尻振り党総員決起!とは、1999年に公開された日本映画。当時最新の技術であった3Dで撮られたSF映画。
この映画は「日本のゴジラ」と呼ばれるほど大人気となり、興行収入も2億5千万円を超える大ヒットとなった。しかし、あまりにも内容が過激すぎたため、日本中の映画館が上映を自粛したという逸話もある。
あらすじ
「大臀筋」がテーマの作品で、筋肉を鍛えれば巨人も倒せるし、宇宙人も撃退できるという思想の元、ヒロイン・アイナは日々筋トレに励む。 しかし、アイナの鍛え上げられたお尻に興奮した敵組織によって洗脳されてしまい、ついには地球侵略のために送り込まれた宇宙怪獣と化してしまう。
親友アイナを奪還すべく、主人公タツヤと彼を筆頭とした「尻振り党」は決起し、宇宙怪獣と戦うことになる。
決戦を直前に、怪獣と化したとはいえ元は親友であるアイナに手を下すことを拒絶したタツヤは、鍛え上げた尻同士のぶつかり合いこそ変わってしまった友人の心を正す手段であると確信し、尻相撲勝負を持ちかける。
しかし、その勝負こそが罠だったのだ。
尻を振りながら近づいてくるタツヤに対し、アイナは巨大化した巨尻から放つ衝撃波で吹き飛ばす。さらにアイナは、巨大化した自分の尻に屈してしまい、自ら進んで巨大化する。こうして二人の最終決戦が始まる。
登場人物
- アイナ(ヒロイン)
本作の主人公。タツヤの友人であり、尻振り党の党首。普段は真面目な性格だが、実はムチッとした肉体の持ち主。 - タツヤ(主人公の親友)
もう一人の主人公。アイナの親友であり、尻振り党の副党首。見た目は爽やかスポーツマン風だが、実際は変態な面がある。 - ケンジロウ博士(宇宙怪獣研究の第一人者)
本作のメインとなる人物。宇宙怪獣を研究する科学者。
宇宙人 宇宙怪獣を操る謎の男。アイナに洗脳装置を取り付けて彼女を洗脳する。表面上は地球侵略を目的としているが、クライマックスで真の目的が明らかになる。
概要
本作は1999年に公開された作品だが、当時は技術的に3Dはまだ実用化されていなかったこともあり、この作品はCGではなく特撮が用いられている。そのため、現在でもこの作品の評価は高い。
また、当時の最先端の技術であった3Dが使われていることも話題となり、そのこともあってか本作は日本の歴代観客動員数ランキング1位に輝いた。興行収入も2億円を超えており、これは歴代の邦画でもトップクラスの数字となっている。
なお、この数字は近年の作品では2015年公開のハリウッド版ゴジラ映画にも破られている。
余談ではあるが、本作公開後しばらくしてから続編の企画が持ち上がり、制作も予定されていた。しかし、その後制作されることはなかったようである。
ちなみに、本作には製作委員会の表記がなく、企画自体は別会社によるものとされているが詳細は不明である。
酷評と好評
本作は、一部特撮ファンから高い評価を受けているが、その一方で一部の人間からは批判の声もあったようだ。
というのも、本作が製作された頃にはまだ3D映像が一般的ではなかったことや、CGを使わずに特撮のみで表現していることに対して批判的な意見が多かったようだ。
更に、過剰とも思える臀部の描写について否定的な声があった。度々スクリーンを埋めるほどにアップになるお尻のシーンは賛否両論を呼んだ。さらに年齢制限が設けられていなかったにも関わらず、過激な描写があったため青少年保護育成条例に抵触するのではないかと当時の映画情報誌に投書が寄せられる事態が多発した。過激すぎる尻へのある種フェティシズムとも言えるような描写は非難と同時に称賛をも浴びる要因となった。
他方で、ストーリー展開については評価が高かった。特に、主人公がヒーローとして活躍して悪を倒すという王道的なストーリーは、多くの特撮ファンの心をつかんだようだ。また、宇宙人が美少女だったという点についても好意的な感想を持った人が多いようであった。
なお、本作では宇宙人の正体は明かされていないものの、ラストシーンでは宇宙怪獣を倒した後にアイナが元の姿に戻っており、タツヤたちと一緒になって喜び合っている姿が描かれている。
また、これに関連してかエンディングには、タツヤとアイナの結婚式の映像が映し出されている。
なお、本作のエンドロールでは主題歌の代わりに、ウルトラマンコスモスのエンディング曲である"Unite for Life"が使用されている。
後世のリメイク
公開後しばらくは賛否両論の意見があったが、2049年に公開50周年を記念したリメイク版が作られた。
オリジナル版の作風を踏襲したことと、主人公のキャラクター性から好評である。
また、当時社会問題となっていた尻叩きは躾か体罰かという児童虐待問題を扱ったことでも話題となった。
ファンを公言している著名人
本作を人生のベストムービーに挙げる者は多く、俳優・タレントだけでなく映画監督や漫画家など幅広いジャンルに及ぶ。
「私はこの映画を観て、人生観が変わった」と語る人や、「この映画を観たらもう戻れない」とまで語る人もいる。
- 小峠英二
- 引田天功
- 福山雅治
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- 夏帆
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