西武6000系

Last-modified: 2024-04-14 (日) 10:52:26
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↑0番台

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↑50番台
西武鉄道の鉄道車両。

概要

西武池袋線及び西武有楽町線(以下、西武線)と営団有楽町線の相互直通運転用として1992年に導入。
従来の「黄色い電車」のイメージから大きく変わり、車体には青帯を巻くという全く斬新なものとなった
西武の車両では初の10両固定編成で、本系列の投入以後、西武線における日中の優等列車の10両編成化が進行した。

車体構造

次車分類
  • 東急車輛製ステンレス車体
    • 1次車(1991年度・1992年度製) 6101F・6102F
      →量産先行車。
    • 2次車(1993年度製) 6103F~6107F
    • 3次車(1994年度製) 6108F~6112F
    • 4次車(1995年度製) 6113F~6117F
  • 日立製作所製アルミニウム車体
    • 5次車(1996年度製) 6151F~6155F
    • 6次車(1997年度製) 6156F~6157F
      →6156F以降は軽量化のため戸袋窓を廃止。
    • 7次車(1998年度製) 6158F

前面は西武の車両で初めて左右非対称構造を採用した。前頭部は0番台はFRP成形品、50番台はアルミニウムの削り出し品で、どちらもシルバーメタリックに塗装されている。前照灯・尾灯は角形コンビネーション化され、排障器を備え、密着連結器を装備する。

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↑量産先行車(6101F)
当初の制御方式は日立GTO-VVVF。

車両の番号

車両番号は新しい方式を採用した。1000の位で車両形式を、100の位で連結位置(号車)を、下二桁で編成番号を表すもので、営団地下鉄(現・東京メトロ)で採用していた付番方式。飯能・西武新宿寄りから6100形・6200形~6900形・6000形。
例)6101Fの場合、6=6000系の6、1=連結位置、01=編成番号

直通運転

1994年に6108F~6111Fが暫定的に有楽町線への直通運転を開始し、1998年に本格的に直通運転を開始した。6156F以降は当初より直通対応とした。
東京メトロ副都心線・東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線への相互直通運転に使用するため、2006年度より対応工事が実施された。副都心線への直通運転は2008年*1から、東横線・みなとみらい線への直通運転は2013年*2から開始。2次車以降の全編成(6103F~6117F・6151F~6158F)を対象に改造を行った。

改造内容
  • 前面の塗色を白色ベースに変更
    未改造車(銀色)との区別のため実施。*3*4
  • 行先表示器・運行番号表示器をLED式へ変更
    種別部分はフルカラー、他は白色LED。フルカラーLEDの採用は西武初。種別・行先・運行番号(前面のみ)を一つの表示器で表示。

など

各種改造

2011年度~2015年度に本格的に車内液晶ディスプレイ(スマイルビジョン)の設置が実施された。1次車には実施されていない。
2014年度から2023年度にかけて、全編成に対して主回路装置の更新が行われた。

  • 東芝:制御装置はIGBT-VVVF。主電動機は190 kW出力のPMSM(永久磁石同期電動機)となる。純電気ブレーキ装備。
  • 三菱:制御装置はSiC-MOSFET-VVVF。主電動機は170 kW出力となる。オール電気ブレーキ装備。
    年度ごとの施工車両一覧(施工順)
    • 東芝IGBT-VVVF
      • 2014年度:6157F
    • 三菱SiC-MOSFET-VVVF
      • 2014年度:6156F
      • 2016年度:6110F・6104F・6158F
      • 2017年度:6111F・6106F・6114F・6103F・6113F・6117F・6105F・6107F・6116F・6115F
      • 2018年度:6108F・6112F・6151F・6152F・6153F
      • 2019年度:6109F・6154F・6155F
      • 2022年度:6102F
      • 2023年度:6101F
    6151F~6155Fは床修繕工事、6101F・6102Fは種別・行先表示器のLED化がそれぞれ同時に実施された。また、6101F・6102Fは主制御器の形式が異なる。
    2023年3月、6151Fを皮切りに全編成へ前照灯のLED化が実施。コイト製の白色LED(多灯式)が用いられている。
    *5

運用

  • 西武池袋線、西武有楽町線*6
  • 東京メトロ有楽町線副都心線
  • 東急東横線
  • 横浜高速鉄道みなとみらい線

東武東上線と接続する和光市駅に乗り入れる運用もある。
尚、0番台のうち、6112Fと6115Fは落成後新宿線に配置され、その他の15本は落成後池袋線に配置された。したがって、全編成が池袋線で運用に就いたことがある。6107Fは池袋線で1か月間だけ使用された後、2007年1月まで新宿線で運用していた。池袋線所属車両の新宿線への貸し出しは以前にも行われており、50番台でも6151Fが唯一新宿線で運行された実績がある。

ラッピング

  • 黄色い電車(6157F)
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    2015年4月に、西武鉄道の前身となる「武蔵野鉄道」が開業100周年を迎えたため、6157Fに「黄色い電車」をイメージしたラッピングが施され、「黄色い6000系電車」として4月18日から運行開始。
    ラッピングは側面が2000系、前面は3000系をイメージしたデザインとなっている。
    運行期間途中にスマイルビジョン設置の改造を実施したため、当初2016年3月までの運行予定を延長し4月まで運行された。
  • デビュー30周年記念ヘッドマークを掲出(6101F)
    デビュー30周年記念ヘッドマーク
    6000系のデビュー30周年を記念して、2022年6月4日から6101Fに施工された。
  • 西武有楽町線開通40周年記念車両(6117F)
    Seibu-Series6000-6117F_Yellow.jpg
    6117Fに、開通当時西武有楽町線を走っていた営団地下鉄有楽町線7000系?をイメージしたカラーを2023年10月1日からラッピングしている。また、2023年11月からは池袋方先頭車(クハ6017)にヘッドマークの掲出を行う。

カオスバトルでは

初出はムスカ大佐破壊神

他作者の扱い
  • 東武快速
    6101FはカオスバトルNo.3より、6107FはカオスバトルAdvance -3-より参戦している。また、6101FはカオスバトルNo.5において最後まで残留して勝利した。*7

  • 日立GTO-VVVF(1次車)
  • 三菱SiC-MOSFET-VVVF(6157F以外の更新車)

余談

  • 前面が白色になった6103F以降は一部ファンから「バカ殿」と呼ばれている。尚、志村けんの出身地は西武線沿線でもある東村山市である。
  • 6157Fの「黄色い電車」ラッピングならびに小手指→池袋への送り込み回送の様子がテレビ朝日『タモリ倶楽部』で2015年5月29日に放送され、10号車の中吊り広告のうち1枚がタモリ倶楽部仕様。ロケ時には出演者直筆のサインが書かれ、現在も残っている。

コメント

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*1 副都心線の開業
*2 東急渋谷駅地下化に伴う
*3 最初に施工された6103Fのみ銀色のまま出場したが、直後に白色へ改められた
*4 1次車は運転台機器配置や床下機器配置に若干の差異があり、改造対象から除外された
*5 これに先立ち、2021年~2022年に6117Fへ試験的な搭載がなされていた
*6 小竹向原~飯能
*7 他に、阪神8000系北鉄03系クレアが残留