あの人達に会いたい!だゾ
【前編】
西暦2009年より303年後の地球…西暦2312年。
日本が経済特区となっても、春日部が大きく変わる訳でもなかった。
ただ単純に古き良き風景を残しつつも、姿が少しずつ変わっていっただけだった…。
しかし、世界そのものは大きく変わっていった。
私設武装組織『ソレスタル・ビーイング』の登場と、各地の戦場で武力介入により、世界は一つの国家となり、かりぞめの連邦軍も真の連邦軍となった。
人類の幼年期は終わり、人が人と手を取り合い、新たな自立を目指して動き始めた地球……
そして、それを見守る抑止力して組織を残している『ソレスタル・ビーイング』……
ニール・ランディこと、ロックオン・ストラトスはそのソレスタル・ビーイングのメンバーであった。
だが、2307年に彼は戦死を遂げており、本来知りうるはずの無い未来を、王留美と紅龍から口伝で伝えられただけであった……
それも何故か2009年の春日部……本来いるべき世界の2312年と繋がっていないかもしれない世界で……
※ ※ ※
~ビューティーサロン『プトレマイオス』~
ニール 「……つまりあれか。
今までは話だけしか知らなかったその後の刹那達をヴェーダを通して実際に見られるわけか」
パソティエリア『そういう事になる。
僕もヴェーダで眠ってる事になってるので、彼らの姿を見るのは久しぶりになるが』
ニール 「……そういう事は再会した時に言えよなぁ……」
パソティエリア『この世界の影響が気になったのでな。
なぜ死者がここへ来るかは、ヴェーダでも研究結果が出てないんだ。
繋がってないはずの地球から来た軍人や巻き込まれた一般人……
そして、生存者もこぞってやってきてる春日部……
理由はシンやキラから聞いているが、それだけでなく、我々すらも受け入れ始めている。
我々の場合は、ここから繋がっている可能性もなくもないのだが、
それにしてもなぜこの時代のこの町なのか?
そんな疑問はどうでもよくなるぐらい心地良い世界では結論が置き去りになってる。
この状況で余計な混乱は起こしたくなったのだ。
我々にとっても、戦いに疲れた心が癒されてるのは紛れもない事実だからな……』
ニール 「……それが今になってOKを出したって事は……」
パソティエリア『無論、この状況が安定してきたと判断したからだ。
まだ、確認しておきたい人物の所在がつかめてないのが数人いるが、
少なくても我々……そうだな、リヒティとクリス、王留美に紅龍……
それとトリニティの三兄妹の中でとどめておけば、何事もないだろう』
ニール 「……一応、イノベイドの連中も呼んでやれ。あれも一応当事者だろうが」
パソティエリア『彼等なら勝手に確認したようだ。脳に直接映像を取り込んで見るから、第三者には影響ないしな』
ニール 「……多分、不気味な連中だと思われてそうだな」
~スーパーミネルバ、『イノベイジャーショー』控え室~
アニュー「くしゅん!」
リジェネ「あれ? 噂風邪かい?」
アニュー「……みたいです。何を言われたかまではわかりませんけど」
ヒリング「まあ、いいんじゃない?たまには人間っぽい事もね。
それよりもそろそろ午後のショーが始まるから、そろそろ準備してよね」
アニュー「あーん! 風邪なら早退できたのに~!」
リジェネ「イノベイトにそれは無理な相談だよ」
場所は戻って『プトレマイオス』。
ティエリアはパソコンから実体化して、ヴェーダからの情報をアクセスし始めた。
その間にクリスとリヒティが店を一時閉店をしてから、集合していた。
リヒティ「なんか久しぶりっすね」
クリス 「フェルト、どれだけおしゃれになったかなぁ……?」
ニール 「おし、お嬢と紅龍には連絡がついた。
ここへ来る前にトリニティの連中も呼ぶよう言ったから、それで大体そろうはずだ」
リヒティ「あれ? そういえば、モレノさんは?」
ニール 「ん? そういえば、キラの病院でいたっけな…?」
クリス 「あれ?いたかな…?」
リヒティ「そういえば、ここへ来る前は務めてたんでしったっけ? フリーダム病院に」
クリス 「……覚えてな~い」
……忘れられたDr.モレノ。
筆者も彼が好きなので参加してほしいところだが、ここでの扱いはどうなった?と思ったので次回に続く!
しん 「お?」
シン 「ん? なんだ、今日はもうおしまいか?」
何気に珍入者的にW主人公が現れながら……
(つづくゾ)