その他/ナノラミネートアーマー

Last-modified: 2021-09-18 (土) 14:20:03

概要

鉄血のオルフェンズに登場する全てのMS、MAが搭載する防御機構。装甲に付着させた金属塗料が、エイハブ・リアクターが発生させるエイハブ粒子に反応することで衝撃を吸収するようになり高い防御力をもたらす。また、ビーム兵器を反射することによって無効化してしまう。
耐物理・ビーム性能ともに高いものの弱点は存在し、近接攻撃により連続的な衝撃を与えることで突破が可能。そのため、PD世界でのMS戦闘ではメイスやアックスなどが主武装となっている。また、マシンガンの連射やドリルにより塗料を摩耗させたり、連続的な高熱により融解させたり、超火力の射撃により無理やり突破したりといった攻略法もある。
ビーム兵器に対しても完全無敵ではなく、塗料のない関節部や武装などに照射されるとダメージが入る。長時間照射されることで、高熱によりパイロットが蒸し焼きになったり、先述の連続的な熱に弱いという設定から塗料が融解したりする危険性も(考察の域ではあるが)考えられる。また、ビームを反射すると後方広範囲に拡散してしまうという欠点が存在する。

ゲーム作品で再現される際は物理耐性だったりビーム耐性だったりする*1が、これは「ナノラミネートアーマーが高いビーム耐性を有する」という設定が明かされたのが鉄血本編の2期(36話)と遅めであったことが関係していると思われる。なお、本来は上述の通り主に実弾射撃とビームへの耐性を持つ。

異世界オルガシリーズ

クロスオーバー先の作品でそもそもビーム兵器が登場するものが少ないため、ナノラミネートアーマーが設定として登場する作品は限られる。また、敵がビームを撃ってくるような作品でも、敵の攻撃をほぼ無効化するとシナリオ的に盛り上がり辛い等の理由で無視されることもある(ビームの原理が鉄血のものと違うために反射できない、と言う解釈も可能)。
一方、この設定が再現される作品では鉄血のMSのビーム耐性が総じて高く、多少のビーム被弾ではダメージを受けない描写が為されている。

余談:ナノラミネートアーマー VS フェイズシフト装甲

異世界オルガシリーズではガンダムSEEDシリーズの機体の登場機会がやや多いが、ここで良く議論になるのが鉄血MS VS 種ガンダムのマッチである。
SEEDシリーズの(作中の定義ではないが)いわゆるガンダムタイプの多くはフェイズシフト装甲(以下、PS装甲)およびその派生のものを持つことが多い。PS装甲は防御力が高く、特に衝撃吸収による物理耐性が高い*2ため、(電力消費を伴うことや装甲材そのものであることなどの差異はあれど)耐ビーム性能の高いナノラミネートアーマーの対極としてよく挙げられる。
ナノラミに対抗するために物理攻撃に特化した鉄血MSと、高出力のビーム兵器が中心の種ガンダムの戦いは、互いに決定打が少ないため泥仕合になりやすいとされることが多い。

考察

考察

パイロットの技量や機体の運動性能が互角だったと仮定して、これらが相対したときの互いの勝算を勝手に考察してみました。あくまで解釈の一つですので、参考程度に適当に読み流してください。
何かおかしな所があれば遠慮なく修正してください

鉄血側の勝算

  • 1.フェイズシフトダウンを狙う
    PS装甲は電力消費を伴うため、戦闘を続けていればエネルギーが切れて防御力が失われる。しかし、核動力などを搭載した機体にはエネルギー切れは期待できず、トランスフェイズ装甲やヴァリアブルフェイズシフト装甲、パワーエクステンダーなどにより後期のMSほど電力消費の問題が解決されつつある。
  • 2.装甲の隙間を狙う
    ナノラミネートアーマーと同じく、PS装甲ではない関節部や、損傷により装甲が失われた部分にはダメージが入る。ブレード系の得物と高い技術があれば可能かと思われる。(中には関節までVPS装甲の機体がいたりするが……)
  • 3.衝撃でパイロットを気絶させる
    PS装甲は内部への衝撃までは無効化できないため、質量兵器によって衝撃を与えるとパイロットに負担がかかる。なお、SEED作中では(ビーム兵器は消費電力が大きいので)これと同様のコンセプトの質量兵器が登場する他、パイロット無力化のためコックピットに至近距離でレール砲を当てるなどの戦法が披露された。
    また、駆動系などの内部機関にもダメージが期待できる。
  • 4.レンチメイス系の武器を使用する
    PS装甲でも万力のような武装で圧力を掛けられると破損するらしく、レンチメイスのような挟んで潰すタイプの武器は有効かと思われる。
  • 5.ビーム兵器を搭載する
    鉄血という枠に囚われない異世界オルガということで、ハシュマルみたく鉄血MSにビーム兵器を搭載してしまうという方法。ガンダムSEEDとのクロスオーバーである機動戦死ガンダムSHIDEN?では、実際に獅電オルガ機(カラミティ獅電)やバルバトスにビーム兵器が搭載されていた。

SEED側の勝算

  • 1.正攻法で格闘する
    SEED側の機体はビーム兵器一辺倒というわけではないため、実体剣や質量兵器などナノラミネートアーマーに有効な武装を持つものも多い。それ以外にも、キックやパンチと言ったPS装甲の衝撃耐性に物を言わせた攻撃方法も存在する*3
  • 2.装甲の隙間を狙う
    塗料のない関節部などをビームで攻撃する戦法。ただし鉄血のMSはやたら頑丈な描写が多いので、関節を突いてもSEED本編みたくスパッと斬れたり爆散したりするかは不明(これに関してはアニメ自体のコンセプトの違いという面が大きいが)。
  • 3.機関砲やビーム照射で塗料を剥がす
    ナノラミネートアーマーの弱点である連射攻撃や、ビームの長時間照射による熱量で塗料を無効化してしまう方法。前者はともかく、後者は鉄血本編のナノラミが高出力ビーム相手にそれなりに長時間耐えていたことを考えると現実的ではないか。
  • 4.飛ぶ
    大気圏中での戦闘ならば、飛行可能な機体はそうでない機体(特に接近戦闘が主体の機体)に対して圧倒的に有利である。鉄血側はナノラミの都合上近接攻撃メインの機体が多く、飛行できる機体はバエルなどごく一部に限られている一方で、SEED側の機体には飛べるものが多い。ただし、鉄血本編ではルプスが渓谷をジャンプで移動している描写などがあったものの、ガンダム・フレームは全て大気圏内を飛行可能だとする説もあるし、異世界オルガシリーズではバルバトスや獅電が普通に飛んでいることも多い。

*1 物理耐性は『Gジェネレーション ジェネシス』や『ガンダムブレイカー3』など、ビーム耐性は『Gジェネレーション クロスレイズ』など、といった具合
*2 よく勘違いされるが、ビームにも一応耐性がある
*3 SEED本編のキラキックや『ビルドダイバーズ バトローグ』のチャンプのパンチなど