど、側面が垂直装甲の車両に有効で、本車両は機動戦なども可能なので、決して必要ない訳ではない。TR-85の弱点部に射撃したところ505程のダメージを叩き出すことが出来た。
・HE弾
Leopard1や歩兵戦闘車両、自走砲など、軽装甲で空間装甲持ちの車両に有効。これら軽装甲でフラッグを取りに来る車両の撃破や自走砲の炙り出しにも使えるため、需要はそれなりに高い。Leopard1に攻撃したところ、650程のダメージを叩き出した。
・ATM
ATMも搭載することが可能である。威力はソ連車両よりも若干低いが、自走砲や軽装甲車両からしたら脅威であることに違いない。使用需要は低ランクほど高くは無いが、他の味方との戦闘に気を取られている敵車両や自走砲・ロケット砲の攻撃には有効である。
主な強化及び立ち回り
・主な強化
元々が55の車両だが、ヘルスを強化せず、砲身フル強化、ディフェンス・爆発反応装甲・多重空間装甲フル強化し、後は装填速度やアクティブ防護システムなどレベルの上昇しないモジュールを強化すれば良い。これでレベルは56。防御モジュールでレベルが下がる車両のため、このくらい強化してもレベルはたった1しか上がらない。
・立ち回り
敵車両に傾斜のある前面を向けて戦う狙撃戦と機動力を活かして敵の弱点である側面に回り込む機動戦を両立して戦うと良い。どちらを活かして戦うかはその場所と車両に応じて判断して戦おう。
一例として、ソ連車両には正面からAPDSを使って弱点狙撃し、90式などといった側面が垂直の車両には機動戦を仕掛けると良い。
しかし、1番のネックがAPDS弾に弱いことである。本車両はヘルスがソ連車両と同等であるので、突撃などをしたりすると一気にAPDS弾で蜂の巣にされる。このランクでは殆どのプレイヤーがAPDS弾を使用してくるので、ダメージ管理にも気を配らないといけない。
長所
- それなりにある単発火力
- ソ連車両特有の防御性能と傾斜
- ソ連車両と比べ後退速度が極端に遅くない
- 弾種が豊富
- 機動性と砲塔旋回共にストックでもそれなりにある
短所
- APDS弾に弱い
- 居場所が良くない
- 単発火力の高い99式・ルクレール、耐弾性能の高いゾルファガールなどともマッチングする
- APDS弾の普及であまり意味を成さない装甲値
- ソ連車両特有の低ヘルス
総評
一言で言うならば、T-80の上位互換といった感じ。機動性と火力ではそれなりにある。ソ連車両への対処法が分からないプレイヤーに対しての防御性能は有効だが、低ヘルスなこともあってAPDS弾を使用してくるプレイヤーとの相手はキツい。個々の車両に対して、弾種と立ち回りの使い分けを有効に活用することで、大分生存性も変わってくるだろう。