暴狂音頭

Last-modified: 2023-01-19 (木) 20:37:27

暴狂音頭(ぼうきょうおんど)は日本の歌。盆踊りなどで親しまれ、「ドンドコ節」としても知られている。作詞は秋元康、作曲は馬庭由佳による。

概要

歌詞は、ある男が祭りの日に暴れたという内容である。「ドンドコドンドコドコドンドコ」と拍子を取りながら歌うのが特徴で、歌詞に男女の別はない。また、曲の終わり方も特徴的であり、囃子のような部分から急に静かになって終わる。振り付けも存在し、暴れるような動きで走り回り、周囲の人に向かって「どすこーい!」などと叫ぶ。
原曲は大正時代に流行した軍国歌謡「東京節」の替え歌であるが、昭和に入ってからは原形をとどめないほどにアレンジされた。
現在でも夏祭りや盆踊りの際に歌われることが多く、特に秋田県では盛んに行われている。しかし、著作権保護期間が終了したことから、動画サイトなどにアップロードされている音源が無断使用され、問題視されるケースが増えている。

歌詞について

この歌詞に出てくる男とは、実際にあった出来事を元にして作られたと言われている。その事件が起こったのは1919年(大正8年)のことであり、酒を飲んだある男が突然服を脱ぎ捨てて裸になったところ、それを見た女性客が悲鳴を上げ、騒ぎを聞きつけた警察官によって男は逮捕されたという。この事件をきっかけに、この歌が作られたとされるようになった。

歌詞

ドンドコドンドコ 暴れるぞ ドンドコドンドコ 暴れるぞ ドッコイショ! ドンドコドンドコ 暴れるぞ ドッコイショ!
ドッコイショ! ドッコイショ! ドッコイショ! ドッコイショ!服なんかいらないよ ドッコイショ! パンツなんかはいらないよ ドッコイショ!
ドッコイショ! どすこい! どすこい!捕まってもかまわないよ どすこい! 牢屋に入ってもいいさ ドッコイショ! ドッコイショ! どすこい! どすこい!

その他

祭りでこの歌を歌うと、近隣住民から騒音公害として苦情が来ることがある。そのため近年では、祭りでこの曲を演奏すること自体を禁止する地域もある。
歌詞は、この歌が作られた当時の状況を物語っているものである。現在においても歌詞の内容には問題がなく、むしろ差別的な表現などは一切含まれていないため、削除するべき理由は存在しない。
作詞者の秋本は「この歌を歌っている最中に警官が来て、『何をしている!』と言われたら『踊っています』と答えろ」と言っていた。実際にこの曲を演奏していたバンドのメンバーが警察に職務質問を受けた際にそう答えたところ、解放されたという逸話がある。作曲者の馬庭は「この曲は僕が作ったものじゃないです」と発言している。

関連項目

・ドントクライ ドントストップ