SEED-クレしん_08-539_02

Last-modified: 2009-08-21 (金) 19:20:12
 

クレ種ソフトボール大会!だゾ
【その2】

 
 

アビー 『一回の裏 男性チームの攻撃は、1番セカンド アウル』
ムウ  「アウル、頼んだぞ!」
アウル 「待ぁってましたぁ!(ブゥン!)おーまかせってね!」

 

ラクス 「今日は良い調子ですね」
ヒルダ 「これもラクス様のご指導のおかげです」
ラクス 「では……行きましょうか」
ヒルダ 「はっ、ラクス様の為に!」

 

アンディ「ヒルダのあのフォーム……ウィンドミル(※)だな。どおりであの速さのボールを投げれるわけだ」
シン  「え……ウィンドミル?」

 

 ※ ウィンドミルは腕を一回転させて投げるフォームの事で、ソフトボールではこのフォームが主流と言われてます。

 

アウル  「何だか知らねえけど、当てりゃいいんだろ?(ズバァーーーン!)」
トダカ  「ストラァーイク!」
アウル  「な……何ぃ!?」

 

ムウ   「111㌔!? これじゃ立つ瀬ないでしょ!」
イザーク 「コイツの球は上○投手並かよ!?」
レイ   「……ソフトボールのホームベースとプレートの距離は、野球のそれの3分の2だ……
      ソフトの球速100㌔は、野球の160㌔に匹敵する」
ディアッカ「そいつは否グゥレイトだぜ!」(ズバァーーーン!)
トダカ  「ストライーーーク! バッターアウト!」

 

アウル  「……こんな球当てられるかぁー!!」
ひろし  「……あっという間にワンアウトかよ」

 
 

アビー  『2番レフト スティング』
スティング「球速の速さで試合が決定つけられるわけじゃねぇ!(ビューーーン!)
      ここはオレがぁ!(キィン!)」
アマギ  「ファール!」

 

ヒルダ  「私の球に当てた!?……これならどうだい!(ブゥーーーーン!)」
スティング「そのコース……もらったぁ!(ストン)なっ!?(ギィン……ボテボテ)
      しまった……打ち損じかよ……だが見せてやるぜ某竜球団の回収屋並の速さを!(スタタタタタ!)」
ヒルダ  「ドロップを上手い具合にサードへ転がした……サード!?」
カガリ  「まかせろ!!」

 

 カガリはボールを補球すると、まるでビームライフルを無理な体勢で撃つストライクのように投げた!(シュッ、バシィン!)

 

アマギ  「……アーーウト!!」
カガリ  「よっしゃぁ!」

 

みさえ  「カガリさん、ナイスプレイ!」
ラクス  「その調子ですわ、ワンアウトー!」
女性陣全員「ワンアウトー!」

 

キラ   「……守備もトップクラスだ、さすが女のスポーツ」
アスラン 「カガリもムキになってるな」

 
 

アビー  『3番キャッチャー アズラエル』
アズラエル「さて……L4代表の剛球、是非とも拝めたいものですね……(ビューーン!)
      ウ○ルナイフ!(バキィン!)」
アマギ  「ファーール!」
ヒルダ  「くっ、アウトロー際どい所なのに……!!」

 

アズラエル「さすが盟主王ネタまで使わなければ打てないピッチャーですね……速い速い。
      さあ、二球目でケリにしましょう!(スッ……)」
エザリア 「あれは……ホームラン予告!?」
ヒルダ  「ホームラン予告など……なら私も二球目でケリをつける!」(ビュウーーーン!)
アズラエル「予想通り……!(ブゥオオン!)なっ、手元で浮き上が……ぐぉっ!?(ギイン!)」
ラクス  「打ち上げましたわ、センター! エザリアさん!」
エザリア 「ホームラン予告は……あまりやらない方が自分のためだわ。(パシッ)」
トダカ  「アウトォーー! スリーアウト、チェンジ!」

 

みさえ  「ヒルダさん、今のはライズボールでは?」
ヒルダ  「……L4のエースはここまで投げないと打たれますよ」

 

アズラエル「くっ……まさか浮く球があったとは、ボクももっと勉強しないといけませんね」
シャニ  「おっさん……そろそろ守備位置に行こうぜ」
アズラエル「あ……わかりました」

 
 

 NEXT 4 みさえ
      5 ステラ 
      6 エザリア

 

 ※ ※ ※

 

アビー  『二回の表、女性チームの攻撃は 4番ショート みさえ』
みさえ  「さぁ……ドデカい一発かますわよ!!」
アズラエル「四番だからといって……こりゃ全て後退しなきゃいけませんねぇ、全員バーック!」

 

 アズラエルは全体の守備陣形を深めに守らせるように指示した。
 一方、センターのシンは極端だったか柵に張り付くような感じで守りについていた。

 

シン   「みさえさんが4番……何だかワケわかんないよなぁ?(カッキィィーーーーーン!!)なっ!?」
アズラエル「センターバーック! ……!?」

 

 みさえの放った魔弾のような一撃に、もはや後退守備は焼け石に水だった。
 柵に張り付く形で守っていたシンの頭上を、ボールは無情にも通り過ぎていった……

 

トダカ  「ホーーーームラン!!」
みさえ  「やったーーーー! ホームランよ!」
ルナ   「みさえさん、カッコイィーーーーー!!」
ラクス  「みさえさん、ナイスバッティングですわ!」
マリュー 「さすがみさえさん、やるときにはやってくれますね!」
シン   「マジかよ……みさえさん強ぇ……!!」

 

シャニ  「オマエぇ……!!」
アズラエル「落ち着きなさいシャニ、まだ試合は2回です!」
シャニ  「ケッ……わかってるよ」

 

 アズラエルはまぐれだとシャニを弁明した。
 しかし……そこから男子チームの歯車が狂い始める……

 
 

アビー  『5番ファースト ステラ』
ステラ  「怖いもの無くす……全て!(ぎゅっ!)」
アズラエル「(ステラも優秀な中距離砲とのデータがありますね……)……ここです」
シャニ  「……ヘッ」(ブゥン……ククククッ!)
ステラ  「くっ……こんなもの!」(バキィン!)
アズラエル「ファースト!」
クロト  「くぉらああぁあ! 捕・球!」

 

 クロトが捕球体勢に入ろうとした……だが腰が高かったか、ボールは足の間を通っていった……トンネルだ!

 

アズラエル「くっ、何をやってるんです! ライト!」
イザーク 「ちぃっ! クロトのキョシニュケがぁ!(ビューーン、パシッ!)」
アマギ  「セーーーフ!」
ステラ  「やった、2塁に行けた!」
アズラエル「……クロト、トンネルはタブーです!」
クロト  「ちくしょう……」
シン   「まあ、気を取り直して行こうぜ!」

 

 その後、6番エザリアがバントで送り一死三塁になり、続く7番ミリアリアを三振に取って2アウト。

 
 

アビー  『8番セカンド ルナマリア』
ルナ   「ここで一本出して追加点ゲットよ!」
アズラエル「そこをしっかり守って行きましょう!」
シャニ  「…………くぅっ!(ブゥン!)!!」

 

 シャニが投げた球は、アズラエルの構えたミットの遥か頭上……ボールは後ろに転がっていった。

 

みさえ  「ステラさん、急いでホームに!」
ステラ  「うん!(スタタタッ……)うぇえええい!(ズダン!)」
トダカ  「ホームイン!」

 

 三塁ランナーのステラはボールが後ろに逸れたのを確認してホームに生還した。
 ワイルドピッチ……三塁ランナーのいる場面でそれは失点を意味する。

 

アズラエル「シャニ!(……あのホームランをまだ引き摺っているのか!?)」
シャニ  「なぁに……手が滑っただけさ。……ここは絶対オレが抑える」
アズラエル「しかし……」
シン   「アズラエルさん……シャニさんを信じてやってください」
シャニ  「オマエ……?」

 

トダカ  「男子チーム、タイムか?」
アズラエル「あ……はい、タイムお願いします」
トダカ  「タイム!」

 

シン   「シャニさん……アンタはそんなにヤワじゃないよな?」
シャニ  「…………まあな。しかし、こんなに気分がいいのは初めてだぜ」
イザーク 「そうだろう、みんなの支えがあってこそ、ピッチャーはマウンドで輝けるんだ」
シャニ  「それに、昔のオレには戻りたくないからな」
アズラエル「……よく言えましたね、シャニ」
シャニ  「……おっさん?」
アズラエル「さあ、プレイ再開と行きましょう! シャニを盛り立てるのは守備陣全員ですからね!」
シャニ  「みんな……」
シン   「シャニさんのために、オレ達が身を張って守る……初回のスティングみたいにな」
スティング「ああ」
シャニ  「…………!!」
しんのすけ「オラはシャニ兄ちゃんを信じるゾ、ここにいるナイン全員もだゾ!」
アズラエル「さあ行きましょう、守備位置に戻ってください!」
クロト  「さっきはごめんなシャニ……ボクがエラーしたばかりに」
シャニ  「……ヘッ、わかりきった事いうなよ」

 

 ナインは全員守備位置に戻っていく……だが、一つだけ変わっていた事があった……
 シャニの瞳が、輝いていた。バッターボックス上のルナをまるで写しているかのように。

 
 

トダカ  「プレイ!」
ルナ   「さぁて……時間つぶしさせてくれた礼は倍にして返すわよ!」

 

アズラエル「シャニ、これで行きましょう(スッ)」
シャニ  「……ヘッ!(ブゥン、ビューーーン!)」
ルナ   「普通の直球……いただきよ!(カキーーーン!)」
アズラエル「ファースト!」
アウル  「今度はミスるなよ!」
クロト  「くぉらあぁぁあ!! 捕・球!(ズザァァーーーッ!!)」

 

 クロトは必死で、一・二塁間を破りそうな打球をダイビングでキャッチした……しかしカバーがいない!

 

クロト  「カバーがいなきゃいみがないじゃねえか……!(クロトーーー!)シャニ!?」
シャニ  「ボールよこせよ!」

 

 シャニがクロトにボールを渡すよう要求した。クロトは無我夢中にシャニにボールを渡した。

 

トダカ  「アウトォーーーー!! スリーアウト、チェンジ!」
キラ   「ナイスキャッチ、クロト!」
クロト  「よぉ~っし!」
アズラエル「やっぱりいいものですね……チームプレイって」

 
 

 NEXT 4 シン  
      5 クロト
      6 キラ

 
 

しん 「あは~ん、なんだかスポ根らしくなってきましたなぁ~。次はシン兄ちゃんの打席だゾ!」
Wしん「じゃ!」

 
 

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