901◆GbvohmL8bU_第9話

Last-modified: 2014-08-03 (日) 04:13:22

C.E.70年1月1日 某所でテロが発生。プラント側の議員1名が死亡。
ブルーコスモスが犯行声明を出す。

 

「おかしいですね・・・」
オフィスで報告書を読みながら険しい表情をしているアズラエル
先日発生したテロの発生現場、被害者、犯行声明の発信先など一般人では入手できない情報まで持っている
そこへ専用の秘匿通信がかかってくる。表示されている相手はティエリアのようだ

 

『お待たせしました、アズラエルです』
『ティエリアだ、テロの情報は集まったか?』
『これ以上ないほどに集めました。ですが不自然な点があります』
『詳細は後で教えてくれ、簡単に頼む』
『実行犯はブルーコスモスに登録してますが、登録より過去のことが一切わかりません』
『戦争でもしたいのか?データを送ってくれ』
『分かりました。それで、そちらの開発状況はいかがでしょうか?』
『例の素材の研究所での開発に成功、量産の設備も数日中に調整が終わりそうだが、エンジンの方が若干遅れ気味だ』
『そのくらいであれば予定通り試作機が6月頃ロールアウトできそうですね』
『抑止力として間に合えばいい。和平工作はどうだ?』
『理事国側はイノベイター化を餌になんとかまとまりそうです。
国連が仲介するように仕向けたのでプラント側も納得するでしょう。作った分の金は払えってね』
『了解した。また十日後に定期連絡を行う』
『わかりました、ではまた』

 

ため息を1つするアズラエル。
今のところかなりの個人資産を使いうまくいっているが嫌な予感が消えない。
(コーディネイター側にプラントを買い取らせそれを元手に減税を行う。
これで多数の市民は納得するでしょう・・・ですがなにかおかしい・・・嫌な予感が消えません)
「今はできる事をするしかありません、来月の交渉成功のタイミングでイノベイターを発表すればコーディネイターへの偏見も消えるはずです。
根回しも出来てますしこちらも問題ないでしょう」

 

1月某日の出来事でした

 
 

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