概要・歴史

Last-modified: 2021-10-13 (水) 04:35:41

樺太県(からふとけん)

日本国
面積36090.3km2(全国2位)
人口1,589,748人(全国25位前後)
人口密度約44人/km2(全国最下位)
隣接都道府県北海道
県庁樺太県豊原市東4条南5丁目

樺太県(からふとけん、Karafuto)は、日本の北部に位置する県である。県庁所在地は豊原市。

概要

北海道の北にある樺太の北緯50度以南及び周辺島嶼を県域とする。

1900年代初頭より開拓地として入植が始まり、1907年に樺太庁が発足。第二次世界大戦までに県庁所在地の豊原をはじめ大泊・真岡・恵須取・敷香・落合などの主要都市が成立した。ソ連と国境を接するため、第二次世界大戦末期には緊迫した状況になったが、ポツダム宣言を日本が8月8日に受諾したことにより戦火は免れた。

戦後樺太県に改称。1950年代は旧植民地からの引き揚げ者や復員兵とその家族が大量に流入し、人口が急増した。豊富な鉱山資源・森林資源を生かした鉱業・農林業・製紙業をはじめ、漁業やビールの製造なども盛んにおこなわれ、1960~70年代には大いに栄えた。

しかし、交通の便の悪さや厳しい気候などの要因が重なり、1980年代後半のバブル前後から次第に北海道や本州への人口流出が増加。主力だった鉱業や製紙業も鉱山資源や木材の輸入が増えるに従い衰退し、そこに鉱山の閉山が追い打ちをかけた。2000年代以降はさらに人口減が加速し、過疎地域の指定を受けた自治体も少なくない。

現在は農業・畜産業・食料品製造・観光業が産業の主軸。天然ガスの採取も行われており、パイプラインで県内各地や北海道へ供給している。また、閉山した鉱山に勤めていた労働者の新たな就職先として、国や県が情報通信関連企業の事業所・データセンターの誘致やIT企業・ベンチャー企業の特区設置を推進したことにより、近年は情報通信産業も盛んである。