第2話「ガンダムマイスター」 アバン
◎ブリーフィングルームにて。
アレルヤ、ティエリア、スメラギ、クリス、フェルト、リヒティ、ラッセ、イアン、モレノ全員集合。
刹那とロックオンのみ各コクピット内でモニター越し。
スメラギ「ミッションVL1。メンバーの居住コロニー『エグリプス』、開発用コロニー『クルンテープ』の建造」
フェルト「VL2。0ガンダムの太陽炉をベースに実戦用太陽炉を4つ量産。」
クリス「VL3。実働データ収集が目的の実験機第2世代ガンダム、そして、本格的な実戦機第3世代ガンダムの開発。」
スメラギ「西暦2307年、・・・ガンダムによる武力介入、ミッションVL4の開始。
・・・・VL4遂行にあたって、世界の状況を再確認します」
刹那(通信)「・・・もう散々聞いた・・・。」
ティエリア「そんな暇があったらミッションプランの検証をしては?」
アレルヤ「セカンドミッションまで羽を伸ばした方が」
スメラギ「も~~~~~~~~~~!!!実行部隊団結のためだと思って黙って聞いときなさ~~~~~~~~~~~~い!!!!!」
ロックオン(通信)「了解~。」
イアン「やれやれ・・・」
◎同じく苦笑するクルーの皆。
スメラギ「・・・地球の化石燃料も残り少なく、さらに2世紀前の中東の放射漏れ事故を機に、世界は化石燃料でも核でもない、新たなエネルギー資源、太陽光発電に目を向けたわ。
そして150年近い計画の末、全長約5万kmにもおよぶ3本の軌道エレベーターを中心とした太陽光発電システムが完成・・・」
フェルト「半永久的なエネルギーを生み出す軌道エレベーターのため、世界は大きく3つの国家群に集約。」
クリス「アメリカを中心とした世界経済連合、通称『ユニオン』」
リヒティ「中国、ロシア、インドを中心とした『人類革新連盟』」
イアン「そして、新ヨーロッパ共同体『AEU』」
モレノ「軌道エレベーターはその巨大さから、防衛が困難であり、構造上ひどくもろい建造物」
ラッセ「各国家群は、軌道エレベーター防衛の為に軍備増強。しかし、自分達の繁栄のため、三大国そろいもそろって旧式のMSをあちこちに大安売りしたせいで、テロが激化。」
クリス「民族紛争とか宗教紛争もね。」
スメラギ「そして・・・6年前にニューヨークで起こった、史上最大規模の同時多発テロを皮切りに・・・」
リヒティ「三大国の全面戦争勃発・・・」
第2話「ガンダムマイスター」 アバンその2
◎場面が変わってAEU領の何処かの屋敷。グラスを傾けるアレハンドロ。
アレハンドロ「そんな世界に対してくさびを打ち込む者たち、
モビルスーツ『ガンダム』を有する私設武装組織『ソレスタルビーイング』」
◎人革連何処かの屋敷のテラスでアニューに茶を入れてもらってる留美。
留美「彼らは、世界から紛争をなくすため、民族、国家、宗教を超越した
作戦行動を展開していく」
◎薄暗い謎の空間の中で目を光らせるリボンズ
リボンズ「ソレスタルビーイングが、世界に変革を誘発する」
第2話「ガンダムマイスター」 Aパートその1
◎まだイオリア演説が街頭で放送中。下校中の沙慈、ルイス、ミレイナてくてく歩く3人
ルイス「またやってる」
◎携帯端末を取り出すミレイナ。
ミレイナ「ネットでも新聞でも持ち切りですぅ」
沙慈「中米でも民族紛争とかあるけど、やっぱり攻めて来るのかな?」
ルイス「日本は戦争なんてしてない分、安心だけどね~。」
◎のんきなルイス苦笑いするサジ。
◎サジのマンションに到着。ルイスママがお出迎え。
ルイスママ「お帰りルイス。サジ君もミレイナちゃんもこんにちは。」
◎驚くルイス
ルイス「ママ?日本にくるなら連絡してよ~。」
ルイスママ「びっくりさせたくて♪」
◎人革連 国家主席官邸
人革連主席「天柱のテロ事件に介入してきた組織か」
側近「わが宇宙軍が記録した未確認モビルスーツの映像です」
◎ヴァーチェとキュリオスの映像。
人革連主席「ガンダム・・・」
◎AEU首都
コーラサワーがやられている映像を見る首脳達。
AEU首脳A「わが方の最新鋭機がこうもあっさりと」
AEU首脳B「人革連の策略か、ユニオンの自作自演だという報告も受けていますが、極秘裏に最新鋭のモビルスーツを開発できるのは、先進国レベルの技術と予算が必要になります」
AEU首脳C「確かに、武装組織には有力なバックがいるでしょうな」
◎ユニオン 大統領官邸
補佐官「大統領、彼らは本気なのでしょうか?何の見返りもなく紛争に介入するなど……」
大統領「慈善事業で国民の安全と国益は確保できんよ。経済特区をニューヨークから東京へ移転、そして国連本部をコロニー『プラウド』へ移転、ようやくニューヨーク再開発開始の目処が立った矢先にこれか・・・。」
第2話「ガンダムマイスター」 Aパートその2
◎何処かの孤島。潜伏中の刹那&ロックオン。端末でニュースを見てる刹那。ロックオンも近付いて
ロックオン「どの国のニュースも、俺たちの話題で持ちきりだ」
刹那「『謎の武装集団、全世界に対して戦争根絶を宣言する』・・・」
ロックオン「もっともほとんどの奴らは、信じちゃいないようだがな」
◎留美とアニュー到着。
留美「ならば、信じさせましょう。CBの理念は、行動によってのみ示されるのだから。」
刹那「王留美・・・」
ロックオン「監視者がわざわざ来るとは。」
留美「あなたたちのガンダムが見たくてね。それに・・・」
アニュー「スメラギさんから、セカンドミッションが届きました。」
◎ユニオンMSWAD
フラッグを整備中のグラハムとビリー。
グラハム「ガンダム・・・あの戦闘能力・・・そして光・・・。カタギリ、あれは何なんだ?」
ビリー「現段階では特殊な粒子としか言えないよ。おそらくあの光は、フォトンの崩壊現象によるものだね。それだけじゃない。あの機体には、まだ秘密があると思うなぁ」
グラハム「フ、好意を抱くよ。興味以上の対象だということさ」
◎宇宙。トレミー
クリス(艦内放送)「3300をもって、セカンドミッションを開始します。繰り返します。3300を・・・」
◎格納庫に向かうアレルヤ&ティエリア
憂鬱なアレルヤ
アレルヤ「機体テスト込みの実戦か、まったく嫌になるよ」
ティエリア「これからのためにも、ガンダムを見極めておく必要がある」
アレルヤ「それはそうだけど・・・・」
◎トレミーブリッジ
フェルト「キュリオス、テールユニット装着完了。カタパルトデッキへ移動。」
◎キュリオスカタパルトデッキへ。
クリス「続いてヴァーチェも、カタパルトデッキへ移動します。」
◎ヴァーチェカタパルトデッキへ。
第2話「ガンダムマイスター」 Aパートその3
◎地上。刹那とロックオン、コクピットへ。
(※地上用コンテナはありません。エクシアもデュナメスも地べたで透明化して待機中。)
◎エクシア&デュナメス起動。
刹那「GNシステム、リポーズ解除。プライオリティを刹那・F・セイエイへ」
◎ハロをセット。
ハロ「アン」
ロックオン「さてと、行こうか相棒」
◎トレミー
クリス「キュリオス、ヴァーチェ、射出体勢のまま待機です。」
フェルト「トレミー、大気圏突入シークエンスに移行」
刹那「外壁部迷彩被膜解凍、フローディングモードへ」
◎透明化していたエクシアとデュナメス、出現。
刹那「エクシア、刹那・F・セイエイ。セカンドミッションを遂行する」
ロックオン「デュナメス、ロックオン・ストラトス。出撃する!」
ハロ「ジカンドオリ!ケイカクドオリ♪」
◎発進するガンダムを見守る留美とアニュー。
◎地球へ向かうトレミー。
スメラギ「GNフィールド最大展開。大気圏突入を開始!」
◎人革連 静止衛星軌道ステーション
管制室オペレーター「大気圏に突入する物体を確認。最大望遠映像、出ます」
人革連大尉「スペースシップごと大気圏突入だと・・・?」
◎セルゲイ入室。敬礼する大尉。
セルゲイ「CB・・・・あのような物まで所有する規模が、あの組織にはあるというのか。・・・進行ルートは?」
管制室オペレーター「降下予測ポイントは……インド南部セイロン島!」
人革連大尉「われらの領土内です。中佐!」
セルゲイ「奴ら、本気で武力介入をするつもりか」
◎ユニオン
大統領「ソレスタルビーイングが動いた?場所はどこかね?」
補佐官「インド南部、旧スリランカへ向かうものかと」
◎AEU
AEU首脳「セイロン島?人革連が展開しているあそこか」
◎人革連
人革連主席(それならそれでいい。あの機体が手に入るかもしれん)
第2話「ガンダムマイスター」 Bパートその1
◎大気圏突入完了のトレミー
ティエリア「ヴァーチェ、ティエリア・アーデ、行きます。」
アレルヤ「キュリオス、アレルヤ・ハプティズム、作戦行動に入る。」
◎ヴァーチェ&キュリオス出撃。
◎移動中のエクシアとデュナメス。キュリオスとヴァーチェを視認。
ロックオン「来たぞ、刹那。アレルヤとティエリアだ」
刹那「確認した。予定ポイントで合流後、ファーストフェイズに入る」
4機合流。
◎セイロン島に近付くガンダム4機。
トレミーブリッジから通信。
スメラギ「セイロン島は現在、無政府状態。多数派のシンハラ人と少数派のタミル人との民族紛争が原因よ。この紛争は、20世紀から断続的に行われているわ。この民族紛争に、ソレスタルビーイングは、武力介入します」
刹那「・・・民族紛争・・・」
リヒティ「旧スリランカ…か。確か人革連が10年前から少数派のタミル人に肩入れしてたよね」
ラッセ「ああ、紛争の平和解決という名目だが、実は違う」
クリス「人革連の目的は、セイロン島東部の海底を通っている太陽エネルギーの安全確保よ。」
ラッセ「あの周辺はタミル人勢力が強いからな。」
フェルト「でも、人革連の介入により紛争は悪化、無政府状態にまで陥ってしまった・・・」
◎ユニオンMSWAD
ハム「・・・フラッグを出せるか?」
ビリー「出撃するのかい?それは無茶だよ」
ハム「熟知している」
◎セイロン島での戦闘。
シンハラvsタミル(人革連)の戦闘。MSの量はどちらの勢力もオリジナルの3倍程。
オリジナルよりもう少しスピーディに撃ちあっている。
◎タミル勢力。
タミル兵A「敵部隊の30%をたたいた。このまま一気にせん滅させるぞ!」
タミル兵B「本部から緊急連絡!CBが来るそうです!」
タミル兵C「そうか、ここに来るか……各部隊に通達しろ!」
◎CBサイド
ロックオン「ミス・スメラギの戦況予測通りに各自対応する。それなりの戦果を期待しているのでよろしく」
アレルヤ「それなりにね」
ティエリア「僕は徹底的にやらせてもらう」
ロックオン「お好きに。おい、聞いてるか刹那?返事しろ」
第2話「ガンダムマイスター」 Bパートその2
◎刹那のフラッシュバック
モニター越しにシンハラvsタミルをじっと見る刹那。
クルジスの戦闘や0ガンダムを回想。この辺はオリジナルよりもっともっとスピーディに。
ロックオン「刹那、応答し・・・」
刹那「俺がガンダムだ」
ロックオン「おおおい刹那!!!」
◎オリジナルよりせっかちな刹那。
アレルヤ「子供のおもりをよろしく」
ティエリア「作戦行動に入る。」
◎ロックオンに押し付けるかの如くそそくさと各自持ち場へ
ロックオン「お、お前ら!」
ハロ「ビンボークジ!ビンボークジ!」
ロックオン「チッ!わかってるよ。砲撃に集中する。回避運動は任せたぞハロ!」
◎エクシア、乱入。
タミル兵「…来たのか・・・ソレスタルビーイング!」
刹那「エクシア、紛争を確認。根絶する」
◎次々と撃墜するエクシア。斬る以外にも踏み付けたりキックしたり。
◎タミルエクシアに集中砲火。
タミル軍砲兵「やったか?」
無傷なエクシア
タミル軍砲兵「む、無傷!なんて装甲?!…うっ!うわあっ!」
◎デュナメス援護射撃。次々と撃墜。
ロックオン「デュナメス、目標を狙い撃つ!」
◎敵サイドもマシンガンで迎撃するが、デュナメス回避。
◎GNスナイパーライフルで次々と落としていく。
ハロ「ゼンメツ!ゼンメツ!」
エクシアの方を見るロックオン。
◎相変わらず次々と接近戦で撃墜していく刹那。
ロックオン「気合の入れ過ぎだ!刹那」
◎援護に向かうロックオン
第2話「ガンダムマイスター」 Bパートその3
◎人革連駐屯基地付近で戦闘中のシンハラとタミル
アレルヤ「キュリオス、目標を爆撃する」
◎ミサイルにより両陣営とも甚大な被害。
アレルヤ「これで希代の殺人者…けどね!」
◎テールユニット破棄後、変形。遠距離攻撃で次々と撃破。
アレルヤ「それがソレスタルビーイングだ!」
◎ヴァーチェ、戦艦からの攻撃をGNフィールドで防御。
ティエリア「ヴァーチェ、目標捕捉。排除行動に移る」
◎GNバズーカチャージ。迎撃するMS。発射→戦艦1隻撃破。
さらに迎撃するMSをGNキャノンで撃破。
◎刹那のモノローグをバックに戦うガンダム4機。ここでマイスターズの過去のカットを数枚挟む演出
刹那(武力による戦争の根絶。ソレスタルビーイングが、戦うことしかできない俺に、戦う意味を教えてくれた。あの時のガンダムのように。
・・・俺は知りたかった。)
切り続けるエクシア。
射撃は下手なためあまり当たっていない。
◎地上に舞い降りる0ガンダム。0ガンダムの手に乗せてもらうソランのカット
刹那(なぜ、世界はこうも歪んでいるのか。その歪みは、どこから来ているのか。)
◎スナイパーライフルやミサイルを駆使するデュナメス(※まだビームピストルは持っていない)
◎ロックオン回想。
スナイパーとして暗躍するニール。拳銃を構えるCBエージェントに囲まれるシーンのカット。
第2話「ガンダムマイスター」 Bパートその4
刹那(人にはなぜ、無意識の悪意というものがあるのか。なぜ、その悪意に気づこうとしないのか)
◎変形を繰り返しながら戦うキュリオス
◎アレルヤ回想。
人革連のパイロットスーツ姿の幼いハレルヤ。寒い街を彷徨う浮浪児アレルヤ。
刹那(なぜ、人生すら狂わせる存在があるのか。なぜ、人は支配し、支配されるのか。なぜ、傷つけ合うのか)
◎ヴァーチェに発砲するMSをGNキャノンで撃破。
◎ティエリア回想。
実験室のような場所にいるティエリア(現在と同じ姿)。ティエリアの前に立つ、5つの影。
刹那(なのになぜ・・・人はこうも…生きようとするのか
俺は、その答えを求め続けている。ガンダムと共に・・・)
◎多数派のタミル軍、甚大な被害。
タミル兵「撤退!撤退だ!」
◎タミル軍撤退。それをじっと見るエクシア。そんなエクシアを見るデュナメス。
ロックオン「ここまでだ。ここまでだよ刹那」
◎動かないエクシア。刹那が暴走しなくて安心のロックオン。しかし・・・
第2話「ガンダムマイスター」 Bパートその5
◎シンハラ軍、接近。
シンハラ兵「敵は崩れた。今までの借りを返してやる!」
◎タミル軍に突進するシンハラ軍
ロックオン「この馬鹿野郎!」
◎スナイパーライフルを構えるデュナメス。
◎動かないエクシア。
しかし、すれ違い様にエクシア、シンハラ軍のMS撃破。エクシアによる攻撃。
刹那「これが、ガンダムマイスターだ。」
ここももう少しスピーディに。
◎JNN本社ビル
絹江「どう?見つかった?」
部下「ビンゴですよ。先輩。」
絹江「やっぱり、イオリア・シュヘンベルグ」
◎データベースより、イオリアのデータや画像。
部下「でもこの人、200年前に死んでますけど…」
JNNスタッフ「ソレスタルビーイングが出た!?旧スリランカの内紛に武力干渉、双方に攻撃!?」
◎ユニオン
大統領「前回と同じく双方に攻撃…」
◎アザディスタン王宮。マリナ、都市部の爆発を見ながらニュースを聞く。
マリナ「そんなことをしたら、どちらの感情も悪化させるだけなのに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・このままだと・・・」
◎何かを決意したような表情。
◎AEU中央議会
AEU首脳「ソレスタルビーイング、いったい何を考えている?」
◎人革連基地
セルゲイ「馬鹿な。一度の軍事介入で300年以上続いている紛争が終わると本気で思っているのか?」
◎ティータイムの留美。お茶を注いでやるアニュー
留美「一度だけじゃない。何度でも介入するわ」
◎トレミーで飲酒中のスメラギ
スメラギ「紛争が終わるまで。憎しみが私達に向けられるまで」
第2話「ガンダムマイスター」 Bパートその6
◎宇宙。CBのシンボルマークに似た形の謎の宇宙建造物。
薄暗いブリッジ。
リボンズ「ミッションVL7、00システムが発動するその時まで。」
リヴァイヴ「さて、行こうか」
ヒリング「私達もミッション開始ね。」
◎帰投中のマイスターズ
アレルヤ「エクシアはどうしたんだい?」
ロックオン「先に帰投した。初めての紛争介入だ。思うところがあるのさ」
ティエリア「わからないな。なぜ彼がガンダムマイスターなのか・・・」
◎帰投中のエクシア。アラートが鳴る。
刹那「センサーに反応・・・?」
◎接近するノーマルフラッグ。
刹那「ユニオンのフラッグ?」
◎エクシア、接近する。
フラッグ空中変形。
エクシアとフラッグのつばぜり合い
グラハム「また会えたな!ガンダム!!」
刹那「何者だッ!?」
グラハム「グラハム・エーカー…君の存在に心奪われた男だ!!!」
グラハムのドアップババーン
次回予告
対話すら拒絶する行為に意味はあるのか?
憎しみだけで変革は訪れるのか?
次回『変わらない世界』
これぞ、否定できぬ現実