- スケーリング
取り除けていない歯垢プラーク、歯磨きでは取り除く事が出来ない歯に付着した歯石を
スケーラーと呼ばれている特殊な器具を使って除去する治療法です。
スケーリングを行い歯石を除去すると、一時的に詰めたい物を食べると歯がしみたり、
歯が長くなったように感じることもありますが、それらは歯、歯肉(歯茎)を覆っていた
歯石がなくなったためですので心配はありません。
- ルートプレーニング
歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなるため、
スケーリングだけでは奥深くの歯石を取ることができません。
そのため、スケーリングだけでは歯周病が改善しない場合には、
この奥深くの歯石や感染した歯質を専用の器具を使ってきれいに取る治療法、
ルートプレーニングで行います。
- LDDS(Local Drug Delivery System:局所薬物配送療法)
テトラサイクリン系抗生物質をポケット内に局所塗布することです。
日本では塩酸ミノサイクリンが用いられています。
適応→急性炎症時、局限性に残った深いポケット。
全身投与より副作用が少なく、薬効の長期継続が期待できます。
特徴として、経口投与に比べて直接ポケット内に入れるため少量の薬剤ですみ、
耐性菌の出現、薬の副作用や腸内殺菌への影響がきわめて少ないです。
- 咬合(こうごう)調整
咬み合わせを調整する治療法です。
咬み合わせの悪い状態が続くと、特定の筋肉が常に緊張してアゴの位置を偏らせ、
やがて姿勢のゆがみにまで及び、不快な全身症状の原因となるのです。- アゴの位置の適正化(アゴの動き、関節の状態を改善しておくことです。)
偏ったアゴを正常に戻すため、カイロプラクティックなど整体の技術まで応用されることがあります。 - 不自然な歯の当たりを取り、気持ちよく咬めるようにしておくことです。
- インプラントを入れた後の再調整をすることです。
- アゴの位置の適正化(アゴの動き、関節の状態を改善しておくことです。)
- 歯周外科
きちんとしたプラークコントロールやスケーリング、ルートプレーニングを行っても
症状が改善しない部分に対しては、歯周外科治療と呼ばれる治療があります。
歯科医の間では「フラップ手術」と呼ばれています。- 麻酔をして歯肉をメスで切り、ペロっとはがして歯の根っこや歯を支えている骨をむき出しにします。
- スケーラーでおっ区不覚の歯石や感染歯質を徹底的に除去したり、
骨が解かされてデコボコになってしまったところを
きれいに平らにしたりした後、糸で歯肉を元通りに縫います。
麻酔をするので手術中に痛みはありませんが、術後に傷口が傷むことがあります。
また、多くの場合、術後感染を予防するために抗生物質、
術後の痛み対策として痛み止めが数日分処方されます。
- 再生療法
中等度以上の歯周病は歯の周りの骨(歯槽骨)の吸収が起こります。
この歯槽骨の吸収してしまった部分に歯肉が入り込んで再生するのを阻止し、
歯槽骨の再生を促す再生療法が必要です。- GTR法(Guided Tissue Regeneration:歯周組織再生誘導法)
歯の周りにメンブレンという特殊な膜を張り、歯槽骨の吸収してしまった部分に
歯肉が入り込むのを阻止し、歯周組織の再生を待つ治療法です。 - エムドゲイン法
吸収してしまった部分に直接、歯周組織の再生を促すような薬剤を塗布する治療法です。
- GTR法(Guided Tissue Regeneration:歯周組織再生誘導法)
- 歯肉歯槽粘膜形成術(MGS:Mucogingival Surgery)
歯肉や歯槽粘膜にあるさまざまな形態異常を外科的に改善する治療法です。- 付着歯肉の獲得、歯肉退縮に対する処置、口腔前庭拡張が目的
付着歯肉のない深いポケットに対しては歯肉弁根尖側移動術とフラップオペの適応
歯肉退縮に対しては、遊離歯肉弁側方移植術(全顎的歯肉退縮)や歯肉弁側方移動術
(局所的な歯肉退縮)を行います。口腔前庭拡張や小帯切除を併用することがあります。
- 付着歯肉の獲得、歯肉退縮に対する処置、口腔前庭拡張が目的
(用語)SRP-scaling root plaining-
スケーリングとは、歯についた歯石を「スケーラー」と呼ばれる器具を用いて取ることです。
ルートプレーニングとは、歯根に付着した歯石や感染したセメント質をスケーラーで削り取り、
歯根の表面をきれいにすることです。