ベロニカ

Last-modified: 2016-07-02 (土) 16:13:05

ベロニカ

ノイクローム率いるカルドゥウスの一人。髪は赤いがカルドゥウスブルー
地上に取り残されたエンジニアの末裔であり、ヌイグルミを用いた戦闘技術を身につけている。
カルドゥウスの中でも特にアリステリアと仲が良いらしく、L4イラストでは彼女を模したヌイグルミで遊んでいる様子が見られる。またお茶会が趣味であり、導き手にも「館のみんなでお茶会するなら私達も招待してね」と約束するなど、カルドゥウスには珍しく積極的な社交性を持っているようだ。
戦闘で使用するヌイグルミは鳥のクチバシ(のマスク?)や毒など、どことなく黒死病(ペスト)を連想させる物となっている。それだけでなく手にフックのような鉤爪があったり、最終的には爆弾を抱えて突っ込むなど、カルドゥウスの武器らしくかなり物騒である。

 

各種必殺技で3つまで増えるヌイグルミによる追加攻撃、攻撃成功時の毒、強制付加の呪縛という三種類のダメージソースを主とする直接攻撃系キャラクター。回避不可のダメージをいくつも繰り出すことに長けており、ある程度HPが減った相手に対しては滅法強い。
一方で攻撃数値自体は大したことがないため、ダイスでまとまったダメージを与えるのには向いていない。また防御に失敗するたびヌイグルミを一つずつ失ってしまううえに防御力もそんなに高くない。さらに技の必要数値が高めに設定されているため運用が難しい。
コストはL3で16、L4で20、L5で24。なぜかL3からL4でコストが4も増加しているが、特に大きな強化がされている訳でもないため使用感は低下している。L5育成に手間取るかもしれない。

 

適性距離は主に中距離。ヌイグルミの溜まり具合によっては近距離が安定したり遠距離で爆発力があったりと、状況に応じて距離を変えていく必要性(あるいは変えていける柔軟性)がある。ヌイグルミ二体から付与できる呪縛を活かして大きく動き回りながら戦うと良いだろう。
適正イニシアチブはどうとも言えない。先攻後攻どちらをどの距離で取るのが正解かは相手の攻撃力と得意距離が大きく関わってくる。ただ、ヌイグルミが二体以上あるなら、基本的には先攻が良いと言えるかもしれない。
ヌイグルミが一体と二体ではかなり大きな性能差がある。多少のダメージは構わないので、イニシアチブ調整やキャラチェンジを駆使しながら、とにかく二体確保することを目指そう。

 

ヌイグルミ
・トキシックドール、ドールチェンジを使用するごとに一つずつ増えていてく(最大で三つまで)。ヌイグルミはベロニカの立ち絵の足下に表示される。
・ヌイグルミはベロニカが防御に失敗すると一つずつ破壊されていく。これはダイスロールで防御失敗した時のみで、直接攻撃等によりダメージを受けただけでは破壊されない。
・ヌイグルミが存在している場合、ベロニカが攻撃力1以上で攻撃するたびに、ヌイグルミは追加攻撃を行う。この追加攻撃は1ダメージの直接攻撃であり、ベロニカの攻撃の成否に関わらず行われる。追加攻撃はヌイグルミ一体につき一度行われる(三体いれば計3ダメージとなる)。
・ベロニカが引き連れているヌイグルミの数は、そのデュエル中であれば、ベロニカが控えにキャラチェンジしても保持される。これはベロニカが死亡した場合でも同様である。

 

専用状態異常「人形」
・ヌイグルミが3のときドールチェンジを使用することで相手に付加する状態異常。
・移動フェイズの必殺技の発動を禁止する。つまり移動フェイズ限定の「封印」。
・残念ながらこの状態異常にかかっても立ち絵が人形になったりはしない。

 

トキシックドール

ATK/中・遠/銃4↑
ATK+3
ヌイグルミ+1<MAX:3>
攻撃成功時、対戦相手を「毒」状態にする(3ターン)

  • ベロニカの中核となるスキル。ATK上昇と毒はおまけのようなもので、本命はヌイグルミ+1にある。
  • ヌイグルミが+1されるのはダイスロールの直前。この技で増えたヌイグルミは直後のダメージ決定時にすぐ追加攻撃してくれる。つまりトキシックドールが発動した時点で少なくとも1の直接ダメージが確定する。
  • 状況にもよるが、とにかくヌイグルミの数を増やしたい場合は後攻を取ってこの技を使おう。先攻だと相手の反撃によりヌイグルミを壊されてしまう可能性が高い。
    • ただし後述のドールチェンジも発動できるのなら先攻の方が良い。トキシックドールはヌイグルミが増えても特に追加効果はないが、ドールチェンジなら防御力の向上に繋がっている。
  • 攻撃力補正は3と小さい。元々のATKも低いためダイスダメージに期待する技ではない。攻撃成功時の毒はベロニカの場合大きなダメージ源となるが、ヌイグルミの攻撃の方が大事なのでそこまで執着しなくても良い。
 

デンジャラスドール

ATK/全/剣5↑
ATK+ヌイグルミ×2
ヌイグルミが2以上のとき、対戦相手に「呪縛」(3ターン)
「操想」時、補助倍率3

  • ヌイグルミが溜まった後の主力スキル。二体以上溜まっていれば相手に呪縛を与えられるようになる。全距離で発動できるので、動き回りながら連発しよう。
  • 呪縛はヌイグルミが2以上のとき限定だが、実はトキシックドールの効果で+1された分も計算に入れてもらえる。つまりヌイグルミが1のときでも、トキシックドールとデンジャラスドールを同時発動すると『ヌイグルミ2以上』と判定され呪縛が付与されるのだ。必須テクニックなので覚えておこう。
    • ただし処理の問題なのか、極稀にヌイグルミの数判定の方が先に行われてしまうこともあるらしい。
  • 必要カードは剣のみだが遠隔距離でも発動するのは大きなポイント。遠距離なのに運悪く剣しか持っていないという場合でも、ヌイグルミさえいれば攻撃力が1以上になるので追加攻撃してもらえるのだ。
  • 攻撃力補正は最大で+6。二体なら+4。前述のトキシックドールの毒を狙うなら、このスキルで補強してあげるとだいぶ成功しやすくなる。
    • 操想状態だと普段はヌイグルミ×2の攻撃力補正(補助倍率)がヌイグルミ×3になる。倍率2と3はExスキルになるくらいの違いだ。元々の攻撃力が低いベロニカでは活かしづらいものの、いざという時にはこの違いが響くかもしれない。
  • 最大のネックは剣5以上という微妙な重さ。どんどん連発していきたいスキルなので、この必要数値は正直扱いづらい。手札が増えれば多少安定するので、中盤あたりから本腰を入れて戦わせたい。
 

ドールチェンジ

DEF/近・中/特2↑盾3↑
DEF+2+ヌイグルミ×3
ヌイグルミが3のとき、HP+3、ヌイグルミ=0、対戦相手を「人形」状態にする(3ターン)
技の使用後、ヌイグルミ+1<MAX:3>

  • ベロニカの生命線。ヌイグルミ無しや一体のみだと頼りないが、二体から十分な防御力を出せるようになる。最初はヌイグルミを溜める技、二体から防御する技だと言えるだろう。
    • ヌイグルミ0だとDEF+2というちょっと貧弱に過ぎる防御技である。一体でも+5で、ノーダメージに抑えるのは難しい。ところが二体だと+8とかなりの補正で、ノーダメージも狙えるようになる。
  • 技の使用後ヌイグルミ+1とあるが、ヌイグルミが増えるタイミングは防御力決定後かつダメージを受ける前である。この技で増えたヌイグルミの分は防御力に加算されないし、防御に失敗したら手に入れたばかりのヌイグルミは容赦なく破壊されてしまう。
  • ヌイグルミが最大の3だと二行目の効果が発生する。まずベロニカのHPが3回復し、ヌイグルミがリセットされ0となり、対戦相手を人形にする。
    • リセットといっても防御力補正はヌイグルミが3のとき(DEF+11)として扱われ、技使用後のヌイグルミ+1もしっかり行われる安心設計である。
 

DofD

ATK/遠/特4↑
ヌイグルミの数×2のダメージ
ヌイグルミの数に応じて「DEF-6」「ATK-6」「MOV-2」(5ターン)
ヌイグルミ=0
「操想」時、ダメージ倍率3

  • まとまった直接ダメージと重めで長い状態異常を与える奥の手スキル。ヌイグルミの数に応じて強化されていくが、逆に言うとヌイグルミがいないと意味のないスキルである。
  • ヌイグルミ一体ごとに2の直接ダメージを与える。最大で単発6ダメージ。良い効果だが、ヌイグルミはいるだけでもダメージを与えられるので、使い所は考えよう。
    • こちらも操想状態だと倍率が2から3になる。単発9ダメージともなると高確率で一人葬れるだろう。
  • 状態異常はDEFとATKに対する-6とMOVへの-2の三種類。ヌイグルミが1増えるごとに後の状態異常も追加で与えられる。ターン数も5ターンと長く、かなりきつめの弱体化だ。とは言っても、同時に与える直接ダメージも結構大きいので弱体化の恩恵を受けることなく相手を倒してしまうことが多いかもしれない。
    • ちなみにヌイグルミ1でDEF-6、2でATK-6追加、3でMOV-2追加。
  • デンジャラスドールと同じく、基本的にはトキシックドールのヌイグルミ+1よりも後にヌイグルミの数判定が行われる。つまり同時発動すれば現在よりもワンランク上の効果を得られる。一方でヌイグルミ=0もその後に行われるので、この技の使用後にヌイグルミを保持することはできないし、当然ヌイグルミの追加攻撃に助けてもらうこともできない。
  • 技名のDofDとはDispose of Dollの略。「人形廃棄」というような意味合い。カットインをよく見るとヌイグルミは頭に爆弾を載せているので、恐らくはそのまま相手に突っ込んで爆発させているのだろう。この時点で色々とえぐいのだが、さらに考えてみるとこのヌイグルミたちは内部に毒を詰め込まれているのである。殺意満点だ。
 

イベントカード

実はイベントカード選びに難儀するキャラクターである。その理由は各種スキルの必要数値が軒並み高いこととヌイグルミのシステムにある。

 


一番分かりやすいのは銃を積んでトキシックドール優先。中遠距離さえ取ればヌイグルミをとりあえず+1することはできるし、攻撃力が低くてもイベントカードで補強すればある程度は火力を出せるようになる。欠点は近距離に連れ込まれた瞬間一気に苦しくなること。銃を選択するということは距離維持の難易度が上がり、デンジャラスドールもドールチェンジも補助できなくなるということなのだ。
移動
次に使いやすいのは移動。手札に銃が多いなら遠距離へ、ドールチェンジをしたいなら近距離へ、相手を呪縛にしたなら引きずり回せ、と思うように動かしやすくなる点が魅力である。ただやはり欠点はあり、技条件の補助を一切していないところが首をしめる局面が必ず訪れるだろう。

盾は安定だが消極的な選択肢。ダメージを受けたらヌイグルミは壊れてしまう、ならヌイグルミを守るためにも防御を上げよう、という発想は何も間違っていない。だが攻撃的な行動を取り辛くなってしまうところがあるため、恐らく常にぎりぎりの苦しい戦いを強いられだろう。さらに相手が高火力キャラの場合は盾が半ば意味を失ってしまうケースが多く、移動や銃を積んでおけば良かったと後悔してしまうかもしれない。
特殊
剣も重いデンジャラスドールが安定するという点は悪くはないのだが、そもそもデンジャラスドールはヌイグルミ2以上が前提の技だというのが枷となる。剣は肝心のヌイグルミを溜める技に関与していないのだ。
特殊は二種の技で必要となるカードタイプ。いざという時には助けられるのだが手札の肥やしになってしまうことも大変多く玄人向けの選択である。

 

各々でパーティの傾向に合わせたり、何度も使って自分の肌に合うイベントカードを探してほしい。

 

組み合わせキャラクター

色々と書いてきたがベロニカの難所は一言でまとめられる。それはずばり『ヌイグルミを溜めるのが難しい』である。なのでパーティを組むにあたっては、それをフォローできるように考えていくと、デッキの完成形が自然と見えてくるかもしれない。
ヌイグルミを溜められない原因は主に二つ。『ベロニカの身が持たない』ことと『状況(手札・距離)が整わない』こと。この二つの課題をなんとかして補えるような仲間を探してみる。

 

編者の好みだが、とりあえずで候補に挙がるのがドクターことウォーケン。回復とユーサネイジアによる妨害で前者の課題を、時間稼ぎとアキュパンクチャーとディセクションで後者の課題をクリアする。理想論においては素晴らしい相棒役である。問題はこの二人だと相手を倒す力に大きく欠けることなので、もう一人はその点を埋めるように選びたい。
メジャーどころでいくと例えばギュスターヴなどは相手のHPをガンガン削っていけるし自分で回復できるしそこそこ安定した防御力もあるしで安牌だ。この構成だとメインはギュスターヴで、ベロニカはその取りこぼしを仕留めたり追い詰めていくようなサブ的な立ち位置となる。
他にも攻撃役を考えてみるなら、ルディアで呪縛をプッシュしていく戦術も有効だ。入手難易度を考慮するならルディアに比べて防御力は落ちるものの、より呪縛に特化されたサルガドも有力候補となる。

 

ベロニカは中距離でトキシックドールとドールチェンジの両方を発動できるとヌイグルミが+2される。ヌイグルミが失われるのは防御失敗したときだけなので、以上の状況なら必ず一つはヌイグルミを増やせる計算となる。つまり中距離を確保できるとベロニカは上手く戦える公算が高いのだ(手札運はとりあえず置いておいて)。中距離を取りやすいキャラクターと組むというのも一つの手である。
ヴィルヘルムなどは近遠に厄介な技を持つため中距離に持ち込まれやすい者の一人である。普段は不死になれる彼に時間を稼いでもらって、都合の良い手札になったらベロニカにチェンジする。相手はヴィルヘルムとの攻防で多少削れていると思われるので、そのままベロニカでヌイグルミを最低一つ溜めて倒す。その後は再びヴィルヘルムにチェンジし、次は始めからヌイグルミを一つ以上持ったベロニカのチャンスを待つ。机上の空論だがこんなのもありだろう。

 

カルドゥウス内では、仲が良いらしいアリステリアと一応相性が良い。彼女は呪縛があると中々に強くなれるからだ。ただ、技消費が重いという共通の欠点を抱えており、実際の運用面で相性が良いかというと首を傾げざるを得ない。
他には、ポレットが特に強い連携を組めるキャラである。アリステリア同様に呪縛を活用しやすく、また彼女の撒く断絶は細かい直接ダメージに長けるベロニカなら本人以上に上手く作用するのだ。