Ξ-seed◆ySo7cLysD.氏第02話

Last-modified: 2007-11-29 (木) 21:55:04

ムルタ・アズラエルは自室で報告書を読んでいた。マフティーと名乗る青年が搭乗していた機体の解析結果だ。
内容は、C.E.…つまりこの世界の技術体系を一切用いずに建造されたMSであり、解析は不可能…と言うものであった。
彼は溜め息を吐き、報告書から視線を外す。
「何をバカな事を…。自分達の技術が忌々しいコーディネーターに及ばないからと言って、三文小説寄りも下らない報告書を作成するとは…。無能な部下は持ちたくないものですね。」
彼は、無能な部下は交通事故にあって不幸な最後を向かえるだろうと思いつつ、電話の受話器をとろうとした。
 彼が手を伸ばすと同時に、電話が着信を告げる。
彼は自分の行動を邪魔されたことを不愉快に感じたが、そのまま受話器をとる。
……電話はマフティーが入院している病院であり、マフティーが目覚めたと言うものだった。彼は意識がはっきりとしていて、多少の会話も可能だと言う。
「さて…今度こそ君を見極めさせて貰いますか……マフティー君…」
ムルタ・アズラエルは病院に向かう準備を手早くすませ、病院へと向かった。

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