ラングリッサーシリーズ

Last-modified: 2018-09-07 (金) 08:15:30

ラングリッサーシリーズはナンバリングタイトルこそ5で止まっているものの、
移植作や関連作を含めると相当な数がリリースされており、全貌を把握するのはなかなか難しい。
ここではあえて関連作を一挙に紹介。

※このページにもネタバレは多数あるのでご注意下さい。
 ネタバレNG、ということであれば読めないレベルです…

作品によってはサントラCDがリリースされていないものの、
現在はEGG MUSICにてほぼ全作の全曲ぶんが有料でダウンロード配信されている。
EGG MUSIC

また、SweepRecordからは1~3関連作を収録したサントラがリリースされた。
(メサイヤ ゲームミュージックコレクション VOL.1 ~ラングリッサーⅠ・Ⅱ・Ⅲ~)
デア ラングリッサーFXとドラマティックエディションのものは収録されていないがかなりのボリュームである。
http://sweeprecord.com/srin-1129/



ラングリッサーより前

ラングリッサーの一作目が発売されたのは1991年だが、
その前身にあたる三部作がそれより前にリリースされている。

エルスリード 1987年

伝説さえ残らぬ古、星々から光と闇が舞降りた。

無こそが世界の真理であり秩序であると信じ、全てを破壊しようとする闇。
それに対し進化こそが真理であるとする光。両者の激闘は世界の総てを巻き込み永遠に続くかと思われた。
しかし光はそのもてる力全てを結集し、闇を大地の奥深く封印することに成功したが、光の力も衰弱していた。

光は最後の力で大地に力を与え、そこに芽ばえた生き物達に進化と封印を守る2つの役わりを与え自身は深き眠りについた。
そして生き物達は進化し人が生まれた。彼らは神殿を造り、大地の力を集め封印を守っていた。

流れゆく月日は封印の力を徐々に弱め、僅かずつ闇の力が流れだしていたのである。人々は自らの役割を忘れ幾億の時が流れるうちに神殿は遺跡へと風化していった。

そして今再び遺跡の力を解き明かした者がいる、ヴェルゼリアの王、魔導師ボーゼル。
彼は手に入れた大地の力により、光の封印を解き、闇の軍団を甦らせたのだ。
ボーゼルはその圧倒的兵力をもって近隣諸国を制圧し、力の結集地である遺跡を確保していった。

しかし大地の力を導けるものはボーゼルだけではなかった。
エルスリードの王にして光の魔導師ジークハルトである。彼は大地の力を正しく導き国を治めていた。
そんなある日、鏡の間で遠見の修行をしていたジークハルトは北方の山々の向うに闇の邪悪なる力が蠢いているのを感じた。
早速、彼は騎士団を編成し密偵を放った。彼らの報告を聞き、ジークハルトは遂に決断を下した。
「このままでは世界は闇に覆われてしまう。見逃すわけにはいかぬ!」
彼は摩下の騎士団と共に闇を撃つべく起ち上がった。

戦端は開かれた!


…PC-8801用タイトルとして登場。当時としては多くのハードに移植されているが、
PC-9801版は、エルスリード戦史
X68000版は、ヒストリーオブエルスリード
と、それぞれタイトルと内容が変わっている。後のデア版とでもいうか。

1987年と相当古い作品であるため、ゲーム中のシナリオ演出は皆無となっている。
キャラクターの台詞とかそういったものは無いので注意。

■他への移植

  • MSX2、PC-9801、X68000、プロジェクトEGG

ガイアの紋章 1988年

ガイア。それは剣と魔法の力が支配する幻想の大陸。
今、遥かなる太古の時代より続く光と闇の神々の戦いは激しく広がっていた。
そして、神々の力はガイア大陸にも及び、ただならぬ気配が大陸を覆っていた。
ガイア大陸の二大大国、エルスリード王国とヴェルゼリア王国は一時的な平和を保ってはいた。
しかし、時のエルスリード国王ジークハルトが光の力を、ヴェルゼリア国王ボーゼルが闇の力を身につけたことにより、事態は急速に悪化した。
偉大な神の力を受けた光の王と闇の王が、一つの大陸に相入れることはないのだから・・・。
ボーゼルの率いる闇の軍団は狂ったように、侵攻を開始した。光の王ジークハルトは闇の王を打ち倒すことができるのだろうか・・・。


…PC-8801用タイトルとして登場した。

■他への移植

  • PCエンジン、プロジェクトEGG、Wii Uバーチャルコンソール
    ※プロジェクトEGGでは、オリジナルにあたるPC-8801版とPCエンジン版、どちらもラインナップされている

ガイフレーム 1990年

「ガイア暦4220年」。ヴェルダース連邦は謎の力を得て、大陸侵攻を開始した
一方、ディアース連邦は、この動きを察知、侵攻を阻止すべく、全軍に作戦指令が下った。
だが、ヴェルダース軍の強大な力の上に、ディアース軍は苦戦を強いられ、戦火は拡大していた・・・
しかし、ついにこの状態を打破すべく一人の男が特別任務に着任した。
彼の任務は特別部隊を編成し、大陸に眠る「クリスタル」を探し出すことであった。
彼の名はエルビン・ランバート。ディアース連邦軍装甲機士軍団長である。


…PC-8801用タイトルとして登場。
先述した『エルスリード』と『ガイアの紋章』については戦闘オンリーのシミュレーションで、
ストーリーがほぼ無いものの、兵種などの要素はこの頃から存在。

『ガイフレーム』に至っては舞台が近未来になり、戦車やヘリだけでなくロボットまで登場!敵は引き続きボーゼル。
キャラクター同士の掛け合いや、ちょっぴりRPG風の要素もあったりと、
世界観を除けばラングリッサーの骨格が浮かび上がっている作品。
というか近代兵器を相手に戦っていたこともあるボーゼル、恐るべし。経験豊富過ぎる。
このとき既に素顔を晒していたりもする。
そしてガイフレーム(ロボット)もまた後々ラングシリーズに堂々と登場する。

ただし、ゲームとしてはガイフレームのほうが先に登場したものの、作品間の時系列は、

  • 重装機兵シリーズ →エルスリード、ガイアの紋章 →ラングリッサーシリーズ →ガイフレーム

という感じである。
『ラングリッサー4』でギザロフ様が考案したアサルトスーツの応用であるガイフレームの技術が、未来でも名前を変えずに使われているのではないだろうか。
『リインカーネーション』はどこに入るのか考えていきたいが、まだ情報不足。

■他への移植

  • PCエンジン、プロジェクトEGG、Wii Uバーチャルコンソール
    ※プロジェクトEGGでは、オリジナルにあたるPC-8801版とPCエンジン版、どちらもラインナップされている

ラングリッサーIおよびラングリッサーII

ラングリッサー 1991年

遥か伝説の時より、今に伝わる剣「ラングリッサー」。
この剣を持つ者は無限の力を得るという・・・。
欲深き者どもはその剣を求め互いに殺し合い、善なる人々は剣を守るためにその命をかけ、多くの血が流されていった。
しかし、「ラングリッサー」も今は秘剣として封じられ、いにしえの英雄の血を引くバルディア王家の手により、悪しき者どもから守られていた。
だが、その堅固な守りもくずれさる時が来た。ダルシス帝国皇帝ディゴスが大軍団を従えて、バルディアに侵攻を開始したのである。
その狙いは、ただひとつ「ラングリッサー」だ。皇帝ディゴスは「ラングリッサー」の力により、世界を制覇するという野望に、とりつかれていたのである。


…これが正真正銘のシリーズ一作目。メガドライブ用にリリースされた。
作曲は、岩垂徳行・藤岡央・溝口功。

前身が三作もあったとはいえ、シリーズの基礎やお約束がこの一作目からして出来上がっており、既にしっかりラングリッサーの空気感と体裁がある。
自軍キャラのHPが0になるとロストしてしまうという大変シビアな設計で、自軍を平均的に育成してしまうとボスに太刀打ちできるキャラが居なくなって詰むという、情け容赦のないバランスになっている。このあたりの荒削りっぷりはいかにも一作目という印象。
ボスキラー用のエースを真っ先に育てつつ、変則的なステージに対応するため他の仲間もそれなりには育てておかないといけない。このサジ加減に熱中できそうなら間違いなくプレイする素質あり。
自軍を全体的に鍛え直すには、面セレクトを利用するしかない。ただしこの時点ではまだ裏技で、以前のステージを遊び直すだけでなく先のステージにも行けるチート扱い。

海外では『Warsong』というタイトルで発売されており、
洋ゲー臭満載のコテコテなアートがパッケージを飾っている。
また、キャラクターの名前も大半が変わっている。詳しくはウィキペディアで…
https://en.wikipedia.org/wiki/Warsong

二作目以降は海外では販売されていない模様。
画像検索していると全文英語になっているラングリッサーシリーズを見かけることがあるが、
上記のウィキペディアによると、海外ファンが同人的に作り出したものだそうな。
なので正規の流通品ではない。

■他への移植

  • Windows、Wiiバーチャルコンソール、プロジェクトEGG

ラングリッサー~光輝の末裔~ 1993年

PCエンジンSUPERCD-ROM2用。二年後に登場した、一作目のバージョンアップ版。
PCエンジンを統括していたハドソンの権利をコナミが得ているため、コナミによる公式サイトがある。
http://www.konami.jp/products/dl_pspps3vita_langrisser_arch/

作曲は、岩垂徳行・藤岡央・溝口功・曳地正則・伊藤直幸・小林美代子。
なお一部BGMはどういうわけか作曲者不明となっている。
上記以外にも作曲者が居るが諸事情で公表できない、といった事情かもしれない。

ストーリー自体は一作目と変わらないものの、キャラクターに声優によるボイスが入った他、要所にデモシーンの追加、BGMにも新曲が追加、MD版では非常にシビアだったゲームバランスが調整されたりと、あらゆる面が底上げされている。

裏技も増えており、中にはメインキャラの代わりに開発スタッフが愚痴や自虐ネタを呟きながら戦う「超・らんぐ」モードという今の世では考えられないようなオマケも入っている。

今作はサントラがリリースされているが、全曲は収録されていない代わりに本編キャラによるギャグドラマ付きで、『ラング3』の森のギュードン屋はこれが発祥だったりする。

小説版は、『ラングリッサー 伝説への道標』というタイトルで発売されている。
初版は1997年と、既に『ラング2』や『ラング3』の小説版が発売された後からの登場だった。そのため平然とアルハザードの名前も文中に出てくる。
他の小説版にも言えることではあるが、何だかゲームとは性格が違っているキャラが居る。
ナームの言動とか完全にシェリーのそれ。お調子者レベルの軽さである。ギャグドラマでは確かにそんな感じもあったが… 後書きで一応、性格周りに差異があること自体は言及されているが、わざわざ変えた理由については説明が無い。
『ラング1』は登場人物の数が後発の作品に比べると少なかったものだが、それでも小説版では容赦なくイベントごとカットされたキャラも多い。残念な限りである。大筋以外はゲームとは別物ともいえる内容だが、作者である紙井氏が書き慣れてきたのか、バトル周りの描写は読みやすい上に迫力もある。もし中古本屋で見かけたら今やかなりのレア物なので購入しておいて損は無い。
表紙は松岡史恵氏、挿絵は中村春勝氏が手掛けている。

■他への移植

  • PS3・PSPゲームアーカイブス、Wii Uバーチャルコンソール
    Wii Uバーチャルコンソールは2017年3月29日に登場。

Wii Uとしては実に三ヶ月ぶりのバーチャルコンソール追加かつ、
その際のタイトルが二本だけ(もう一本は『邪聖剣ネクロマンサー』)だったため、様々なニュース媒体で「ラングリッサー追加」という報道が駆け巡ることになったのだった。すごーい!
そして、二本とも剣の名を冠したタイトル名であり、聖剣(魔剣)のせいで大騒ぎにもなるストーリーのゲーム。なんとも奇縁である。

ラングリッサー(携帯アプリ版)2007年

かなり経ってからリリースされた、タイトルでは分からないが『ラングリッサー~光輝の末裔~』をベースにしている携帯アプリ版。
ハドソンから配信されていた。開発はアールフォース・エンターテインメント。
携帯に合わせる形で戦闘画面を縦長に刷新している他、別にやんなくてもいいのに普段のマップ画面をクォータビューにしたりと、色々なところを変更している。
ストーリー面に変化は無いが、裏技が幾つか削られている模様。
当時の紹介記事は下記参照。
https://www.famitsu.com/k_tai/news/2005/10/03/607,1128318353,44181,0,0.html

ラングリッサーII(メガドライブ版)1994年

イェレスの空、赤き凶星昇りし年、遥か呪われしヴェルゼリアの地より、大いなる野望を抱きし者現る。
かの者、自らを帝王と名乗りて、人馬を従え雷を纏て、嵐を呼ばん。
帝王の軍勢通りし跡、憎悪の炎さえついえて、失意の虚無が裾をたなびき事、鬼神のごとし。もてる雷にて敵を撃つこと、邪竜のごとし。全ては欲望の象徴、黒き大剣を求むる為なり。
古の黒き大剣、すなわち「アルハザード」は、人の血を吸いてなお、その狂気を増し、異形なる者どもを呼びいだし、この世を屍土にかえるなど、人知を越えた存在なり。
其れは力なり。其れは世界なり。其れは闇なり。故に大剣は古より闇を司りて、人の争いの種なればこそ、心ある者に地中深く封ぜられ、今は長き眠りにいたり。
其れは眠れる悪魔なり。かの帝王、剣を振り翳さんとする時、再び深い闇がこの大地を覆うであろう。

バルディア王家はすでになく、「ラングリッサー」もすでに伝説の剣となっていた頃、
レイガルド帝国は大陸各地への侵攻を始めていた。
しかし、その背後には闇の王子ボーゼルと、聖剣「ラングリッサー」と相対する魔剣「アルハザード」が絡んでいるという。
アルハザードを手に入れた帝国は、その封印された真の力を解放する事と同時に、大陸統一というあまたの王が夢に見、そしてその計画は着実に進みつつある・・・。


…『ラングリッサー~光輝の末裔~』の一年後に発売された作品。
作曲は、岩垂徳行・溝口功。

一作目同様、まだシナリオは一本道ではあるが登場人物が急増し、戦闘中のイベントも非常に多い。物語の厚みが一気に増した。
また、アルハザードが初登場した作品でもある。
レプリカ(ラングリッサー)の方がアルハザードより先に登場していたのだ。
メサイヤ関連作は何かそういうのが多い。

後述する『デア』に引き継がれなかった要素は意外と多い。
まずはじめに、今作では複数種の傭兵を一部隊内で雇えるようになっている。
脇役として、あのシカ族にもちょっとだけ出番がある他、
「デスタワー」というメイン敵キャラクター達が凶悪ステータスでお相手してくれる隠しステージがあったりと、
『デア』では無くなったかわりに『ラング3』以降で再登場したり、常連になっていく要素の原型を見つけることができる。

小説版も発売されており、ほぼ原作準拠。ラミィなどのオリジナルキャラが多数登場している。また小説版のオリジナルキャラであるファイアスは『デア』に逆移植された。現在は絶版で入手困難。

■他への移植

  • Windows、Wiiバーチャルコンソール、プロジェクトEGG

デア ラングリッサー 1995年

SFCで登場。純粋に『デア ラングリッサー』という名称でリリースされたのは今作のみ。
作曲は、岩垂徳行・溝口功。

名称こそ変わっているが、大元は『ラングリッサーII』。
とはいえ改変点は非常に多く、新たなキャラクターやBGMの追加、もともと一本しかなかったシナリオに無数のルート分岐が足されマルチエンディング形式になるなど、ゲームボリュームが大幅に膨らんでいる。
ただし処理速度は遅めで、ややテンポが悪い。

『ラングリッサーII』の一部登場人物やステージは、無くなったり他のものに置き換えられているので、『ラングリッサーII』の価値を蔑ろにしているわけでもない。
また、シェリーが素性と顔を隠し、専用グラで助けてくれるイベントがなくなったため、「謎の騎士」としてのシェリーは没キャラになってしまった。内部にデータ自体は残っているようだ。
なお謎の騎士のイベントは、新キャラであるロウガ用のものとして形を変えて登場する。

■他への移植

  • Wiiバーチャルコンソール、プロジェクトEGG

デア ラングリッサーFX 1996年

PC-FXでしかリリースされていない作品。
『デア ラングリッサー』のグラフィック周りを刷新しつつ、BGMを大幅アレンジ、声優によるボイスと要所でアニメーションを追加。またSFC版と比較して処理速度が劇的に向上しており、かなりテンポよく遊ぶ事が可能になっている。裏技で「将棋リッサー」を遊ぶ事が可能であり、本編では操作出来ないカオスやルシリスなどを操作する事も可能であった。
『デア ラングリッサー』を、さらに『ラングリッサー~光輝の末裔~』化した作品とでもいうべきか。

PS1『I&II』の顔グラフィックはこのバージョンが元になっている。
ただし一部名前つきキャラは顔がだいぶ違う。ダークプリンセスとか特に。
また、『ラング3』の隠しシナリオ2の顔グラはPS以降のではなく、このFX版。

特に目立ったバグも無く、文句無しに名作と呼ぶに相応しい作品ではあったのだが、PC-FX自体の知名度と普及率の低さが災いし、残念ながら大した売り上げは残せなかったようだ。

ちなみに当初はレディン役に堀川亮(現:堀川りょう)氏、ジークハルト役に江原正士氏が起用される予定だったのだが、結局両者共に声なしキャラに変更となってしまっている。
ルシリス様と敵対していくと登場する。

ラングリッサーI&II 1997年

PS1用としてリリース。
値段の異なる「超廉価版」「ベスト版」、限定グッズの付いたプレミア品「スペシャル版」もあるがゲーム自体の中身はすべて一緒。
メインメニューからまず、『I』を遊ぶか『II』を遊ぶかを選ぶという形式になっている。
作曲は、岩垂徳行・溝口功。
ムービーパート中の曲など、新曲の担当者は不明となっている。

内容として、『I』については『デア ラングリッサーFX』ベースで全体的にリメイク。
ゲームバランスやモブキャラのクラス名など随所が刷新され、ボイスもすべて新録。
ただしキャストは『ラングリッサー~光輝の末裔~』から大半が変更されている。
『II』のキャストはほぼ『デア ラングリッサーFX』のままだが、こちらもグラフィック周りやBGMに幾らかの差異がある。名前つきキャラの顔グラフィックは、うるし原氏の公式イラストの顔部分を切り取ったものになっている。

「単純にストーリーを楽しみたいだけ」か、『リインカーネーション』からシリーズに入ったという方には、次に今作がおすすめ。
CPUの思考時間が爆速で、さらにユニットの移動速度などゲームスピードの高速化もできるため、めちゃくちゃテンポが良い。このテンポ感は後のナンバリング作品にも勝っているほど。
ゲームアーカイブスとしてリリースされているし、そもそもPS3ならばPS1ソフトも起動可能。かなり遊び始めやすい。
惜しむらくは、「超・らんぐ」よりもスタッフの開発愛とカオスまみれな「超であ」、さらにFX版に存在した「将棋リッサー」が無くなってしまっている事。これは恐らく容量の都合なのだろう。
他、FX版のアニメとボイスの幾つかが未実装となっており、同様に容量絡みの問題だと思われる。

ただし目立ったバグが全く無かったFX版と違い、バグがあまりにも酷い。
『I』でランスとナームの撃破数が200を超えていると、撤退数0でもバッドエンドになってしまう、シナリオ6クリア時にジェシカとテイラーの撤退数が1増えてしまう、『II』の帝国ルートにおいてシナリオ12(41)クリア時にエグベルトの撤退数が1増えてしまう、シナリオ7でソニアを倒すと仲間にした時に撤退数が1増えてしまうなど、普通にゲームを進めるだけなら支障は無くてもエンディングでの影響があまりにも大きいバグが多過ぎるのである。
これらの撤退数関連のバグは後述の『ドラマティックエディション』でも修正されていない。今作初出のバグがそのまま移植されてしまったようだ。このバグはスタッフには認知されていなかったのだろうか……。

さらにシナリオセレクトを駆使してルーンストーンを何度も使っているとセーブデータが破壊されるといった致命的なバグが存在する。普通にエンディングを目指すだけならルーンストーンは全く使う必要は無いが、極限までキャラを育てようと考える人には到底看過出来ないバグだと言えるだろう。
シナリオセレクトはセーブデータロード画面でロードするときに隠しコマンドを入力すると成功するという仕様であり、詳細は不明だがセーブデータ内の現在のステージ番号を書き換えているかのような挙動に見える。セーブデータが壊れたりするのもこういった仕組みであるが故なのだろうか。

これらのバグは全てアーカイブス版でも修正されていないので、今から遊びたいと考えている人は要注意。

■他への移植

  • PS3・PSPゲームアーカイブス

コラム:ラングリッサーI&II BGMの余談

権利関係の都合で、『I』に元からあったBGMはすべて無くなってしまっており、差し替えで『デア ラングリッサーFX』のBGMばかり使用されている。
メサイヤは『I』の頃からBGMについて外注しており、『I』だけは移植に際しそのままは使用できないような契約だったのだろうか? 音楽制作会社と何かしらの問題でもあったのか、ボイスの新録もその辺の事情が原因しているのかもしれない。
一部の作曲者が不明なのも、会社同士のやり取りだけで完結してしまい、担当者名までは聞きそびれていたとかだろうか。
なお、わざわざ今作の『I』用に新BGMが追加されているので、悪い面ばかりではない(シカ族のテーマ、黒騎士ランスのテーマ、ディゴス皇帝のテーマ等、計6曲)。
裏技のサウンドテストで全41曲すべて試聴できる。
また『デア ラングリッサーFX』の既存曲についても、PS音源に合わせて再アレンジが行なわれている。

本件は、1997年11月1日発行の雑誌『ゲーム批評Vol.17』P126~127の読者コーナーで取り上げられたことがある。
I&IIでIのBGMが消えていることに憤慨した1ユーザーが、ドラクエI&IIなどと比較してありえないことだと酷評しまくっているもので、編集者があとがきをつける形で、メサイヤ担当者に裏付けをとった際の内容までも紹介されている。
「ラングリッサーという作品の一部として音楽も愛して下さった方には申し訳なく思いましたが、権利上の問題でIの曲が使用できなくなり、やむを得ず、新曲とIIの曲を使用しました」…とのこと。

『ラングリッサーI&II』はメサイヤ(NCS)販売のゲームなのに、原作の音楽だけ使えないなんてことがあるの!?と驚かれる方もいるかもしれないが、BGMに限らず何かしら外注している場合は、ゲーム内の権利がバラバラに保有されているケース自体それほど珍しくない。
例えばメサイヤ絡みの作品ではないが、『ファランクス』という1991年発売のシューティングゲームで、移植版にてBGMが全て原作から差し替わっている。理由は上記とまったく同じ。実際に有り得る話なのだ。
「版元の異なるゲストキャラクターのせいで移植が難しい」というような話と、実は大差無い。BGMの権利まで全てゲーム販売元が手にしていればこうはならないが、外部の作曲家のほうが力を持っていると破談になってしまうケースがある。
新曲によるフォローがなされた本作の場合は、むしろ不幸中の幸いといえるだろう。

ラングリッサーI(Win9x版)1998年

アンバランス社より、Win9x専用としてリリース。
『ラングリッサーI&II』のうち、『I』単体だけ切り取ったもので、システムはそれ準拠。

Windows2000やXP以降のOSだと正常に動作しないらしいので注意。
生産数が非常に少なかったらしく、現在は入手困難。

※加筆出来るという方はぜひお願いします!

ラングリッサーII(Win9x版)1998年

これもアンバランス社より、Win9x専用としてリリース。
『ラングリッサーI&II』のうち、『II』単体だけ切り取ったもの。

Windows2000やXP以降のOSだと正常に動作しないらしいので注意。
生産数が非常に少なかったらしく、現在は入手困難。

※加筆出来るという方はぜひお願いします!

ラングリッサー ドラマティックエディション 1998年

仰々しいタイトルになっているが、その実態はセガサターン版の『ラングリッサーI&II』。
ただし全く内容が同じというわけではなく、『II』のほうにシナリオが追加されている。
光輝ルートから派生し、帝国と和平を結ぼうと動くルート。これにはさらにグッドとバッドの分岐が存在。
他、独立した挙げ句に全てのキャラクターを○○して最後には自分も○○するルート。
これらの追加によって、ステージ数は『II』単体でも90を超えるという尋常で無いボリュームに。数ヶ月はこれだけで遊べるな!

また、顔グラフィックが(一部旧作の使い回しもあるが)結構違う。
レアードは移植されるたびに顔が変わる男だが、この作品では超イケメン。
発売が『ラング3』や『ラング4』の後なので、この二作品に登場しているモブの顔グラフィックも流用されている。連邦軍兵士や魔術師リースまで居るようだが、きっと他人のそら似…それとも同じ俳優だとかそういうノリ…?

BGMについてはハードの関係もあってか『ラングリッサーI&II』とは音色が異なる。
また、『I』用に追加されていた6曲のうち、3曲が全く違うBGMに差し替えられている。
なぜわざわざ一部だけ差し替わったのかは不明。
SweepRecord販売のサントラには『ラングリッサーI&II』の曲も収録されており、
そちらでは削除されず普通に収録されているので、盗作疑惑とかそんな大それた問題があったわけでは無さそうだ。
容量がぎっちぎちで新曲を入れるにはどれか削るしか無かった、とかそういう理由だろうか。

ラングリッサーIII

ラングリッサーIII(セガサターン版)1996年

ここは、豊かなる国ラーカス王国を中心としてリグリア帝国、バーラル王国などが存在する大地。
主人公ディハルト・クラウスは、騎士の修行のため親元を離れ、王都ラーカシア上空に浮かぶ浮遊城の城主ウィリアム公爵家につかえていた。
そんなある日、北のリグリア帝国が、突如ラーカス王国に攻め込んできた。
折りしもそれは、ディハルトの騎士叙勲式の日でもあった。いったい何が起ころうとしているのか…。


…『ラング2』の二年後に発売された。
今作だけは他のナンバリングタイトルと大幅に異なるシステムとなっている。
作曲は、藤岡央・飯塚博・柴田浩明・岩田昇。
岩垂徳行氏は下記のインタビューによると、一作目のオープニング曲を提供しただけで不参加らしい。
http://sweeprecord.com/srin-1129-message-iwadare/
そのオープニング曲は「最終面の曲」(正式タイトルも同じ)として使われ、より勇猛なアレンジになっている。
アレンジ担当は遠藤智博。過去に、『ラングリッサー~光輝の末裔~』の主題歌「Don't stop your dream」の作詞も手掛けられている。

指揮官と傭兵達が纏めて1ユニットという扱いになり、MAPではどちらも存在しているがプレイヤーは指揮官を動かすのみ。一緒くたにした影響としてか、HPも10を超える。
プレイヤーが各ユニットの移動予定先をすべて指定し、「作戦開始」(フェイズスタート)すると、敵味方のユニットが一斉にトコトコと進軍を始める。このあたりだけRTS風。
そして、両軍のユニット同士がぶつかった場合には従来通り戦闘へ移行。
すべての戦闘が終わると、ようやく1ターン終了となる。

その戦闘シーンも刷新され、専用の3Dフィールドで行われるように。3Dフィールド内での作戦行動(ユニットAIの陣形)も毎回設定可能であり、兵の相性だけでなく陣形同士の相性も戦闘結果に影響する。戦闘シーン自体長く、これらを全て真面目にやると1ターンに大変な時間がかかる。
戦闘シーンをOFFにしないとテンポが劣悪であるものの、本当の意味で入り乱れる小隊同士の戦闘シーンや、大国同士の戦争ドラマで魅せるシナリオ面の評価は高い。
また、ヒロイン候補のキャラとの告白イベントが発生するのも今作から。

隠しシナリオでは、歴代主人公が集結してお互いのことを原作のシステムも引き合いに出しつつなじるといった、超~に負けじとフリーダム過ぎる内容のものもある。

小説版も発売されており、アルテミュラーがボーゼルにならない、ファーナがヴェルゼリア国王に殺されてしまう、ディハルトがラングリッサーを手に入れるまでの経緯が大幅に違うなど、原作から大幅なアレンジが施されている。最終的にディハルトはフレイと結ばれるものの、最終決戦においてフレイがボーゼルに精神を破壊されて廃人になってしまい、ディハルトが彼女の介護の為に世捨て人になってしまうという、何とも後味が悪過ぎるバッドエンドとなってしまっている。現在は絶版で入手困難。

  • 移植
    国内ではPS2にしか移植されていない。2005年にタイトーから発売(※後述)。

ラングリッサーIII(PS2版)2005年

オリジナルの発売から9年も経った後に初移植、それも別会社が互換性の無いPS2への移植という一大プロジェクトだったが、予想通りの残念な結果に終わっている。

オリジナルと比較し、各種ロード時間や敵の思考時間が短くなった分はテンポが上がり、ギャラリーモードや新規傭兵などの追加要素もあった一方、不具合の多さと、削られた仕様&BGMの数々について肝心の原作ファンから大変不評であり、未プレイ者にはセガサターンごと購入することのほうがオススメされている始末。音質面の劣化まであり、せっかくのボイスにもノイズが混じり気味。
面セレクトが廃止された替わりに、全てのステージは普通に進めていれば出て来る他、それを見越してか難易度調整が入っていたりと(これについても調整法に批判あり)、頑張りきれなかった替わりに妙なところでは力を入れてある。ハードのスペックで勝る故、フリーズが起きないのが最大の利点か。とはいえ、とにかく原作のストーリーだけなぞれればOK…という人にしか薦めにくい。

ラングリッサーIVおよびラングリッサーV

ラングリッサーIV 1997年

遥かなるエルサリア大陸での聖剣と魔剣、人と魔族との攻防は壮絶な戦いの末に、
光輝の末裔エルウィンが、魔族の王ボーゼルと、魔族のあがめる混沌の神カオスを倒したことにより終焉を迎えた。
そしてエルスリード初代国王が、その命をかけて生み出した聖剣ラングリッサーも、魔剣アルハザードを封じ、天界へと消えたのだった・・・。

それから200年の時が流れ、場所はエルサリアとは別の大陸にある、レーゲンブルク連邦王国。
そこにひとりの野心家がいた。その名はギザロフ。彼はさまざまな策謀を用い、次第に権力を掌握していく。
彼の目は今、辺境の小さな村ゴタールへと向いていた。領主となったギザロフに倍の税を課せられた村人は、武器を手に立ち上がる。
その中には、村長の養子ランディウスと義弟リッキーの姿もあった・・・。


…セガサターンで発売。スペシャル版という、パッケージが異なり限定グッズが付属していたものも存在する。
作曲は、浅井真・本田優一郎・岩垂徳行。
岩垂徳行氏はオープニング曲やエンディング曲など一部のみ担当。

システム面は『デア』ベースに戻り、傭兵達が左右往復するお馴染みの戦闘画面も復活。
ただし変則ターン制が採用され、敵味方の早い順にしか行動ができない。
自部隊でさえ指揮官と傭兵で足並みを揃えるのが難しく、テンポが悪くなってしまった一方、うまくタイミングを合わせて一斉に攻撃出来れば喜びもひとしお。
他、魔法も『ラング3』のように選択してから発動するまでにも間があったりと、『ラング3』とは別路線でリアルタイム風の戦闘システムを引き続き取り入れている。

戦闘以外の幕間演出がとにかく長く、各キャラ個人にスポットを当てたイベント、シナリオ運びも多くなっていて、まるでRPGをプレイしているかのような進行が熱い。

登場人物は脇役含めてほとんどに固有の顔絵が用意され、うるし原氏がデザインしていないキャラクターも多数登場する。残念ながらうるし原氏デザインでないキャラの全身画は用意されていないようで、関連書籍でも見ることはできない。
ゲーム中の顔グラフィックおよび、メインキャラ以外のデザイン担当は、大庭正弘氏。スタッフロールを参照する限り、『ラング3』~『ラング5』についても顔グラフィックを担当されている、メサイヤのデザイナーのようだ。

うるし原氏のキャラについてもゲーム中のものは大庭氏がグラフィック化しているので、塗りや仕上がりのイメージこそ整っているが、女子キャラの顔の造形については似せる気すら感じられない。複数の絵師が参加するブラウザゲーばりに顔立ちが異なるので初見だと驚かされるが、恐らく大庭氏デザインだと推測されるリスティル(メインヒロインの1人なのに全身画無し)など、うるし原氏の作画とはまた違った魅力があり良い感じ。

小説版も発売されており、原作のCルートに近い終わり方となっている。最終的にランディウスはレイチェルと結ばれる。しかしこちらもランディウスがルシリスの命令を受けたジェシカに暗殺されそうになるなど、およそハッピーエンドとは言いがたい。現在は絶版で入手困難。

ラングリッサーV ~The End of Legend~ 1998年

ギザロフの反乱により、レーゲンブルク連邦王国内はかつてないほど混乱していた。
ギザロフの魔導研究所の培養槽から目覚めたばかりの主人公シグマは、突如自分たちを捕獲に現れたレインフォルス、アイゼルの攻撃を受ける。
3体目の素体『オメガ』の暴走にも助けられ、追手を振り切った主人公とラムダ、マスターであるギザロフの元を目指した。


…セガサターンで発売。
作曲は岩垂徳行。サントラのブックレットによると岩垂氏が全BGMの作曲を手掛けつつ、
仕上げについては溝端修一氏、河西良氏も関わっている模様。

以前のナンバリングタイトル間は、数百年単位で時代が遷移していたものの、
今作は『ラング4』と同時期の物語。そのためギザロフをはじめとした、『ラング4』の登場人物が一部メイン級の立ち位置で現れる。
これまでのストーリーについて衝撃的過ぎるオチが明かされ、ファンの間で物議を醸した。『ラング3』のオープニングでなんか月が二つあったのもこれの伏線だったのか。
とはいえ『ラング3』以前の歴史を考えると剣の成り立ち以外は納得できなくもない感じである。あらかじめ重装騎兵シリーズを知っていたかどうかだけで、だいぶ受け止め方は変わりそうだ。

システムは『ラング4』ベースでありつつ、部隊内の指揮官と傭兵は必ず同速度という親切設計になった。
他の変更としては、ユニットごとサイズが異なるようになり、騎兵などは大型ユニット扱いに。道を塞ぐには便利だが、周囲に従来よりたくさんの槍兵に張り付かれるしでなかなか苦しい。
また、グリッド線が廃止され、従来の作品よりきめ細かい位置にユニットを置けるようになった。遠くまで移動させ過ぎると敵に隣接しても攻撃が実行出来なかったりと、他でも何かと制限が細かい。
よりじっくりと戦っていくことが推奨されるスタイルになっているため、良くも悪くも『デア』とは大きく傾向が異なる作品。

小説版も発売されており、ほぼ原作に近い終わり方となっている。最終的にシグマはクラレットと結ばれる。またゲームでは不明だったシグマの本名が「ウェルナー」だという事も明かされている。現在は絶版で入手困難。

ラングリッサーIV&V ファイナルエディション 1999年

PS1で発売。これもメインメニューから『ラング4』か『ラング5』かを選択してからプレイする。

今作の『ラング4』については、『ラング5』の仕様で統一されている。
ショップの仕様も『ラング5』なのだが、こういった仕様合わせにより『ラング4』の一部仕様については無くなってしまった。
単純にシステムを入れ替えただけでなく、傭兵・クラス・敵指揮官のステータス面やスキルといったゲームバランスさえも一部調整されている。
さらにBGMも全面的にアレンジされ、雰囲気はかなり違う。
『ラング5』には上級者用のハードモードが追加された。シナリオについては特に変更がない。

『ラングリッサートリビュート』のPS版は未発売なので、
シリーズをPS系列で揃えようとすると、『ラング3』のみPS2となる。
また、今作の『ラング4』では副官エミリーの顔グラが『ラング5』のバージョンに統一され、かっこかわいい。もともとエミリーはうるし原氏がデザインしたキャラではなかったが、『ラング5』でうるし原氏のイラストが与えられたという流れによると思われる。

■他への移植

  • PS3・PSPゲームアーカイブス

ラングリッサー トリビュート 1998年

セガサターンで発売。
『ラングリッサードラマティックエディション』をはじめとして、発売時点で最新作だった『ラング5』までを収録した作品。
新作ではなく、カップリング集というだけではあるが、ラングリッサー12345が纏めて遊べるというかなり欲張った構成。
解説書の内容も充実している。
残念ながら後述する『ファイナルエディション』の発売前なので、『ラング4』と『ラング5』についてはベタ収録であり、『ファイナルエディション』の追加要素はまだ載っていない。

ラングリッサーミレニアム 1999年

伝説は、再び回り始める…新たなる千年紀として・・・

遥かなる昔・・・光の神イルミスと、混沌の神ディヴォールは戦った。
生まれたばかりの世界をかけて。幾度となく・・・
そして、最後の戦いの後、神々は砕け散った。

しかし、その破片(かけら)は、地上へと散っていく。
ひとつひとつに、戦いの運命(さだめ)を宿して・・・
そして、かけらがその姿を変えるとき、新たな物語が始まる・・・


…ドリームキャストで発売。ここでナンバリングが途絶えた。
作曲は齋藤明達。
スタッフがごっそり変わり、作風も大幅に変化。キャラクターデザイン担当も漫画家の介錯氏となった。
旧作の設定を差し置き新設定をメインで大量追加、常連さん達も今作では欠場。
序文からしてその姿勢はよく分かる感じである。なにかもう世界線が違うような印象しかない。
無数の「神剣」と「神剣使い」が登場する。

これまでは演出面でしか登場しなかったワールドマップ上で、
八つの大国が実際に(ゲームシステム的に)陣取り合戦を繰り広げる。
プレイヤーが選べる大国(主人公)は5種類で、残り3種類は敵専用。
選んだ国ごと、それぞれ発生するイベントとエンディングが異なる。
選ばれなかった残りの国や、他の主人公4人とは敵対してしまうが、条件次第で仲間に引き入れることもできる。

ワールドマップ上をすごろくのように移動し、各拠点を制圧して国力を上げていく。
国力を高めるという点をリアルタイムのシミュレーションとして描いており、
戦闘が発生した場合は旧作のようなシミュレーション戦ではなく、
小隊同士の戦闘がアクションパートで描かれ、キャラを操作してそこで決着をつける。
指揮官が倒されると即おしまい、という点くらいしか旧作の要素を引き継いでいない。
旧作は一言で表せばステージクリア型だったが、今作はもう何もかもが別物。

キャラクターは立絵だけでなく3Dモデルも用意され、3Dモデルはアクションパートの他、
重要なイベントシーンでも3Dモデルを使った寸劇が登場する。
キャラクターも30人以上が登場するなど、方向性はともかくとして、
並々ならぬ意気込みを感じさせる構成にはなっている。

ゲームの雰囲気としてはセガの『ドラゴンフォース』というゲームに近い。
それに無双シリーズを足して5くらいで割った感じだろうか。
大胆過ぎる各種の刷新に対し、肝心のゲーム性は全体的にあんまり追いつかなかった模様。
ラングリッサーは『ラング3』こそシステムが大きく異なっていたものの、
ステージクリア型などの根本的な部分は一貫していた。
そこすら変えてしまったので、シリーズファンの多くを戸惑わせる結果になってしまった。

これまでは観賞するだけだった戦闘シーンをアクションゲーム化して色々なゲーム性を持たせてみたり、
シリーズが触れてこなかった部分ばかり拾って行ったりと、反骨的な精神で溢れている。
なお今作の同時期、旧スタッフは『グローランサー』という何だかラングリッサーのような語感のタイトル&システムを備えた新規RPGを立ち上げている。そのことと全くの無関係ではないのだろう。

今作はトレーディングカードの展開も行われ(『ラング1』~『ラング5』のセットも同時期にトレーディングカード化されている)、少なくとも特定のキャラクターや戦闘システムは一部のファンを掴めたようだ。

ラングリッサーミレニアムWS THE LAST CENTURY 2000年

五人の若者達の物語より時は遡る・・・
超文明スルクタンが戦争によって滅んでから数百年の後。
「暗黒時代」の果てに、二つの大きな勢力が覇権を求めて争っている時代・・・
勢力の一つである「連邦」は、秘密部隊に、謎の最終兵器の探索を命じた。
そう、超文明の遺産として、どこかに封印されているというあの最終兵器を・・・

遺産発見の報を伝えた後、秘密部隊の隊長、セム・ベーオウルフは、帰還命令を拒む・・・
そして最終兵器を乗せた箱船は嵐の海をさまよい、雷に撃たれ座礁する。
船に代わる術を求める人間たちを見下ろしながら、眠れる最終兵器は、静かに待っていた。来るべき目覚めの時を・・・・・・
そして、運命の流れは、ひとりの少年を巻き込んでいく・・・・・・
少年は、己の流れを見つけるであろう・・・・・・
様々な想いとともに、そして、神剣のかがやきとともに・・・・・・・


…ワンダースワンで発売された携帯機専用の新作。
作曲は安藤童太。
タイトル通り『ミレニアム』の系譜でキャラクターデザインも介錯氏のままだが、
シナリオは『ミレニアム』より以前のお話で関連人物も登場する。
特徴として、システム自体は『デア』以前のものにきっちり戻し、回帰を図っている。
前作とは真逆の方向性になっており、よほど前作が不評だったのだろうか。

前作に引き続き、ファイアストームという魔法が登場している。『リインカーネーション』のファイヤーストームの原型と思われる。今作では他にファイアとファイアボールという魔法も同時に存在しており、少々ややこしい。

『デア』にあった演出やシステムは一通り全て揃っており、
味方と敵のフェイズが交互に来る構成。傭兵が往復する戦闘画面。いきなり4人も置ける傭兵。きつめの三すくみによるゲームバランス、リザルト画面では犠牲者晒し…。
要は、『デア』のシステムのまま、キャラとシナリオとステージとBGMを総取っ替えしたような作品なのである。
ゲーム中にスタートボタンを押すことで、魔法や商品など様々な項目について、説明文が呼び出せる。
中断セーブも可能だし、敵味方の向きはちゃんと異なり、ユニット行動終了マーク等も完備されている。正直、同じ携帯機作品である『リインカーネーション』の立場が無い。

惜しむらくは、ハードのスペックからして白黒画面であること。そしてサウンド面の質が貧弱。音に迫力が無いためいまいち爽快感に欠ける。
ユニットの見た目が潰れてしまわないように、小さな画面に対してかなり大きめに表示されているのだが、その結果として画面には従来作の半分以下の範囲しか映っていない。
いくらユニットの向きが異なるとはいえ、敵味方の指揮官と傭兵が肉薄するともはや戦況の把握からして一苦労。他、ユニットが移動する際の動きが遅い、魔法はスキップ出来ずとテンポ面もやや悪い。
今作こそ、『リインカーネーション』のようにユニット数を少なめにしたほうが良かったのでは…

また、『デア』のシステムに準拠しているわりには、
槍兵(槍/杖)は歩兵(剣/斧)に対して強いという、思わず突っ込まざるを得ない設定変更がある。
ちなみにシーフ(短剣/爪)が別途登場しており、これらが槍兵に強いということで新たな三すくみが作られている。
どうも騎兵を登場させられなかった都合でこうなったようだ。

シナリオに登場する暗黒時代の話題は、『リインカーネーション』でもユリアンとの会話にて再登場する。
『リインカーネーション』の公式サイトや設定資料集では『ミレニアム』の存在がすっかり抹消されているように見えるが、完全に消し去るつもりも無いようだ。

なおこの作品もモブ指揮官が無言爆発する。許されない。
ネームドの敵は撤退時に台詞がときどきあり、味方の指揮官のほうにも台詞はある。
この点でも『リインカーネーション』は敗北してしまった!

キャラクターは名有りが20名以上、共通8面の全17ステージ構成による2ルートで、
エンディングは全4種、隠しシナリオもありとまずまずのボリュームである。
しかしセールス的に振るわなかったのか、残念なことに今作のあとは新作の展開が当面止まってしまう。

ラングリッサーシュヴァルツ 2010年?

古来より続く「光」と「闇」の争いに「帝国」が加わり始まった全面戦争「ラングリッサー シュヴァルツ」の物語は諸神時代にさかのぼる。
神の世界が「光」と「闇」の2つの軍勢に分裂すると、
闇の軍勢の混沌神「カオス」は「魔剣・アルハザード」を生み出し、人間界に降臨。全世界を破壊し血の海にしようとした。
この混沌神の恐ろしい計画を押しとどめるために光の女神「ルシリス」は、自らが生み出した「聖剣・ラングリッサー」で混沌神を倒し、混沌神の霊と共に人々を悲惨な目に合わせた魔剣を沈黙の虚空に封印したのだった。
しかし神の戦いが終わったのち、闇の軍勢が魔剣の封印を解き、その恐ろしい力を利用して世界を一掃しようとした。大陸を壊滅させ、闇の軍勢が完全に支配する絶望の地獄をそこに創り出そうとしたのである。
光の勇士達は、女神の使い「ジェシカ」のもと、闇の軍勢を阻止する戦いを続けた。
「光」と「闇」の戦いが再びその幕を上げた時、その軍事力を増大させていた「ドレイク帝国」もその機に乗じてその歩みを加速させていた。「帝国」の統治者は人の生み出す力が世界を制し、戦争を終わらせることができると固く信じていた。そのため新秩序建設の名のもとに、重装部隊を率い、四方に戦いを挑んでいく・・・


…2010年に初報が公開されたMMORPG。
開発・運営元はガマニアデジタルエンターテインメント(現:株式会社エイジ )。

主立った内容やキャラのイラスト、BGMまで公開されていたのに、
その後は大きな続報が何も無いまま現在に至る。
開発中止のアナウンスは正式には出ていないようだが……
世にリリースされていないという点では最も不幸な作品かもしれない。
いちおう公式サイトはまだ健在。
http://corp.gamania.com/products/langrisserschwarz/jp/

世の中には十年近く凍結していた企画が再始動する例もあるが、今作にもまだ可能性はあるのだろうか。
今作のジェシカとボーゼルのデザインはなかなかすっ飛んでいるので一見の価値あり。
イラストレーターについては誰が担当していたのかは公開されていない。情報求む。

光・闇・帝国の3勢力にはそれぞれシンボルマークが用意されており、
闇の軍勢は、茨の花に鎖がまとわりついているというデザインだった。

『リインカーネーション』は自警団含めると4勢力で、こちらでの闇軍のシンボルも花である。
シンボルマークは設定資料集にしか載っていないのであまり意味はないが、
その程度の要素とBGMは『リインカーネーション』にも引き継がれている。

なお今作が発表された2010年には、既にエクストリーム社が
メサイヤブランド著作物の利用について一部権利を掌握、有効化しており、
最初期の発表イベントでは佐藤昌平社長も出演していた。
他社に版権利用を許した中では、最初のラング完全新作ということになる。
なお繰り返しになるが、リリース(サービス開始)はされていない。
http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/1009/18/news028.html

ラングリッサー・トライソード 2012年

迷い行く人々の道標。大いなる輝きを放つ剣。
かつて、剣の力と女神の存在により、大陸を這う龍は、地底深くに封じられた。
女神が天に帰りし後、剣も眠りへと就く。かわって、守護結界の『柱』が大地の平和を見張ることと相成った。

やがて長い歳月を経て、女神の時代は先史の遠い伝承と呼ばれ――。
新たに、3つの大国が、大陸の次の歴史を紡ぎ始める。
しかし、『柱』の異変により、以前のように領土を安定して保持することがかなわなくなった。
募っていく、市民の不安。いつ襲い来るかもわからない外敵、外因、それらによる国家危機の予感。ゆえに――。
王国は、より肥沃で安全な土地を求め。武国は、武人としてのより高みを目指し。
帝国は、先史文明の先端に触れんがため。彼らはやがて、混沌へと足を踏み入れる。

  • 「光の王国ルミナリア」 国主:エリザ・ルミナリア
    自然を愛する王女が国の象徴として君臨し、民主的な議会政治が行われている。
    農耕や牧畜が盛んで、また市民の間で簡単な魔法が日常的に用いられている。
    争いを好まない国風だが、野獣や盗賊の襲撃に備え、軍隊は日々訓練を重ねている。
  • 「闇の武国タケガミ」  国主:ゴウライ・ジン
    義俠の覇者である剣王が統治する。民は武道と狩猟、呪術を重んじ、
    政治は言論と闘技の双方で決着されるが、彼らは決して蛮勇ではなく、自然の風流を好む。
    掟に従い、荒れた地にあえて住まう彼らは巨獣や怪異を調伏する務めを果たしている。
  • 「暁の帝国ラスヴェート」 国主:ナディア・ルビンシテイン
    急激に勢力を伸ばした、新興国家。先史文明の研究を積極的に行う。
    大陸においては珍しい機械化学主義で、魔力を持たず脆弱であった国民は、
    人体改良と軍事技術によって強化された。その国民の中から選び抜かれた皇帝が独裁支配する。

…3勢力いずれかに所属して戦うブラウザゲーム。
『シュヴァルツ』の続報が途絶えたまま今作が登場した。
開発・運営元は上記作品と同じく、ガマニアデジタルエンターテインメント。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120704_544629.html
少なくとも今作発表時点では、まだ『シュヴァルツ』も開発中であったようだ。

今作に登場するラスヴェート帝国は、後の『リインカーネーション』でのグレスデン帝国を強く彷彿させる。
そこの皇帝ナディアも、ちょうどルクレチアとオウトクラト4世を足して2で割ったような女皇帝だったので、『リインカーネーション』の設定とキャラを作る上で少なからず参考にしたのかもしれない。両作に同じシナリオ会社(ラムダ・プランニング)が関わっていることも影響しているのかも。

『リインカーネーション』より以前に登場した作品の中では最も新しいが、
内容はよくあるガチャ+お使いゲー。残念ながら3勢力が生きるほど人も来ず、
ストーリーの掘り下げもないまま半年も経たずに終了してしまった。現在はプレイ不可能。
ブラウザゲームらしく、10名以上のイラストレーターを起用していたが、
うるし原氏や介錯氏は参加していない。

大軍同士のレギオンバトルと、小隊同士のタクティカルバトルの二種が存在。
タクティカルバトルは従来のようなSRPG…という触れ込みだったが、
見た目からしてバンダイナムコゲームスの『サモンナイト』であり別物である。

ゲームシステムについては下記の特集サイトが詳しい。
http://www.4gamer.net/games/166/G016607/20120703055/

客寄せのため、一部旧作キャラクター達も召喚された、という体裁で登場。
(レディン・クリス・エルウィン・リアナ・ラーナ・ディハルト)
リファインされた旧作キャラクター達のイラストは黒獅子氏が担当していた。
人気が続けば『ラング4』以降のキャラクターも登場していたのだろう……。
http://www.4gamer.net/games/166/G016607/20120615072/

後述する『リインカーネーション』について、
「15年の時を経てニンテンドー3DSで復活」という宣伝文句があるが、
数字的に今作のことはわりとガン無視していることになる。まあジャンル違うけどさ。

ラングリッサー リインカーネーション 2015年

“ガイアの門”と呼ばれる長大な壁に囲まれたこの世界は、ある事件をきっかけとした海水面上昇により、水没の危機にある。
魔剣アルハザードを復活させたグレスデン帝国現皇帝オウトクラト4世は、かつての多くの使い手たちと異なり、魔剣の力で知識を呼び出し、帝国に高度な機械技術をもたらすことに成功した。その技術と国力の精髄が、方舟と呼ばれる巨大飛行都市エスペランザ。帝国はエスペランザを用いて“ガイアの門”の外の大陸への移住を計画していた。それが“新世界”を意味する“エリュシオン計画”である。
帝国での教育を受けていない、地上の多くの人々は、“エリュシオン計画”を単なる絵空事か侵略の口実だと考えている。

オウトクラト4世の手により魔剣アルハザードが復活した後も、対となる聖剣ラングリッサーの行方は長らく世に知られていなかった。二振りの剣はかつての戦いの際、一緒に封印されていたのだが、いつの時代にかラングリッサーのみが何者かに持ち去られてしまったのだ。
アルハザードを奉じ、技術にも大きく勝る帝国軍の積極的な攻勢に対し、反帝国勢力“光輝の軍勢”は防戦に次ぐ防戦を余儀なくされていた。
ここにアレス・ロヴィナーという領主見習いの少年が、偶然にも聖剣ラングリッサーを発見し、その使い手であることが判明する。本来なら資格を持つ者以外には扱うことのできないラングリッサーを、何故アレスが扱うことができたのかはわからない。
ただひとつ言えるのは、ラングリッサーの使い手アレスの存在が、この大陸の命運を大きく変えていくだろうということだった。


…3DSで発売された、当Wikiにてメインで紹介している作品。上記の序文は設定資料集より。
ジェシカがカムバックし、シリーズファンには聞き覚えのある名称が色々と再登場している。
シリーズの世界観を繋いでいる一方で整合性のとりにくい面もでており、このあたりは当Wikiのキャラクター紹介ページで詳しく纏めてあります。

稀に勘違いしている方が居るようなので記しておくと、旧作のリメイクではなく完全新作である。
何か大人の事情でもあったのか、うるし原氏も介錯氏も起用せずカイエダ氏が新たに抜擢されている。
一般向けに公開されている理由としては、下記のインタビューを参照されたし。
http://www.famitsu.com/news/201502/12071238.html
カイエダ氏が手掛けた中で特に有名なのは『ジャイロゼッター』であろうが、
かつて氏がイラストを提供したこともあった『ラグナロクオンライン』のほうに今作の世界設定などは近い。

システム的には、『ラング5』をもっとデア寄りにしたかったのだろうか。
アップデート後はかなりテンポが改善され、場面によっては『IV&V』よりステージの展開が早くなった。『デア』も『IV&V』も楽しめなかったという方にはむしろ今作のほうが気に入るかもしれないが、人(需要)が特別少ないほうへボールを投げてしまった感は否めない。
戦闘画面をおなじみの傭兵左右往復にしなかった点は、恐らく今作最大の失敗のひとつ。
戦闘の各種ロード時間自体はほぼデア並と、非常に早いのがかえって切ない。

あえてシステムをデアから色々と外してきたのは、『ミレニアムWS THE LAST CENTURY』というデア踏襲の前例があった為だろうか?
発売前に公開されていた今作の画像では傭兵も多く、
岩垂氏のインタビューでは「味方のターンのときに流れるBGM」といった言及もあったことから(実際は、変則ターン制であるためかBGMは両軍で同じ)、
開発初期はもっとシステムからして『デア』寄りであった可能性もあるが……推測でしかない。

会話システムにおけるテキスト量の多さは特筆もので、セーブロードを駆使しつつイベントを読みあさっていると、ADVゲームの合間にラング風のミニゲーム試合をやっているかのような感覚になる。もしかするとこれが今作の正しい楽しみ方なのかもしれない。

音質については、本体とオプションの双方で音量MAXにしない限りはそうそう割れることもなく、全体的にかなりクリア。
お馴染みのBGMが流れつつ、ドッコォーン!とやたら景気良い音で敵指揮官が次々爆発する光景はやはりいい感じだ。
月並みな論評だが、『ミレニアム』よりはよほどラングリッサー感がある。
あとはラングシリーズのどこを特に好きであったかで評価が乱高下する。
とりあえず総合面で比較されると非常に、とても非常に苦しい。大事なことなので(ry

難易度はシリーズの中でも群を抜いて低く、今作がSRPG初プレイでも問題無し。
多くの他作品にも言えることだが、ジェシカを除いたキャラクターとは今作でしか出会えない。
気に入ったキャラクターが複数居るならチェックする価値は十分あり。
少なくとも、自軍加入してくれるまでも難しくて辿り着けない…といった心配はほぼ無いだろう。

ひょんなことから海外版も発売済みで、サントラの発売日もようやく決まった。
小説版の展開あたりもある…のかもしれない。

メサイヤ関連としては一応他でも動きがあり、
まさかの超兄貴の新作漫画がスタートじゃあ! 漫画家の菊野郎氏が担当。
超兄貴ならラングとも無関係というわけではないんじゃあ(隠し面的な意味で)……!
『零・超兄貴』準拠のキャラデザになっており、ベンテン姐さんがますます初音○クっぽい容姿になったがもはや何も言うまい。
(2016年9月に連載終了。お疲れ様でした)
http://www.famitsu.com/comic_clear/se_aniki/

ラングリッサー モバイル(仮) 2019年?

2016年1月28日に急に飛び込んできた、ラングのニュースはこちら。
http://www.4gamer.net/games/290/G029062/20160128138/
http://dengekionline.com/elem/000/001/208/1208026/

ページ内容を要約すると、海外のいくつかのゲーム開発会社から「ラングの『スマートフォン向けゲームアプリ』を開発したい」との申請があり、エクストリーム社がその中から、
開発を中国北京市の「紫龍」という会社(※日本向け正式表記:天津紫龍奇点互動娯楽有限公司、※中国語正式表記:天津紫龙奇点互动娱乐有限公司、※ゲームブランド名:紫龙游戏 ZLONGAME、※配信:紫龙互娱)に決めたとのこと。配信元も名称からして同社の子会社だろうか。

後述する『重装機兵レイノス』のように、エクストリーム社は積極的に自社IPを希望のあった開発会社に使用させていくスタンスらしい。今回は特に、海外のゲーム市場での成果を当て込んでのもののようだ。

そして2017年2月15日、中国の情報サイトで唐突にゲーム画像が掲載。

>Extreme公布《梦幻模拟战》手游新作
との見出し文で、これは訳すと【エクストリーム社発表、『ラングリッサー』アプリ新作】となる。

中国ではそもそもラングリッサーが一作も発売されておらず、『梦幻模拟战』(夢幻模擬戦)というタイトルもマニアの間で通称として定着しているだけだと思われるのだが、中国では至って当たり前のように幾つものサイトでラングリッサーシリーズは『梦幻模拟战』として情報が載っている。

本作のイメージ画像としては、『ラング2』のうるし原氏の立絵に大変良く似た絵が使われている他、
とても可愛らしくデフォルメされた戦闘シーンが掲載されている。
そして画像だけを見るとグラフィックのクオリティも高めで、HPの上限が999になっており、3ケタのダメージや回復が乱れ飛んでいるという派手なアレンジも存在することがわかる。

…ところが奇妙なことに、中国サイトでの初報だというのに、イメージ画像中の宣伝文はすべて日本語。
>2017年伝説再臨!!「ラングリッサー」アプリゲーム製作決定!!
などと書かれているにも関わらず、日本向けにはまるで告知がない。
あってはならないことだが日本向けプレゼンの内部用資料が外部に流出してしまったのだろうか。

しばらく音沙汰が無かったが、2017年9月、やはり中国のほうで公式による画像が登場。
『梦幻模拟战 LANGRISSER』のタイトルの下に、わざわざ官方正版(本物の公式)と書いてある。
中国では2018年8月2日にiOS版、8月16日にAndroid版がサービス開始。
検索する際は、「梦幻模拟战 手游」と入れてみよう。
公式いわく「日本殿堂級奇幻大作回帰」。ストーリー的には新作で、オリジナルの主人公とヒロインが登場するものの
ジェシカの計らいにより異世界からの助っ人としてI、II、IIIのキャラが多数ゲスト出演している。
オリジナルの帝国で参謀を務めているのはもう言うまでもなくボーゼル様なのであった。
モブキャラですらI、II、IIIのデザイン準拠となっており、旧作要素のアピールが凄い一方で新システムも多い。
なおIIIのように、指揮官と傭兵はセットで動くようになっている。

公式サイト
http://mz.zlongame.com/
https://www.taptap.com/app/61035
http://mz.zisngame.com/index.html
外部のゲーム記事
http://www.youxiniao.com/news/haiwai/2640960.html

声優
エルウィン:保志総一朗  ヘイン:阪口大助  レオン:置鮎龍太郎  シェリー:堀江由衣
リアナ&ラーナ:小清水亜美  イメルダ:高梁碧 ジェシカ:高梁碧  ボーゼル:森川智之  ベルンハルト:若本規夫
ディハルト:平川大輔  ルナ:早見沙織  アルテミュラー:子安武人

公式サイトでは以上のメンツが紹介されている。他にも豪華キャストが集っている。
オリジナル主人公:柿原徹也  オリジナルヒロイン:内田真礼  主人公とヒロインの親友:立花慎之介
ソニア:佐藤美由希  レディン:置鮎龍太郎  ナーム:徳井青空  クリス:佐倉綾音
などなど。

作曲は岩垂徳行で、ラング転生までの曲が使われているほか、オール日本人声優というこれ以上ない日本推し。
近年、中国ではレトロゲーブームが巻き起こっており、とりわけSFCからPS時代の和製ゲーが好まれている。

2018年7月24日、2019年上旬の日本配信決定が発表された。暫定名は「ラングリッサー モバイル(仮)」。
また2018年8月29日には日本向けの製作発表会が開かれた。
日本のファンが実物を国内で目にするのはまだまだ先になりそう。続報を気長に待とう。
既に『ラングリッサーシュヴァルツ』みたいな例もありますけどね!

”海外向け”スマートフォンアプリ?

(中国産のオリジナルアプリ)

実は2017年に中国で『梦幻战记』(夢幻戦記)なるタイトルで、
『ラング2』のリメイクにしか見えないアプリが出ていたりする。
こちらもまた日本向けにはまるで情報が無いままだが、2017年4月に中国で正式に配信が開始されたようだ。

中国の『九遊』(9game)というアプリサイトでダウンロードできるようになっているが、
【気合の入ったパチモノ】という可能性が高い。開発は、云邦という会社(天津云邦网络科技有限公司)。

http://www.9game.cn/mhzj/1634593.html
(※公式サイトのお知らせページ。すべて中文。立絵の一部を確認可能)

公式サイトにはスクリーンショットも動画もほとんど置かれていない。
一応、中国のよそのアプリ特集サイトでは大きなスクリーンショットを見られる。以下、画像へのリンク。
http://8.pic.pc6.com/thumb/up/2016-11/20161119172210971970288638350_600_566.jpg
http://8.pic.pc6.com/thumb/up/2016-11/20161119172142193192411861580_600_566.jpg

立絵は中国産ゲームのよくあるコテコテな濃いイラストに差し替えられているが、
モブキャラも含めて同じタッチで一様にリファインしているのと、画面構成など2へのオマージュはよく感じられる。
ただし公式サイトで公開されているユーザー評価は歪な形になっており、ほぼ星1と星5しかない。
よほど賛否両論わかれているゲームなのか。関係者が必死にステマ評を投じているゲームなのか。たぶん後(ry

翻訳サイトを利用しつつユーザーレビューを漁ってみると、高めの評価をしている者はとっつきやすい難易度調整を挙げており、不満点としてはとにかくバグの多さが一番に挙げられている。
アップデートにより幾らかは改善された模様だが、日本での配信の可能性があるかはなんとも言えないところである。

ラングリッサーの名が付かない作品

重装機兵レイノス 1990年

ラングリッサー同様、NCSから発売された旧メサイヤのメガドライブ用ソフト。
未来世界で人型ロボットに搭乗した兵士が戦う、硬派なSFミリタリーアクションである。
一言で言うなら機動戦士ガンダム風で、拘りまくったシステムや操作性によりとことんマニア向けのゲームに仕上がっている。

重装機兵と書いてアサルトスーツと読み、
シリーズ伝統のAT+10・DF+10効果を持つレア防具の元ネタであるゲーム。
また、『リインカーネーション』でもアレスがアサルトスーツを拾った時のセリフや説明の元になっている。残念ながら『リインカーネーション』ではAT+10の効果はない。

重装機兵シリーズの舞台はSF世界ながら、ラングリッサーの過去に当たる世界観でもある感じなので、
(『ラング1』は王道中世ファンタジーだが、実は高度な未来文明の亡き後、ようやく中世付近まで文明が復興したところ、というのが真の実態。雰囲気を説明するとセガの『セブンスドラゴン』一作目や富士見ファンタジアの『スクラップド・プリンセス』と同じ)
『ラング5』や『リインカーネーション』で言われる「アルハザードによって解析された先史文明の知識」とは、重装機兵あたりの時代の技術(現代より遥かに発達した機械の技術)であると思われる。

他にも特筆すべきこととして、『重装機兵レイノス』にはランス・カルザスという敵キャラクターが登場する。
ランス・カルザスといえば、『ラング1』でアサルトスーツが唯一装備(操縦)可能な男であり、主人公のライバルである点まで同じ。
ちなみに発売時期的には、『ラング1』より今作のほうが先。
アサルトスーツには【ZEAR-1】と書いてあると『ラング3』の作中で判明するが、それはこの『重装機兵レイノス』のランスが乗っていた機体の型番と同一なのである。
二つの作品が同じ世界観に基づいているという、何よりも重要な裏付けだろう。
二人は同一人物というわけでは無さそうだが、ひょっとして遠い遠い子孫にでもあたるのだろうか。
当時のレイノスファンが『ラング1』をプレイしてどう感じたかは興味深いところだ。

1997年には旧メサイヤからセガサターンで『重装機兵レイノス2』もリリース。
残念ながらこちらはかなりマイナーな作品となってしまっている。

そして2015年12月23日、25年越しでPS4にて一作目のリメイク版がリリースされた。
キャラクターにボイスがつき、ランス・カルザスの声は上恭ノ介氏が担当。
http://leynos.dracue.co.jp/ps4/top.html
開発会社はドラキュー。
『装甲機兵ガングラウンド』や『機装猟兵ガンハウンド』など、あからさまにレイノス風の見た目とシステムをもったゲームを開発してきた同社だが、エクストリームへの申請が通り本家のリメイクを手掛けられることとなった。延期を繰り返しつつもようやく発売となる。
オリジナルの版権は『ラングリッサーリインカーネーション』と同様にエクストリームにあり、一部の監修も行っているそうだが、今作については開発だけでなく販売もドラキューが担当。詳しくは同社のブログ参照。
http://labs.dracue.co.jp/blog/article.php?id=127

上記リメイク版、某ゲーム雑誌でのクロスレビューは6/6/7/7と、
奇しくも『リインカーネーション』と同点だったが、Amazonでの評価は大絶賛。
ターゲット層の反応が何とも対照的である。

重装機兵ヴァルケン 1992年

ラングリッサー同様、NCSから発売された旧メサイヤのSFミリタリーアクション。
SFC用のソフトである。タイトルからも分かる通り、『レイノス』と繋がりが有る。
『レイノス』より後の発売だが、物語としては『レイノス』より前の時代を描いている。
つまりラングリッサーシリーズ時系列のスタートとも言えるような気がする作品。
今作だけは、うるし原氏が人物デザインを担当している。

この作品で落下軌道から逸れたアーク・ノバが赤き月クリムゾになったという説もあるが、定かではない。
なんにしてもこの頃は本物の月が存在しており、
ラングリッサー3のオープニングに青き月ペイリアと赤き月クリムゾらしきものがあるため
本物の月はなんらかの事情で消えて二つの月は重装機兵の時代に作られたのではないだろうか。

開発も発売元も異なるが、1999年にPS1で『重装機兵ヴァルケン2』もリリースされている。
2004年の1のPS2リメイク版は悪い意味で有名。

オリジナルスタッフは、1993年に「大宮ソフト」という会社を興している。
恐らくヴァルケン開発後に独立されたのであろう。
同社開発のSFCソフト『フロントミッションシリーズ ガンハザード』は、旧スクウェアからの発売だが、色々とヴァルケン(レイノス)にそっくりである。
乱暴な言い方をすれば、『ラングリッサー』に対する『グローランサー』のようなもの。
ただ、ジャンルが同じということもあって、上の例より類似点は多い。

2017年9月7日に角川ゲームスより発売された対戦型STGの復刻作『旋光の輪舞2』の追加DLC機体として、ヴァルケンが登場することになった。
同時発表されたもう一機のDLCはなんと『電脳戦機ヴァーチャロン』のテムジンであり、2017年にもなって異色の顔合わせが実現した。

パワー オブ ザ ハイアード 1994年

ラングリッサー同様、NCSから発売された旧メサイヤのファンタジーシミュレーション。
SFC用のソフトである。
メサイヤブランドの各作品は「実は繋がっている」という裏設定が仕込まれていることが多く、
今作も、多次元世界の支配をもくろみ魔獣「アルバラーダ」を召喚し世界を破壊しようとする皇帝グノシスの正体がボーゼル様なのだった。
また、隠しコマンドに面セレクト、サウンドテストがありそのあたりも伝統を受け継いでいる。
困ったことにきつめのバランスと魔法を食らったらほぼおしまいというところも引き継いでおりなかなか厳しい。
傭兵の代わりに魔獣たちが戦い、マップ画面から専用の戦闘画面には移行しなくなったものの、そのぶんマップ上で豊かなアニメーションが用意されている。『タクティクスオウガ』路線。
味方数は4人+魔獣だけ、一本道で面数も18と少ないためボリュームには欠けるが
シナリオとシステムはしっかりしておりかなり楽しめる。グラフィックは好き嫌いが分かれるかも。

グローランサーシリーズ

アトラスから発売されたRPG。
RPGとはいえSLGの要素も多々入っており、『ラング3』以降に顕著だったRPGじみた演出がついにメインになったような印象がある。作品の雰囲気もラングリッサー4や5に近い。
1に出てくる強敵「インペリアルナイツ」は開発中止になった『王宮騎士物語 テンプルマスター』からの復活組だったりする。キャラや中身は別物だけどな。

実は、高田慎二郎を筆頭にしたキャリアソフトメンバーによって開発されており、当たり前のようにキャラデザインもうるし原智志が全作務めている(なおべつにうるし原氏はキャリアソフト所属というわけではない)。
前述のラングミレニアムのスタッフと何かあったのは明白であるが詳しくは不明。前後どちらが先かは分からないが、もし高田氏が早急にうるし原氏を抑えていたというなら、ミレニアムスタッフは別のキャラデザイナーを探すしかなかったのだろう。

グローランサーシリーズはナンバリングが6まで出ていたり、ファンディスクやリメイク作もあってそれなりにシリーズが進んでいたりするが、2011年の4のリメイク『グローランサーIV オーバーリローデッド』を最後に情報が途絶えている。何か大問題があったというわけでもないが、シリーズ再開の兆しは特に無い。
なお当の高田氏はこのあと『女神異聞録デビルサバイバー』シリーズを手掛けている。

余談だがグローランサー1作目は、ネットにおいてパッケージ裏に書かれた「この文章はアタリです。」と言う、何かを根本的に間違えた文で地味に有名。「アタリ」とは美術用語で、大まかな位置決めのこと。仕上げる過程で、とりあえずキャラの輪郭を書いておいたりするのを「アタリ線」と言ったりもし、文章を入れる際にとりあえずそれっぽいことを仮に書いといて文字数確認に使うのが「アタリ文」である。

ここまで書けばお気付きかと思うが、「この文章は仮なので(後で消してね)。」という趣旨の、仕上げ担当者宛のメモ書きがそのまんまパッケージ裏に掲載されてしまっていたのだ。しかもこれを入れたせいで字数が足りなかったのか、本来の宣伝文句がなんと途中でぷっつり切れている。
前代未聞の赤っ恥案件である。さすがに廉価版の際には修正された。

偽りの輪舞曲 2007年

ラング旧作における中核スタッフだった鈴木政幸氏がプロデュースしたファンタジーSRPG。
ニンテンドーDS専用ソフトとしてサクセスから発売された。
この作品自体にラングシリーズとの関わりは特に無い。ラングシリーズゆかりのキャラまで擬似的に登場させている『グローランサー』シリーズと比べてしまうと、繋がりは皆無と言ってしまってよい。

ただしストーリー面は、物語冒頭で主人公の王国が帝国に襲われて滅亡し、聖剣が物語のキーになり力をつけて帝国に逆襲、そして武人肌溢れる帝国皇帝の背後では闇を奉じる教団が暗躍していましたと『ラング1』~『ラング2』を彷彿させるテイストで溢れている。各マップの景観もラングシリーズを少なからず意識しているように見える。

なお、システム的には全く別物。傭兵は出てこず、あえてラング風に説明するなら指揮官キャラだけでネームド率いる大軍と戦うゲームである。ユニットの移動と攻撃が完全同時に行われるシステムとなっており、無数の敵ユニットを文字通り「轢き殺して」いけるため独特な戦略性と爽快感を併せ持つ。
仲間キャラは23名、敵専用キャラも含めると登場人物は30名を超え、ボリュームはなかなかのもの。

ただの偶然と思われるが、偽りの輪舞曲にも14歳というえらく若い年齢の女教皇が出てくる。もちろん容姿設定ともどもルの付くお嬢とは全くの別人。それはさておき各イベントのノリが『リインカーネーション』に近く、もしかしたら『リインカーネーション』の開発時、今作のことも多少は参考にされていたのかもしれない。

ダブルムーン伝説 1992年

旧メサイヤから発売されたRPG。ファミコン用。
マル勝ファミコンという雑誌の読者参加企画から生まれた作品である。
つまり原作つきの作品であり作った会社が同じなだけで
新旧ラングリッサーとは何の関わりもないのだが

  • その名の通り二つの月がある世界。
  • 主人公の生まれた村が『アレスの村』。
  • ひょんなことから両親と妹の事を聞かされて旅に出ることになる。母は既に死亡。父も行方不明。
  • 主人公の妹が幼いころにさらわれて生き別れている。
  • ラストで救出されるが、その血のためにサモイレンコにダークドラゴンの復活に利用される。
    サモイレンコが死ぬと同時にダークドラゴンが復活。つまるところ妹がラスボス。
  • 最後はルーンテクターという剣の力で復活の血を兄と分け合い、ダークドラゴンを封印する。
  • エンディングには後日談がテキストで入る。

というものすごい偶然か狙ったのかわからないが、『リインカーネーション』の主人公とその妹の設定、そしてシナリオ(光輝ルート)のほうでも一致が見られる。こちらも妹がラスボスであり、シナリオのラストではアレス(兄)とリコリス(妹)がボーゼルの印を分け合い、ボーゼルを封印している。
エンディングに後日談があるのは『ラング1』からであるが、それも発売時期的には今作のほうが初出。月が二つあるくだりも『ラング5』で再登場した。
いずれのスタッフも、同社が過去に手掛けた作品からシステムやネタを探したのだろうか?

ゲーム自体の難易度は非常に高く、主人公が死んだらアウトな上に石化でもアウト、
さらにはザコが石化や即死を放ってくるのに防げない、死んだらセーブしたところまで戻される
最初から周りに出るザコのアームビートルに出会ったらまずゲームオーバー、
間違えて最初の村の西に行けば次のエリアの敵が出て即死、
さらには今作で言うオディロンみたいな戦力の奴が後半に強制出撃な上
最後はそいつと二人旅という感じになるので準備していないと詰むなど、『デア』以上に非常に厳しいゲーム。