おれがアイツであいつがオレで、だゾ
【後編】
ネネちゃん(外見はラクス)「………」
マサオ君(外見はキラ) 「…ね、ねえラクス。僕もオーブ軍の准将になってお給料も上がったんだし、
ここらでおこずかいの値上げを…」
ネネちゃん「ダメですわ。うちにもまだストフリとか、エターナルとかのローンが残ってるのに…
おこずかいの値上げなんてとんでもありませんわ!」
マサオ君 「……やっぱりね。いいよ、言ってみただけだから……」
ネネちゃん「(小声で)ちょっと!セリフとばしちゃダメじゃない!ちゃんと台本のとおりにやってくださいな!」
マサオ君 「え?う、うん……ごめんラクス(入れ替わってもあんまり変わらないなあ)」
園児A 「ねえ。ラクス先生とキラお兄さん、何やってんのかな?」
園児B 「リアルおままごと、かな?なんか先生達、ネネちゃんとマサオ君みたい」
園児C 「いや、おままごとって言うより先生達の実生活の再現なんじゃないの?あれ」
キラ(外見はマサオ君) 「せんせ~い!」
ラクス(外見はネネちゃん)「ちょっと聞きたい事があるんですけど~♪」
ネネちゃん「あら?キ…マサオ君にネネちゃん」
マサオ君 「な、なに?どうしたのかな?(…ほ。助かった、かな?)」
キラ 「それが~…ちょっと大声では言えない事なんです」
ラクス 「だから、耳を貸していただけません?そう…もう少し顔を近づけて……今ですわ!」
キラ 「え~~~~い!」
ごい~~~~~ん!(ラクスとキラが、マサオ君とネネちゃんにジャンプして跳びかかり、額に思いっきり頭突きをした!)
アスラン(外見は風間君)「(物陰で見ていた)……どうだ?成功した、か?」
シン(外見はしんのすけ)「ん~~………おお?4人とも、目を覚ましたみたいだゾ」
ネネちゃん「ん…んん~…何よいきなり……あっ!も、元の体に戻っちゃってる!」
ラクス 「ふう。やっと自分の体に戻れましたわ。まあ…いつまでも子供のままっていうのも困りますものね」
マサオ君 「良かったあ~。これで、ネネちゃんのリアルおままごとからはとりあえず開放されたよ…」
キラ 「……たまに思うんだ。ラクスと付き合っているとさ、時々何もかも忘れて子供だった頃に戻りたいなあ…って。
実際に戻ってみても、たいして状況は変わらなかったけどね……」
シン 「うん。4人共うまく入れ替われたみたい」
アスラン 「よし…後は俺たちだけだな!ミネルバに行くぞシン。
今度こそしんちゃん達から俺達の体を返してもらわないと!」
シン 「ブ・ラジャー!」
その数十分後……スーパーミネルバにて
メイリン「う~~ん。このジュース何が悪かったのかなあ。混ぜ合わせた物に問題が?
……ああ、そうするとおそらく元因はたぶん………『アレ』か」
しんのすけ(外見はシン)「ケツだけ歩き~!そこのおねいさ~ん。おらと一諸にひとつ、どう~~?」
風間君(外見はアスラン)「お、おい。いくらなんでもちょっと調子に乗りすぎだぞ。しんのすけ」
しん 「でもせっかく大人になれたんだゾ?これくらい…」
シン 「ああああ~~~!こらー!おらの体でなにやってるのーーー!」
しん 「おお?シン兄ちゃん達だ。やっほ~~~」
シン 「やっほ~…じゃないゾ!しんちゃん、おらの体で何してるんだーーー!」
しん 「んー、ケツだけ歩きとか尻出し星人とか、その他いろいろ」
シン 「ああああああああああ~~~~~!(頭を抱えている)」
アスラン「風間君。他のみんなは元に戻ったよ。いい加減、僕達も元の体に戻ろう。いいね?」
風間君 「はい…正直ほっとしてます。俺にはまだ仕事をするなんて無理みたいだし……」
メイリン「あ、みんな揃ってるみたいですね?元の体に戻るための、特製ジュースの調合が終わりました~。
さっそくみんなでこれ飲んで、一件落着してくださいね~♪」
アスラン「……よく言うよ。全ての元凶の源のくせしてさ」
メイリン「まあまあ。そんな意地悪言わないでくださいよ~。
ちょっとジュースに、珍しい素材を混ぜ合わせただけなんですから~」
しん 「珍しい?おねいさんはこのジュースに何混ぜたの?」
メイリン「このあいだプラントに里帰りした時に、こっそり削りとってきた宇宙クジラの化石をちょっと」
シン 「あ、あほー!そんな得体の知れないもんが入ったものを人に飲ますなーーー!」
アスラン(う~む……メイリンって意外に危険な女の子かもしれない、な……)
……まあとにもかくにも、メイリンの特製ジュースを飲んでシンとしんのすけ、アスランと風間君は無事元の体に戻ったのでした。
それと当然のことながらメイリンの特製ジュースは、商品として採用されなかったみたいだ……
* * *
翌日……野原家。
ジリリリリリリリリ!
みさえ 「う、う~ん……もう朝かあ。…ふあ~~。朝ごはんの準備しないと……む?」
しん 「おお?もう母ちゃん、朝起きるのが遅いゾ。おらハミガキにお着替え、おトイレも全部済ませちゃったゾ?」
みさえ 「げ、げえーーー?し、しんのすけが自分で早起きしている?
ど、どうなってんのよこれ……!」
しん 「母ちゃん!早く朝ごはん食べないと幼稚園のバスが来ちゃうってばー!」
みさえ 「え?あ、ああ…ちょっと待っててね……?(ど、どうなってんのかしよ一体…)」
その頃、野原家地下のシンの部屋では。
ルナ 「ちょっとシン!そろそろ起きないと遅刻するわよ……って!
起きろこらー!(ふとんを一気に剥がした)……む?いない!どこに消えた…
あ、ふとんにしがみ付いてる。……う~ん、シンってこんなに寝起きが悪かったかな?」
その10分後、野原家の居間にて。
ひろし 「へえ。珍しい事もあるもんだ。まるでしんのすけとシン君が入れ替わったみたいだぜ」
シン 「ま、昨日そんな事もありましたけどね。ちゃんと元に戻ましたから後遺症とかは無いハズだと思う。(もぐもぐ)」
みさえ 「ふう…しんのすけ、幼稚園のバスに乗って行っちゃったわ。毎日がこうならいいんだけどねえ」
ルナ 「その代わり、今度はシンがぐーたらになっちゃった、か。
……ねえ。シンとしんちゃんって何となく、何となくだけどちょっと似ている所があるわよね?
ひょっとして…一時的に体が入れ替わった事をきっかけに、
お互いの性格が一部分入れ替わったままになっちゃった……なんてことは」
シン 「もう~、ルナったら考えすぎだぞ?」
ルナ 「そ、そう?(なんか今のシン、ちょっとしんちゃんみたいな感じが…)
あっいけない!このままじゃ私まで遅刻だわ!
シン、一足先にミネルバに出勤するから後で必ず来なさいよ!」
みさえ 「あ!ルナちゃん、ちょっと」
ブロロロロ…ブロロロロロロロ……!
ルナ 「よし。今日も私の原チャリは調子いいわね。それじゃ」
シン 「出発おしんこ~~!」
ルナ 「ちょ!シン!何、あんたさりげなく私の原チャリの後ろに乗ってんのよ!」
シン 「まあまあ。気にしない気にしない♪ほら、早くしないと遅刻するゾ?」
ルナ 「もう~~!やっぱり、今のシンにはしんちゃんが少し入っちゃってるじゃない~~~!」
ちなみに…シンとしんのすけは数日の間はこんな調子だったけど、そのあとは完全に元の2人に戻りましたとさ。
めでたしめでたし。