教育

Last-modified: 2023-05-30 (火) 00:13:55

全般

  • 寒冷な気候に対応して、小中高校の夏休みがかなり短く、その代わり冬休みが長い。
  • ロシアとの交流が盛んであることから、県内に存在する7つの大学全てで第二外国語としてロシア語を開講している。また、国際教育に力を入れている一部の高校でもロシア語を学ぶことができる。
  • 産業に乏しい分教育には力を入れており、全国学力調査などの各種テストでは毎年全国上位の成績である。

大学

樺太大学(国立)

  • 学部…文学部・経済学部・法学部・教育学部・工学部・理学部・農学部・水産学部・医学部・薬学部
  • キャンパス…豊原キャンパス(豊原市東6条南13丁目)、大泊キャンパス(大泊市港南町)
  • 10学部を擁する県内唯一の国立大学。前身は旧制樺太医専、樺太師範学校、樺太青年師範学校。略称は樺大(からだい)。
  • 文学部の北方文化研究センターは、樺太アイヌなどの研究で有名である。また、寒冷地農業の研究を長年行っている農学部も名門とされる。
  • 入学者の約7割を樺太・北海道出身者が占める。樺太・北海道においては、北大に次ぐ総合国立大として人気が高い。
  • 大学の本部が置かれている豊原キャンパスは市街地にあり、国立総合大学のキャンパスとしてはやや狭い。そのため、グラウンドなどの施設は市内数箇所に散らばっている。
  • 大泊キャンパスは水産学部の3年次以降のみが使用する。1・2年次に履修する教養科目の単位を取り切らないまま進級すると、その授業のために大泊から豊原まで通う必要がある。

樺太県立大学(公立)

  • 学部…社会文化学部・芸術学部
  • キャンパス…豊北キャンパス(豊北市草野)
  • 1985年に開校。略称は樺県大(からけんだい)、KPU。かつては豊原市の大沢にキャンパスがあったが、2006年に樺太県立美術短期大学と統合すると同時に豊北市に移転した。
  • 社会文化学部の北方文化学科は、北海道・樺太・千島・シベリアなどの先住民の文化を専門とする日本唯一の学科であり、ウラジオストクやヤクーツクの大学と交換留学協定を結んでいる。
  • 芸術学部は樺太神宮広場や北辰園でパブリックアートを展開している。

大泊市立大学(公立)

  • 学部…地域科学部
  • キャンパス…本キャンパス(大泊市南大畑)
  • 1969年に開校した大泊市立商業短期大学を前身とし、1997年に4年制大学化。略称は泊大(とまだい)、泊市大(とまいちだい)。
  • 地域科学部のみの単科大学である。商業短期大学を前身としていることから、設立当初は主に経済・商学に関する学科が中心であったが、近年は社会福祉や都市計画など多方面化している。

敷香公立大学(公立)

  • 学部…情報科学部・看護学部
  • キャンパス…本キャンパス(敷香市学園町)
  • 1980年に開校した敷香市立看護短期大学を前身とし、2004年に4年制大学化すると共に情報科学部を新設。略称は敷公大(しくこうだい)、SPU、敷香市周辺では単に公立大。日本最北の大学である。
  • 高等教育機関の存在しなかった県北部における高等教育の拡充と、炭鉱や林業の衰退に伴う同地域の若年人口流出抑制・新産業創出を目的に設立された。そのため、「敷香市立」ではなく、敷香市だけでなく周辺の市町村も含めた一部事務組合によって設立されている。
  • 情報科学部は文系・理系双方の学科を擁し、また夜間主コースも設置することで多様なニーズにこたえている。

豊原学院大学(私立)

  • 学部…人文学部・社会科学部・外国語学部・環境科学部・医療技術学部
  • キャンパス…並川キャンパス(豊原市並川東5条南7丁目)
  • 1971年設立。小・中・高も経営する豊原学院の系列校で、県内の私立大では唯一の総合大学である。略称は豊学、学院大、TGU。
  • 県内の私大では最も難易度が高いことから、樺太大と併願して受ける受験生も多い。
  • 県内の大学では珍しくスポーツに力を入れており、スピードスケートやアイスホッケーの強豪として知られる。

藤川女子大学(私立)

  • 学部…生活科学部・現代社会学部
  • キャンパス…豊原キャンパス(豊原市東4条北1丁目)
  • 略称はFWU(Fujikawa Women's University)。
  • 1926年に設立された藤川実践女学校を前身とする藤川学園が戦後設置した大学。県内の私立大学では最も歴史が長く、また唯一の女子大学である。系列校に中学校・高校もある。
  • 北海道の藤女子大学と混同されることが多いが、関係は全くない。
  • 2020年に学部の改組を行い、生活科学部(旧)・心理学部・教育学部を統合し新たな生活科学部を設けると同時に生活科学部(旧)から一部学科を分離し現代社会学部を新設した。

樺太工業大学(私立)

  • 学部…工学部・社会デザイン科学部・海洋科学部
  • キャンパス…王子町キャンパス(豊原市王子町)、真岡キャンパス(真岡市宇遠泊)
  • 略称は樺工大(からこうだい)、KIT(Karafuto Institute of Technology)。
  • 入学難易度は決して高くないが、低温科学や天然ガス・石油の分野では全国的にも高い研究水準を誇る。
  • 王子町キャンパスは工学部と社会デザイン科学部が、真岡キャンパスは海洋科学部が使用する。
  • 2021年、工学部の情報・メディア・建築系の学科を分離する形で社会デザイン科学部が新設された。
     

短期大学

(いずれも私立)

  • 豊原女子短期大学(豊原市)
  • 豊原学院大学短期大学部(豊原市)
  • 鈴谷短期大学(豊原市)
  • 樺太中央短期大学(落合市)
  • 真岡短期大学(真岡市)
     

高校

  • 豊原第一高校(旧制豊原中)、豊原第二高校(旧制豊原高等女学校)、大泊高校(旧制大泊中)、真岡高校(旧制真岡中)などが県を代表する公立進学校である。地方にある他の多くの県と同様に進学校は公立優勢であったが、近年は豊原学院高校のS特進コースや藤川女子高校のⅠ類などの私立高校も進学実績を伸ばしている。
  • 近年は豊原とその周辺以外では少子化・過疎化が進み、定員割れが常態化している高校も多く、統合や廃校も進んでいる。

豊原第一高校(県立)

  • 通称「豊原一高」「豊一」。旧制豊原中学校を前身とする。県内トップの進学校であり、毎年東大をはじめとする難関大学に多くの合格者を輩出している。普通科の他理数科も設置している。
  • 2年に一度、大泊高校と対抗戦を行う。種目はサッカーやバスケなどのスポーツの他、将棋などもある。
  • 県内では数少ない私服校である。

豊原第二高校(県立)

  • 通称「豊原二高」「豊二」。旧制豊原高等女学校を前身とする。豊原市内では豊原第一高校に次ぐ進学校である。普通科と国際科を設置している。
  • 2024年より附属中学校を設け、中高一貫教育を導入する予定である。

豊原旭丘高校(県立)

  • 通称「旭」「旭丘」。戦後初めて豊原市内に設置された公立普通科高校。学校名の通り鈴谷岳の麓の旭が丘に位置し、生徒は豊原市街地から坂を上って登校する。
  • 樺太大学への進学者が多く、「樺大予備校」という異名もある。

大泊高校(県立)

  • 旧制大泊中学校を前身とする。歴史は県庁所在地の豊原市にある豊原高校よりも古く、県内最古の公立普通科高校である。
  • 豊原高校と並ぶ県内有数の進学校として知られ、また前述のように豊原高校と隔年で対抗戦を実施している。

真岡高校(県立)

  • 旧制真岡中学校を前身とする、真岡支庁一の進学校である。栃木県に存在する同名の高校とは無関係である。普通科と理数科を設置している。

恵須取高校(県立)

  • 旧制恵須取中学校を前身とする。恵須取が鉱山で栄えた頃は10クラスを擁していたが、現在は半分の5クラスにまで縮小している。
  • 略称は公式では「恵高」(けいこう)、俗には「S高」(えすこう)。

敷香高校(県立)

  • 旧制敷香中学校を前身とする。旧制中学校を前身とする高校では日本で最も北にある。

豊原学院高校(私立)

  • 学校法人豊原学院の系列校である。内部進学で同系列の豊原学院大学に進む生徒も多い。略称は「豊学」「TG」。
  • 野球の強豪として知られており、甲子園の春夏通算出場回数は県内最多で、プロ選手も輩出している。
  • 近年は普通科のS特進コースが進学実績を伸ばしている。

藤川女子高校(私立)

  • 豊原市にある、藤川女子大学の系列校。県内唯一の女子高校である。
  • 英語教育や国際交流に力を入れている。
  • 部活動では合唱部が強豪である。

樺太高等専門学校(国立)

  • 2009年に豊原工業高専と本斗商船高専が合併して誕生した。本部は旧豊原工業高専に置く。
    • 豊原工業高専の所在地は正確には豊北市であり、統合に伴い誕生したキャンパスも「豊北キャンパス」と命名された。