涼宮ハルヒの分裂

Last-modified: 2010-11-05 (金) 06:00:57

基本情報

涼宮ハルヒシリーズ第9巻。2007年4月1日初版発行。

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表紙

  • 通常カバー…涼宮ハルヒ
  • 付け替えカバー…涼宮ハルヒ
  • 期間限定パノラマカバー…周防九曜、佐々木

タイトル色

  • 通常カバー…赤
  • 付け替えカバー…ピンク
  • 期間限定パノラマカバー…ピンク

その他

  • 本編…290ページ
  • 形式…長編、上下巻(第10巻『驚愕』は下巻にあたる)

目次

  • プロローグ…P.5
  • 第一章…P.101
  • 第二章…P.155
  • 第三章…P.219

裏表紙のあらすじ

桜の花咲く季節を迎え、涼宮ハルヒ率いるSOS団の面々が無事に進級を果たしたのは慶賀に堪えないと言えなくもない。
だが爽やかなはずのこの時期に、なんで俺はこんな面子に囲まれてるんだろうな。
顔なじみのひとりはいいとして、以前に遭遇した誘拐少女と敵意丸出しの未来野郎、そして正体不明の謎女。
そいつらが突きつけてきた無理難題は、まあ要するに俺をのっぴきならない状況に追い込むものだったのさ。大人気シリーズ第9弾!

出版社からのあらすじ

春の訪れと共にSOS団全員が無事進級できたことは、何事もありすぎた一年間を振り返ってみると
感慨深いとしか言いようがないのだが、俺は思ってもみなかったよ。春休みの些細な出会いがあんな事件になろうとはね。

内容

P.295に『涼宮ハルヒの驚愕』に続くとあるため、シリーズ初の上下巻となっている。
今まで溜められた伏線が一気に回収され、新キャラが登場。波乱の新展開を迎える。
この巻ではキョンの中学時代の友人、「機関」の敵対組織代表者、みくるを敵対視する未来人、情報統合思念体とは違う
広域宇宙存在によって作られた宇宙人がメインの巻。

あらすじ

※ネタバレ記述があるので、原作未読の場合は注意。

「プロローグ」

春休みを終え、無事に全員進級を果たしたSOS団のメンバー。
ハルヒは新入生の中から、面白い人材を探し出そうと張り切っているが、どうも古泉の様子がおかしい。
聞けばハルヒの精神が不安定で、連日連夜神人狩りに奮闘しているのだという。

「ハルヒの精神が不安定?あんなに笑顔で楽しんでるじゃないか?」

不思議に思うキョン。古泉曰く、その原因を作ったのはキョンだという。

「春休みの最終日を覚えていますか?」

必死に思い返すキョン。春休みの最終日、キョンはある人物と再会していた。その人物は……

「第一章」

古泉は、ハルヒの精神は未だ不安定で、現状に変化はないらしい。
古泉がこう発言した次の日の土曜日の朝、キョンは駅前で再び佐々木と再会するが、そこにいたのは佐々木だけではなかった……

「第二章」

※ストーリー分裂

『α』ルート
入浴中、キョン宛に電話がかかってくる。電話の相手は女の声だったが、イントネーションが誰かに似ていたらしく、
電話相手は名を言わぬまま電話を切ってしまう。日曜日は平凡に過ごし月曜日を迎える。

『β』ルート
入浴中、キョン宛に電話がかかってくる。
電話の相手は佐々木で、橘京子らがキョンに話があるらしい。

次の日曜日、いつもの喫茶店で橘京子が口にした言葉。

「あたしたちは涼宮ハルヒさんではなく、この佐々木さんこそが本当の神的存在なのだと考えています」

訊けば、橘京子は佐々木に力を与えられたとの事。ハルヒの持っている力を佐々木に移植したいと
考えているが、佐々木もキョンも力を得ることに否定。
しかし、佐々木が神的存在であることを証明しようと、橘京子はキョンをとある場所に案内する。その場所とは……

「第三章」

『α』ルート
月曜日の放課後、キョンは数学の小テストがあるのを忘れていた。それを聞いたハルヒは講義を開く。
終了後、キョンとともに部室の前に行くと、廊下には入団希望者である一年生達が11人並んでいた。

だが、一年生達の人数が11人だったはずが、いつの間にか12人になっており、女子1名増えていた。
キョンは、その中の女子1名に既視感を覚える……

『β』ルート
月曜日の放課後、いつも通りキョンは部室に行く。そこにいたのはみくるだけだった。
入団希望者は一人も来ず、しばらくしてSOS団は全員揃った……はずだが、長門が来ていないことにハルヒとキョンは同時に気付く。
ハルヒは長門の家に電話をかけるが、長門は熱を出して学校を休んだらしい。

「彼等の侵攻が再開されたんですよ。
情報統合思念体ではない地球外知性のね。当然、第一次的な攻撃目標はSOS団最大の防御壁となる長門さんです」

古泉の解説によると、長門は広域宇宙的存在(天蓋領域)の攻撃によってこのような状態であるらしい。
熱を出して寝込んでいると知ったハルヒ達は長門のマンションへと向かう……

挿絵

口絵

挿絵

「プロローグ」

「第一章」

「第二章」

「第三章」

登場人物

伏線

「第一章」

  • ゴールデンウィークにて行われる花見大会

「第二章」

  • 『α』ルート・電話相手の謎の少女の正体
  • 『β』ルート・藤原の目的
  • 『β』ルート・佐々木の能力(ハルヒのものと異なるため)
  • 『β』ルート・橘の能力(古泉のものと異なるため)
  • 『β』ルート・佐々木&藤原の話の内容

「第三章」

  • 『β』ルート・キョンの中学時代の夢の内容
  • 『β』ルート・天蓋領域(九曜)の目的

この巻にて回収した伏線

「プロローグ」

  • 国木田曰く「変な女」、中河曰く「奇妙な女」、古泉曰く「中学時代に仲良くしていた女子」という人物&space(1)⇒&bold(){佐々木}

「第一章」

  • 第5巻『暴走』収録の「雪山症候群」にて、SOS団を異空間に閉じ込めた犯人&space(1)⇒&bold(){周防九曜}

「第二章」

  • 『β』ルート・第7巻『陰謀』にて、敵対組織の登場・目的&space(1)⇒&bold(){「機関」の敵対組織は、佐々木にハルヒの持つ能力を移植}すること

刊行順

<第8巻『涼宮ハルヒの憤慨?第10巻『涼宮ハルヒの驚愕』>

その他

余談だが、この巻からいとうのいぢの口絵・挿絵のクオリティが一気に上がっている。