機動戦士ガンダムSEED in BLEU 3

Last-modified: 2009-10-03 (土) 22:29:39

「……うぅ……」
今のヴィジョンは何だ?

意識はぼやけはっきりとしない、体も鉛のように重い………

しかし、徐々に意識がはっきりとし、考える余裕ができた。

……そうだ……!!アクシズは!?
地球はどうなった!?

弛緩しきった体を起こそうとするが、全身が痛みを上げ、体中がギシギシと悲鳴が上がる。

そして、見るとさして広くない、ジェガンのコックピットの中、自分以外に誰かがいる。

艦内用のノーマルスーツを着込んだそれは……
……マリオン・ウェルチかつてEXAMの悪夢から救い出した……蒼い髪に朱い眼を持った少女、その面影色濃くを残した女性だ。

意識は無いようだがにすぅすぅと規則的に上下する胸を見る、ただ限り眠っているだけのようだ。

「参ったな……これは……」

どこか一旦、MSから降りれる所は……
そう思い、モニターに目を向けると……その表情が驚愕に変わる。

そこには“何も無かった”からだ。

アクシズは限界阻止点にあった、それなのに、現在、モニターアクシズは愚か地球すら見えない。

それどころか、ミノフスキー粒子の反応が無いのだ、通常戦中、戦後に撒かれたミノフスキー粒子が全く無いとは考えられない。

つい先程にしても、ネオ・ジオン 地球連邦軍ともに大量に撒いていた筈だ………

内心同様を隠せずにいると………

“こっちヘ………”

14年前にも聞いた“彼女”の声が頭の中に響き、頭の中にイメージが浮かぶ。

マリオン?

驚きつつも頭の中に広がるイメージに合わせ機体を向けるとそこにはコロニーがあった、片側に衛星が付いている所を見ると資源採掘用の物らしい。

「待ってろ………すぐに助ける。」
傍らに眠るマリオンに声をかけると、フットペダルを踏み込み機体を加速させた。

この時、ユウは知る由は無かった、向かっていたコロニーはヘリオポリスと呼ばれていた事を、そしてここは、自身が元いた世界とは異なる世界であると言うことを………