キャラクター紹介2

Last-modified: 2018-07-25 (水) 02:17:30

今作の各勢力とメインキャラクター達の紹介…その2。
※以下は2016年時のバックアップです

情報の出展は主に限定版の設定資料集と、ゲーム中の会話システムより。
キャラの名前の前にあるキャッチコピーは、公式サイトや限定版の設定資料集にあるもの。

本ページはネタバレ全開なので、その点には充分にお気をつけ下さい。
追記・訂正等ご自由に。コメント欄も必要に応じてお使い下さい。

※アイコンは海外版公式サイトから借用しました。
http://aksysgames.com/langrisser/special/


 

以下の特集ページと併せて読んで頂くと便利です。


目次

 

闇の勢力

三大陸のうち、東南にある「ヴェルゼリア」を拠点とする勢力。
紫色の大地が広がる独特な景観を持ち、デル・エトナール城が本拠地。
オープニングで帝国の方舟(エスペランザ)が表示される一枚絵の左隅に、さりげなくデル・エトナール城も映っている。

光輝にも帝国にも属さない第三者の集まりで、
主としてカオスやボーゼルの信仰者、ファンタジー世界でお約束のモンスター(今作では人型でないモンスターはOPアニメ以外ではドラゴンくらいしか出てこないが)、また一部の少数部族や犯罪者、それ以外に既存の社会(光輝や帝国)からあぶれた者たちも属している。
基本的に、光輝とも帝国とも敵対している。
光輝ルート8章でのトワ師匠の発言によると、所属を表す紋章を掲げたりはしないらしい。
勢力として一枚岩でもなく、そのあたりも影響しているのかもしれない。

今作では上記のようなはみ出し者の集まりという側面が強いせいか、
カオスやボーゼルの復活に熱心な者があまりいない印象がある。
実際仲間になるリコリス以外の闇勢力の指揮官キャラ6人のうち、
パツィル、レナ、ポリアル、ロナの4人はボーゼルとかカオスとかどうでもいいけどリコリスは大事というスタンス。
ボーゼル復活に熱心なケルティス、グスタフにしても、
ケルティスは別にカオスやボーゼルに信仰心を抱いているわけではなく、その方が世の中が乱れて愉しいからであり、
信者なのはそのようにプログラム?されたらしき機械のグスタフくらいである。
ルシリス教の狂信者っぽい人が多い光輝の人々とはえらい対照的。
メテオは使えなくなってるわ、信者は激減しているわ、パウルは何やってんだ。

見た目上は大陸だが、ゲーム内外で「ヴェルゼリア島」という名称で統一されている。
大洪水の際に他の大陸と繋がってしまったのだろうか。
ヴェルゼリア島とバルディス大陸、どちらからも離れた孤島がレイテルとなっている。

聖地レイテルは2及びデアでアルハザード覚醒に必要だったダークロッドがあった場所。
当時は周りは平原だったが、今作は洪水の影響か南極みたいになっている。

聖地レイテル、エルラード遺跡やヴェルゼリアの位置から
カルザスを含むヴェルゼリアより南のエルサリア大陸(『1』『2』『3』『5』の舞台)は沈んでしまい
シリーズで出てこなかったヴェルゼリアより北の大陸が残ったように見える。

戦闘アニメで闇軍のモブは、黒い兜と甲冑姿で出て来るが、一部の僧侶・魔術師系については
植物女のような専用の魔族キャラクターが登場する。見た目と声のギャップが凄まじい。

ラングシリーズにおいて、魔族は毎回後半からの登場であり、
それまでの敵に替わり真の黒幕的な立ち位置で現れるケースが大半だったものの、今作では冒頭から積極的に顔見せしている。
8章という早い段階で闇ルートへ分岐するので、闇の軍勢についても早めに紹介しておきたかったのかもしれない。
良くも悪くもこの構成により、30人ものキャラクターが序盤でいきなり全て出揃う。
中盤や終盤でどんな新キャラが出て来るのだろう…といった楽しみは残念ながら無い。
上記構成と会話システムのおかげで、台詞量にあまり偏りが出ていないのが良い点か。

カオス

今作では名前だけ登場する、女神ルシリスとは対極の役割を担う、破壊と混沌を司る神。
旧作での声優は笹岡繁蔵→渡部猛→佐藤正治。
ルシリス同様にシリーズの顔。主にヴェルゼリアに住まう者たちから信仰されている。

手段を問わず秩序を破壊する事で、世に進化と発展を促すことを目的としている。
よって純粋な悪ではないのだが、三つ目の骸骨に角がついた御尊顔はめっぽう恐く、見た目だけならもう完全に悪者。
旧作ではラスボスを務めたこともある。
シナリオ上、復活するや否やラングリッサーで叩きのめされるのがお約束だが、
神の名は伊達でなく、不死身に等しい存在。負けても威厳がある。

ルシリスが下界を基本的にはジェシカに任せているように、
カオスはボーゼルという者を代理人にしている。
ただしボーゼルは必ずしも一蓮托生の忠臣というわけでもなく、アルテミュラーのように己の野心を優先した者もいる。カオスの神としての役どころからか、それでも大きな差し支えは無いようだ。
単なる上司と部下の関係に収まらない点が、物語の深みを増している。

『ラング4』ではカオス以外にもゲンドラシルという悪役の邪神が登場。
ルシリスとカオス以外の神も存在するようだが、実力的には比肩していない。

ボーゼル

シリーズ通して登場する闇の貴公子。代々カオスに仕える者が使う称号のような物である。
旧作での声優はヴェルゼリアの国王は伊藤栄次。アルテミュラーとパウルは塩沢兼人。
簡単に解説すると『3』の前まではヴェルゼリア国王が名乗り、そいつが倒された後一時的にアルテミュラーがボーゼルになったが
最終的にはパウルがボーゼルになり(ここまで『3』の出来事)、その後『1』、『2』、『4』までの1000年間代わっていない。
※ラングリッサーシリーズは、時系列順に並べると『3』→『1』→『2&デア』→『4&5』。『5』のボーゼルはランディウスとの戦いを描いた回想シーンでのみの登場で、ボイスは『4』からの流用となっている。恐らく『5』発売前にボーゼル役の塩沢兼人氏が亡くなった為なのだろう。
ヴェルゼリア国王(禿頭のおじさん)がどれほどの期間ボーゼルを担当していたかは不明だが描写からするとそれなりに長いものだったように感じられる。一方、アルテミュラーの就任期間は極端なほど短い。そしてパウルの重用されっぷりがすごい。

大人の事情で中の人が交代するケースはラングリッサーシリーズでも時折あったものの、
ボーゼル(正確にはパウル)は『1』から一貫して塩沢兼人氏が演じていた。『1』の時点で二作目以降の詳細設定があったかどうかはさておき、氏が得意としていた「冷酷かつ狡猾な美形悪役」のイメージにぴたりと嵌っている。
『3』では初回から登場するライバルキャラ・アルテミュラーも演じられており、ファンへの意図的なミスリードも兼ねていたと思われる。

今までのボーゼルの簡単な特徴としては、

  • アルハザードがある限りある程度の年月を必要とはするものの何度でも蘇ることができる。
    • とはいえ常に万全の体調で居られるほどの不死性は持たず、作中で力を使い過ぎ弱ってしまうこともあった。『デア』ではそのタイミングで、彼を助けるか攻撃するかも選べる。助けると闇ルートに行ける。
  • 次のボーゼルが決まると先代の復活はキャンセルされる(お役御免に)。
  • 称号のようなものなので血の繋がりなどは関係ない。
  • ボーゼルになってもその前の記憶は残る。
  • 他者を洗脳し、自分の手駒とすることができる。
  • ジェシカとは当然の如く敵対関係にある。今作のジェシカ曰く「不倶戴天の敵」(独立16章)。お互い時代を越えて活動している身であり、『デア』(ラング2)ではちょうどジェシカの力が弱まっているときに暗躍していた。
  • 大変なカリスマ性を持ち、カオスの信仰者だけでなく、ボーゼルの信仰者も居るほど。ボーゼルが人を洗脳するのは、あくまで念のためだったり、どうしてもの必要があったり、本人が疑心暗鬼なせいだったり。
  • 魔物を使役できる。
  • 『3』で闇軍のラグが「アルハザードの認めたものを主とせよ。これは闇の一族の絶対の掟」と解説する。カオスのみならず、アルハザードが選んだ存在でもある。
  • ボーゼルの主目的は、アルハザードを元手に世界を乱し闇を氾濫させることだが、プレイヤーが闇ルートに進まない場合は毎度仮死状態まで叩き込まれ敗退している。作品によってはアルハザードが本人の手元に無い状態から始まることもあり、案外苦労人。
    • 手段として手っ取り早いのか、大抵の場合はカオス復活を目指している。シナリオ終盤は上司頼り。

という感じだろうか。
ひとまずボーゼルといえば大体は、就任歴(?)の長いパウル皇子のことを直接指すものと考えて差し支えない。
なお長いことボーゼルをやっておられるからか多く偽名を持ち
『4』では「魔術師フェアラート」、『パワー オブ ザ ハイアード』では「皇帝グノシス」と名乗ったりもしている。闇絡みで美形だったら正体はだいたいパウル。

もともとはラングシリーズ開始以前、別作品に登場していた悪役であるが、
それらの作品もラングシリーズの一端として正式に組み込まれているようなので
味方をさしおいて最多の登場回数を誇るキャラクターである。
当時の作品では、テキスト総量が少なくそれほど掘り下げも無かったが、
『3』で上述の通り出自が明らかになり、『4』では他者への気遣いができるなど人間的に成長した一面も見せている(本人は人間を辞めているけど…)。

『デア』と『4』で闇ルートに進めばボーゼルと共に歩めるが、それ以前に味方だったキャラクターの大半については老若男女問わず抹殺していくという、やたらにハードな展開となっていた。難易度的にもハード。生半可な気持ちでプレイすると心が折れるかも。
しかし闇ルートではボーゼル以外にも専用の仲間キャラが居たりもし、わざわざ遊ぶ価値は十分にある。
そして今作は闇ルートへ行ける選択肢が本編中に二度もあり、イベントの物量等を見ても闇ルートこそメインともとれる構成になっているのだが、ハードな展開を警戒し闇ルートを選んだプレイヤーは少なかったかもしれない…。

今作のボーゼルについては、これまでと幾らか事情が違っており、
本人不在という可能性もある(下記参照)。

ボーゼルの印(今作のボーゼル)

今作で追加された新ルール。
リコリスの身体に浮かび上がっているもの。見た目の詳細は不明。
ざっくりまとめると、

  • グレスデン帝国皇帝の直系の血族が持つ。なのでオウトクラト4世は持たない。
  • なぜかアレスは持たないが、リコリスは持っている。そのため兄を差し置いてリコリスが皇帝になる。(帝国18章)
    • アレスが印を持たない件について作中で特に説明は無い。考えられるとすれば、リコリスのほうがボーゼルの血をより強く受け継いでいるとか、実は異母兄妹なのか、とかだろうか。ただ、会話イベントを参考にする限り後者の線は薄そうである。
  • アルハザードの継承者の証である。
  • ボーゼルの印を持つ者はボーゼル候補であり、同時にボーゼルの人格(アルハザードが植えつけてくる人格?)を持つ。光輝24章や25章の発言を見るに、この人格はパウル皇子の記憶も持っているフシがある。ただし本人そのものかどうかは明言されていない。
  • 一時的に消えることがある。(光輝16章)
  • ボーゼルの印があってもラングリッサーは装備できるし、なくてもアルハザードは装備できる。
  • ボーゼルの印は分け合うことができる。その場合アルハザードの継承権を失う。(光輝最終章)
  • グスタフとの2回目の会話では、「ボーゼル様には器が必要」だとグスタフが語り、他にもボーゼル候補が居ることを匂わせる(その全員に印が浮かび上がっているのかどうかまでは不明)
  • 帝国においてボーゼルとは、帝国の始祖に連なる者であるという意味がある。(独立軍21章 クリス)

みたいな感じだろうか。追記あればお願いします。

旧作のルールに則るとパウルボーゼルが生きている間は他のボーゼルが誕生するとは考えにくいので
パウルボーゼルが倒されたときに仮死から復活するまで時間がかかるから
代わりにボーゼルになれそうな資質を持つものを探すためカオスが考えたシステムかもしれない。
もしくはパウルボーゼル自身による、自らの復活を擬似的に早めるための奇策だろうか。

そうなると今作の状況は
『パウルボーゼルが倒され平和になり、復活まで長い時間があるからと
 ジェシカ様は安心して転生したがあまり時間が経たないうちにアルハザードが発掘されてしまった。
 そのためジェシカ様はこんなお姿で戦うことになってしまった。』
という推測ができないこともないこともない。
そういう状況ならボーゼル不在なのでモンスターがろくにいないことや闇の勢力がリコリスを「闇の大地に降り立った希望」と表現したのもわからなくもないが、情報がまだまだ少ないのであくまで推測の域を出ない。

また、グレスデン帝国の皇帝の血族はボーゼルの印を持つためにアルハザードの継承者だ。と説明があるが
アルハザードを偶然発見したのがオウトクラト4世であり、
オウトクラト4世がアルハザードから得た知識で帝国を機械化させたことや、
アルハザードが初代皇帝~アレスの父までの間にあったら、そいつがアルハザードの影響でボーゼルになっているであろうこと、
そうすると闇の勢力も帝国の中にいると思われるが、実際は排他されていることから
初代からオウトクラト4世までに帝国にアルハザードがある時期があったとは考えにくい。
それなのになぜグレスデン帝国の皇帝の血族はアルハザードの継承者と言い切れて事実そうなのかはよくわからない。
この世界に『5』で出てきた強襲型魔光剣(アルハザード改にあたる別物)があれば少しは謎の解明の手がかりになったのだが。

これも推測でしかないが、建国した初代以降のどこかのタイミングでアルハザードが流出し、
国家の一大事になるからとそれを隠匿していた、という線なら有り得るのではないか。
わざわざ「帝国に伝わる由緒ある剣」という説明文のレア武器エンパイアブレイド(オウトクラト4世が戦闘中に使用する専用武器)がある理由として、これがちょうど強襲型魔光剣にあたるもの、世間向けにはアルハザードだと偽って公開していた剣なのかもしれない。
仮にこの推測が正しければ、本物のアルハザードを伴って現れたオウトクラト4世が民衆に受け入れられたのは、これまで帝国が歴史を偽っており、それを正したという事実の重さもあると思われる。実際には本人の素性もまた色々とアレではあったが。
それとエンパイヤブレイドが歩兵なら誰でも装備できるのがさらに混乱を増やすポイント。何気に性能だけなら聖剣級だがあまり特別な代物でも無さそうだ。式典などでもフェル本人しか触る機会を作らなければそんなものでもバレなそう。

話を戻すと、今作ではボーゼル人格としてリコリスが別人のように喋るときだけが、いわゆるボーゼル様の出番となっている。そして上述の通り、その語り口調等はパウルボーゼルを踏襲・彷彿とさせるものである。
あの彼が、あの御姿で出て来れないため、少女の姿でハッスルしているのだと考えてしまうと何だかもの悲しいが、光輝・帝国・闇ルートの終盤でそれぞれ出番がある。
若返りまくったジェシカとは全く異なるアプローチでの登場となっており、解釈の余地も広いのが幸い。
一応、リコリスの顔を怖くした専用の立絵もあり、表情にもバリエーションがある。

リコリスとの7回目の会話で「ボーゼルって一体何なんだ!?」を選ぶとほんのわずかだが会話できる。専用のパートボイスもある。正解選択肢なので、ドヤ顔決めながら、よりにもよって正解のシャララ音つきである。
自己紹介としては「私は…カオスをよみがえらせる者」、ここでもアレスを「光輝の末裔」と言い切っている。

~運命の混沌に翻弄される少女~ リコリス・ロヴィナー

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■性別:女  ■年齢:16歳  ■初期クラス:マジシャン(魔術師)  ■声:東山奈央
■職業:記載無し

アレスの妹。小さい時に帝国に誘拐されたところを闇の軍勢に助けられ、
ボーゼルの印を持つことからそのまま闇の盟主になる。
アルハザードの影響から黒い性格にたまになるが、基本的には心優しい普通な妹キャラ。
ボーゼルの衣装を女性向けにアレンジしたようなコスチュームがなかなかに挑発的だが、
作中で衣装面に関する評価は聞かれない。なお兄は悩んでいるようでした。

ネタバレを防ぐためか、職業の記載がされていない。しかしコスチュームの時点で隠す気が感じられない。
リコリスという名前からも、シリーズ一作目でボーゼルの側近を務めていたニコリスが彷彿とされる感じである。ただしあちらはオッサンだった。そして今作のリコリスは既に盟主の座にまでついているのだが、実力が低くマスコットとしての扱いに留まっており、実際の組織運営は他の幹部がやっている、というのが本編や設定資料集からも伺える描写である。

確認される中では4代目のボーゼル(候補)。
兄アレスが光輝の末裔らしいので、光輝の末裔兼ボーゼル(候補)という面倒な経歴。
そのため多分ラングリッサーが装備できる唯一のボーゼル(候補)。
シナリオ的にはアルハザードを装備させるのが正しい気がするものの、
兄アレスと聖剣と魔剣を取り替えっこしても特に問題はないので御自由に。

所詮候補だからなのか、メテオを覚えない。よって戦力としてはジェシカ様に159歩くらい劣る。
マスターサマナーで止まるので魔術の素養+擬似連続魔のできるルクレチア様にも47歩くらい劣り、
軍勢代表幼女組の中では最弱。クラスが大体マイヤとかぶっているのも痛い。
設定重視で、元が戦いをする人ではないからこんなもの、ということだろうか。
メテオの下位互換だけどトルネードが使えるウィザードで満足するか、
本職の戦士にはやや劣るが、僧兵の道を極めてアルハザードでぶん殴るプリンセスにするか。
今作は難易度が低いので、普通にクリアするだけならどうとでもなるが、
何度も周回してルーンストーンにまで手を出し始めると物足りなくなってくる感じである。

また告白で習得する固有スキルの「リジェネレート」(毎ターンHP3回復)も、鉄壁というわけではなく敵に魔法を連発されるとHP10から微妙に削られることもある。
ちなみに、ヒルダの固有スキルもリジェネレート。専用じゃあないんだ…
最前線で戦わせるしかないのでリジェネレートが役に立つヒルダとは違い、
リコリスは魔法がそこそこ強いし傭兵にも弓使いがいるので反撃される位置から攻撃することはあまりない。レベルが上がればそもそも誰からも殴られなくなる。完全に死にスキル。
アレスが覚える分には便利だが、ヒルダ相手でも覚えられるので妹の立場が無い。
妹相手に告白するというシチュエーションの妙で闘うしかねぇな。
フォローすると、ヒルダは帝国ルートでしか使用出来ないが、
リコリスは闇ルートだけでなく放浪(独立)軍ルートでも使用出来るので、周回し続けるぶんには会いやすい。
仲間にならないルートでも自軍入りし、戦闘中のイベントでは顔を出したりもする。
大体は友達感覚で闇軍の仲間であったキャラに話す程度だが、
帝国ルートでグスタフに投降を呼びかける際には、ボーゼルは居ないのだからあなたが戦う理由は無いと、なかなか聡い言い回しを使ったりもする。ちゃんと盟主っぽいカリスマも持ってた。

戦力的にはダメダメだし、
敵として出れば専用クラスのダークマスターと傭兵のダークガードの魔法で得られる経験値が多いのをいいことに魔術師系のレベル調整に使われる有様だが、
生い立ちからストーリー上ではかなり重要な位置におり、最終的に
光輝ルートではボーゼルの印をアレスと分け合いボーゼル候補失格、
独立軍では真アルハザードをポイしてボーゼル候補失格になる。
逆に帝国ルートではボーゼル兼皇帝になり真アルハザードの力で方舟を動かし、
闇ルートではボーゼルとして皇帝とリュグナーを始末し世界を平和にした上で
どのルートでもアレスと共に新たな世界へ旅立っていく。
さらに闇ルートではガイアの門を開き水没自体を防ぐことにも成功する。

自警団と知り合いであることから誘拐されたのはアレスがボルスレーヌに移り住んでからと思われる。
冒頭の「リコがいなくなった時と、同じ・・・!」というセリフから帝国はリコリスを誘拐したが
ラングリッサーとアレスには気がつかずに撤退していったことになる。バカバカね。
もしかしたらラングリッサーはまだボルスレーヌ以外のところにあったのかもしれない。
わざわざリコリスを狙うあたりはアルハザード絡みの件だったのだろうか。
最初に装備したのがラングリッサーであったりと、アレスはあまりアルハザード方面に縁が無い。

旧作でもアルハザードに人格を植えつけられることはあったが
その状態で前の人格を安定して保つことは歴戦の将軍アルテミュラーでも不可能だった。
アルハザードの悪影響を受けなかった人物は今までにもいたのだが
闇ルートでは悪影響を制御し人格を保つどころか意識を共有までできるリコリスは只者ではない。弱いけど。

全4ルート中、2ルートでラスボスを務め、そのときはボーゼルモードで襲ってくる。
帝国ルートでも敵対時に口調を使い分けるが、パウルが少女口調で喋っているとはあんまし思いたくないものである。逆にリコリスによる兄への精神攻撃だとしたら、ずいぶん妹も黒くなってしまったものだ。
そして、最後だから戦闘アニメもONにしてみるかぁと試してみると、リコリスはボーゼルモードだろうと仲間だったときの陽気な戦闘ボイスしか用意されておらず幻滅する。オプションで設定戻してそっ閉じ必至。

~人間を観察する女魔族~ パツィル

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■性別:女  ■年齢:不明  ■初期クラス:レイダー(歩兵)  ■声:たかはし智秋
■職業:魔族

ヴェルゼリアに所属する魔族の女性。エッキスァイティングね~が口癖。
トワ師匠の職業:放浪者よりは幾分マシだが、魔族って職業なのだろうか…。
とりあえず魔物・モンスターとかの意味ではなく、「闇の貴族」とかここではそんな感じの用法。
名前の語感と見た目の雰囲気は『ラング4』に出てきたボーゼルの部下リスティルに似ているが、ツノの向きが逆。
リスティルをもっと女王様寄りにしたキャラクターだが、戦闘アニメでダメージを受けると声の調子を大幅に変えてヘタれたりもする。

全裸にボディペイントだけのような刺激的な姿だが、
一応ゲーム内ではあれでも「服」と呼ばれている。どんな服だ。
アイコンでは胸元を見せないようにするためか、やけに顔の位置が下である。
もっと素顔をアップにしてくれてもいいのよ?

リコリスとは仲がいいようだが、ポリアル、レナ、ロナとはそれほど仲がいいようではないのか
家族という扱いにはならなかった。また、帝国最終章ではボーゼルとして覚醒したリコリスのお供としてケルティス、グスタフに混じり自軍の敵として登場し、NPCのレナとバトルしたりもする。戦闘で負けた際の台詞からしてパツィルの安否が心配。

リコリスのえちぃ服を作った張本人でもある。個別会話では兄としての苦悩が聞ける。

  • ボーゼルの復活よりもリコリスのことを大事に思っている
  • 人間とその生活に興味がある。
    • その影響かクラスチェンジが旧作の魔族と違い(半魔族だった『ラング2』のソニアは別)魔物名ではない。
  • グッドエンドでは実際に人間の中に溶け込み人間として生活する。
    • それはリコリスがボーゼルになる闇ルートでもならない独立軍ルートでも同じ。
      • 人と魔族の共存という、ラングシリーズおいては稀に見る綺麗な終わり方をしている。

というわけで純粋な魔族ではあるのだがシリーズの中の魔族でもかなり変わっている立ち位置。
発売前、ゲーム雑誌でのキャラ紹介では「カオスの復活を目指しているようだが…」などと書かれていた。言い切られていないあたり、やはりあまり本心で頑張ったりしないスタンスなのだろう。
また、人間たちの孤独感や絶望感から発生した存在であるという。そのあたり魔族っぽいが、それにしてはずいぶん本人の性格が陽気に感じる。

光輝9章の会話では、前にアレスたちのいた「砦」を襲ったこともあったらしい。
その時期にリコリスを助けたのだろうか、それとはまた別なのか、
それとも帝国8章と間違えたのかは不明。

戦力としてはパッとしない。加入時期が遅めな上歩兵なのに防御が薄いから育てにくく
闇では大体において同時に仲間になるリコリスの育成が優先されるであろうし、
独立では同時期に一気にメンバーが増える中の一人なので埋もれがち。
セルフヒールもできないので一度遅れると建て直しが厳しいのもマイナス。
一応専用クラスを持つのでミシェルとかより扱いはマシだが、それほど強いわけでもない。
むしろセルフヒールできるミシェルの方が戦力面では上。なんてこった。
ただまったく有利点がないわけではなく、歩兵(レイダー)であるから「軽業」を持つので
動かない魔術師やシュゼットさんが出てきたときに傭兵ごと一気に詰めて黙らせることができる。
残念ながらそれすらもクイック持ちのトワ、コニーがいれば無意味なのだが…。
魔術師ルートに進ませても序盤はMPが少なくて苦労する。ただし第5クラスまで用意されているので、大器晩成型。
好戦的だが残虐というほどでもない…といったキャラ設定を重視したのだろうか。
魔族ならではの個性が感じにくいのは残念なところだ。

個別スキルは「享楽者」。
楽しいこと大好きという彼女の性格をよく表しているが、効果はなぜか獲得資金アップ。
ジェシカ様は喜びそうだが、効果としては意図的に工夫しない限りは資金が99999周辺で止まることを考えると
アンセルの交渉術の方が隠しシナリオでアイテムコレクションするには確実に有利。
なんてこった(二回目)。

~古きボーゼルの従者~ グスタフ

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■性別:男  ■年齢:不明  ■初期クラス:コンジュラー(魔術師)  ■声:浅沼晋太郎
■職業:記載無し

かつてボーゼルの護衛を務めていたと、本人はそう認識している人型の自動機械。
今作で初登場した人物(?)である。
意外にも、グスタフも職業の記載が無い。
今作は、ケルティス・パツィル・グスタフの三名で「新生ヴェルゼリア三魔将」みたいな感じにはなっているのだが、当人があくまでボーゼルの側近という立場に拘るあまり、現在無職なのだろうか。

背丈はオウトクラト4世よりさらに高く、誰よりも背が高い。最も身長の低いポリアルの倍以上の身長があるように見える。
言動はもの静かで冷たい印象を受けるものの、機械だということを考慮に入れればむしろ人間味があるほうか。一方でレベルアップした際などは、コンピューター関連の用語を口走ったりするなど、他キャラクターとは一線を画した雰囲気を持つ。

ボーゼルを主君と崇める忠臣であり、彼のことを心から敬愛している。
その真摯かつ老練な物腰は、光輝軍のオディロンに通じるものもあるかもしれない。
未だにボーゼルがはっきりと現世に姿を現していないため、
ボーゼルの可能性がある人物と接触し、慎重に見極めを行っている。

本編での最大の活躍は、奪った列車砲ガエアサルを操り、帝国の式典会場に向けて正確無比な砲撃を行って見せたことだろう。皇帝本人に直撃していたらアルハザードがどうなっていたか分からないが、よりにもよって砲撃は皇帝の頭上を通り越すように放たれており、彼のすぐ目先に着弾させていた。もう数メートルずれていたら危なかったが……すべては計算通りなのだろうか。

ちなみにグスタフというと、現実世界でもドイツ圏などで使用されている男性名だが、
かつてドイツ陸軍が使用した世界最大の巨大列車砲も、
製造社会長の名をいただき「シュベーレ・グスタフ」と呼ばれていたりする。
自軍で実際に列車砲をぶっ放せるのはグスタフしかいないので、
上記イベントを受けてのネーミングなのかもしれない。

グスタフの容姿については、『ラング3』と『ラング5』に登場したヴェルゼリア三魔将の一人、死人使いのグロブにとてもよく似ている。
さらに初登場した際は白骨をもとにスケルトン兵士を生成するなど、まさにグロブ本人を彷彿させる特技を披露したりもする。
もはや正体は判明したも同然と思いきや、光輝ルート終盤でジェシカは、グスタフについてボーゼルの部下であると偽りの記憶を与えられた存在と解釈出来る発言をしており、さらにグスタフについて深く憐れんでいた。
個別会話でも植物を育てるのが目的として外の世界で作られたのだろうか、くらいしか見えてこない。
何者かに起こされた時に偽りの記憶(命令)を与えられた可能性があり、アレスもリコリス以外のボーゼルの存在の可能性を考えていた。
グスタフ本人はボーゼルに導かれていると思い込んでいるが、ボーゼルと名乗ったり、記憶を与えるだけなら他の者にもできるからだ。本来グスタフは、ボーゼルとは縁もゆかりもない存在であったのかもしれない。
いったいグスタフ本人の正体は誰なのか。ジェシカの知己で高ランクの魔術師となると人物は限られてきそうだが……それともやはりグスタフは間違いなくシリーズ初登場の人物で、旧作キャラとは何も関係無く、ジェシカは単にグスタフの過去を知っているだけ、ということなのかも。

クラスチェンジでは第5クラスとしてアークサマナー、もしくは専用のダークカーディナルになれる。
グスタフのレベルアップは他キャラと違い、失われた機能を修繕しているらしい。
ダークカーディナルはスキルが残念なことになっているが、アークサマナーならばルクレチアと同じくバンパイアロードを使って二回行動が可能。
単発最大火力のメテオは光輝サイドに譲りつつ、布石こそ必要だが状況によってはより強力な戦法がとれる最強召喚を帝国と闇の筆頭魔術師にもたせている。このように局所的な拘りが見られる点は今作の長所だろう。

グスタフは容姿からして悪役に使いやすかったのか、闇ルート以外のどのルートでも終盤の中ボス格として現れ、機能停止を思わせる台詞と共にやられてしまう。
ケルティス同様に闇ルートでしか仲間にできないので、たっぷり会話して損は無い。
美少女でもない色物キャラを案外掘り下げていてくれるのが侮れないところ。
後半の会話で不意に飛び出すジョークや気遣いがかっこいいぞ。
またグスタフとしゃべる時だけアレスのテンションが異常に高い(選択肢を間違い怒ったときの台詞やボイス「あぁそうかよ!!」「ちっくしょぉ!!」「やれやれだな!」など)。面白いので余裕があれば見てみよう。
告白イベントは、ロボットと青年が固い友情を結ぶといった内容で、描写も文も案外普通。グスタフはかなりイケメンに描かれている。CGだとグロブの面影ゼロ。

告白スキルは「精神集中」。マイヤと同じである。
違う点としては上にもあるとおり召喚のバンパイアロード。こちらも魔術師アレスと組んだ時に真価を発揮する。
ルクレチア様は燃費が悪い感じであったがグスタフは先に召喚してしまえば前線に行く前にはMPが回復しているという点で強い。
またアゲインを撃ちつくす3ターンの間に召喚分の半分は増えるためほぼ使い放題。
位置によってはアゲインのMPが残っていても再召喚でワープさせるなど贅沢な使い方もできる。
ファイヤーストームで止まっても特に不便を感じないため、頼りになる。

~滅亡した竜使いの国の生き残り~ レナータ・ミトラス・ドラゴニア(レナ)

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■性別:女  ■年齢:15歳  ■初期クラス:ワイバーンライダー(飛兵)  ■声:高橋未奈美
■職業:竜使い族の生き残り

帝国に滅ぼされた竜使い族の生き残り。
今作では全勢力とも、飛兵はモブも含めて女性が務める。何かしきたりでもあるのか。
レナは竜を女性化したような容姿をしており、耳や手や足を見る限りは明らかに人間ではない。
しかしシリーズには竜使い族の亜人というものが存在しなかったため
(ドラゴンライダー的なユニットはいたが、普通の人間だった)
会話の中で大陸の南の方の島に滅ぼされた故郷があったとまではわかるものの
いつ頃から現れて再興したとしてどうなったのかがまったく不明。
ポリアルの部族と違い会話を全部したとしてもシリーズ内での立ち位置がいまいち見えてこない不思議な一族である。『ラングリッサーミレニアム』には亜人が多く、有翼人種も登場していたので、そのへんにルーツがあるのかもしれない。
上記とは全く関係無いが、竜関連のキャラで名前がレナという組み合わせ、何かを狙っているような気がしないでもない。

帝国軍に襲われた影響から人間が嫌いになっていたものの、アレスとの会話を繰り返す中で克服されていったらしく
トワ師匠に上手に飛ぶ方法を教えてもらったり、エルマの料理が好き(特にデザート)と結構自警団メンバーと打ち解けていたようだ。アンセル?
なお昔ストーカー被害にあったこともあるらしく、可愛いという言葉を嫌っていたりする。

バックボーンが謎だが本人は帝国ルートでは最終決戦でリコリスの為に
それまで憎み敵対していた帝国の手伝いをし、
さらに今までの仲間に対して刃を向け命を懸けるという見せ場があり
闇や独立軍ではポリアル、ロナ、リコリスとの関係を見せてくれるので、作中では優遇されている方。
この3つのルートではリコリスと共に旅立ち、ポリアルやロナたちの協力もあり国は再興したようだ。
ただし光輝ルートではヴェルゼリアでの戦い以降まったく姿を見せなくなり、生死不明。

敵としての能力は、出てくる時期が早いのと後半では出てこないため弱く印象に残らない。
しかし帝国ルート最終章ではグスタフ・ケルティス・パツィルさんまでは1対1で勝てる他
ボーゼルともいい勝負で治療により決着がつかないレベルの強さを見せる。
味方では魔法に結構強いのと防御があまり低くないため使いやすい。
各勢力で仲間になる飛行系第5クラスになれる人の中では唯一クイックを覚えない、
行動順番が妙に遅いという欠点もあるが、それほどは気にならないだろう。

シリーズの伝統であるモンスターが殆どいない中、
召喚ユニットとはいえドラゴンが使えるのは大きな魅力。絵も専用である。
どうせ飛兵キャラが乗ってるあのヘンテコなやつから乗ってるキャラ消しただけでしょ
と思いきや、とてもこのゲームのキャラとは思えないほどの、
二段階くらいモデルのクオリティが高いルブルムドラゴンっぽいやつが現れる。正直浮いてる。

固有スキルは「不屈」。
防御力があまり硬くないので有用ではあるが、シュゼットさんほど脆くないのでやはり微妙。

~混沌を望む微笑みの芸術家~ アンドレイ・ケルティス

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■性別:男  ■年齢:39歳  ■初期クラス:ダークセンチネル(槍兵)  ■声:柳田淳一
■職業:元画家

ただの人間でありながら、闇軍の指導者の立ち位置に居る男。
その立ち位置のためか、グスタフと同じく3ルートで死亡と死亡率は皇帝の次に高い。
グスタフと違い誰かが死を悲しんでくれるわけでもなく、やられた時の台詞も独立軍ルートではギャグのようなものだったりと、どうにも扱いがぞんざいである。旧作だと名前ありのモブがやられる程度の描写。

他のキャラと違い、珍しくファーストネームではなくラストネームのほうで呼ばれる。
特に理由があるようにも思えず、単に呼びやすさだけのようだ。

設定面ではリュグナーに通じるものがあるが、ケルティス本人が生粋の戦士であり、より多くの血と戦いを求めて指導者(軍師)をやっているという、こちらはかなり設定を盛られたキャラクターになっている。設定資料集の職業欄にはどうか現職の実態も書いてあげて欲しい。
シナリオ本編で軍師っぽいこともちゃんとやっており、『4』の天才(魔)軍師アイヴァー様を超える天才…と書くと彼を知るファンにはあまり凄いように聞こえないだろうが…他の幹部キャラに明確な元ネタがあるのを踏まえると、ケルティスのオマージュ元は恐らくアイヴァー様なのだと思われる。

戦災孤児で元画家ということだが、画家にしては異様に強い。有名貴族のもとで絵を描いていたこともあるそうなので、絵の内容はさておき確かな画力を持っているのだろう。ゲーム中に実物を見る機会が欲しかったところである。

闇21章に備えてなんとなくデスランサーにしたくなるところだが、歩兵のオーバーロードにしても
ポリアルより速い行動速度とククリナイフ、高めの能力によりとても強い。悩ましい。
縛りプレイの際はいよいよ選択が難しくなる。
敵に歩兵が多く、常にサポートをつけないと槍兵のまま育てていくのはかなり厳しいが、後半はしっかり報われるのだ。

趣味は、他者の死に様を記録した「断末魔手帳」をつけること。
断末魔手帳に追加してあげます、というパートボイスまである。恐い。
告白スキルも「狂気」とは分かりやすい。
会話イベントでは、一見普通そうだが普通じゃなかった、というオチが多い。
なお、選択肢を間違えると肝心のオチが分からないイベントも多いので注意。
セーブロードしてでも見る価値はあり。

本人は芝居がかった大袈裟な言動を好んでいるため、快楽殺人者といった趣きである。
年齢的にはオッサン枠なのだがあまり年を感じさせない。
それでいて自制の効く一面もあり、まさに闇軍幹部に相応しいスタイルをもった人間。
ケルティスは作中の言動からして、モブ兵についてはどんどん殺しているようだが、誰かに制止されたり、ことの次第では敵を見逃したりもする。特に闇18章では、口ではいろいろ言いながらも結果的にはポリアルの意思を尊重していたりと、大人な対応もしたりする。会話の中でも、常に自分に酔ってる自称天才軍師アイヴァー様と違い、自分が狂っていることを自覚している節もあり、その上でそんな自分が大好きという、バランスやシステム的には残念なきらいのある本作のキャラゲーとしての魅力を存分に味わえる味のあるキャラクターで、正解時の会話のオチのアレスの解釈とのギャップも面白いため、唯一仲間になる闇ルートでは是非積極的に会話してもらいたいキャラクターである。告白成功時のCGもアンセル以上にネタに走っている印象。

今作のキャラクターは、自軍に迎えると逆に活躍イベントが描かれなくなるというキャラも居る中(ルクレチア様とかヴェルナーとか…)、ケルティスは闇ルートでこそたっぷり台詞や見せ場が用意されている。ストーリー本編での活躍が描けているほう。
敵として出ると先述の通りぞんざいな扱いのまま退場してしまうので、ケルティスが多少なりとも気になるなら闇ルートへ進もう。旧作の闇ルートほどは悲惨な展開もないのでなかなか痛快。

今作の闇軍には「レイテ軍」という正式名称があると設定資料集には書かれているが、
悲しいことに作中では字面がまったく登場してこない。
組織運営はケルティスが率先して行っているようなので、ケルティスの命名なのかもしれない。

~一族の誇りを背負う巫女~ ポリアル・イテリメ

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■性別:女  ■年齢:16歳  ■初期クラス:ヘラルド(僧侶)  ■声:久野美咲
■職業:少数民族の巫女戦士

少数民族出身の巫女。プライドが高いが素直で、優秀な上の姉兄がいるという共通点もあり性格は今作のクリスに似ている。ただしエルマ級に怒りっぽい。
旧作の感じだと名前は「ポー・リアール」とかになりそうなものだが、部族の中でも色々あったのだろう。

古風な部族スタイル、鹿を模したと思われる頭飾りと靴、
そしてルシリス、カオスとは違う自然界の精霊に対する信仰と、
『ラング1』~『ラング3』に登場した「シカ族」を彷彿せずにはいられない。
そして公式ツイッターでも急にシカ族を振り返る発言があった。
何かしら繋がりがあるのは明白と思われるが……
とりあえず彼女は平時からシカー!!と叫んだりはしません。

眩し過ぎるドヤ顔、凹凸の無い御身といい、これぞロリ中のロリといった感じの容姿である。
しかし年齢は16歳。これでも帝国の魔女(14歳)よりは年上である。
この作品に登場する人物は、みーんな14歳以上だよお兄ちゃん!
『ラング3』のティアリスなど11歳であった。設定だけなら実はそんなにロリではない。

次期族長として見聞を広めると言う名目で外に飛び出したものの、特に行くあてもなかった所で
部族の集落の近くにデル・エトナール城があったため、闇の軍勢に参加したようである。
『ラング3』の時点では部族の拠点はヴェルゼリアからは結構南側に遠かったので、水位の上昇と共に北上したのであろう。
部族の色々についてはロナが語るほうが多いのでそちらで。なお服は部族の仕立屋が作ったらしい。
リコリスの服についての悩みは相談に乗ってくれていたが、パツィルさんとセンスがあまり変わらないと言われた時には激怒していた。
ロナと違いケルティスとは仲がよくないらしく、パツィルさんともそれほど仲がよい様子もない。
特にケルティスからは、18章でポリアルが独断でツバメを見逃した際に「また寝返りですか?(貴女を)殺しちゃっていいんですか?」と剣呑に詰め寄られたりもしている。今作で光輝軍を手助けした件についてだろうか。ポリアルはケルティスを突っぱね、彼からの糾弾はそこで打ち切りになる。

レナ、ロナ、リコリスがいるから闇の軍勢にいるという感じであり、実際独立軍ではリコリスが抜けたために一緒に行くことになり、帝国ルートでもリコリスの説得で投降した感じである。
最終決戦で離脱した後は不明だが、レナと一緒にリコリスについていったのであろう。
光輝ルートではレナと一緒にフェードアウトし、消息不明。
癒しの能力は母親譲りのものらしく、怒ると怖いのも母親譲りであるらしい。
15回目の会話の流れから最終的にはレナと一緒に部族ごと新しい世界に行くことを選んだらしく、
占い家業の傍ら竜使いの国の復興を手伝ったようだ。
戦闘力としては全体的に飛びぬけて強いキャラがいない闇勢の中ではまあまあいい方。ヒールのできるニンジャマスターとしてククリナイフを持つのが強いと思うが、コンキスタにしても弱いわけではないので好きなほうを選ぼう。

闇ルート最初のほうで難民を抱える光輝軍を助け、後半では負傷者を連れ逃走中のツバメを見逃したりと、義侠心から他勢力を助けることが二度もある。光輝軍を助けた際は顛末について妹のロナから若干呆れられており、設定資料集に書かれているキャラ紹介文がポリアルとロナで逆なのではと思えなくもない。ええ娘や。

撤退無しEDでは次期族長候補(自称)なのにロナが族長になり本人は占い師になるが、初期の会話で次期族長候補(自称)なのに旅に出ている理由をアレスに問われて慌てる辺り、やはり族長としては少々思慮が足りないと部族から見られていたのかもしれない。闇ルートどころか全キャラクターの中でも屈指のいい娘なのだが、やはり優し過ぎて為政者には向かないのだろう。

告白スキルは「地形適正」で、効果は全ての地形適正が10%上昇するが、正直だからなんだという感じである。
レベルが上がりきると残念ながら不要になってしまう告白スキルは数多いが、これはレベルが上がりきる前から使いどころが思いつかない。厳しい。

そもそもたった10%という数値では効いているのかどうかすら実感できないぞ!
今作の他の補助スキルも、まさか軒並みこんな上昇量なのだろうか…。ステータス画面では整数しか表示されないが、小数点以下まで内部的にはもっているとするなら、0.9から繰り上がって1.0となって効果が反映されるケースもあるのかもしれない。どのみち効果を実感するのは極めて困難だが…。

~愛らしさを振りまく部族の戦士~ ロナ・イテリメ

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■性別:女  ■年齢:14歳  ■初期クラス:ホースライダー(騎兵)  ■声:茅野愛衣
■職業:少数民族の戦士

ポリアルの妹。ロナも旧作の感じだと名前が「ロ・ナ」とガンダムのマ・クベみたいな感じになりそうなものだが、そうでもないようだ。
ポリアルと比べると性格は幾分落ち着いており、身長も少し上。しかし同様に貧乳。
衣装もよく似ているが、ポリアルに比べると頭飾りが短く、羽飾りの数も少ない。
姉のものもそうだが、羽飾りは糸も何も無しで服に付いており、魔力か何かで浮かせているのかもしれない。ポリアルのほうが魔力に優れるから数が多いのだろうか。
アクセサリは自分達で作っているという会話もあるため、ポリアルほど上手に多く作れないという可能性もある。

また、姉よりも耳が短い。ロリボディに圧倒されて目が行きにくいが、ポリアルの耳はファンタジーに登場するエルフの如く長い。それに比べるとロナは人間に近い耳の長さになっているが、姉妹は人間ではないのだろうか。まさか頭飾りも天然で頭から生えているものなのか…?
旧作では『デア』のソニアが肌の色も耳の形も似ていた。ポリアル姉妹の一族も、ちょうどソニアのように魔族との混血がどこかであったのだろうか。

なおロナとの会話で得られる部族の情報は、

  • 部族の名前は「大いなる蹄」。すごく昔は蛮族として人間を襲ったらしい。なおシカ族の部族名は「シカデスヤン(民族)」。
  • 流暢に会話する。シカ族は片言だった。
  • 上述の通り耳が大きい。シカ族はモブを見てわかる通り耳は普通。リーダー格は耳が長いように見えるが、仮面。
  • 7回目の会話によると部族は長生きで、公称年齢は14歳だが「年齢は秘密、アレスさんより長く生きているかも?」と言う。それじゃ今作のジェシカ様のような系列ではないか!ロリ好き涙目。
    • ポリアルとの16回目の会話では家系のかなり上の方までご存命なさっている。
  • 傷だらけで倒れていたレナを助けたときも最初は部族に受け入れられなかったが、ポリアルとロナの説得により家族の一員として認められ、3人で部族の代表として戦うくらいに溶け込んだようだ
  • 部族としては外との交流を基本的に禁ずる方針があり、その反動かロナは人当たりがよく色々な人と関わる。
    ポリアル、レナ、リコリスの他にも自警団全員と関係ある会話が一回はあり、方々でひどい扱いのアンセルとも散歩したり肩車をしてもらう仲であったようだ。
    • なおシカ族は『1』や『3』では結構外に出張っていた。『3』では主人公の助っ人に勇者ド・カーニを出してくれたりもする。
      • そんなわけで不用心だからかポリアルには過剰なレベルで心配されており、トイレに行くのすら報告しないといけないようだ。
  • お祈りや儀式の時は、変な仮面をつけて謎の言葉を言う。内容は恥ずかしいので秘密。

というわけで、レナと同じく今までのシリーズには出てこなかった少数部族なのだな、という感じに思うのだが、
意外なところでなんとケルティスの会話から「ロナのご先祖の勇者が勇者、火、恐れない!と言った」という情報が飛んでくる。
これは上にも書いた、『ラング3』にて仲間になる条件がバッドエンド確定という特殊な事情のせいで一部の人に不人気な勇者ド・カーニ氏のセリフである。
『4』以降でシカ族が出てこないのは今作で新世界に旅立ったからなのかな、という謎の納得はできなくもないのだが、上に書いた理由でシカ族とはあまりに差異があるため混乱する。
そういえば今作では『ラング2』、『3』、『5』と『パワー オブ ザ ハイアード』、『グローランサー』でも登場する、敵勢力伝統の火攻めシナリオがなかった。
シカ族の女性が今まで出てこなかったというのも大きい。まあシカ族の女性は戦場に出てこないだけで、これまでも存在はしていたのだとは思われる。
ポリアルの言う家系が続くくらい長生きする部族なら、『ラング3』の酋長ケー・ツカイロがソフィアとのことを長く語り継ぐ気がするので、一族が『ラング1』で野盗紛いのことをするのはほんまかいなって感じもする。
まさか、「変な仮面」呼ばわりされているものはシカ族のあの仮面で、あれをつけると片言になり「シカー!!」とか言いだしてしまうのだろうか?この推測が正しいかどうかはさておき、『ラング1』では一族の中でもはみ出しものの凶悪集団ばかりが作中に登場していたのかも。シカ族への熱い風評被害であった可能性。
とにかく、今作のポリアルとロナは良い娘なのである。いや、ロリBBA?

エンディングでロナは部族長に抜擢される。クリスと同じく上の兄姉をすっ飛ばしての大躍進でポリアルの立場がないが、
その権限でレナの移住とかを手伝ったり外の世界に行ったのではないかと思われる。
戦力としては闇軍の騎兵ということで、ロザリアや帝国のヴェルナー達への文字通り対抗馬となる。
ある程度育てれば、ケルティスに頼らずとも敵を蹂躙できるようになる。
とはいえペイルライダーにするならレナの方が強いし、オーバーロードにするならケルティスの方が強いため微妙。
父親に男の戦士と同じように厳しく育てられたとはいえ、リコリスと同じく元々は戦いが嫌いなので仕方ないのかも。

なお、撤退ありのバッドエンドだと、他キャラと違い死んだり行方不明になったりはしないものの、生涯引きこもりになる。これはこれで辛いし、何となくそういう姿が連想しやすいのもまた辛い。この手のエンドって身内にも見捨てられてる感が…。ロナの二回目の強制出撃となるステージではとてもやられやすいので、一周目からこのエンドを見るのが嫌なら敵AIがヘマをしてくれるよう丁寧に立ち回ろう。下手したらこれが今作の最難関かもしれない。

告白スキルは「地形適正」で、ポリアルと同じ。
前に出るからポリアルよりは有用かもしれないが、やはり使いどころがない。
こんなんでもまだ「オールキャンセラー」よりは効果が出ていそうである。

 
 

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