シャドウブレイン

Last-modified: 2022-10-31 (月) 08:27:23
 

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レコード会社であるサイトロンがゲーム制作に進出。「ハットリス」で既にゲーム音楽デビューしていた中村一気が音楽を担当した。全曲アレンジバージョンとなる本作は、中村が作曲とベーシックアレンジまでを行い、それを基にクリストファー・カレルが追加アレンジと立体音響によるサウンドデザインを施している。

カレルは70年代をギタリストとして過ごしていたが、1980年5月、Audio Engineering Society (AES)のコンベンションでシンクラヴィアに出会って衝撃を受け、自宅スタジオへの導入を構想する。しかし当時の価格が4万ドル(約400万円)、とてもカレルの収入で買えるものではなかった。2年間金策に走ったが拉致があかず、代理店のデニー・イェーガーから個人的に借金/購入する形で、1982年遂に手に入れた。シンクラヴィアを用いての講師仕事や、CATVでトークショーをしていたところ、ワーナー・ブラザーズ・レコードのプロデューサーがたまたま番組を目にし、ディズニーのTV音楽(およそ40本)や、ルーサー・ヴァンドロス、ドッケン、ストライバー、デイヴィッド・バックのプロデュースなどを手がけるようになる。

時を経て1985年の夏。マイケル・ジャクソンはシンクラヴィアを入手したはいいもののソレを持て余し、オペレーターを取っ替え引っ替えしていた。技術畑出身の人間ではマイケルの話が理解できないらしい。そこでミュージシャン出身のカレルに白羽の矢が立ち、マイケルのシンクラヴィア講師として招聘されることになった。意気投合した2人は毎日スタジオで過ごし、カレルは半年かけてマイケルのサウンドライブラリを完成させる。カレンダーは1986年になっていた。マイケルはクインシー・ジョーンズとのアルバム制作を発表、「スリラー」のエンジニアだったブルース・スウェディーンを呼んでデモ制作を開始する。ブルースのつてでシンクラヴィアオペレーターが来る話もあったが、マイケルはカレルを指名。「BAD」(1987)に参加することになった。これで一気に名が売れ世界ツアーに帯同。1987年12月には来日もしている。カレルと共同作業にあたったKevin Maloneyは、イギリスの西に位置するアイルランド・ダブリン市、Windmill Lane Studiosのエンジニアで、U2、クラナド、USA for Africaなどにエンジニア/シンクラヴィア奏者として参加。Prosonusからドラムループのサンプリング音源もリリースしている。例の「BAD」にはピアニストとしてクレジットされていた人物。

 

 

01 Wired Dream(Arrange Version)
02 Asian Circuit(Arrange Version)
03 Clockwork Processor(Arrange Version)
04 Brain Switch(Arrange Version)
05 A City Named MIRAGE(Arrange Version)
06 High-Tech Middle Ages(Arrange Version)
07 Eden Of The Matrix(Arrange Version)
08 The Returnee(Arrange Version)
09 A March For The Futurist(Arrange Version)
10 Shadow Of Kingdom - The Alfee (Song Track)

 

 

表記:Shadow Brain -GSM表示なし-
型番:PCCB-00054
作曲:中村一気(アブレス)、高見沢俊彦(M-10のみ)
共同作曲:Christopher Curell、Kevin Maloney
編曲:中村一気、Christopher Curell、Kevin Maloney、武部聡志(M-10のみ)
演奏:Christopher Curell(key/3Dサウンドデザイン) Kevin Maloney (Synth, Sax, Synclavier, Guitar Solo)
発売:1991-2-21
開発:サイトロン/ポニーキャニオン
機種:ファミコン/Macintosh

 

 

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