アトルガンの秘宝/東風

Last-modified: 2017-07-20 (木) 04:44:58

・東風

進行内容
 アルタナ四国の臨時会談が
 ジュノで開催されることになった。
 アトルガン皇国の現状を
 伝えなければならない。


  1. ル・ルデの庭・オーロラ宮殿でイベント。
     
    Pieuje : ……本日は、我がサンドリアの
     急な要請に応え、お集まりいただいたこと。
     我が王に代わって礼を言う。
    Pieuje : 急きょ、お歴々に
     お越しいただいたのは他でもない。
     これは、もはや一国の問題ではなく……
    Wolfgang : ピエージェ公!
     貴公のたっての希望により、特別参加許可を
     与えた冒険者が、到着したようです。
    Pieuje : よく来てくれたな。
     [Your Name]。
    Pieuje : では、まず
     ご参集いただくに至った経緯から、順を追って
     ご説明いたしましょう。
    Pieuje : 先日のことだ。
     冒険者であり傭兵でもある、
     この[Your Name]が、1通の書状を携え
     我がドラギーユ城の門を叩いた。
    Pieuje : それが、
     すべての始まりであった……。
    Pieuje : その書状の差出人は、
     ライファルと名乗る賢者。そこには
     アトルガンの現状が克明に記されていた。
    Volker : なに!?
    Wolfgang : アトルガンというと、例の
     「傭兵キャラバン」で巷を騒がせている……
    Pieuje : そうだ。
     近東の大国アトルガン皇国だ。
    Pieuje : あの国はいま、
     三勢力の獣人軍の猛攻にさらされており、
     皇都アルザビすら陥落の危機にあるという。
    Wolfgang : なんと……。
    Volker : ……沈黙の大国。
    Volker : かつて、あの国はそう呼ばれていた。
    Volker : お若いピエージェ公は
     存ぜぬかもしれぬが、皆は忘れてはおるまい?
    Shantotto : ……。
    Pieuje : ……知っているとも。
    Pieuje : クリスタル大戦時、
     我らアルタナ四国の総計をも凌駕する
     莫大な兵力を抱えながら……
    Pieuje : 言を左右し、結局
     一兵も援軍を寄越さなかった、と……。
    Volker : ご存知であったか?
     これは失礼した。
    Volker : だが、それならば、お分かりいただけよう。
     あの国が、どのような窮状にあろうと
     我らには関係のないことなのだ!
    Shantotto : 鳥肌ものですことね。
     いつもは沈着なるあなたが、こうも熱くなって
     冷たいことをお言いになるとは。
    Volker : からかわれるな。
     シャントット卿。
    Volker : 卿とて、あの地獄の戦場を
     潜り抜けた身ではないか。もしもあの時、
     アトルガンの支援があれば……
    Shantotto : それこそ
     大変なことになっていたと思いますけれど?
    Volker : なんだと!?
    Shantotto : アトルガンは、
     今までにも数多の国を併呑し……
    Shantotto : 近頃では
     東方諸国にまで触手を伸ばしている、
     虎狼のごとき国。
    Shantotto : 彼の国の軍勢を呼ぶということは、
     デーモンを退治するために、ドラゴンの用心棒を
     雇ったようなものですもの。
    Volker : ……。
     確かにあの国は、それまで蜜月の関係だった
     タブナジアですら……。
    Pieuje : その話は……。
    Volker : であればシャントット卿、
     ウィンダスは何故、連中にマウラを開港したのだ?
    Shantotto : オホホ。
     この場を借りて我が国の内情を探り出し、
     ありもしない企みの尻尾をつかもうとでも?
    Shantotto : まぁ、尻尾のありなしで
     もめていらっしゃる国の方ですもの、
     仕方ないのかもしれませんけれど。
    Volker : シャントット卿……。
     言葉が過ぎよう。……取り消していただこうか?
    Pieuje : 待たれよ、お二方!
     私は、彼の国に援軍を派遣する相談を
     しに来たのではない。
    Wolfgang : では、何を?
    Pieuje : 本題は、彼の国と獣人の争乱の
     原因と考えられる「魔笛」と呼ばれる
     宝物についてなのだ。
    Volker : 魔笛?
    Pieuje : 楽器のような名だが、どうやら
     ただの楽器ではないらしい。
    Pieuje : その楽器を安置していると、いずこからか
     「星気の風」と呼ばれる風が吹きだし、
    Pieuje : 人の耳には聞こえぬ音色を
     独りでに奏でるそうなのだ……。
    Wolfgang : それは、また奇怪な。
     耳に聞こえぬ音色というのも、
     よく分からないですね……。
    Shantotto : ……星気……
    Volker : ……ふむ。確かに
     奇妙だが驚くほどのものでもあるまい。
    Shantotto : ……いずこからか……
    Volker : ウィンダスならば、
     勝手に筆記する自動ペンに、
     勝手に掃除する自動ホウキ……
    Shantotto : ……吹き出ずる……風……
    Volker : そうそう、カーディアンの
     珍妙な楽隊だってあるではないか。
     なぁ、シャントット卿?
    Shantotto : アストラル……
    Shantotto : 風……
    Volker : ……いかがされた、シャントット卿?
    Shantotto : !!
    Shantotto : オーホホホホ!
    Shantotto : 自動楽器なんてものは、
     我がウィンダスでは、子供が魔法学校で
     最初に作る教材ですことよ?
    Pieuje : 問題は、その風の力にある。
    Volker : 風の力?
    Pieuje : その風は、周囲の者を包みこみ
     陶然とさせる霊力があり、その魅力には
     何者も抗し難いそうなのだ。
    Pieuje : ……獣人でさえも。
    Volker : ならば、そのような危険な代物、
     獣人にくれてやるか、さもなくば
     壊してしまえばよいではないか?
    Pieuje : 常識的にはそうでしょう。
     個人ならば。あるいは街ならば。しかし……。
    Volker : 何が言いたい。
    Pieuje : しかし、国家ならばどうだろうか?
    Pieuje : それが自国民をも危険に曝すものだと
     分かっていても、切り札となるならば
     温存するものではないだろうか?
    Wolfgang : まさか……
     それほどの脅威が、たかが楽器に?
    Pieuje : 少なくとも、書状をくださった賢者は
     それを懸念しておられる……。
    Pieuje : やがて魔笛は
     我らが諸国をも巻き込む、新しき大戦の
     発火点となるやもしれぬ、と。
    Wolfgang : なっ!
    Volker : ……ピエージェ卿。
     一国の代表を担う者が、軽々しく口に
     してよいことではないぞ!
    Pieuje : 失敬した。
     これは、あくまでも賢者の推測にすぎぬ。
    Pieuje : 詳細を、実際に見聞してきた、
     この[Your Name]に
     聞くとしようではないか。
    Volker : …………。
    Wolfgang : ……し、しかし、
     この話だけでは判断がつきかねます。
    Wolfgang : 国家たるもの、
     自衛のために兵や兵器を整えるは当然の責務。
    Wolfgang : まして都が
     そのような状態にあるならば、
     起死回生の秘策も必要なことでしょう。
    Wolfgang : 第一、その魔笛とやらは
     それ自体は、人畜無害の宝物のようでは
     ありませんか。
    Shantotto : どうですことね?
    Pieuje : ……[Your Name]
     お前が城を去ったあとで思い至ったことがある。
    Pieuje : 今から話すゆえ、
     お前の忌憚のない意見を聞かせてくれ。
     
    ピエージェに直言しますか?
     はい
     いいえ
     
    「はい」
    Pieuje : うむ。それでこそ、
     お前を呼んだ甲斐があるというもの。
     数多くの危機を乗り越えてきた
     冒険者としての見識に期待しているぞ。
     
    「いいえ」
    Pieuje : ほう。この場に出席していながら
     その態度。礼節をわきまえた冒険者なのだな。
     
    Pieuje : ……魔笛とは何か?
    Pieuje : それほど大事な宝物ならば何故、
     安全な皇宮の宝物庫におかず、
     獣人に襲撃される可能性の高い危険な
     下町に置いておく?
    Pieuje : 私は、そこに魔笛の危うさ。
     そう何かこう忌まわしき、別の深い
     意図のようなものを感じるのだ……。
    Pieuje : [Your Name]よ。
     何か心あたりはないだろうか?
     
    何か、心あたりはありますか?
     「賢者ワラーラ」かな……
     「ゴルディオス」かな……
     「ワラーラ哲学」かな……
     ちょっとわかんないかな……
     
    「ちょっとわかんないかな……」
    Pieuje : [Your Name]……
     お前をこの臨時四国会談に呼んだ
     意味がまったくないではないか?
     
    「「賢者ワラーラ」かな……」
    Pieuje : 「賢者ワラーラ」か……
     それはどういった人物なのだ?
    Pieuje : ……なるほど。
    Pieuje : ワラーラ哲学の開祖であり、近東では
     知らぬ者とてない偉大な哲学者にして\n錬金術師……か。
    Pieuje : 「私はすべての
     事象を知り、理を解く者ではない。みなよ。
     大いに悩み、討議しようではないか。」
    Pieuje : 「その過程こそ、理の探求への近道と
     なるだろう。」という言葉を遺した……。
    Pieuje : フッ……。
     兄上とは、およそ相容れぬ思想だな……。
    Wolfgang : トリオン公がなにか?
    Pieuje : いや、なんでもない……。
     
    「「ゴルディオス」かな……」
    Pieuje : 「ゴルディオス」か……
     はて……どこかで聞いた名だな……。
    Pieuje : それは、どういった人物なのだ?
    Pieuje : ……なるほど。ゴルディオスは
     人ではなく神体のようなもの、か……。
     ワラーラ寺院に安置されているのだな。
    Pieuje : はるか昔、件の賢者ワラーラは
     1度だけゴルディオスを紐解き、
     世界の理を読みとった……。
    Pieuje : 今も多くの学僧が、その理を
     己も知らんと、日夜、ゴルディオスの綻びを
     探している……と。
    Pieuje : どうやら、我々の信仰とは、
     だいぶ趣が異なるようだが……。
     
    「「ワラーラ哲学」かな……」
    Pieuje : 「ワラーラ哲学」……か。
     それはどういった学問なのだ?
    Pieuje : そして、そのことが魔笛とは
     どのように関係しているといいたい?
    Pieuje : 「万物は無より出で、無に溶ける」か……。
    Pieuje : 「無」という概念が
     いったい何を指しているのか、よく分からぬ。
    Pieuje : ……だが、
     我ら女神より生み出されし者は
     女神の御許にある大いなる石にみな還る、
     という考えと似ていなくもないな……。
     
    Shantotto : 大聖堂で育った
     デスティンのおぼっちゃまの石頭で、
     よくそこまで考えを進められたこと。
     女神の祝福あってのことですわね。
    Pieuje : シャントット卿!
     私を愚弄するか!
    Shantotto : よござんす!
     このわたくしが、その冒険者の代わりに
     大切なことを教えてさしあげますことよ!
    Volker : 何か、知っているのか?
    Shantotto : 魔笛を安置している
     「封魔堂」を管理しているのは、
     ワラーラ寺院の僧ですわ。
    Shantotto : そして、
     その封魔堂を警護しているのは、
     「五蛇将」と呼ばれる、アトルガン皇国軍
     最強の面々ですことよ。
    Volker : ……五蛇将?
     耳にしたことがある。ひとりひとりが
     一騎当千のツワモノとか。
    Shantotto : ワラーラ寺院、
     つまり国教によって厳重に保護されている
     アトルガンの至宝「魔笛」。
    Shantotto : それですのに
     安置されている場所は、ワイルドオニオンの
     外皮にあたる皇都一危険な、人民街区。
    Shantotto : なのになぜか、
     それを護っているのは
     皇国最強の将軍「五蛇将」と……
    Shantotto : [Your Name]みたいに、
     諸国からかき集めた歴戦の「傭兵」たち。
    Pieuje : 確かに私も、
     その矛盾が腑に落ちぬところだ。
    Shantotto : つまり……
    Shantotto : アルザビは巨大な「ネズミ捕り」。
     そして魔笛は「餌」ということですわ!
    Pieuje : ……!
    Volker : そうか!
     それですべて説明がつく。
    Wolfgang : ……待ってください。
     新たな疑問も生じます。なぜ、そこまでして
     獣人を引き寄せる必要が?
    Shantotto : あら。
     そんなことは、このわたくしには
     知ったこっちゃありませんですことよ。
    Pieuje : だが、あの国の中枢で
     何か巨大な計画のもと、それらが実行されて
     いるのは間違いなさそうだな。
    Volker : ……民の犠牲も省みず、か。
    Wolfgang : ……さらなる情報が必要ですね。
    Pieuje : うむ。隠された情報をも
     見抜く鋭い目と耳がな……。
    Pieuje : ……諸卿。
     私の考えを聞いてほしい。
    Pieuje : [Your Name]は現在、
     彼の国で傭兵をしている。
    Pieuje : しかし[彼女/彼]は誇り高き冒険者。
     断じて、魂まで売ったりはしていない。
    Pieuje : それが証拠に、たかが行きずりで
     預かった書状を届けるためだけに、
    Pieuje : こうして遠路、戻ってきてくれたのだ。
    Pieuje : それに、何より今まで多くの
     冒険者と出会ってきたここにいる諸卿が
     よく存じていることだろう。
    Pieuje : 冒険者が、
     信をおける、我らが同士であることを!
    Pieuje : だから私は
     [Your Name]に
     再び皇都に戻り、今までどおり傭兵として
     戦ってもらいたいと思う。
    Pieuje : たとえ、どの国の民であれ
     獣人によって尊い命が失われることが
     あってはならないからな。
    Pieuje : だが、一方で
     [Your Name]には、軍で功績を上げ
     少しでも皇宮に近づき……
    Pieuje : 彼の国の本当の目的について、
     探ってもらいたいと思うのだ。
    Volker : 異論ない。
     彼ら冒険者は、幾度も我が国の危機を
     救ってきた影の英雄だからな。
    Shantotto : そして、わたくしたちの
     手間が省けるということですわね!
     すばらしきお考えですこと。
    Pieuje : ジュノはいかがか?
    Wolfgang : 同意しましょう。
    Wolfgang : 我が国は、彼の国と競売所を通じて
     結び付きを強めてはいますが、あくまでも
     政治と経済は別ですから……。
    Shantotto : 全会一致ですこと?
    Pieuje : 待ってくれ。
     この問題は賢者ライファルも指摘するように
     近東だけに留まるまい。
    Pieuje : 我らがアルタナ四国を含む
     「ヴァナ・ディール」全土……
    Pieuje : 彼の国の言葉でいう「ウルグーム」全土を
     巻き込む発火点となる危険性があるのだ。
    Pieuje : 我ら、全員より頼む。
     [Your Name]よ。
     どうか、引き受けてほしい。
     
    引き受けますか?
     はい
     いいえ
     
    「はい」
    Pieuje : 礼を言うぞ、
     [Your Name]。
    Pieuje : 無論、我らも
     できるだけの支援を約束しよう。
    Pieuje : これは少ないが路銀にでもしてくれ。
     ……彼の国の通貨だ。
     
    「いいえ」
    Pieuje : そうか……。
     だが、冒険者とは自由なもの。
     それも、ひとつの選択肢であろう。
    Pieuje : ただ、この会談で見聞したこと
     決して口外するでないぞ。また、
     お前に頼ることもあろう。その時こそ
     快く引き受けてくれることを願おう。
     
    (暗転)
    ??? : ……アレは単なる
     「餌」ではありませんわ。
    ??? : 餌は餌でも、
     アストラルの毒餌。
    ??? : 聖皇とやら、
     ちょっとお遊びが過ぎますようね……
    (直前の選択肢で「はい」を選んだ場合のみ)
    アトルガン青銅貨を10枚手にいれた!

アトルガンの秘宝
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