Seed-Crayon_5-337_1

Last-modified: 2008-07-19 (土) 19:35:43

嵐を呼ぶ!キョーレツ、コドモ王国誕生だゾ
【その1】

 

北春日部 「郷君、いやアクション仮面!出来た!遂に出来たよ世紀の大発明が!」
剛太郎  「落ち着いてください北春日部博士。世紀の大発明って…今度はどんな発明なんですか?」
北春日部 「うむ、よくぞ聞いてくれた!
      この装置を見たまえ。手のひらサイズの小さな物じゃが、この赤いボタンを押すと…
      何と!怪人を心身共に5歳前後の幼児に変えてしまうのじゃ!」
ミミ子  「すご~い!この装置があればアクション仮面の戦いをずっと楽になるわね!」
北春日部 「ミミ子君の言う通りじゃ。
      だが完成したとはいえこれはまだ試作品でな、完全に実用化するにはもう少し改良が…」
剛太郎  「あの、博士…装置のボタンを押しているみたいなんですが」
北春日部 「え?…あっ!しまった!」

 

 その時、装置から放たれた強烈な光が四方に拡散した。その光は春日部一帯を一瞬で覆い尽くした…

 
 

北春日部 「まずいのう…幼児退行化装置のエネルギーが春日部中に広まってしまったわい」
ミミ子  「大変!それじゃ春日部中の大人が子供に…!」
北春日部 「いや、装置は怪人用に調整してあるから、普通の人は影響を受けないはずじゃ」
ミミ子  「良かった、それなら安心ですね!……あれ?郷さんどうしたの?」
剛太郎  「いや…確か…今の春日部には、ちょっと普通じゃない人達が大勢いると思って…」
ミミ子  「……あ!ま、まさか……」

 

 その『まさか』だったりする……

 

 ~その頃 野原家~

 

???  「………」
しんのすけ「………どなた?」
???  「俺はシン・アスカだゾ!」
しんのすけ「オラは野原しんのすけだゾ!」
2人   「………おお~(なぜか2人でテレ顔)」

 

みさえ  「シン君もしんのすけも、大声出して何やってるの…きゃあ!
      し、しんのすけがふ、2人居る?!」
ルナ   「私もいます~。どうなってるのこれ~?」

 

          *          *          *

 

北春日部 「え~そういう訳でして、春日部に住んでいる別世界の方々全員が幼児化してしまったと、
      そういうわけなんです」
みさえ  「そういう訳で、じゃないでしょ!子供になっちゃった人達は元に戻るの?!」
北春日部 「試作品という事で効果の持続性は低くしていましたから…
      早くて今日中、遅くても数日以内には元に戻ると思いますけど」
ルナ   「そんな無責任な!それまで私達、子供のままって事なんですか?」
北春日部 「ま、まあそういう事に……なりますね、やっぱり」
ひろし  「しかし…臼井絵で同じ5歳児だと、しんのすけとシン君はホントそっくりだよな…
      同じ坊主頭にしたら多分見分けがつかないだろうな……」
しんのすけ「……」 ←シンをじーっと見つめている
シン   「……」 ←同じく、しんのすけをじーっと見つめている
2人   「えへへ~、同じ顔にそんなに見つめられると、オラ(俺)照れるぞ~」
みさえ  「…反応も同じね」

 

ひろし  「ともかく!シン君やルナちゃんがこんな有様だと、
      ギルバートさんやタリアさん達が気がかりだ!俺ちょっと様子を見てくる!」
みさえ  「じゃあ私はひま連れて、マリューさん達やまたずれ荘の様子を見てくるわ!」
ひまわり 「たー!たーい!」
ひろし  「しんのすけとシン君、ルナちゃんは…あれ?あの3人どこに行った…?」
北春日部 「遊びに行ってくるって其処から外へ出て行きましたけど」
みさえ  「な、なんで止めなかったのよ!大丈夫かしら…しんのすけはともかく、あの2人が外にでて……」

 

          *          *          *

 

 ~河川敷~

 

一同   「じゃんけんぽん!」

 

ルナ   「レイ君の鬼~!」
アスラン 「みんな逃げろ~!」
レイ   「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10!
      こら待てー!ギルに逆らうラクシズは全員死刑だー!
キラ   「デスティニープランはんたーい!遺伝子に支配されるなんて間違ってるよう!」
レイ   「うるさい!ギルのする事に逆らうと、れくいえむでみんなやっつけちゃうぞー!」
しんのすけ「おお~レイ君、目がマジだぞ~。」
ラクス  「ええい、このままじゃ捕まってしまいますわ!お前達、囮になりな!」
キラ   「お、鬼さんこちら!手のなる方へ!」
アスラン 「鬼さんこち…うわぁ!恐いよ~!」
ラクス  「ほ~ほっほっほっ!捕虜になったら特殊部隊をまわして助けてあげるから安心しなさ~い……あっ」
レイ   「油断したね。タッチ」

 

シン   「ラクスちゃんの鬼~!」
ラクス  「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10!
      待ちなさ~い!私達は戦ってもいいのです!
      だからボロいノート一冊を根拠にプラントに宣戦布告しましょう!
      そして世界を私達のものにするのです!
マサオくん「それってラクス帝国を作ろうって事?イヤだよそんなの~帝国主義はんたーい!」
アスラン 「まずプラントの偉い人と話し合いのテーブルにつくべきだと思います!」
ラクス  「そんな悠長な事を言ってたらオーブが討たれてしまいますわ!先手必勝!先に殴った方の勝ちですわ!」
シン   「あ、あんたって人はー!」
キラ   「あっ!シンちゃんがラクスに向かって行く!」
シン   「たー!くらえ!正義のパルマ……」
ラクス  「タッチ。…ひっかかりましたわね、オスカー級のわたくしの演技に」

 

ルナ   「今度はシンちゃんの鬼~!」
シン   「1、2,3、4、5、6、7、8、9、10!
      待てー!脱走の罪はどんな理由があろうと許されないぞー!覚悟しろハゲ~!
アスラン 「うわ~ん名指しで呼ばないでよ~!」
ラクス  「名指しじゃないでしょ!」
シン   「たとえメイリンを盾ににても無駄だぞ!
      どこまでも追いかけてアロンダイトで突き刺してやるー!覚悟しろやデコ~!」
アスラン 「だから名指しで呼ばないでってば~!……うわ!(コケた)」
シン   「脱走の罪は重いんだぞ…ほい、タッチ」

 

キラ   「次はアスラン君の鬼だー!」
アスラン 「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10!
      え~んもう裏切ったりしないからさ、ボクを仲間外れにしないでよう~!
ルナ   「いや!信じられないわ!妹と一諸に駆け落ちしたくせに!」
マサオくん「何か同じ裏切り大臣どうし、アスラン君と気が合うような感じがしてきたな。ボク」

 

 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・
 ・・・

 

シン   「……なあしんちゃん。みんなでやる『リアル鬼ごっこ』は…何か楽しいよな。何でだろう?」
しんのすけ「ん?みんな一諸に遊べば、どんな遊びをしても楽しいと思うゾ?」
シン   「そうか…うん、そうだよな!」

 
 

 子供たちは夕日に向ってどこまでも走り続けた。時間を忘れてどこまでも、どこまでも……

 

          *          *          *

 

 ~一方、大人組のほうは…~

 

ギル   「ふむ…五歳児になってみると思い出すな。
      あの頃はよく赤い三輪車で公園を走りまわっていたものだよ…」

 

 つんつん

 

ギル   「?」
タリア  「んちゃ!たりあだよ!」
ギル   「た…タリア…」
タリア  「ねえ、あそぼあそぼ」
ギル   「いいとも。で何をしてあそぶ?」
タリア  「んーとね、んーとね…かけっこ! でも、あたしすご~く速いから、ぎるは三輪車でいいよ」
ギル   「?…いいとも(ふっ…私の輝かしい幼少期を知らないな)」
タリア  「じゃあ準備はいいね?…よーい、どーん!」

 

 キコキコキコ…

 

ギル   「どうだ!私の『通常より3倍速いスタートダッシュ』にはついてこれまい!」ちらっ(後ろを見る)
タリア  「よっ!」(後ろにピッタリくっついている)
ギル   「なっ、何ぃ~!!」
タリア  「きぃ~ん」

 

 だだだだだだだだだだだた……

 

ギル   「えぇい!幼少期のタリアは化け物か…?」

 
 

 ~アークエンジェル組~

 

ムウ   「や~いナタルのぱんつはまっ黒くろだ~!」
ナタル  「うえ~ん!お姉たまぁ、むー君がいじめるよう~!」
マリュー 「こらムウ!ナっちゃんをいじめちゃダメ!」
ムウ   「べ~だ!ちっちゃくなったマリューなんか恐くないもんね~。」
マリュー 「何ですってえ~!ムウ、待ちなさーい!」
ムウ   「やだよ~だ!」

 

 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・
 ・・・

 

みさえ  「やっぱり…!みんな心身共に子供になってるわ。これじゃ、またずれ荘の方でも多分…」

 
 

 ~またずれ荘~

 

イザーク 「このきょしぬけ!根性叩きなおしてやるからそこへ直れ!」
ニコル  「うえ~ん、うえ~んここは何処?ママに会いたいよう~!」
ディアッカ「ぐれぃと!ちゃーはん作ってやるから、泣くのはやめろよニコル」

 

 ~デュランダル家~

 

ステラ  「すー…すー……」
アウル  「この大変な時に、よくぐーすか眠れるな…ステラは」
スティング「ほら寝る子は育つ、て言うだろ?ふあ…何か俺を眠たくなってきちゃったな…3人一諸に寝るか?アウル」
アウル  「ほんとだ。子供に戻ったせいかすごく眠いや……すう…すう…」

 

 ~エンジェル派出所~

 

カガリ  「アスランはどこだー!お前ら探してこい!」
ノイマン 「え~何でボク達がそんなことを…」
サイ   「そうだよねえ。自分で探せばいいのに」
カガリ  「うるさーい!ぐだぐだ言ってるとぶっとばすぞう!」
トール  「は、はい!すぐに探しにいきます!
     (カガリく…ちゃんは子供の頃はガキ大将だったのか。どうりでワガママなわけだ…)」

 

 ~公園~

 

チーター 「お前、この辺じゃ見ないガキだな。この公園は俺達の縄張りだぞう!」
アズラエル「え?え?そんな事言われても…僕も何がなにやら……」
チーター 「うるせえ!やっちまえ!」

 

???  「待てーい!」 

 

チーター 「何だてめえ!」
クルーゼ 「通りすがりのコーディネィターだ。それ以上その子をいじめると僕が許さないぞ!えい!たー!」

 

(瞬く間にチーターの子分を倒した)

 

チーター 「ちっ!き、今日の所はこれで勘弁してやる!憶えてろよー!」
クルーゼ 「大丈夫かい?アズラエル君」
アズラエル「う、うん…ありがとう。コーディネィターにもいい人がいるんだね…」
クルーゼ 「コーディネィターとかナチュラルとかは関係ないよ。困ってる時はお互い様、だろ?」
アズラエル「う…うん!そうだね!」

 
 

 春日部のあちこちでCE出身の大人達が子供になったが、不思議とこれといった混乱はなかった。
 果たして…これから装置の効き目が切れるまでどうなることやら。

 
 

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