azan_OO_01

Last-modified: 2014-03-09 (日) 17:14:06

第1話「ソレスタルビーイング」 アバン

 

A.D.2301クルジス共和国

 

荒廃した街。
響く銃声。発砲し続けるMSER-04 アンフ
その中で、ひとりの男の声が聞こえる。

 

「この戦いは、神の御前にささげられる聖戦である」

 

型落ちの鈍重な機体とはいえ、MS相手に無謀にも発砲する2人の少年兵。
すかさず、アンフも発砲。
少年兵達の身体が"飛散"する。

 

「伝統を軽んじ、神の土地を荒らす不信仰者どもにわれわれが鉄鎚を下すのだ」

 

血まみれの遺体。
別方向から1人の少年兵もマシンガンを撃ち続ける。
少年の名前はソラン・イブラヒム

 

「不信仰者どもに屈服してはならない」

 

後方で爆発。爆風に吹き飛ばされるソラン。
アンフは発砲するが、ギリギリの所でかわす。

 

「われわれは戦いで死すことによって神の御許へ導かれるだろう」

 

走り続けるソラン。ギラギラした表情。
吐き捨てるように、
ソラン
「この世界に・・・神なんていない・・・!」

 

別のアンフもソランに近付き、発砲し続ける。追いつめられるソラン。
キッとアンフを睨むソラン。
アンフがソランに照準を合わせ、発砲しようとした瞬間、空からの光がアンフを貫く。

 

ソラン
「!?」

 

次々と降り注ぐ光。その度にアンフがひとつ、またひとつと破壊される。
周囲の銃声が止んだ。辺りを見回すソラン。
上を見上げると、緑の光に包まれたMS。
アンフとは違う、洗練された姿。
光の翼を広げたような、雄々しい姿。
その姿が、ソランの目に焼き着いた。

 

(※ちょっと簡略化。「神なんていない」の台詞は2回言わなくてもいいでしょう。)

 
 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Aパート その1

 

6年後
A.D.2307

 

コクピットに座る刹那・F・セイエイ
艦橋スタッフの声が響く。

 

クリス
「トレミー、第1ハッチオープン。エクシア、カタパルトデッキに移動します。」

 

スメラギ
「ファーストミッションは、アフリカ領土を巡る、ユニオンとAEUへの武力介入よ。
おそらくAEUの方には新型もあるはず。」

 

リヒティ
「スメラギさん、酒飲んでる!」

 

ラッセ
「マジかよ。」

 

スメラギ
「良いでしょ~。私は作戦を考える係。後の事はまかせるから。」
ボトルを傾ける音。

 

カタパルトに到着する GN-001ガンダムエクシア。

 

フェルト
「エクシア、カタパルトデッキに到着。リニアフィールドに固定。
射出準備完了。タイミングをエクシアに譲渡。」

 

スメラギ
「降下ポイントへ到着次第、GN粒子最大散布、大気圏に突入して。」

 

顔を上げる刹那
刹那
「・・・了解。エクシア、刹那・F・セイエイ、出る。」

 

発進!

 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Aパート その2

 

AEU軌道エレベーター ラ・トゥール

 

ユニオンとAEUの戦い。 
ユニオン勢
前衛はユニオンフラッグ、ニオンリアルド
後方支援はユニオンリアルドホバータンク、シェルフラッグ

 

AEU勢
前衛はへリオン爆装型、へリオン陸戦型
後方支援はヘリオンイニティウム(ヘリオン92年型)、ヘリオンメディウム(ヘリオン00年型)

 

両者共に機動性に優れ、撃墜したり撃墜されたり。

 

ヘリオン部隊の波状攻撃を回避する、ユニオンフラッグのパイロット、グラハム・エーカー。
グラハム
「ちっ。数が多すぎる。」

 

舌打ちするグラハムに通信でアドバイスするユニオン技術顧問、ビリー・カタギリ
ビリー(通信)
「しかし、性能はフラッグの方が上だよ。いつもみたく気合でカバーしてみてはどうだい?」

 

グラハム
「言ってくれる。」
アドバイスになってないアドバイスに呆れつつも、フラッグの出力を上げるグラハム。

 

グラハムの卓越したテクニックで、ヘリオンをスピーディに3機破壊していく。
1機、2機、3機と20mm機銃やミサイルで撹乱しつつ、ソニックブレイドで一刀両断。

 

ユニオン兵(ノーマルフラッグ)
「お見事です!エーカー中尉!」

 

ユニオン兵(リアルド)
「この戦闘に勝てば・・・」

 

ユニオン兵(シェルフラッグ)
「どの陣営にも属していないアフリカをユニオンに取り込めるチャンスが!」

 

ユニオン輸送艦内でアラート。
ビリー(通信)
「ピラーから急速に接近する機体・・・もしや・・・」

 

グラハム
「最新兵器イナクト・・・そして、AEUの自称エースか。」

 
 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Aパート その3

 

ラ・トゥールのピラーから、現れたのは、AEU-09 AEUイナクト。グラハムには及ばないもののエースと自称するだけのテクニックでリアルドを攻撃。
あまり撃墜できてないものの、リニアライフルやソニックブレイドで次々と中破させていく。

 

やたらテンションの高いAEUのエース(自称)のパトリック・コーラサワー
コーラ
「YAHOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!
AEU初の太陽エネルギー対応型!
軌道エレベーター周辺じゃエネルギー無限大の最新機体イナクトを駆るエースパイロット、
パトリック・コーラサワー!ただいま参上!!!」

 

グラハム、リニアライフルで攪乱しつつイナクトに接近。挑発するように
グラハム
「頼んでもいない自己紹介ご苦労。わがユニオンの主力兵器、フラッグの猿真似だな」

 

ビリー(通信)
「独創的なのはデザインだけだね」

 

グラハム達の挑発にあっさり乗るコーラ
コーラ
「んだとコラァ!!」

 

グラハムvsコーラ ユニオンのトップガンとAEUのエース(自称)の戦い。
リニアライフルやミサイルを駆使しながら、プラズマブレイドを中心とした接近戦で攻めあう。グラハムの方が若干優勢。

 

グラハム
「性能に頼り過ぎだ。」

 

コーラ
「負け惜しみを!」

 
 
 
 

AEU 静止衛星軌道ステーション

 

AEU軍オペレーター
「Eセンサーに反応。大気圏に突入する物体があります」

 

モニターに移る大気圏突入中の謎の機体。

 

AEU軍管制官
「単独で大気圏突入だと?!どういう事だ?!」

 

AEU軍オペレーター
「降下予測ポイント・・・ユニオンとの戦闘領域です!」

 
 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Aパート その4

 

ヴァーチェのコクピット内。
(※ヴェーダルームの場所=ヴァーチェのコクピット)

 

ティエリア
「・・・・・・・・・・・・・・・・始まる。」

 
 
 

戦闘を続けるグラハムとコーラ。
イナクトのライフルが弾き飛ばされる。

 

イナクトのコクピット内にピピッピピッとアラートが響く。
コーラ
「うるせえぞ!戦闘中だ!・・・ああん?アンノウンだぁ?」

 
 

突如、空からビームがイナクトに被弾。

 

突然の攻撃に驚愕のコーラ
コーラ
「何だとぉ!!?」

 

さらに、ビームが降り注ぎ、グラハムとコーラ、一旦距離を取る。
粒子をばらまきつつ、高速で降下する、ガンダムエクシア。

 
 

AEU輸送機内でもアンノウンの出現にざわめく。
AEU兵
「何だあの機体は?!」

 

緑の光が周囲に舞う。
グラハム
「・・・・あの光・・・AEUでも人革連とも違う・・・・どこの機体だ?」

 

コーラ
「どこのどいつだ!?ユニオンか?人革連か?」

 
 

謎の機体出現に怒り心頭のコーラ、ソニックブレイドを取り出し、臨戦態勢。
コーラ
「ま、どっちにしてもいきなり乱入してオレの機体をぶっ壊したんだ。
ただで済むわけねぇよなぁ?」

 

ひとり無謀に突撃するイナクト

 
 
 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Aパート その5

 

刹那
「エクシア、目標を駆逐する」GNソードでイナクトの右手切断。

 

コーラ「・・・・・・・!!」

 

ハム「なんと!」

 

刹那「・・・・」

 

ますます怒りを募らせるコーラ。
コーラ
「・・・・・・・てめえ・・・分かってねえだろ・・・」

 

イナクト、今度はリニアライフルで発砲。あっさり回避される。エクシア、GNソードで引き続き

 

コーラ
「俺は!」左腕切断。

 

コーラ
「スペシャルで!」右腕根元から切断。

 

コーラ
「2000回で!」頭部切断。

 

エクシア、GNソード折り畳み
コーラ
「模擬戦なんだよォォォォォ!!!」墜落。

 

刹那
「エクシア、ファーストフェイズ終了。」

 

唖然とするユニオン軍とAEU軍。しかし、血気盛んなユニオン兵の一部がAEU軍に対し迎撃態勢に。

 

ユニオン兵
「助太刀感謝する!」
一部のリアルド、AEU軍に攻撃をしかけようとするも

 

刹那
「セカンドフェイズに移行する。」
今度はエクシア、ユニオン軍に高速接近。GNソードで次々とリアルド攻撃。

 

グラハム「何!?」

 

ビリー「ユニオンにまで攻撃!?」

 

(※GN粒子で通信不能設定カット。ただし、スローネドライとOガンダムは例外)

 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Aパート その6

 

宇宙
ソレスタルピーイング戦艦トレミー。ここでトレミースタッフ初めて顔見せ。

 

フェルト
「ユニオン、AEU共に戦闘続行。エクシア、セカンドフェイズに突入。」

 

ラッセ
「ちゃんとやれてるようだな、刹那は」

 

リヒティ
「"VL4"開始早々なんだから、失敗しちゃまずいっしょ。」

 

フェルト
「間もなくサードフェイズの開始時間です。キュリオス、ヴァーチェの発進準備を・・・」

 

緊張気味のフェルトに声をかける。
クリス
「そんなに固くならないでフェルト」

 

フェルト
「う、うん」

 

スメラギ
「ド派手に行きましょ。私達ソレスタルビーングが初めて表舞台に立つんだから。」

 

クリス
「トレミー、第一ハッチオープン。キュリオス、カタパルトデッキへ移動。」
トレミーのハッチが開く。
(※トレミーは愛称ではなく、正式名称が「トレミー」。外見、仕様とともに2期バージョン。)

 

カタパルトへ移動するGN-003 ガンダムキュリオス飛行形態。
独り言を言いつつ、ヘルメットを被るアレルヤ・ハプティズム。
アレルヤ
「実戦だ…ハレルヤ。待ちわびた?・・・僕は憂鬱だよ。」

 

カタパルトデッキに到着したキュリオス。
クリス
「キュリオスをリニアフィールドへ固定。射出準備完了。タイミングをキュリオスに渡します。」

 

コクピットのアレルヤ、表情を引き締め
アレルヤ
「あいはぶこんとろーる。キュリオス、作戦行動に入る。」

 

キュリオス発進!

 
 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Aパート その7

 

人革連軌道エレベーター 天柱

 

ステーション内はたくさんの人達。
女性レポーター
「第2軌道エレベーター、通称『天柱』。
その静止衛星軌道ステーションで今、電力送信50周年を記念するパーティーが華やかに行われています。
パーティーには、軌道エレベーター建設にかかわった人革連各国大使、関連企業、軍軍関係者たちが多数参加しています」

 

(※軌道エレベーター完成は2250年。
電力送信は2257年。
宇宙開発に向けて稼働したのは2267年。
三大国とも似たような時期に稼働し始めてる)

 
 

赤を基調としたチャイナドレスを着た王留美がジュースを飲みながら窓の外を眺めてる。
青を基調としたチャイナドレスを着たアニュー・リターナーが近付いて・・・

 

アニュー
「始まりました。お嬢様。」

 

留美
「ついに、彼らが動き出すのね。」

 

トレミー内。シリアスな表情のスメラギ。
スメラギ
「CBの、ガンダムマイスターが。」

 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その1

 

AEU、ユニオンがエクシアを追撃。
刹那、回避しつつもGNソードライフルモードで迎撃。
でも射撃がド下手なので、全然当たりません。
仕方ないのでGNソードでリアルド真っ二つ。

 
 

ユニオン兵
「なんて機動性だ?!」

 

AEU兵
「あんな機体が存在するなんて!」

 
 

グラハム、エクシアに接近する。
ここで「GUNDAM」の刻印発見。
グラハム
「ガンダム・・・?あの機体の名前か?」

 

リアルドやヘリオンを次々と撃墜するエクシア。

 

ピラーの中からヘリオン増援。

 

コクピット内のハロドアップ。
ハロ
「ろっくおん、ゾウエンセッキン、ゾウエンセッキン」

 

待機中だったロックオン・ストラトス。
ロックオン
「ははっ、こりゃさすがの刹那でも手を焼くかぁ。なら、狙うとしようか!
行こうぜ!ガンダムデュナメスとロックオン・ストラトスの初陣だ!」

 

囲まれたエクシア

 

グラハム
「距離を取れ!新型とて相手は1機、包囲してせん滅する!」

 

地上からのビーム!
ヘリオン、1機2機と撃墜!

 

AEU「何?!」

 

刹那「ロックオンか」

 

GN-002ガンダムデュナメス、AEU、ユニオン共に次々と撃墜していく。
ロックオン
「デュナメス、目標を狙い撃つ!」

 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その2

 

グラハム
「地上からの砲撃とは・・・!」

 

刹那もユニオン軍の機体を2機3機とGNソードで撃墜していく。

 

デュナメス、フラッググラハム機に照準セット。
ロックオン
「まだやるのかい?」

 

グラハム
「あのような性能の機体が2つもあるというのか・・・!」

 

グラハム、接近しようとした所、2つの光が空に舞い上がる

 

グラハム
「撤退命令・・・」

 

ビリー
「AEUにも・・・」

 

残った機体は全て撤退。
刹那
「セカンドフェイズ」

 

ロックオン
「終了だ」

 

撤退するユニオン軍。グラハム、チラっと後ろを見る。

 

イナクトの残骸の上で一人で大騒ぎしてるコーラ。
コーラ
「奴はどこだ?奴は?!俺の名はパトリック・コーラサワーだ!わかったか?!覚えてやがれ!」

 

グラハム
「なるほど…最新鋭機イナクト、パイロットの安全性は確かなようだ」

 

ビリー(通信)「AEUのセーフティーシャッターの技術は抜きん出てるからねぇ」

 

(※AEUエレベーター稼働してないとか条約規定以上の戦力うんぬんカット。AEUエレベーターは普通に稼働してます。)

 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その3

 

人革連 静止衛星軌道ステーション
サイレンが鳴り響く。

 

人革連オペレーター
「Eセンサーに反応!最大望遠モニターに出します!」

 

オービタルリングに接近するモビルスーツ12機。

 

人革連管制官
「モビルスーツ!?またテロリストだと!?」

 

人革連オペレーター
「デブリにまぎれるなんて!」

 

人革連管制官
「第3防衛隊にスクランブルを要請しろ!」

 
 
 

人革連 基地内 警報が鳴り響く

 

ティエレン格納庫内の兵士達、慌ただしく出撃準備。
人革連兵
「くそっ、よりによって式典狙いかよ!」

 

人革連メカニック
「装備の換装間に合いません!」

 

人革連兵士
「わかっている!」

 

ティエレンに乗り込むセルゲイ・スミルノフ
セルゲイ
「ヘリオンだと!?またAEUの機体が流れたか・・・」

 
 
 

式典会場内 人革連軍人達が次々と退出。
そんな彼らを冷ややかな目で見る留美。

 

留美
「あらあら、自分たちだけぞろぞろと。勝手な人たちねぇ」

 

アニュー「避難されますか?」

 

留美「まさか」

 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その4

 

セルゲイ、ミン中尉、ティエレンで出撃。

 

人革連オペレーター
「E3エリア、アローワンスマックス。自発部隊スクランブルまで300セカンド。
アンノウン、E3から交戦エリアに」

 

人革連オペレーター
「コントロールより各機へ、アンノウン、ピラー接近まで0287」

 

ティエレン部隊を率いるセルゲイ。
セルゲイ
「各機、姿勢制御。敵のルートをふさげ!」

 

テロリスト、オービタルリングの影に隠れる。
ミン中尉
「くそっ!リングに隠れたか!」

 

セルゲイ
「追うぞ。」

 

ティエレン、マシンガン発射。
数機撃墜されながらも式典に目がけて突進するテロリスト。
テロリストのヘリオン、ステーションに目がけてミサイルランチャー発射!

 

人革連オペレーター
「直撃コース!迎撃間に合いません!」

 
 

ビームが走る。ミサイルを破壊。
式典会場内、振動。

 

招待客
「な、何?」

 

留美
「ガンダム・・・ガンダムキュリオス。お手並み拝見よ。監視者として。」
(※留美はエージェントではなく監視者という設定。)

 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その5

 

アレルヤ
「MSの数はスメラギさんの予測範囲内・・・・キュリオス、介入行動に入る。」

 

テロリスト、キュリオスに目がけてミサイルやマシンガンを発射。
キュリオス、回避しつつ次々とヘリオンを撃墜。途中、MS形態に変形。

 
 

驚愕するセルゲイとミン中尉。
セルゲイ
「変形しただと!?」

 

ミン中尉
「な、何だあいつは!?」

 

ビームマシンガンでさらに撃墜。しかし、残ったヘリオン3機が式典会場に特攻!

 

アレルヤ
「特攻?まったく、テロリストってのは!ティエリア!」

 
 

人革連オペレーター
「アンノウンが、突っ込んできます!」

 

その時、テロリストの前に立ちはだかるのはGN-005 ガンダムヴァーチェ。
謎のMS出現に会場内ますますざわめく。

 

余裕綽々の留美。
留美「ヴァーチェ・・・。」

 
 

ヴァーチェ、射撃体勢。

 

ティエリア
「ヴァーチェ。目標を破壊する。」

 

GNバズーカ発射。蒸発するヘリオン。

 

ティエリア
「サードフェイズ、終了」

 

半ばあきれた表情のアレルヤ
アレルヤ
「やりすぎだよ・・・まったく・・・」

 
 

式典会場にて、JNNの池田さん、事の顛末をカメラに収めている。

 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その6

 

ユニオン 経済特区東京

 

ハイスクールの食道ではニュースが流れている。女性アナの台詞カット。
ヴァーチェとキュリオスの映像。
腰掛けているミレイナの元に、駆け寄ってくるサジとルイス。

 

ルイス
「なになに?どうしたの?」

 

ミレイナ
「謎のMSがテロリストをやっつけたですぅ。」

 

サジ
「昨日のニュースじゃアフリカでの戦闘に乱入したってあったけど・・・」

 

女性アナ
「事件の最新情報です。」

 

3人、はっと顔を上げる。
女性アナ
「たった今、JNNにテロを未然に防止したと主張する団体からビデオメッセージが届けられました。
彼らが何者なのか、その内容の真偽のほども明らかではありませんが、事件との関連性は深いものと思われます。
ノーカットで放送しますので、どうぞご覧ください」

 
 
 

ビデオメッセージに移るのは初老の男性、イオリア・シュヘンベルグ

 

イオリア「地球で生まれ育ったすべての人類に報告させていただきます
私達はソレスタルビーイング。機動兵器ガンダムを所有する私設武装組織です」

 

ルイス
「ぶそうそしきぃ?」

 
 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その7

 

東京のビル街

 

イオリア
「私達ソレスタルビーイングの活動目的は、この世界から戦争行為を根絶することにあります」

 

じっと見る絹江
絹江「この人……」

 
 
 

AEU病院内
イオリア
「私達は、自らの利益のために行動はしません。戦争根絶という大きな目的のために、私達は立ち上がったのです。」

 

病院に運び込まれた怒り心頭のコーラ
コーラ「こいつらか!俺をこんな目に遭わせやがったのは!」

 
 
 

ユニオン大統領と補佐官、人革連主席、AEU各国首脳達
じっと演説を聞く。
イオリア
「ただ今をもって、全ての人類に向けて宣言します。
領土、宗教、エネルギー…どのような理由があろうとも、私達は、全ての戦争行為に対して武力による介入を開始します。
戦争を幇助する国、組織、企業なども、 我々の武力介入の対象となります。」

 
 
 

人革連基地
セルゲイとミン中尉をはじめとする兵士達。

 

イオリア
「私達は、ソレスタルビーイング。この世から戦争を根絶させるために創設された武装組織です。繰り返します・・・」

 

セルゲイ「犯行声明だと?」

 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その8

 

ユニオン 輸送艦内  グラハムとビリー

 

大爆笑のグラハム。
ハム「これは傑作だ!戦争を戦争で解決させるとは!」

 
 

アザディスタン王宮。マリナとシーリン

 

悲しげな表情のマリナ・イスマイール
マリナ
「戦争を無くすために武力を行使するなんて・・・ソレスタルビーイング・・・存在自体が矛盾しているわ。」

 
 
 

AEUの何処かの屋敷。
ベランダに立つアレハンドロ・コーナーとリボンズ・アルマーク。

 

アレハンドロ
「リボンズ、始まったよ。人類の変革がね・・・」

 

無視して退室するリボンズ。

 
 
 

リニアトレイン内。留美とアニュー
うっとりとした表情の留美
留美「世界が変わって行く・・・・」

 
 
 

トレミー内
悲しげな表情のアレルヤ
アレルヤ「マリー、世界の悪意が聞こえるようだよ。」

 

毅然とした表情のティエリア
ティエリア「人類は試されている。ソレスタルビーイングによって」

 

うつむくスメラギ
スメラギ「それは・・・悪行よ・・・」

 

第1話「ソレスタルビーイング」 Bパート その9

 

何処かの孤島。
端末で演説を見るロックオン。

 

ロックオン
「始めちまった…ああ、始めちまった!もう止められない」

 

足下ではねるハロ。
ハロ
「トマラナイ、トマラナイ」

 
 

何処かの暗い空間に佇むリボンズ。目が光っている。
リボンズ
「始まるよ。イノベイター。破壊という名の再生が。」

 

暗闇の中のヒリング・ケア、リヴァイヴ・リバイバル、リジェネ・レジェッタ。
リボンズと同じく目が光っている。
(※赤毛組リストラ)

 

半ば自分に言い聞かせるように言う
ロックオン
「俺たちは世界に喧嘩を売ったんだ。わかってるよな?刹那」

 

ヘルメットを脱ぎ、エクシアを見上げる刹那
刹那
「ああ、わかっている。俺たちはソレスタルビーイングの…ガンダムマイスターだ」

 
 
 
 

次回予告
戦争行為の根絶を体現する機体がガンダムである
だからこそ、パイロットは感情を律せねばならない
次回『ガンダムマイスター』
その行為、崇高なるものの苦行か