大問題児と言わざるをえない

Last-modified: 2023-07-14 (金) 16:13:24

野球評論家・小関順二著『プロ野球スカウティングレポート2008』における、中島裕之(当時西武)への評価の文頭のこと。


内容

大問題児と言わざるをえない。とくに、目にあまるのがアッパースウィング。
開幕から日を経るごとにヘッドの角度が下がっていった。ホームランを打ちたいという欲求があるのだろうが、実際には12本しか打っていない。この打ち方ではラインドライブがかかり、飛距離が出ない。
現在のままでは高い評価はできない。しかも年々悪化しているような感じだ。打率が3割を超えているのはポテンヒットが多いから。
形の悪さから今季の打率を予想すれば、2割5分が関の山だろう。バットを下からしゃくりあげるかぎりそうとしか言えない。
華はあり、子どもほどマネをしたくなる選手なのだが、絶対マネをしてはいけない選手。少年たちへの影響力を考えても、猛省をうながしたいところだ。
守りも足もいい要素が見当たらない。まず、走らない。ヒットでも内野ゴロでも大半が5秒台だ。プロとして、この怠慢な姿勢は反省すべきだろう。
守備も進歩が見られない。体重も重くなってきており、ショートの身体つきでなくなってきている。
本来ならサードにしたいのだが、中島よりもはるかにいい打ち方をしている中村剛也のチャンスを奪ってしまうことになるのでそれも難しい。
いい要素が見当たらない。この選手が一皮剥けない限り、西武が強くなることはない。

なお、酷評されまくった*12008年の中島は打率.331・21本塁打・81打点を記録。さらには首位打者争いを繰り広げてリック・ショート(当時楽天)に次ぐ僅差の2位を記録、同年のリーグ優勝(+日本一)に大きく貢献した。
小関は「打率は.250程」という予想こそ外したものの、中島が見事に一皮剥けた結果西武が強くなったことについては先見の明があったといえる。


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*1 特に、「ポテンヒットが多いから3割打てた」という発言の意味は謎である。