Seed-NANOHA_まじかるしん_第43話

Last-modified: 2008-01-10 (木) 11:05:05

魔道戦士まじかるしん43話 覚醒

 

「このお!」
ノーヴェはギンガにむかって拳打を放つ。
しかし、ギンガはそれを少し体をそらして交わす。
「ちっ」
さっきから攻撃しているが、一方的に避わされているのだ。
それに……
「そこ!」
逆にタイプゼロ、ギンガからの攻撃を同じように回避するノーヴェ。
このタイプゼロの戦い方……何か自分に似ているところがある。
戦い方とかそういうのではない。
こう……クセのようなものが自分と似ているとこがあるような気がする。
(くそ、なんだよこれは!)
その奇妙な感覚がノーヴェをいらだたせる。
そして、ギンガもノーヴェの動きに疑問を抱いていた。
初めて会うのに、何か初めてではない感覚なのだ。
それに、この戦い方……
(なんか、母さんと戦ってるみたい……)
そう、彼女の戦い方はかつて自分に戦い方を教えてくれた母のそれに似ていた。
(母さんが死んだ事件と、やっぱり何か関係がある?)
そう思いながらノーヴェの攻撃を飛んで回避したときだった。
「ランブルデトネイター」
ギンガの前方に多数のナイフを出現する。
「しま……」
しかし、ギンガが気付いたときにはナイフはギンガのほうへ向かっていった。
ギンガは急遽シールドを張るが、そのナイフはシールドに触れた時点で爆発した。
「っつ!」
激しい衝撃が銀河を襲う。
(やっぱり、2対1じゃちょっと不利かな……)
そう思いながら、ギンガはまだ倒れているスバルを見る。
そしてもう一組2対1で戦っているところが…
「サポートは任せるぞ、セッテ」
「まかせてください」
トーレとセッテは構えてフェイトを見る。
くる、そう感じたフェイトもバルディッシュを構える。
「いくよ、バルディッシュ」
「IS,ライドインパルス」
そして、フェイトとトーレが同時に動き出した
「はああ!」
「おおおーーー!」
二人が持つデバイスの魔力人が交錯し、バチバチと火花が飛び散る。
(流石に一人では難しいな)
トーレは舌打ちをしながらフェイトを見る。
おそらく単純な力ではこちらに分があるが、流石S+をもつ魔道士。自分ひとりでは中々難しい。
「IS、スローターアームズ」
しかし、そこにセッテのブーメランブレードがフェイトの後ろから襲い掛かってくる。
隙を逃すまいと懇親の力でトーレはフェイトを吹き飛ばす。
「く!」
だが、フェイトはそのブーメランを二つとも受け流す。
「まだ」
しかし、そのはじき飛ばしたブーメランは再度フェイトに向かっていく。
(ホーミング性能つき……)
フェイトは舌打ちをしながら器用にブーメランを間の縫うようにかわす。
「な……」
まさかかわされるとは思わなかったセッテ。
フェイトの一撃はそのままセッテに直撃するはずだった。
「さあせるかーーー!」
その時、人数分の関係上はぶられたセインが彼女のIS、ディープダイバーをつかいセッテを助ける。
「何!?」
フェイトの攻撃はただ空を切るだけだった。
「そこだ!」
そこへ、トーレの回し蹴りがフェイトの鳩尾をえぐった。

 
 

「あ……う……」
言葉に出来ない痛みがフェイトを襲い、そのまま吹き飛ばされる。
「よくやったセイン。すまないがレリックをもって先に撤退しておいてくれ」
「おっまかせってうわ!」
そのまま退避しようとするとき、セインのほうに何か飛んできた。
「一体に何……って盾?」
それは、あの白いロボットに返信するやつが持っていた盾だった。
「おい!」
「ん?……ぐみゅ!?」
セインは誰かに呼ばれた氏がして振り向くと、何者の蹴りがセインの顔面に直撃する。
「もらった!」
そしてそのままレリックケースを奪われてしまう。
だが、とセインは思う。
(ま、まだ私を蹴ってるんだけど……)
いま、ほとんどのものが手一杯のはず。
それなのに自分を蹴って、別の人が奪うなんて余裕があるのだろうか……
そしてやっと足が離され、セインは目を見るとえ?と自分の目を疑った。
そこには、上半身と下半身が分かれているインパルスの姿が。
実は、さっきまでアズライガーと対峙していたのだが、セインがレリックを奪って逃げていくのを見たときにちょうどアズライガーの力をこめた一撃が来た。
シンはそれを分離して避け、すぐにセインのほうへと向かったという事だ。
しかし、インパルスの能力の始めてみたセインは驚きを隠せないでいた。
「あんた本当に人間!?」
セインの最もな質問をシンは徹底的に無視して、レリックケースをどうするか模索する。
「なかなか器用な事をしてくれますね、コーディネーターさん」
そこにはアズライガーがブロウクンマグナムを構えていた。
「あのー、そろそろアズライガーではなくて名前で呼んでくれませんか、作者さん?」
なにか奇妙な独り言をいうアズラエル。
相変わらず厄介な能力だ(作者的に)
アズラエルがシンに攻撃を加えようとしたときだった。
何かの衝撃が当たり一体を襲う。
「何?」
そこには、いつの間にか立ち上がったスバルがいた。
「うああああーーーーーー!!」
スバルは絶叫を上げ、奇妙な魔法陣を描く。
それは自分たちが見たことの無いもので、さらに違うところといえば、いつものスバルの表情ではなかった。
あの無垢な目は完全に釣りあがっていて、その色もあの少女達のように金色の目になっていた……

 

「そこっす!」
ウェンディ手に装着しているライディングボードからタスの魔力弾を形成し、発射する。
それをレイは岩陰に隠れてやり過ごし、お返しとばかりに自身が持つライフルを放つ。
(数ではこちらが上……ならばそれを踏まえた上で戦ったほうがいいな)
レイがそう思いながら放つと。かす、かす、と言う音が聞こえる。
ライフルの弾が切れたのだ。
(ちょうどいい、キャロ)
(は、はい)
(さっき渡したやつをこっちに向かって思いっきり投げろ。できるだけ高めがいい)
「わ、解りました」
レイは少々離れている位置にいるキャロに、さっき渡したものを投げろという指示を出す。
それを見たキャロはそれを取り出し、精一杯投げた。
「弾の補充っすか?、させねえっすよ。」
ウェンディはキャロが投げた予備カートリッジらしき物に狙いをつけて攻撃した。
「かかったな」
「え?」
しかし、それがウェンディの攻撃に触れると同時にまばゆく発光する。
「く……」
ちょうど、その範囲内にいたディードは目をつむる。
「ストラーダ!」
それを見たエリオはディードをなぎ払う。
あぐ、と後ろに叩きつけられるディード。

 
 

「それぞれにマガジンを持たせるわけはないだろう。あれはザフト制作の魔力を使った発光装置だ。そしてこれが……」
レイは腰にあるものを取り出すと、それをウェンディに向かって投げる。
それが地面につくと、魔力が放出される。
「これは爆弾を参考にしたものだ。爆発自体は魔力だから質量兵器じゃない」
管理局的には違反ギリギリだがな、と付け足す。
く、とウェン費は礼を睨んだときだった。
「ああああ!」
ノーヴェの課海老声が聞こえてそっちを見る。
「ノーヴェ!」
そこには、のた打ち回っているノーヴェがいた。
ノーヴェのところへいこうにも、こいつを振り切るのは中々難しそうだ。
「まかせて」
その時。オットーがレイたちの周囲に決界を張り閉じ込める。
その好きに三人はニーヴェのところへ向かう。

 

「う……」
スバルは気がつくとあたりで激しい戦いの音が聞こえることに気付いた。
自分は何故気を失ったのか必死で思い出す。
「そうだ、私……」
自分はあの赤い髪の少女に負けたのだ。
いくら向こうがいきなりの奇襲だったとしても、何も出来ずにこうやって機を失ってしまった事に、スバルは悔しさがこみ上げてくる。
(私は……やっぱり、役立たずなのかな?)
今のような大事なところで何も出来ないでいる。
結局、自分はただの泣き虫で、弱い人間なのだろうか……
「う!」
「くそ、2対1のわりには苦労したな……」
その時、目の前で姉が倒れている姿を見る。
「ギン姉!」
よく見ると……シンも、フェイトも苦戦していた。
レイ達は優勢みたいだが、このままでは危ない事は目に見えていた。
「なんだ、もう起き上がったのかよ……」
ノーヴェはそういて、倒れているギンガを踏みつける。
「う……く……」
「安心しな、すぐにコイツのようにしてやるよ!」
「あぐ!」
そういって、ノーヴェはギンガを蹴り飛ばした。
スバルはその光景を見て、何かが切れたようなきがした。
(助けなきゃ……みんなを……ギン姉を……)
そんなスバルの思いと怒りが、スバルの意識を奪う。
「あああああーーーーーー!!!!」
それと同時に、スバルは絶叫を上げると同時に力が沸き起こる。
「へ、やっとヤル気になったのか!?」
ノーヴェは鷹をならし、スバルへ向かう。
「ノーヴェ、うかつに近寄るな!」
チンクの言葉も聞かずに、ノーヴェはスバルに突撃する。
「もう一度寝てろ!!」
ノーヴェはさっきと同じようにとび蹴りをかまそうとする。
しかし、それは少し体をそらすだけで避けられる。
「なに?」
さっきは不意打ちではなったから当てれたのか……そう思いノーヴェは再度構える。
「寝てるのは……」
だが、今度はスバルの攻撃の番だった。
スバルは静かに構える。
「お前だ!!」
「な!?」
スバルは今までにないスピードでノーヴェに接近し、リボルバーナックルで殴りつける。
それはノーヴェのシールドをやすやすと破り、腹部に命中する。

 
 

普通ならそれで吹き飛ぶだけなのだが……
「あ……が……」
めきめき、と何かがねじれるような不可解な音を立てながらノーヴェは吹き飛ぶ。
(こ、こいつのIS……接触へ……い……)
「まだまだあ!」
あの時のお返しとばかり、スバルはさらに追い討ちとして蹴りをノーヴェの顔面に浴びせる。
「ああーーーー!」
マッハキャリバーのローラーを回しながらの蹴りはノーヴェの顔を引き裂く。
「ノーヴェ!!」
それを見た穂あのナンバーズはすぐさま二人の下へ駆け寄る。
よく見るよ、ノーヴェの腹部から多量の血がにじんできた
「どうしたっすか!?しっかりするっすよノーヴェ!」
「あ……が…あ……いたい、いたい、いたい……」
ノーヴェはかなり苦しそうに顔を押さえながらのた打ち回る。

 

「へっくしょい!」
「ん?どーしたイザーク、風邪か?」
「違う、ただのくしゃみだ」
「あ、そう」

 

「はあ、はあ、はあ……」
スバルは息を切らしながらノーヴェを見つめ、そしておそらくギンガと倒した一人、チンクをみる。
今度はあいつだ……
そう思って構えたときだった。
「スバル!」
聞こえてきた姉の声に、はっとスバルの意識が戻る。
そして目の前の惨状を見て、がくりとひざを着く。
「あ……ああ……」
使ってしまった……使いたくなかった、人を傷つけてしまう自分の力を……敵とはいえ、使ってしまった……
「あ、ああ……うああああーーーーーー!!」
スバルは涙を流しながら、先ほどとは違う悲しみにあふれた絶叫を上げる。
「スバル……」
ギンガかそんなスバルを優しく抱くのだった。

 

そのとき、シンは不可思議なものを見た。
先ほどの少女から、スバルを殴ったところからパチパチと機械がショートしているような音が聞こえているのだ。
さっきの攻撃は雷の魔力付加でも着いているのだろうか……
それに、さっきのISと言う言葉も気になった……
そのとき、シンは驚くべきものを見た。
そのノーヴェといわれる少女から、機械のようなものが露出しているのだ。
「なんだよ、あいつ……」
それと同じ頃……
「ほう、これは……」
アズラエルは興味を示すようにスバルを見る。
もしや、彼女なら……
その時、ふと気がついた。
「残念ですが、ここまでですね。彼らも時間でしょうし……」
そういってアズラエルは今弾フェイトと戦っているトーレを見る。
「現状も危なさそうですし、時間もきましたので私達は撤退しますが、どうします?」
アズラエルの言葉にトーレは考える。
結局、レリックは取られてしまったが今はそんな事を言っている場合ではない。
時間切れと言う事は、よく分からないが足止めも危ないということだろう。
ならよりいっそう自分達が不利になることは明白だし、何よりノーヴェが危ない。
「ひくぞ、お前達」
トーレはそういうとある人物に指示を出す。
(ルーお嬢様)

 
 

(解ってる。すぐに済ませるから)
そういう言葉と同時に、トーレ達nしか荷魔法陣が描かれる。
「行かせない!」
フェイトはバルディッシュを構えて切りかかろうとしたときだった。
「させませんよ」
アズラエルの攻撃がフェイトの邪魔をして隙を出す。
その間にアズラエル達は転移していく。
「く……」
フェイトは転移して言った場所をみて、歯をきしませる。
「スバル!」
ティアナの言葉にフェイトははっとしてそのほうを見る。
そこには、さっきからひざを着いたままのスバルがいた。
「おい、どうしたんだよ!」
損の駆け寄るが、未だに放心状態が続いたままなのだ。
「みんな、大丈夫?」
そこへ、ようやくなのはたちもやってきた。
「なのは…みんなも、大丈夫だったの?」
「ああ、しつこかったけどな、また突然苦しみだして撤退しやがった」
「そっか……」
しかし、フェイトは見逃さなかった。
フェイトに見られたくなかったのか、なのはは右手を見られないように隠した。
また怪我でもしたのだろうか。
「それより、スバルはどうしたの?」
なのはは話題を変えようとはスバルを見る。
「それが、敵を倒したのはいいんだけど、それっきりで……」
「スバル、しっかりしなさいよ」
ティアナがさすっても、何も反応を示さない。
よほどショックな事でも起こったのだろうか……
「わかった、すぐに救助班を呼ばないとね」
なのははそういってシャマルと連絡を取り合う。
「スバルのやつ、どうしたんだ?」
シンとレイは、ギンガに運ばれていくスバルを見て不思議に思った。
自分達からすれば、敵をあそこまで追い詰めれば嬉しいと思うはずだった。
ただ取り逃がしただけでああなるはずはない……
さっき少女が言っていたタイプゼロといい、彼女には自分達には話していない秘密があるのだろうか……

 

ティ「戦いの後に起きたスバルの異常」
シ「それは、彼女自身に関係する事だった」
レ「そして、スバルとの戦い名大きな負傷をしたノーヴェはある決意を……」
エ「次回『戦闘機人 傷つける力、守る力  ~綺麗なスカもあるよ~』に、テイクオフ」
ジェ「なんだね、その私が汚いみたいないいかたは……私の心は常にオールグリーン、実に真面目な科学者だよ」
ア「それは微妙だと思いいますけどね……」
ノ「なんだよ、このカオスなメンバーは」