Tradition/フィーユ

Last-modified: 2022-06-09 (木) 15:06:27

基本情報

  • イデア名:Feuille(フィーユ)
  • 身分:悪魔

種族を滅ぼすために、人々の間で争いを生み出す、古の時代から暗躍する悪魔。

竜王ファゴラントスが眠りについた原因も彼女であると示唆されており、現在の人間と魔法使いの争いも彼女が引きおこしたものであるらしい。

収録弾

Tradition

No.55 振り撒くラプソディー(フィーユ)

 

ラプソディーは何を振り撒いたか。端的に言えば観念、噛み砕いて言えば諍いの種である。彼女は一つの種族を滅ぼすのに三段階の手順を踏む。

 

第一に分断。例えば人間と魔法使いの間に線を引く。このとき人々の精神活動は「人間は魔法使いではない」だけでなく「魔法使いは人間ではない」という観念にも基礎づけられるようにしなければならない。ゆえに魔法使い側を人間倫理から解放する。人間への恨みを丁寧に誘導すれば、それは成し得る。

 

第二に効率化。組織化と技術の進歩を、闘争に向けさせる。二つに割れた群れが互いを恐れれば、競い合って生み出される破壊力の向上は天井知らずになる。その力が自分たちをも滅ぼせるほど育っても。

 

第三に終局処理。ここまで来れば目的は達したも同然なので、フィーユは身の振り方を考える段階に入る。彼女の痛みどころはイデアであることだ。存在自体が想像力に依存しているため、、種族すべてを滅ぼせば自分をも巻き添えにしてしまう。だから少数を残す。

 

永遠に眠り、イデアを支えるためだけの夢を見続ける孤独な王は、ラプソディーの都合の完成形である。竜ではうまくいった。人間ではどうだろうか。