神真都Q

Last-modified: 2024-01-28 (日) 16:15:04
神真都Q
前期
神真都Q
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神真都Q
現在
神真都Qのロゴ

神真都Q(やまと-, YamatoQ)は、2021年末に甲兄(村井大介)を中心に複数のJアノン信者によって結成されたグループであり、2022年3月15日に一般社団法人として登記された。
所属する信者の殆どは40~50代の中年男女であり、ネットde真実な人々が多い。
一般的なQアノンの考えとは大きく違っており、原論よりもスピリチュアルかつファンタジー性の高い陰謀論を信奉しており、その組織の性格から最近では宗教団体への蔑称である「カルト」と呼ばれることも多い。
しかし彼らの信奉する陰謀論はあまり設定が凝り固まっておらず、内部での論争もしばしば発生している。
国内の反ワクチン・反コロナ団体と比べても全国同時デモなど非常に大規模な企画を行う集団であり、攻撃的な陰謀論者界隈におけるヒエラルギー的に言えばほぼ上位に食い込むであろう勢力を持っていると言える。
2022年3月15日の東京ドーム接種会場の襲撃を皮切りに組織の先鋭化が濃くなってきており、また4月7日にはクリニックの襲撃で初の逮捕者が発生するなど、過激化が進んでいる。
幹部の一人であるイチベイが逮捕されてからは過激的な活動を徐々に収縮させていっているが、依然として世間から警戒されている。

  • ロゴ
    大きい丸にアジア式の龍で「Q」を描いている。現在のロゴは、それに加えて後ろに富士山と太陽が描かれている。
    前期の神真都Qのロゴは著作権的な問題点から2022年2月より上から真ん中、3月ごろからは現在のロゴに変更されている。

信じている陰謀論

神真都Qは彼らの信じる陰謀論によれば「ドナルド・トランプから承認された17億人いるQのグループの一つ」であるらしく、ディープステートによって操作されている日本政府を打倒し、「エデン共和国」を打ち立てることを目的としている。
神真都Q側の軍勢である「甲軍」「銀河連合」は「光の軍」であり、一方ディープステート側は「闇の軍」らしく、光の軍に背く集団や人物は全て闇の軍に心を売った人間、又はレプティリアンであると発言している。
光の軍と闇の軍はかつて宇宙で「銀河戦争」という戦争をしており、そこから逃げのびた闇側の宇宙人によって構成されるディープステートに人間は支配されているという。
神真都Qやその他のQアノン系組織はその真実に気付き、人間を解放するべく動き出した光の軍であり、人口の37%が目覚めれば宇宙人の支配から解放されるという「大和グリッド帰還計画」の達成を目指しているという。
また大和民族は竜神と善なる宇宙人の末裔であるとしており、これらの要素は「オウム真理教」上層部による信者へのプロパガンダと比較されることが多い。

新型コロナ・ワクチンの否定

神真都Qは新型コロナウイルスはディープステートがワクチンを国民に打たせるために撒いたデマであるとしており、存在しないと主張している。
ワクチンについても、人類の遺伝子を変異させるもの・人口削減のための口実であると荒唐無稽の誤情報を発言しており、また不織布マスクについても「有害である」と考え、ノーマスクを推奨している。

現天皇についての視点

神真都Qは「竜神天王」という神的存在を作り上げており、光の軍を守る世界皇帝であるとしている。
一方の日本国の天皇家は偽の天皇であり、過去何十回による人工地震を起こし、政府の陰謀に加担していると主張している。
このように明確な信仰対象がいることも彼らがカルトと呼ばれる由縁である。

内部の実態

神真都Qは、表沙汰では「開放的な団体」だが、会員制度を設けている。
会員からは入会金として900円、年会費として3600円を信者から徴収し、また会員登録時は氏名・住所・電話番号などの個人情報の記入を求めている。(現在は休止中)
これはデモへ参加する際でも一部の支部で提出を求めている場合がある。
前述の通り、神真都Qは2022年から信者らの自主的な退会や内ゲバなどによってもっとも信仰の濃い輩が続々と集まっている状況であり、それに伴って行動の過激度も増してきている。
2022年の2月には「エデン造り」として土地家屋の寄付などが行われるようになり、「寺子屋」といった子供達に「真実」を教える施設の開設を行うなどが行われるようになった。これらの行為は、特に「寺子屋」の設立について「子供達が危険に晒されるのではないか、誘拐されるのではないか」と囁かれた。
3月からはイタ電などの嫌がらせ行為に留まらず、ワクチンの接種会場へ直々に赴いて接種の妨害を行うといった半ばテロ行為に近いものが増加しており、3月上旬からは接種会場や小児科に回って暴動を起こす、ビラを配るといった過激な行動が目立ってきている。

神真都Q村

2022年3月から、神真都Qが全国で催している村起こし企画。
主にセミナーなどを開いたり、その名の通り村を作り上げたりなどしている。
村で活動しているのはもちろんメンバーたちであり、中には自分の子どもと共にやってきたメンバーもいる。
この村おこし企画は神真都Qの先鋭化に繋がると危険視されている。

ジョウスターとの関係

ジョウスターはスピリチュアル系陰謀論を主に扱うインフルエンサーであり、前述のテスラ缶の日本上陸及び流行は彼と輸入販売元である吉田統合研究所が発端である。
彼もQアノンに関する陰謀論の拡散を行っており、特に神真都Qの思想は彼のスピリチュアルな陰謀論が元になっている可能性が高い。
しかし、完全に神真都Qがインフルエンサーの隷属かというとそうでもなく、大金のない陰謀論者を中心に流行した自作のテスラ缶を作るブーム「神真都(もしくは大和)缶ブーム」が発生し、これについて神真都Qのメンバーらは肯定的な反応を取っていた。
一方、ジョウスター含むインフルエンサー側は神真都缶のブームによって本物のテスラ缶の流行が劣ると金銭の稼ぎに支障が出てしまうのを恐れ、神真都缶についての効果を否定する情報を広めることでこれを阻止しようとしていたことが、現在に至るまでのテスラ缶及び大和缶の立ち位置から見受けられる。

政治界隈迷言集(及びそのフォロワー)との対立

2022年1月からTwitterユーザーの「政治界隈迷言集」が2021年から取り上げていた「国民主権党」の話題に続いて神真都Qについての話題を投稿し始め、徐々に有名になっていった時期である。
さらにちょうどそのころに同じくTwitterユーザーの「ワイアール」氏の母親が神真都Qにハマる事態が発生、これについてのワイアール氏のツイートがTwitterで反響を呼ぶと、かつてのaiueo700*1を想起させるとしてさらにその存在は話題となった。
さらに同月に神真都Qは第3回全国デモを開催する予定を発表、これを阻止しようと考えたユーザーらによって、1月24日に「下北沢(現『政治界隈迷言集フォロワー交流会』)」というオープンチャットが設立された。
このオープンチャットを拠点に、メンバーは神真都Qの全国デモ関係のオープンチャットに突撃・妨害活動を行い、企画の頓挫を狙った。
妨害行為では主に軽微の下ネタや「下北沢」という単語が多用され、これらの一部始終は政治界隈迷言集によって取り上げられた。
しかしその後、その他の反ワクチン系団体を攻撃する輩などが現れ始め、戦火の拡大を危険視した交流会側は神真都Qへの直接的な攻撃を禁止し、スパイ活動と情報漏洩による妨害行為や信者増加の防止などの間接的な攻撃へと舵を切ることにした。
現在でも交流会と神真都Qの水面下の闘争は継続中であり、神真都Qでは交流会側の説得の影響や団体の行動自体が内部でも顰蹙を買ったことで退会者も出始めている。

事件

  • 焼津市コロナワクチン接種会場での暴動
    2022年3月12日、10人以上のメンバーが静岡県焼津市のコロナワクチン接種会場を襲撃し、暴動を起こした。
    暴動中、メンバーは医師やスタッフに対し「顔をスマホで撮影する」「『我々の業務を止めたらどうなるかわかる?』などと恐喝する」といった迷惑行為を行っていた。
    この際この暴動をメンバーの一人が「業務」と発言していることから、何らかの金銭が発生している可能性があると指摘されている。
    また、このメンバーはスタッフたちに対して明確に「邪魔しに来た」と堂々と偽計業務妨害を自供していた。
  • 東京ドーム接種会場襲撃
    2022年3月15日、20人の男女のメンバーが東京ドームの接種会場で騒動を起こし、接種会場を一時的に中止させる事態となった。
    警察に怒鳴りつける、人込みの中ノーマスクで喋るなどの異常行為も注目されており、同年3月16日に東京都が威力業務妨害、不法侵入で被害届の提出を視野に事態の収拾に取り掛かっていることが判明した。
    このときの状況は複数の人々によって撮影され、Twitter上に上げられている。
    書き出し

    中野:お前何やってんだ!掴むな人を!
    中野:何やってんだお前は!
    中野:違うだろ!何をやってんだお前は!現行犯だおまえはこんな政治を!
    中野:必ず上に報告するからな!
    別の参加者:女性*2を無理矢理引きずり出すのはやめなさい!
    中野:なんだよ!
    別の参加者:何も抵抗していないだろ!女性たちが何か抵抗したのか!
    「神真都Q、コロナワクチン接種会場に集団凸」より

    神真都Qのメンバーが接種会場を追い出された際は他の人々から拍手が起こったのだという。
  • 新宿区クリニック襲撃
    2022年3月29日、10人以上のメンバーが新宿区の小児科クリニックを襲撃。
    詳細な行動や出来事は判明していない。
  • 渋谷区クリニック襲撃
    2022年4月7日、新型コロナウイルスワクチンの接種会場となっていた東京都渋谷区の小児科クリニックを4人のメンバーが襲撃。4人は総じて30代後半~40代前半である。
    到着した警備員・警察と終始怒鳴りあっており、「殺人だ」「打つな」などと喚いたという。
    メンバー4人は建造物侵入容疑で、警視庁公安部に現行犯逮捕されたが、その後の供述でメンバー総じて「殺人を止めに入った」と発言した。
    この逮捕について当時そこにいた実行犯の一人であるイチベエ(倉岡宏行)は「普通に話し合っただけなのに不当な逮捕だ」と主張しており、組織全体でも「やましい事情があって逮捕された」という風潮が発生し、組織としてこの逮捕に抗議するため、HPでの署名活動がされる事態になっている。
    同年4月20日、4月7日に逮捕されたメンバーと一緒にクリニックに侵入・主導したとして、倉岡宏行が建造物侵入容疑で逮捕された。
    21日には、一連のメンバーと理事の逮捕を受けて、同月24日に予定されていた全国同時デモが中止された。
    同年4月29日、4月7日に逮捕された4人メンバーのうち、3名が東京地方検察庁により建造物侵入罪で起訴された。残る1名は処分保留とした。
    同年5月10日、理事である倉岡宏行疑者が、東京地検特捜部により、建造物侵入罪で起訴された。
    同年5月11日、この事件に関与したとして、メンバー三人が逮捕された。
    • 警察襲撃予告
      中野道明が、同年4月10日にメンバー4人の内の一人であった彼の妻が逮捕されたことをきっかけに、午後11時から午前0時にかけてInstagram上で警察署襲撃予告を行った。
      神真都Qのメンバーからも流石にストップが入ったらしいが、その後0時ごろに再び警察署の襲撃を予告するなどしてTwitter上を中心に大騒ぎとなった。
      この投稿はその後に削除されている。
      この際、「来世でまた会おうね」という発言が注目されたが、これは警察署襲撃にあたって自分が射殺される可能性があると踏んでの発言だったと思われる。
    • 渋谷区クリニック襲撃(第二回)
      2022年4月12日、東京都渋谷区にあるクリニックに襲撃。
      当時そこにいた子供含む接種を待つ人に対し「ワクチンを打つな」「ワクチンは違法だ」などと怒鳴ったという。
      またこの騒動中、当時中にいた女性が「小児科を回っている団体です」とメンバーの一人である別の女性から「医師の90%が自分の子どもや孫にはコロナワクチンを摂取しない?!」という題名が書かれたビラを渡されたとされている。
      このビラは突入前に神真都QのメンバーがTwitter上で公開していたビラであり、前々から少し話題となっていた。

正体

解散済みの悪徳マルチ「MBI International」との関連性を見出すことができる。
MBI Internationalはマレーシアで設立されたSNS「mface」の運営企業であり、ソーシャルサービスの広告権利を購入することで「MFC CLUB」なるものに入会できるという仕様があった。
このクラブに入会すると「GRC」というクーポンが貰え、さらのこのGRCはmfaceが普及すればするほど価値が増え、現金とも交換できるとして、これに乗った様々な人々が入会したという。
しかし、運営は2013年からMFC CLUB内でゲームプラットフォームに投資すれば、GRCゲームコインが獲得できるからと投資を促しており、またこのGRCゲームコインの案件は台湾での被害者が多くいたらしく、台湾警察から約10億台湾ドルを騙し取っていたとして運営の関係者である戴通明という人物が逮捕されていた。
実際、神真都Qのメンバーである吉野美穂子は元々MBI Internationalの幹部格であり、2022年1月9日、神真都Qのメンバーの一人が間違ってQAJF?の帽子を被っていることにツッコミを入れたツイートで、このことに踏み込んだ返信がされている。

著名なメンバー

  • ジョウスターJOSTER
    2011年から活動しているインフルエンサー。
    陰謀論を主に取り上げ、ぶっ飛んだSF陰謀論を拡散しており、またTesla BioHealing社?によるテスラ缶を独占販売している吉田統合研究所と協力して陰謀論者の間で流行させた張本人である。
    神真都Qの教義の元ネタではないかともされている。
  • Kikuchi
  • 岡本一兵衛/Ichibei
    本名「倉岡宏行」
    過去には「岡崎礼」という芸名で主にVシネマ等の役者をしていた。
    複数の襲撃事件及びデモの企画者であり、2022年4月20日に逮捕された。
    Youtubeでの活動も行っており、4月7日の逮捕の抗議配信などといった奇怪な配信を多数行っていた。
    因みに彼は父がコロナウイルスの後遺症で苦しんでいる状況下でそういった行動をしていた。
  • 甲兄
    本名「村井大介」。神真都Q会代表理事
    神真都Q内部ではアメリカ兵をトンネルらしきところに投影させたコラ画像が「甲兄が子供を救った画像」と言われていた。
    2022年4月10日にTwitterアカウントが凍結し、Twitterでの活動はそれきり止まっている。
    2022年11月8日、社団法人「神真都Q会」として今年2~7月ごろまで約620万円ほどを1044回、合計約7192万円を引き出しており、実質的な収入として生活保護を受け取る理由がないにも関わらず、生活保護費約51万円を不正受給し、無事に逮捕された。

  • 甲兄の弟。それ以上のデータが無く、架空の人物とされている。
  • 中野道明
    インスタグラム上で警察署への襲撃を仄めかす内容を行い、神真都Qも止める側に回った稀有な例。
    彼の妻が4月7日のクリニック襲撃で逮捕され、それによる怒りと深夜テンションで衝動的に書き込んだと思われる。
  • 吉野美穂子
    神真都Qメンバー、MBI Internationalの元幹部である。
    70歳の高齢者を対象に181億円集金していたとして特定商取引法違反の疑いにより逮捕。
    2015年から現在までに全国で2万3300人から集金し、180億円を設けていたという。

関係者

  • 木原功仁哉
    木原功仁哉法律事務所の主任弁護士であり、反ワクチン・反マスクを掲げる陰謀論者である。
    4月7日のクリニック襲撃による4人の実行犯の弁護を務めた。
  • 煉獄カズアキ(煉獄コロアキ)
    鬼滅の刃の登場人物「煉獄杏寿郎」のコスプレで神真都Q主催含む数々の抗議デモに参加したことで知られる。
    2022年3月頃まではデモ活動していることが多かったが、それ以降は改心したらしく「レンタルコロアキ」という事業を立ち上げた。
    しかし再び陰謀論にはまり、加えて以前よりも凶暴性と迷惑行為の度合いが増し、ついには警察のご厄介にまでなってしまっている。
  • 政治界隈迷言集
    政治界隈の迷言、珍事をまとめる主導bot。
    神真都Qの玩具化の火種につき、オープンチャットへの大規模な荒らしの先導として活動した。
    中身のユーザーは「田所浩二」。
  • フェミ・陰謀論界隈黒歴史bot
    ツイフェミや陰謀論者の迷言をまとめる主導botで、神真都Qの表面上明らかになった動向を広めた人物。
    上記の人物同じく大規模荒らしの主導として活動した。
    中身のユーザーは「マスカットおぢさん」。
    Tag: ネット運動 Qアノン 逮捕者が出た団体 法人/企業 反ワクチン 反コロナ

*1 2017年頃にニコニコ動画を中心に人気になった統合失調症患者。2019年の人身事故から精神科にて治療を受け、ほぼ一般人として回復している。
*2 恐らく引きずられているのはメンバーの一人