外部編集
ゲームクライアントのペイント機能は FAQ(よくある質問と回答) にもある通り特定の色の編集に制約があったり範囲選択が矩形しか無いなど、機能的には一般的なペイントソフトよりも劣ります。
このようなクライアントのペイント機能では不可能(または時間のかかる作業)を外部編集にすることで、作業の簡略化や時間の短縮を図ることができます。
- 外部編集の欠点
- ペイントソフトの操作を習得しなければならない
外部編集に必要なもの
- ペイントソフト
- 市販・フリーどちらでも構いません。インデックスカラー(16色)も考慮するのであればカラーパレットの編集機能のあるものが望ましい。
- 新しいフォルダ
- ゲームクライアントとのデータのやりとりをする場所。完成したらリネームして保管フォルダにします。
外部編集の大まかな手順
- (1)画像の書き出し
- 目的のパーツを選択し、「画像書き出し」ボタンを押して保存するフォルダを決めて、書き出す画像に名前を付けてOKボタンを押します。
- (2)編集
- エクスプローラで書き出した画像ファイルのある場所を開き、ペイントソフトで読み込み、編集します。
編集が完了したら「保存」でファイルに保存します。
- (3)画像の読み込み
- 「画像読み込み」ボタンを押して画像を保存してあるフォルダへ移動し、ファイルを選択してOKボタンを押します。
UVデータの書き出し
外部編集しているとUVが参照できないので、UVデータも外部に書き出して編集する際に常に参照できるようにしてしまいましょう。
- (1)クリップボードにコピーする
- 目的のパーツを選択して真っ白(R:255 G:255 B:255)で塗りつぶし、UV表示にチェックマークを付けてからALT+PrintScreenで現在のウィンドウに表示されている内容をクリップボードにコピーします。
- (2)UVデータの抽出
- ペイントソフトを起動してクリップボードの内容をペイントソフトに貼り付け、スキン画像以外の余分なデータを削除したらファイルに保存ます。
※レイヤ機能の使えるペイントソフトならば、スキン画像とUV画像を重ねる事で一つのファイルにまとめて保存することができます。
外部編集する際の注意
- スキンエディットのページに書いてありますが、「圧縮形式」と「色の数」と「画像の大きさ」の3つの条件を満たしていないとエラーになります。
- ファイル操作のできるドライブはクライアントをインストールしたドライブのみです。たとえば、Cドライブにクライアントをインストールした場合はCドライブしか開くことができません。別のドライブにデータがある場合はCドライブにコピーしないといけません。
フルカラーテクスチャの編集
おそらく一番手軽で一番需要の高いものについてざっくりと説明します。
ここではGIMPを前提に話を進めます。GIMP以外を使っても大まかな機能や操作にさほど違いは無いと思うので問題ありません。
GIMPを使ってみたい方はこちら 初心者でもできる画像編集 も参考になります。
フルカラーテクスチャの色を変更したい場合[1]
16色モードのようなメカパーツだけ好みの色に変更したい場合は「画像書き出し」でPNGファイルに保存したのち、ペイントソフトで編集する事を推奨します。
おおまかな手順は
- 書き出したPNG画像ファイルをペイントソフトに読み込む
- 変更したい領域を選択し、色を変更する
- 変更した内容をPNG形式でファイルに保存する
- 必要な枚数分だけ上記の作業を繰り返す
利点:お手軽
欠点:領域選択がなかなか思い通りにならない
- 最適化(1)
- 変更する領域の選択がめんどくさいのでレイヤーとレイヤーマスクを利用する
- 書き出したPNG画像ファイルをペイントソフトに読み込む
- 編集画像のレイヤーをコピーし、コピーしたレイヤーに「レイヤーマスク」を追加する
- コピーしたレイヤーのレイヤーマスクに対して変更したくない部分を黒(0,0,0)で塗りつぶす
- コピーしたレイヤーの画像部分の色を変更する
- 変更した内容をPNG形式でファイルに保存する
- 必要な枚数分だけ上記の作業を繰り返す
利点:領域の選択をレイヤーマスクに置き換えることで、領域選択の内容をファイルに記録することが可能
欠点:手順が増える
- 最適化(2)
- 同じ作業の繰り返しはめんどくさいので画像の数に関係なく一括で変更する
- 書き出したPNG画像ファイルを必要な枚数分だけペイントソフトに読み込む
- 読み込んだ画像を隙間なく並べて、全てが表示範囲に収まるように画像サイズを調整する
- 全てが表示された状態で「可視部分のコピー」を使いすべての画像を一つの画像にまとめたレイヤーを作る
- まとめた画像のレイヤーをコピーし、コピーしたレイヤーに「レイヤーマスク」を追加する
- コピーしたレイヤーのレイヤーマスクに対して変更したくない部分を黒(0,0,0)で塗りつぶす
- コピーしたレイヤーの画像部分の色を変更する
- 変更した内容を読み込んだ枚数分だけPNG形式でファイルに保存する
利点:一括で処理するので全体の色の調整がしやすい
欠点:ファイルの読み書き作業が少し手間
- 最適化(3) ※GIMP限定
- Pythonスクリプトによる自動化
コードを記述することで画像の読み書きを自動化することが可能です
利点:大量複製や再利用の際に大幅な時間の短縮が期待できる
欠点:読み書きするファイルの指定など、初期設定が必要
フルカラーテクスチャの色を変更したい場合[2]
肌色を日焼けさせたい場合
[1]を踏まえた一番手軽な方法のおおまかな手順は
- 最適化(1)
- 変更する領域の選択がめんどくさいのでレイヤーとレイヤーマスクを利用する
- 書き出したPNG画像ファイルをペイントソフトに読み込む
- 編集画像のレイヤーをコピーし、コピーしたレイヤーに「レイヤーマスク」を追加する
- コピーしたレイヤーのレイヤーマスクに対して変更したくない部分(肌色以外)を黒(0,0,0)で塗りつぶす
- コピーしたレイヤーのレイヤー合成モードを「乗算」に変更する
- コピーしたレイヤーの「不透明度」を変更して日焼け具合を調整する
- 変更した内容をPNG形式でファイルに保存する
- 必要な枚数分だけ上記の作業を繰り返す
利点:お手軽
欠点:お手軽