Seed-Crayon_1-555_1

Last-modified: 2010-05-10 (月) 04:11:58

 ― 春日部から遥か遠い未来である、C.E.の世界へ飛ばされた野原一家。
   L5に浮かぶ中立国オーブの資源衛星ヘリオポリスでザフト軍の侵攻により、AAへと搭乗する事となる。
   そして、数多の戦いを経て、ヤキン・ドゥーエでの最終決戦を迎える――
 
キラ「しんちゃん!しっかり掴まってて!」
しんのすけ(以降しん)「おおお~すごいゾ~!ほっほほ~い!」
 
ラウ「また君か。厄介なヤツだよ、君は!」
キラ「貴方は!」
ラウ「あってはならない存在だと言うのに!そして君もだ!しんのすけくん!
   幾星霜も経ったこの世界に!例えこの世界を救うべくして現れた英雄であろうとも、
   存在してはならない存在なのだよ!」
しん「いやぁ~それほどでもぉ~♪
   自分でもわかってたけど、オラって凄い人だったのねぇ~ん♪」
ラウ「そうだ!知れば誰もが望むだろう、君達のようになりたいと!
   君達のようでありたいと!」
キラ「そんなこと!」
 
ラウ「ゆえに許されない、君達の存在を!」
キラ「僕は……それでも僕達は!力だけが僕達の全てじゃない!」
ラウ「それが誰に解かる?何が解かる?解らぬさ!誰にも!」
しん「オラには変態のおじさんの話が良く分からないゾ…」
キラ「貴方は、貴方だけは!」
ラウ「いくら叫ぼうが、いまさら!
   これが定めさ!知りながらも突き進んだ道だろう!
   正義と信じ、解からぬと逃げ!知らず、聞かず!
   その果ての終局だ!
   もはや止める術等ない!そして滅ぶ!
   人は滅ぶべくしてな!」
キラ「そんなこと!そんな貴方の理屈!」
 
ラウ「それが人だよ、キラくん!そして、しんのすけくん!」
しん「それは違ゾ……違うゾ!変態のおじさん!」
キラ「しんちゃん…」
しん「オラには難しい事はやっぱり分からないけど、
   きちんとお話すれば、どんな人もみんな仲良くなれるはずだぞ!
   お話を聞かないのはおじさんが何も言わないから、何もしないから分からないんだ!
   何もしないで、嫌だから全部壊しちゃうなんていけないんだゾ!
   そんなのワガママなだけだゾ!」
ラウ「はっ!何が違う?なぜ違う?残念だが、世界は君のように
   純粋な者ばかりではない!互いが互いを憎しみ合う、それが人の全てだ!
   この憎しみの目と心と、引き金を引く指しか持たぬ者達の世界で!
   何を信じ、なぜ信じる?」
しん「嫌いな人がいるのは当たり前だゾ!オラだっておっさんとかは嫌いだけど、
   それでもとうちゃんとか組長とか、嫌いでも仲良くなれば好きになれる人は沢山いるんだゾ!
   オラはみんながオラが嫌いになっても、オラは皆が大好きだゾ!みんなのことを信じるぞ!
   みんな仲良くなれるって!喧嘩をしても、ごめんなさいって謝って、
   明日になったら、一緒に遊べるような世界を信じてるゾ!
   変態のおじさんは、そんな世界を知らないだけなんだゾ!
   そんな世界を知らないくせにぃ!世界を作れないくせにぃ!ただ逃げたいだけのくせにぃ!」
 
ラウ「知らぬさ!そんな理想で塗固められた世界は!
   そんな詭弁でまだ苦しみたいか!いつかはやがていつかはと!
   甘い毒に踊らされ、人はいったいどれほどの時を戦い続けてきた!
   もはや止めるすべはない!地は焼かれ、涙と悲鳴は新たな争いの狼煙となる!」
しん「喧嘩は無くならないけど、嫌いになるのも止められないけど、
   でもこんな、みんなが嫌がる戦争は止めさせられるゾ!
   オラたちがこれから守っていくから、みんなと一緒に守っていくから、絶対に無くなるもん!
   もし、オラがダメでも、戦うのが嫌な人達が絶対に止めるから!ぜったいに無くなるもん!
   その為にも絶対に止めてやるゾ!」
 
ラウ「だが、もう遅い!人が数多待つ予言の日だ!」
キラ「そんなこと!」
ラウ「それだけの業、重ねてきたのは誰だ!
   君とてそのひとつだろうが!!」
しん、キラ「「それでも!守りたい世界があるんだぁぁぁ! 」」
 
 
――プロヴィデンス&ジェネシス爆破――
 
 
ラウ「何故コックピットを外した?」
キラ「しんちゃん…?」
しん「喧嘩した後は、お仲直り、だゾ。
   それがオラたちの世界のお決まりごとなんだゾ~」
 
 半壊したルージュから出てくる人影
 
  「キラ……キラァァァァ!!」」
  「しんのすけぇ~~~~!!」」
しん「ズラのお兄さんにカガリお姉さん!とおちゃんかあちゃん!ヒマ、シロ~!
   おおぉ~~~い!ここだゾ~~~!! ぶりぶり~ぶりぶり~」
 
 キラ、クルーゼの元へ
 
キラ「人は互いに憎しみあう生き物なのかもしれない。
   でも、そこから一歩踏み出して、新しい物を作れる知恵と勇気を持っている生き物だと思うんです、人って。
   戦ったって、憎んだって、そこから作り出して行けば良いじゃないですか。
   そして、僕が力だけの存在じゃないって事、誰にもわからないってさっき言ってましたよね。
   でも今なら言える。もし僕が力だけの存在なら、こんなに沢山の仲間は出来ない」
しん「お?」
 
ひろし 「しんぱいかけさせやがって!このお馬鹿!!」
みさえ 「よかったぁ~。一時はどうなるかと思ったわよ」
ひまわり「たーい」
シロ  「アゥアゥ」
アスラン「大丈夫か、キラ」
カガリ 「うぅ……うううぅ……キラぁ」
 
キラ「一歩、踏み出してみましょうよ。
   僕にもできたんだから、きっと貴方にも出来るはずです」
ラウ「…………」
 
 
 ――宇宙に飛び立つトリィ。そしてED――
 
 
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