基礎知識 
再生側機器 
- 2chヘッドフォン
- 左右から物理的に1chずつの再生をするヘッドフォン
- ほとんどは左右各1ドライバだがまれに複数ドライバのものもある
- (2ch)ヘッドフォン用に調整された出力につなぐことで、マルチch音源のサラウンド再生も可能(バーチャルサラウンドなどと言われる。仕組みについては、http://www.toa.co.jp/otokukan/otomame/1-2.htmなどを参照
)
- 高額なものは音質重視のものが多い
- マルチchヘッドフォン
- 左右から物理的に複数chずつの再生をするヘッドフォン
- 物理的に複数chあるので左右各複数ドライバとなる
- マルチchスピーカー(5.1chスピーカー等)用の出力につなぐことで、マルチch音源のサラウンド再生をする(リアルサラウンドヘッドフォン、5.1chヘッドフォンなどとも言われる)
- 「リアルサラウンド」とは言うものの、スピーカー用の出力につなぐので、厳密には正確なサラウンドではない(マルチchヘッドフォン用に調整された出力は、今のところ存在しないため、正確なサラウンドにならない)
- ただし、ドライバ間の位置が物理的に離れているものが多く、サラウンドの雰囲気はかなり味わえる
- あくまで気軽に楽しむために作られたものがほとんどで、音質にはあまり期待できないとされる
- マルチchスピーカー
- いわゆる5.1chスピーカーなど、複数スピーカーを設置するもの
- 定位は最もよく、迫力も味わえるため、サラウンドという点では最も優れているとされる
- 配置に気を遣う必要がある、場所をとる、周囲に音が響くなどの理由で、環境を選ぶ
- 安物のスピーカーでは、細かい音が拾いにくく不利なこともある
- ボイスチャットをする場合、ハウリングやフィードバックなどの問題がおきる(使うマイクの種類にもよる)
出力側機器 
ヘッドフォン用(通常のマルチchデコーダー+ヘッドフォン用調整) 
- EAX、CMSS 3D
- EAX対応ゲームをサラウンドマルチchで出力できる
- 設定でヘッドフォン出力にすることでヘッドフォン用に調整された出力も可能
- X-Fiで採用されたCMSS 3Dはヘッドフォン対応がより進歩した
- CMSS 3Dはステレオソースを擬似的にサラウンドマルチchにして再生することもできる
- ハードウェア処理に対応しているのはSoundBlasterシリーズのみ
- (参考)AudigyのCMSSとの比較
X-FiのCMSS-3DHeadphone ≒ AudigyのCMSS-1(スピーカー設定:ヘッドホン)
X-FiのCMSS-Virtual = AudigyのCMSS-1(スピーカー設定:スピーカー)
X-FiのCMSS-3DSurround = AudigyのCMSS-2
※但し、X-FiのCMSS-3DHeadphoneは、AudigyのCMSS-1(スピーカー設定:ヘッドホン)に比べて、著しく性能が向上している
- (参考)AudigyのCMSSとの比較
- ドルビーヘッドフォン(+ドルビーデジタルデコーダー)
- サラウンドマルチchソースをヘッドフォン用に調整して出力する技術
- ソフト的にもハード的にも実現可能
- 原則的に下記のドルビーデジタルデコーダーと一体で使用される
- EAX対応ゲームなどのドルビーデジタル以外のサラウンドマルチch音源をヘッドフォン用に調整して出力することは、対応機器が発売されていないためできない(少なくともハードウェア処理では)
- その他バーチャサラウンドヘッドフォン技術
- 基本的にドルビーヘッドフォンと同じ
スピーカー用(通常のマルチchデコーダー…マルチchヘッドフォンはこちらに接続) 
- EAX、CMSS 3D
- EAX対応ゲームをサラウンドマルチchで出力できる
- 設定でスピーカー出力にすることでステレオ~7.1chスピーカーまでに調整された出力が可能
- CMSS 3Dはステレオソースを擬似的にサラウンドマルチchにして再生することもできる
- ハードウェア処理に対応しているのはSoundBlasterシリーズのみ
- ドルビーデジタルデコーダー(いくつかバージョンあり)
- ドルビーデジタル対応ゲームをサラウンドマルチchで出力できる
- ドルビープロロジックでステレオソースを擬似的にサラウンドマルチchにして再生することもできる
音源(ソース) 
- EAX対応ゲーム
- EAXに対応したゲーム
- SoundBlasterなどの対応ハードと組み合わせることでサラウンドマルチchで再生可能
- 現在のサラウンド対応PCゲームといえばほぼこちら
- それ故に、現状ではEAXのハードウェア処理をしているSoundBlaster一択となっている
- ドルビーデジタル対応ゲーム
- ドルビーデジタルシリーズに対応したゲーム
- ドルビーデジタルデコーダーと組み合わせることでサラウンドマルチchで再生可能
- 家庭用ゲーム機ではサラウンド対応ゲームと言えばこちらだが、PCゲームではほとんど見かけない
- ステレオのみ対応ゲーム
- サラウンド非対応ゲーム
- CMSS 3Dやドルビープロロジックをつかえば擬似的にサラウンドとなる
備考 
- 開放型ヘッドフォン
- 正確には「外耳道と外部周辺との間に意図的に音響通路を設けたイヤホン(EIAJ RC-8140)」
- だが、現在は「背面開放形:変換器の背面が外部へ音響的に開放されたイヤホン(EIAJ RC-8140)」の意味で使われることが多い
- 高音が綺麗でクリアだが、低音は弱め。、周囲の音も聞くことが出来る(一般傾向、高級機種はこの限りではない)
- 音漏れがある
- 密閉型ヘッドフォン
- 正確には「外耳道と外部周辺との間の音響的漏洩を妨げる様にしたイヤホン(EIAJ RC-8140)」
- だが、現在は「背面密閉形:変換器の背面から外部への音響放射を妨げるようにしたイヤホン」の意味で使われることが多い
- 高音が籠もりがちだが、低音は強い。ドンシャリ系が多いので注意(一般傾向、高級機種はこの限りではない)
- 周囲の音が耳に入りにくい。音漏れは少ない
つなぎ方 
- 2chヘッドフォン
- 音源(ソース)→マルチchデコーダー→ヘッドフォン用調整機器→2chヘッドフォン
- マルチchヘッドフォン
- 音源(ソース)→マルチchデコーダー→マルチchヘッドフォン
- マイク入力について
- USB対応のものは、概してアナログよりクリアな音声入力が出来るので、マイクだけUSBに接続する方が良い