SEED-クレしん_08-539_04

Last-modified: 2009-08-21 (金) 21:57:25
 

クレ種ソフトボール大会!だゾ
【その4】

 
 

 ~3回裏終了  女子チーム 2-2 男子チーム

 

アズラエル「相手の打順はクリーンアップです……ここでの出来次第で試合が決まると思ってください」
シン   「みんな、絶対守りぬくぞ!」
男性全員 「おぅ!」

 

アビー  『3番サード カガリ(左3塁打)』
カガリ  「追いつかれたのなら……引き離すのみ!」
シャニ  「ハァ……ハァ……(ブゥン……)」
カガリ  「曲がらない球投げて、抑えられるものか!(カキィーン!)
アズラエル「サード!」
キラ   「くそぅ!(ザザーーッ!)届かなかったか……!!」
カガリ  「よし、レフト前ヒットだ!」

 
 

アビー  『4番ショート みさえ(中本塁打)』
シャニ  「ハァ……ハァ……!」
アズラエル「……フレスベルグも曲がらなくなってきている、ここは替え時ですかね……
      アンパイア! ピッチャーはシャニからアスラン君に、
      キャッチャーは僕からひろしさんに交代をお願いします」
スティング「おいおい、あんたはどうするんだよ!?」
アズラエル「私はベンチで応援してます……頼みますよ、アスランさん、ひろしさん」
アスラン 「よし、ここは必ず抑えてみせる……!」
ひろし  「ここは必死にリードしてやる……男の意地って奴をみせてやるぜ!」

 

アビー  『男性チーム、選手の交代をお知らせします。
      キャッチャーのアズラエルに代わりましてキャッチャー……ひろし。
      ピッチャー、シャニに代わりまして……アスラン。ピッチャー……アスラン』

 

アスラン「みさえさん……俺はあなたを討ちます!」
みさえ 「アスラン君……私はあなたに勝って見せるわ!」
アスラン「……うおおおおおぉぉぉぉ!(ブゥォン!)」
ラクス 「あれは!?」
ヒルダ 「ウィンドミル!?(ズドォーーン!)
トダカ 「ストライィーーーク!!」

 

 なんとアスランも、ヒルダ同様ウィンドミルの投手だった……スピードはヒルダには劣るが、気迫ではそれ以上だった。

 

アスラン「……でやぁあああ!(ブゥオン、ビュォーーーン!!)」
みさえ 「リリースからの初速が変わらない!?(ブゥン!)」
トダカ 「ストライク、ツー!」
マリュー「あのみさえさんが……」
ステラ 「追い込まれている……!?」

 

みさえ 「……次で勝負になりそうね」
アスラン「…………」
ひろし 「アスラン君、これで勝負しよう。(スッ)」
アスラン「(コクッ)……うおおぉぉあああああ!!(ブゥオン!)」
みさえ 「やああああぁぁぁぁ!(ザッ!)」

 

アスラン「これで……仕留めさせていただきます!(ビュゥーーーーーーン!!)」
みさえ 「真ん中高め……もらったぁぁーーー!(ブゥオン!)!?
    (ズドォーーーーーン!!)……ウソでしょ? 手元で浮き上がってきた……」
ヒルダ 「指の握りからライズじゃない……! まさか……ジャイロボール!?

 

 アスランが投げた真ん中高めのストレート……それはみさえの大好物ともいえるコースだった。
 しかしみさえのバットにめり込む事もなく、ひろしの構えたミットにすっぽりと納まった。

 

トダカ 「ストラァーーク! バッターアウトォーーーー!!」
アスラン「よっしゃぁ!」

 

ラクス 「……アスランに上手い具合に抑えられましたね」
みさえ 「アスラン君にうまくやられたわ……完敗よ」

 

キラ  「ナイスピッチング! アスラン!」
ひろし 「だが油断はするな、次は中距離バッターのステラちゃんだぞ!」

 
 

アビー 『5番ファースト ステラ(一失)』
ステラ 「カガリを返してみせる……必ず!」
アスラン「よし!(ブゥオン……グキッ!)!?(ビューーン)」
ひろし 「しまった、失投……(カキィーーーン!!)」
ステラ 「…………これで終わりね」
シン  「ステラ、まだ終わりじゃないさ!」
ステラ 「!?」

 

 ステラの放った打球は、光のような速さで伸びていく……だが同時に柵によじ登って待ち構えている男がいた!

 

シン   「来た……うぉおおぉぉお!!(スタッ……パシィッ! ……ヨロッ!)
      しまった、このままじゃ柵の外に」
スティング「シィーーーーン! ボールを俺に!」
シン   「スティング!(ヒュン……ズダッ!)」
スティング「……お前がバカをやれば、それは奇跡って意味かも知れねぇな。(パスッ!)ツーアウトだぜ!」
カガリ  「なぁっ!?」

 

 ボールが抜けたと思ったカガリは三塁まで到達してた……が、スティングが捕球をしたときにはもう戻れなくなっていた。

 

スティング「クロトさん!(ビュィーーーン!)」
クロト  「あいよ!(パシッ!)」
アマギ  「アウトォーーー! スリーアウト、チェンジ!」

 

アスラン 「シン……お前って最高だな」
ひろし  「こりゃあすげぇ、山○浩二並のファインプレーだぜ!」
シン   「ヘヘッ……」
ステラ  「シン!」
シン   「ステラ……?」
ステラ  「……ナイスプレイ」
シン   「ステラ……ありがとう」

 

 ※ ※ ※

 

アビー  『4回の裏、男子チームの攻撃は 3番キャッチャー ひろし』
しん   「頑張れ父ちゃーん!」
ひろし  「まかせろ、シン君につなげてやるぜ!」

 

ラクス  「……打たせてもいいのです、打ち取らせてもいいのです」
みさえ  「わかったわ(スッ)」
ラクス  「このクリーンアップの打順を……断ち切る力を!(ブゥオン!)」
ひろし  「よぉし!(カキン……バシィン!)なっ……バットが!?」
トダカ  「ファール!」

 

 ひろしのバットが……弾き飛ばされる。

 

ひろし  「スティング君の言うとおりだな……春日部大の小惑星を打った感じだ……重すぎる!」
みさえ  「……弱点でも見破ったつもりかしら?(スゥッ)」
ラクス  「インハイ……(ブゥオン……ビュゥーーーッ!)」
ひろし  「うおおおおおぉぉぉぉ!(カキーーン!)」
ラクス  「体を突っ込ませながら打った!?」

 

 バットが弾き飛ばされるほど重い球なら……体を突っ込ませて打てばいい。ひろしは体をライト方向に突っ込ませて打った。
 一塁線向かって鋭い打球が放たれた。

 

みさえ 「ファースト!」
ステラ 「うぇええいい!(スタッ……バシィン!)」
アマギ 「アウトォーー!」
ひろし 「おいおい……マジかよ」
ステラ 「やった……取った!」
マリュー「ナイスプレーよ、ステラちゃん!」

 
 

アビー 『4番センター シン(三安)』
シン  「……絶対打つ、絶対に!」
ラクス 「……シンが信じて戦うものは何ですか?(種割れ)」
シン  「!?」
ラクス 「勝利の美酒ですか? 男としてのプライドですか?(ブゥオン!……ビュゥーーーーン!)」
シン  「ラクスさん……オレは信じるのは勝利への想い、そしてチームワークだけだ!(種割れ)」
しん  「シン兄ちゃん、いっけぇーーーー!」

 
 

カッキイイィィィーーーーーーーーーーーーーーーンン!!

 
 

 ラクスが放ったアウトローの球……普通なら手を出せばバット弾き飛ばされるはずだった。
 しかしシンは執念で打ち返した。流し方向だったが、しんのすけの想いに乗せられ、打球は美しい弧を描き幼稚園の柵の向こうに消えていった……

 

トダカ 「ホーーーーームラン!」
シン  「やった……やったぞぉーーーーー!!

 

 シンは近所迷惑にならんとばかりに雄叫びを上げた……ホームを踏むと、男子チームベンチはお祭り騒ぎの状態でシンを迎えた。

 

キラ   「ナイスバッティング、シンの打撃はもはやデスティニーインパルーース!!」
ひろし  「シン君、最高だぜー!」
アスラン 「シン、やっぱりやる時はやってくれるじゃないか!」
イザーク 「このキョシヌケェ、俺が決めるはずだったのに!」
クロト  「お前最・高! 天・才!」
スティング「お前がこんな美技を見せてくれるなんてよぉ……すげえじゃねぇか!」
アウル  「やってくれるじゃん、オレ涙出てきたよ!」
シン   「ヘヘッ……!」

 

しん  「シン兄ちゃん!」
シン  「しんちゃん……?」
しん  「ナイスバッティング! オラ、シン兄ちゃんのことがもっと好きになったゾ~!」
シン  「しんちゃんが応援してくれなければホームランにならなかったかもな……ありがとう、しんちゃん」
しん  「いや~、それほどでもォ~」

 

ラクス 「…………」
みさえ 「ラクスさん……」
ラクス 「完敗……ですわね。でも……今の私には、何故かその悔しさが心地良く感じますわ」
みさえ 「しんのすけの声援……シン君の執念……敵ながらあっぱれね」
ラクス 「ええ……」

 

 その後ラクスはクロトをサードゴロ、キラをファーストファウルフライに仕留め、後続を断ち切った。

 
 

 そして、いよいよ試合は最終回へ……

 
 

  戻る