ジョーヤン帝国

Last-modified: 2022-08-29 (月) 05:12:20

 ジョーヤン帝国派東大陸の東北部(通称中陽地域)に存在する君主制国家である。支配種族はクロネリヤ(ホムンクルス)と呼ばれる人造生命体種族であり、人口比1:100という人口偏重が見られる。支配種族にあたるホムンクルスは数百年前にエルフの魔術師によって作られた人造生命体種族であり、1270年ごろからホムンクルス統制下の政治体制へと移行した侵略者的な種族である。
そのため内部からの反発を抑えるべくエルフ・人間・リザードマンなどに対し融和的な政策を取っており、特に人口的に多数を占める人間に対してはアメとムチを使い分けた対応を行っている。

ジョーヤン帝国について

 ジョーヤン帝国は時期によって3つにわけることが出来る。1つは人間時代のジョーヤン帝国であり、次にエルフ簒奪期、最後にホムンクルス統制下である。人間時代からホムンクルス統制下に到るまでジョーヤン皇家は存続し続けているものの、その立ち位置と性質はすべて異なる。
 まずジョーヤン帝国は?00年代以前に東大陸東北部で建国された国家である。支配種族は人間であり、南の天華地域からの移民ないし逃亡者が主体となっていた。天華地域と中陽地域の間にはリザードマンの遊牧民が暮らす大草原が存在し、初代皇帝は大草原を縦断してリザードマン遊牧民の一部部族と盟約を結ぶことで建国にたどり着いたと言われる。その後農耕を中心とする人間と遊牧を中心とするリザードマンの間で小規模な抗争を起こしつつも文化的に優勢な人間と同化していき、北方の大地である程度の共同体が完成しつつあった。
 事態が急変したのは200年代から800年代にかけてのエルフ大移動である。さらに北方の地域から流入した東エルフ諸民族は人間とリザードマンの間の微妙な小康状態を完膚なきまでに破壊した。騎馬民族でもあった東エルフ諸部族が直接ジョーヤン帝国を破壊することはなかったものの、その間に流入した多数のエルフたちが奴隷として人間に取り入り、人間より若干長い寿命や麗しい容姿を生かしてジョーヤン帝国・貴族その他国家の中枢部へハーフエルフとして入り込んだ。
 618年、これに反発する人間の貴族家や第二波以降の東エルフ諸民族がジョーヤン帝国政府に対し叛旗を翻す。当時飢饉によって兵士の士気と騎士の統制が崩壊しつつあったジョーヤン皇帝軍はこれに対処することが出来ず、エルフは勿論人間の魔術師たちも介入を嫌がり中立を貫いたため兵の質と数で大いに劣っているジョーヤン皇帝軍は存亡の危機に立たされた。
 これに対抗するためエルフの魔術師アルマグル・マンメドニヤゾヴァ/“落陽を食む蟲”が招聘され、彼女と弟子たちの手によって数年後より自律人型魔導兵が生産され始めた。これが後のホムンクルス、特に第三身分ホムンクルスに直接繋がる。この後内戦を通じてホムンクルスは兵士・農民・労働者など複数の場所で活用されはじめたものの、ジョーヤン皇帝と“落陽を食む蟲”たちはその生産コストの重さによって国庫を圧迫され始めた。また戦争においてハーフエルフの貴族の戦死や指揮官の戦死などが相次いだことから「人間と同程度の知能を持ち生殖能力を持つホムンクルス」の生産に踏み込んだ。これが第二身分ホムンクルスであり、彼らと直接交わった人間やエルフたちを中心として第二身分ホムンクルスの遺伝子フロー、そして第二身分(貴族階級)という社会的地位が充実していく事となる。
 エルフ簒奪期の中期、即ち内戦が収まったごろ、“落陽を食む蟲”一門は反乱を企てた罪で処刑された。ホムンクルスたちは自らを自由に改良するための手段を失い、また自らを統制する手段を失った。この中でホムンクルスの長であるドゥグブクェ(個体識別番号:[DgBQe-!!$ /人間名:陽伝麒)はジョーヤン皇帝と交渉し、ジョーヤン皇家の遺伝子を保持するホムンクルスを統率者とすることで存続を図ることにする。時のジョーヤン皇帝、黄帝はこれを承諾し自身の息子と娘たちを遺伝子的ベースとする生殖機能保持型ホムンクルス、後の第一身分ホムンクルスを生産することとなった。
 ジョーヤン皇家の支援を得たホムンクルスたちは首都をはじめとした各所にホムンクルス製造用のゴーレムを建設し、資源地帯から得られる魔石と魔力資源を用いて連続的な人口増産が図れるようになった。またジョーヤン皇家に子孫が生まれた時にのみ生産が図られるという制限だった第一身分ホムンクルスの数も結構増え、第一身分ホムンクルスたちはジョーヤン皇家の代わりに将軍として従軍することもしばしばあるようになってくる。
 1000年、大規模な魔力冷害が発生。魔力環境があるからこそ何とか国土を保てていたジョーヤン帝国はその極寒の気候と降水量の少なさに起因する不作で国体の危機に瀕した。ホムンクルスは国内に存在する超大型魔力生物“龍”を資源とした魔力生物群の収集を提案したものの却下され、代わりにジョーヤン皇帝は南下政策を指示。南に存在する大草原と天華地域に向けて民族移動を開始する。これは天華地域に存在していた新興国家の浄を刺激する結果となり、浄との戦争が勃発。兵士としてのホムンクルス増産の必要性が出たことからホムンクルスたちはより生産性に優れた個体群、第四身分ホムンクルスを生産し始め、第二・第三・第四身分の増産のため資源採掘に乗り出していく。その過程で中陽地域の埋蔵魔力資源量は徐々に失われて行った。
 1270年ごろ、ジョーヤン皇家きっての愚帝であった紅帝を殺してジョーヤン皇家をホムンクルス統制下においたショクツァフクェ(個体識別番号:[s4C&zbQe-%!$ /人間名:紅帝)は浄軍を殲滅するための大規模兵力動員のため超大型魔力生物“龍”とその周辺の環境を資源として生産を開始することを決断。龍の背中に製造工場を建設するなどして魔力資源を収奪しつつ、ついに1300年には維持数量にして100万体を達成する。これは時代を経るごとに更に増え、200年程度も経てば1600万体を突破するだろう。
 ――その結果魔力冷害から魔力資源量の低減などを切っ掛けにして弱り始めていた龍はついに死亡し、この後資源を失ったジョーヤン帝国は徐々に没落の道を歩むが……それはまた、別の話。

垂簾統治・偶数官制について

 ホムンクルス統制下のジョーヤン帝国においてはその圧倒的人口差から偶数官制と呼ばれる統治政策が行われている。
 そもそも垂簾統治とは天華地域に伝わる政治体制の一種で、いわゆる皇太后や佞臣の類が皇帝の後ろから諸々の政策指示を出して統治を行う形式である。本来は幼少の皇帝などを補佐するという名目で政治の私物化を図るものであるが、ジョーヤン帝国における体制はジョーヤン皇帝および同皇家との合意によってなされる。……即ち、ジョーヤン帝国における諸々の種族・民族に対しては人間とエルフの混血であるジョーヤン皇帝が統治を行い、ホムンクルスたちはジョーヤン皇帝の家臣という名目で貴族階級に落ち着く。ここにおいてホムンクルスはジョーヤンの安全保障のために戦い、諸民族はジョーヤンの発展のために死力を尽くして食料や魔石・魔力資源などを賄うというものであった。
 またホムンクルスは圧倒的多数を占める諸民族を統治するため、偶数官制と呼ばれる政策を実施する。これは本来エルフ簒奪期のエルフ-人間/リザードマン間で暗黙的に存在した政策であったが、ホムンクルスの登用が開始されて以降徐々に正式な政策として発展した。この政策についてより詳しく説明すると、国家の中枢および地方行政における役職の殆どを支配種族と被支配種族で同じ数揃えるというもの。
 この体制は1270年ごろ、紅帝の即位により崩壊する。

ホムンクルスについて

  詳細は「[[ ]]」を参照
 ホムンクルスとはに600-700年代ごろ魔術師アルマグル・マンメドニヤゾヴァ/“落陽を食む蟲”とその一門によって作成された人造生命体種族である。ケルツァス語ではClon'erija(クロネリヤ)とも。
 身長は人間より多少大きめ(2m程度)であるが体重は人間のそれより重い。具体的には鎧くらいの重さがある。これは内骨格の他、骨に似た成分の外骨格を保持しているためであり、おかげで全体的に白っぽくちょっと人工物っぽい容姿をしている。重さのおかげで若干動きが鈍重であるが瞬発力などを必要とする短距離競技では特段支障がない。逆に長距離走はスタミナの面で若干人間に劣るようだ。これは酸素摂取量は十分だが筋肉への乳酸の溜まりやすさがロスになっているらしく、一応魔力を用いた身体強化で対処することも出来るらしい。
 基本的に脊椎部が魔石になっておりそこで各種の演算を行うが、人間と同じように脳を保持する(第一身分・第二身分のみ)個体群も存在する。とはいえ個体群によってその知能はマチマチであるらしく、比較的多数を占める第四身分個体群は命令に従う程度の知能しかない。逆に第一身分と第二身分個体群は人間と同程度の知能に人間以上の計算能力や記憶力を持つとされる。
 一般的に言われるところの生殖行為は第一身分・第二身分のみが行う。これらは雌型個体の“ソケット”に雄型個体の“プラグ”を挿入し“ソケット”内の魔石に“プラグ”から魔石粉末混じりの生殖液を噴射しメッキを繰り返していくことで両個体の経験や術式情報などを同期させアップデートした後雌型個体の胎内で胎児個体の生育が開始される。また死亡時/耐用年数超過時は所定の生産施設で魔石のみを取り外され別個体に再利用される。逆に第三身分・第四身分は自己受胎の機能を保持せず、魔石を通じたアップデートの機能しかない。これらは死亡時の“再利用”によってしか「生殖行為」を行うことが出来ない。
 ホムンクルスの寿命は長くても55年程度。これは魔石内の人格術式が摩耗していくためであり、そこを耐用年数としている。逆に胎児である期間は2ヶ月ほどと極めて短く、特に妊娠する第二身分個体群も出産後すぐに稼働することが可能である。
 これらのように魔石と魔力が基本的な生態として組み込まれている都合上、摂食物は魔石と魔力資源が大きな要素を占める。特にどんな非摂食物であっても消化器官で魔力に変換することが出来るうえ、外骨格や骨を直接補充するため石英や方解石などの鉱物なども摂食するらしい。
 ホムンクルスは基本的に自種族以外の者と交配することはない。これはホムンクルスの生殖行為自体が人間やエルフなど他の種族と大きく異なるためである。雌型個体の場合は“ソケット”内に1mmから2mm程度の魔石が存在しその周囲を卵子に相当する細胞が包んでいるどちらかと言えば機械的な構成になっている。雄型個体の場合は“プラグ”の奥に存在する精巣的な器官に複数の魔石粉末と精子を有し、どちらかと言えば生物的な構成となっている。そのため他のオスが雌型個体に対し受精を行えば(母体にあたる雌型個体の魔石含有量と引き換えに)一般的なホムンクルスが生まれうるが、雄型個体が他のメスに受精を行う場合一般的なハーフが生まれることが多い。尤もこれらは魔石を基盤とする都合上魔力を必要とする場合が多く、普通の状態では未熟児として死産ないし良い成長を見込めないことが多々ある。社会的基盤によってこれらを補助するシステムが無ければ中々生きていけないとされるものの、雄型個体が受精させたハーフは部分的ながらも体内に魔石が存在する都合上骨などと置換して一種の魔力器官のように成形される実例があるらしい。
 

身分制度について

 ホムンクルスにはその身体機能や知能および社会的地位に従って4つの身分に分けられる。これらは上から第一身分・第二身分・第三身分・第四身分と呼ばれる。
 第一身分は聖職階級と呼ばれ、国家の祭祀や民間宗教の神官などを務める。基本的にはジョーヤン皇家の遺伝子を持っておりジョーヤン皇家の数に合わせて増産されるが、私生児や早世した者および暗殺or刑死した者も含めて増えるので実際にはジョーヤン皇家よりも多い。
 第一身分は生殖能力を保持しており、また幼児期が12年程度と比較的長い。
 第二身分は戦士階級と呼ばれ、行政・外交・軍事などの管理を行う。領主や役人として地方に出向くこともある。
 第二身分もまた生殖能力を持っており、これも第一身分と同じく幼児期が12年程度となっている。第一身分と第二身分の成体の大きな違いは、第二身分の場合おおよそ12歳程度に設定される春機発動のタイミングと前後して外骨格が形成されることである。
 これら貴族階級に対して第三身分は平民階級と呼ばれ、一般的な商工業や農業等に従事する身分となっている。
 第三身分は生殖能力を保持しておらず、雄型個体と雌型個体の間に“プラグ”と“ソケット”以外の差異は殆どない。これら二つの部位は相互に接続することが可能であるが、行うのは基本的に生体的要素を省いた魔石メッキによる相互の人格の融和や経験の共有のみであって生殖行為としての意味は持たない。ただし第三身分は死亡時の“再利用”によって同様の人格を持った個体がコピーされ、同一の頸椎パーツを保持する複数の個体として増加することが出来る。第三身分の幼児期は2か月程度と極めて短く、幼児期を終えると殆ど成体と変わらない体格になった末外骨格が形成されて活動が可能となる。
 第四身分は上記三つのホムンクルスから大きく分けられたものである。これらは奴隷身分と呼ばれ、第三身分の小間使いや辺境防衛および鉱物資源の採掘等に従事する。
 第四身分には生殖能力が一切ない。“プラグ”と“ソケット”もオミットされており、また幼児期も存在しない。第四身分の個体は身体自体の生物的要素の多さに対して随分とゴーレム的であり、事実彼らは生殖行為によって発生することなく特殊なゴーレムによる“製造”を以て生産される。

民族構成について

 ジョーヤン帝国の民族構成には極めて大きな偏りが存在する。1300年代において、

装備について

断龍

 断龍とは1300年にジョーヤン帝国で実行された

有名な人員一覧

ホムンクルス

  • 仁宗皇帝
     当代の皇帝。
  • 興宗皇帝
     先代皇帝。第一身分

エルフ

ヒューム

  • 丹詠芝
     赤軍首魁。

エルフ

ジョーヤン帝国
ZhongYang-DiGuo
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国旗
[添付]
国章
国の標語:なんか書く;()
地図
[添付]
使用される言語東エルフ語など
首都
最大の都市
総人口60,000,000人程度
政治体制君主制・垂簾統治・偶数官制
国家元首仁宗皇帝/統率個体
国家元首の称号皇帝/統率個体
国教墨老門