H.17.4人の少年たちは
魔法と出遭い。少女達との新生活を始めた。
そして数日が過ぎ、翌日に管理局での会議を控えていた…。
海鳴臨海公園魔法結界内
一人の少年が宙に浮いている。
スゥと一息つくと急激な加速と共に空を駆け抜け始める。
その直後後ろから黄色い閃光が彼を追尾し直撃する。いや、防がれている。
(う…腕に来るね…これ…)
(慣れて下さい、身を守るためですから。)
キラとフェイトだ、すでにキラも転移、念話、浮遊の魔法をマスターし
最終段階にとりかかっていた。
(今日はこの辺で…勘弁してくれないかな…ちょっと疲れた。)
キラが音を上げ始める。
(仕方ないね…今日はここまで戻っていいよ。)
(あはは…ゴメン)
二人は地上に戻りフェイトの体からバリアジャケットが離散し私服に戻る。
「ありがと、もういいよバルディッシュ、アルフも。」
手に持った杖がチップ形態に戻ると結界が解除される。
「キラさん。ちょっと付き合ってもらっていいかな?」
「いいけど、どこへ行くの?」
「ちょっと友達と約束したんだ。」
「じゃぁ、僕はいないほうがいいんじゃないの?」
キラは気を使う、小学生の付き合いに大人が入るものではないと思ったからだ。
「大丈夫、皆来るから。」
キラはフェイトが何を言っているのかさっぱりわからなかったがフェイトはニコニコ笑っていた。
キラはフェイトにつれられて駅前の喫茶店にやってきていた。
「翠屋…?」
「うん。早く入ろう♪」
二人と一匹は扉を開けて入店した。
すると横からどこかで聞いたような声が飛んできた。
「いらっしゃいま…げっ!!」
「シン君?!何で君がここに?」
キラ達を迎えたのはシンだった。
フェイトは奥でなのはと話をしている。
「何でって…何でですかね…なんかこき使われてるんですよ。」
「…同情…するよ。」
「何ですか、今の間はぁ?!」
「いいの?仕事しなくて?」
「うっ…こちらへどうぞ。」
キラ達は席へと通された。
「ご注文が決まりましたら声をかけて下さい、では。」
シンはカウンターの方へと引っ込んでしまう。
よほどエプロン姿を見られるのが恥ずかしかったらしい。
「なんかそっけない店員さんだね…。」
フェイトが苦笑いを浮かべて言う。
「でも良く働くし優しいよ。本当のお兄ちゃんみたいに。」
いつのまにかなのはも席についている。
そこへ新たな客が入店する。
「ハロ!ハロ!オマエモナー!」
「ハロ?アスラン?!」
「キラ!?ってことはシンもいるのか?」
「ご注文はお決まりでしょうか……?」
注文を取りに来たシンの顔にサーッと音を立てて血の気が引いていく。
「な…げ…元気か?シン。」
「え…ええ、まぁおかげさんで…。」
「シン…お前そのカッコ・・・」
「ジュース4つにコーヒー3つで宜しいですねッ!!」
シンは全速力で注文に自己判断を下し、そそくさと退散する。
その後アスランとはやても席に加わった。
「明日は管理局で会議だね…。」
「うん。キラさん達も4人集合できるよ。」
「そうか、管理局にはレイもいたんだったな。」
「アスラン忘れてたの?」
「いや、そうじゃないんだが。」
するとそばから球体が高速で飛んできてアスランがなんとかキャッチする。
「ハロ!ハロ!アカンデー!」
「こらハロ!うるさくしたらあかん!」
「うわぁ~可愛い、それはやてちゃんの?」
「どうしたのそれ?いいなぁ。」
なのはとフェイトがはやてに手渡されたハロに興味をもつ
「アスラン君がプレゼントしてくれたんよ。これからお世話になりますって。」
「ハロ以外になんかなかったの?いつもこればっかりで…。」
キラが多少呆れ顔をしている。
「お前と同じだ。女の子がもらって嬉しいものなんてこれぐらいしかわからない。」
「……。」
キラは更に黙り込む。
そこへはやてが割り込んでくる。
「アスラン君よかったらなんやけど…なのはちゃん達にも作ってくれへん?」
「できればそうしてやりたいんだが…パーツもあれが最後だったんだ…又今度な。」
「そっか、ごめんな無理言って。」
「元の世界に戻れれば材料はいくらでもあるんだが…。」
そんなこんなで話をしていると突然なのはの携帯がなる。
「管理局から…どうしたんだろ…はい、あ、クロノ君。…うん、わかった。」
「なにかあったのなのは?」
「そんな対したことじゃないんだけど1日早くなるけどキラ君達と一緒に来てくれないか?って」
「そうなんだ。ならシン君呼び戻さないと…。」
キラがOLの話し相手をさせられているシンを呼ぶと6人と一匹は外に出る。
路地裏まで来ると皆が一箇所に
集合する。
「それじゃぁいくよ!」
アルフが掛け声を上げると共に方陣が展開し7人を纏めて光が包み込んだ。