スマブラ個人小説/ななみの小説/亜空の使者 ~もう一つの物語~4

Last-modified: 2011-03-02 (水) 13:43:46

亜空の使者 ~もう一つの物語~3の続きです。続編ではありません。
1に戻る方はこちら→亜空の使者 ~もう一つの物語~
2に戻る方はこちら→亜空の使者 ~もう一つの物語~2
3に戻る方はこちら→亜空の使者 ~もう一つの物語~3

第31話 “賭け”と“救い”

亜空間爆弾工場にて。サムス一行は走り回っていた。そう、あの二人から逃げ切るために。
しばらくして、全員が一室に飛び込み、座り込んだ。
ピカチュウ「ぴぃ~・・・何とか逃げ切ったでチュ~・・・。」
アルヴィス「上手くまいたな・・・。さて、ここからどうするか・・・。」
そこはフィギュアの保管庫のようだった。そこに、二つの足音が迫ってきた・・・。
ギンタ「!? またあいつらか!?」
ギンタはバッボをハンマーアームに変え、立ち上がる。
ところが・・・そこに現れたのはレノとバルレルだった。
ベル「あれっ?あれって前にアルにやられたチェスの兵隊(コマ)じゃん?」
アルヴィス「それ自体は昔の話だ。今の奴は改心したと聞く。」
サムス「? 知り合い・・・?」
サムスが聞くと、アルヴィスはうなずいた。
アルヴィス「あぁ。あの仮面を付けた方とは元々は敵同士だった。今のあいつはチェスから足を洗ったようだがな。」
ギンタ「あっちの奴は知らないけど・・・レノ!どうしてここに・・・」
すると、レノがストームカタールのÄRMを具現化させた。バルレルは槍を構える。そして突然迫ってきたのだ!
サムス&アルヴィス「!?」
サムスは振りかざされたバルレルの槍を避ける。アルヴィスは13トーテムポールをロッドの状態に変え、ストームカタールの一閃を防いだ。
アルヴィス「貴様・・・何のつもりだ!?」
レノ「てめーを倒す・・・そういうこった!!」
そう叫ぶとレノは炎の弾をアルヴィスに放つ。アルヴィスはそれを避けた。すると、そこにバルレルが現れ、槍のアルヴィスを突き刺した。
ベル「!! アルっ!」
ベルがアルヴィスのもとに飛ぶ。アルヴィスはよろよろと起き上がった。
ギンタ「バッボ・バージョン1!ダガーアーム!」
ギンタはバッボをハンマーアームからダガーアームに変えると、レノに斬りを繰り出した。レノはストームカタールでそれを防ぐ。
ギンタ「どういう事だ・・・!オレ達、仲間じゃなかったのか!?」
ギンタが叫んだ。次の瞬間、レノがギンタに耳打ちに話した。
レノ「今は戦ってるフリしろ、ギンタ!ダークライって野郎がここに居る。」
ギンタ「え・・・!?」
驚くギンタをよそに、レノはそのまま続けた。
レノ「良いか、よく聞けよ?一回しか言わない。
こっから先の部屋に、多分今は倒れてる機械兵士が居る。お前らはそいつを連れてとっとと逃げろ。その部屋の目印は、壁に付いた赤いひし形のライトだ。間違えるなよ。あと・・・ジャックに遭ったらすぐ逃げろ。」
ギンタ「ジャックが!?ジャックがここに・・・!?」
レノ「あぁ。だが操られてやがる。お前を見ても仲間だなんて思わない。きっと容赦なく攻撃してくる。仲間を傷つけたくはねぇだろ・・・。逃げるんだ。
とにかくお前らは部屋を目指せ。俺達は追いかけるフリをする。いいな?」
ギンタ「・・・分かった!」
そう言うと、ギンタはレノから距離を取った。そして叫ぶ。
ギンタ「逃げるぞ、みんなッ!!」
ピカチュウ「ピカ!?」
アルヴィス「ギンタ・・・!?何を言ってるんだ!?」
ヒデヨシ「・・・・・!?」
ギンタ「理由は後で話す!逃げよう!」
そう言うとギンタはレノの言っていた方向へ走っていった。サムス達もそれに続く。
レノ「! 野郎・・・!」
バルレル「待ちやがれッ!」
二人はサムス一行を追いかける(フリをした)。しかし。

「待て。」

二人は足を止める。そこに現れたのは、ダークライだった。
バルレル「うっせぇな、何だよ!?あいつらを追うんだ!」
ダークライ「その必要はない。そもそもお前達は彼らを逃がそうとしていた。」
レノ「・・・ほォ、実は知ってたのか・・・。で、何でそれを黙ってたんだろうな?」
ダークライ「素性を出すのを待っていた・・・とでも言っておこう。お前達、我々を裏切るつもりか?」
ダークライが言うと、二人は「ヘッ」と笑った。
バルレル「裏切るだぁ?お前、言葉の使い方間違ってるぜ?」
レノ「俺達はそもそも・・・鼻っからお前らを裏切るつもりだったんだよッ!?」
ダークライ「・・・何故、裏切る・・・?我らの理想がそんなにも不服か?」
レノ「あぁ・・・不服だ。」
ダークライ「残念だ・・・!」
そう言うと、ダークライは手からあくのはどうを放とうとした。二人は身構える。その時だ。何者かがダークライに向けて発砲をした。ダークライはそれを避ける。
そこに居たのは・・・ロディだったのだ。
レノ「新手・・・ではなさそうだな?」
ダークライ「ロディ・・・何故邪魔をする?」
ロディ「ダークライ。君の願いや望みは分かる。“神々の戦い”に人々を巻き込みたくないって事も、自分が助けられた街を守りたいって事も・・・。
だけど・・・そのために世界一つ侵略して自分の思い通りにする事の方が、“神々の戦い”より酷いと思う。だから・・・やめてほしいんだ。これ以上“この世界”を侵略するのは!」
ダークライ「何故だ・・・。多大な世界の人々が行き交うこの地を、どうして庇う・・・?」
ロディ「・・・大事だからだよ。僕は“この世界”もファルガイアもどっちも・・・大事だと思うから。だから・・・もう僕は迷わない!どちらも救える方法を探す!」
すると、ダークライはゆっくりと手を降ろした。そしてその背後に、突然穴が開いたのだ。そしてそこから・・・ギラティナが現れた!
バルレル「おいおい、今度はシャレじゃなさそうだぞ!?」
レノ「確かにヤバそうだな・・・!」
ロディ「ダークライ・・・!」
三人がギラティナの登場に驚く中、ダークライはギラティナに言った。

ダークライ「ギラティナ・・・頼みがある。
ある程度でいい。ファイターを・・・ここに呼んでくれ!!」

するとギラティナはゆっくりとうなずき、反転世界の中へ戻っていった。
ロディ「ダークライ?」
ダークライ「・・・賭けてみよう。“この世界”にやって来たファイター達が、本当にどこも救える方法を導き出してくれるのか・・・。」
レノ「・・・裏切りだな?亜空軍に対しての。」
バルレル「ヒヒヒッ、まぁ面白そうだから良いがなァ?」
そう言ってバルレルは何かに腰を掛けた。その途端、何かが光り輝く。バルレルはすっ転んだ。
バルレル「!? 何だッ!?」
一気に振り向くバルレル。そこに立っていたのは、ナミとロビン、そしてナナシだった。
ナミ「う~ん・・・。あれ?ここどこ?」
ロビン「随分と運ばれてしまったようね・・・。」
ナナシ「うほ~っ!可愛いお嬢さ~ん!お名前とスリーサイズ教えてぇな!」
ナミ「後者は教えるかッ!!」
ナミの蹴りがナナシに炸裂。ロディが「あぁ~・・・」と言った後、三人に尋ねた。
ロディ「あの、話の途中悪いんですけど・・・誰ですか?」
すると三人はロディの方を振り向いた。
ナミ「あたし?ナミよ。麦わら海賊団の航海士!」
ロビン「私はニコ・ロビン。彼女と同じ、麦わら海賊団の一員。考古学者よ。」
ナナシ「自分はナナシっちゅうモンや。よろしくな。」
レノ「・・・なるほど、アンタらはフィギュアにされてここに運ばれてた、ってのか・・・。」
二人は首をかしげていたが、周りにはそんな感じのムードが漂っていた(あれ?)。

その頃、反転世界に戻ったギラティナは、辺りを見回した。様々なファイターの姿が目に留まる。ギラティナは次々に風で吸い込むような穴を開け、ファイター達を吸い込んでいく。その次の瞬間・・・。
「きゃああああああああっ!?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
『みぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?』
たくさんのファイター達が反転世界へと落ちてくる。それぞれクリスタル、スノウ、パノ、ハサハ、ガッシュ、清麿、ピット、サンジ、鬼太郎、ゾロ、そしてシェイミだった。
落ちてくるファイター達をその巨大な体で受け止めた。
シェイミ『! ギラティナですか?久しぶりです!』
ギラティナ「・・・・・・・うむ。」
静かにそう言うと、ギラティナは、ダークライの待つ亜空間爆弾工場のフィギュア保管庫に向かって飛んでいった。

そして所は戻り、ギンタ達はレノの言っていた場所を目指していた。
サムス「・・・なるほど、そのレノって子は初めから裏切るつもりでここに・・・。」
ギンタ「あぁ、そうみてぇだ!」
アルヴィス「だが・・・いいのか?もしかしたら嘘をついているかも知れないぞ。」
するとギンタは一瞬立ち止まった。だがすぐに言い返した。
ギンタ「オレ・・・レノを信じるよ!だってあいつは、もうオレ達の仲間だもんな!」
ピカチュウ「ピぃ・・・。ギンタが言うなら大丈夫じゃないんでチュか?」
アルヴィス「・・・そうだな。信じてみよう。」
アルヴィスがそう言った直後だ。ベルが何かを見て、「あっ!」と叫んだ。
ベル「みんな、アレ!ほら・・・レノの言ってた“赤いひし形のライト”!」
全員が一斉にそちらを向く。確かにそこには・・・赤いひし形のライトがあったのだ!そしてその部屋の中で、レオルドが横たわっている。
ギンタ「ここか?それで・・・あいつが?」
ヒデヨシ「・・・レオルド!?レオルドっ!!」
レオルドを見た途端、ヒデヨシの顔つきが変わった。そしてレオルドに駆け寄ろうとする。するとその目の前に誰かが現れた。それは・・・ジャックだった!
アルヴィス「!? ジャック!?」
ギンタ「ジャック・・・ジャックじゃねぇか!どうしたんだ、こんなとこ・・・」
何か言いかけた瞬間だ。ジャックはギンタに狙いを変え、首を狙ってバトルスコップを振りかざした。ギンタは反射的にそれを避ける。
ギンタ「ジャック!?どうしちまったんだよ!?オレの事、分かんねぇのか!?」
そう叫んだ直後、ギンタの脳裏にレノのあの言葉が浮かんだ。

-お前を見ても仲間だなんて思わない。きっと容赦なく攻撃してくる。-

ギンタ「ジャック・・・!(レノの言ってた事は本当だったのか!?)」
ジャック「邪魔者は・・・排除するのみッ!!」
そう叫んでジャックはギンタに向かってスコップを振り下ろす。それを何かがとどめた。
サムス「やらせは・・・しない!」
それはサムスだった。グラップリングビームでスコップを止めている。
アルヴィス「ギンタ、今はジャックと戦うしかない!だがあまり傷つけないように戦うぞ!」
そう言ってアルヴィスは13トーテムポールをロッド状態に変え、ジャックに向かっていく。ピカチュウもそれに続いた。その二人を、輝きの無い目でジャックが睨む。
ジャック「・・・屑が・・・!」
そう言って、ジャックはスコップを構えた。その次の瞬間だ。
ジャック「!? ッ・・・げふっ!?」
突然ジャックが口から血を吐き、倒れたのだ。そして突然声が聞こえた・・・!
『どうやらその子供はダークライがただ助けるためだけに連れ込んでいただけのようだな・・・。悪いがここで死んでもらう。そもそもこんな使い物にならん子供など、最初から必要なかった。』
ギンタ「てめぇ・・・!ジャックを悪く言うなッ!」
「遅かったか・・・!」
そこに現れたのは、ダークライ、ロディ、レノ、バルレル、ナミ、ロビン、ナナシとギラティナによって連れ込まれた一行だった。
パノ「・・・! ジャックくんっ!!どうしたの!?」
パノがジャックに駆け寄る。ジャックは動かない。その途端、パノは目から大粒の涙をこぼした。
パノ「ジャックくん・・・ごめんね・・・!私が・・・もっと早く来てたら・・・!」
ダークライ「くっ・・・!(マスターハンド・・・子供であっても、使い物にならなければ殺すのか!?)」
誰もが絶望に暮れていた。その時だ。ジャックの手が微かに動いた。
清麿「!? おい・・・こいつ、まだ生きてるぞ!?」
レオルド「生命反応アリ・・・シカシ、徐々ニ低下シテ行キマス!」
サンジ「くそっ・・・どうする!?医者は居ねぇのか!?」
サンジが叫ぶ。すると、ジャックの上に誰かが舞い降りた。シェイミだ。
シェイミ『ジャック・・・!生きるです!』
そう叫ぶと、シェイミは体から黄緑の光を放った。アロマセラピーだ。シェイミはジャックの傷を、少しずつ、少しずつ癒していく。ジャックの顔から苦しみが消えた。その場に居た一行はほっとしたような顔をした。
その時だ。向こうから何かの破壊音が聞こえた。サムスがそちらに目を向ける。
サムス「何かあった・・・!?私はあっちへ行く!」
ピカチュウ「あっ!僕も行きまチュ~っ!」
サムスを追うように、ピカチュウが駆けていく。
スノウ「ギンタ、どうしよう・・・?」
ギンタ「みんなはジャックの治療に専念してくれ!オレはサムスと行く!」
アルヴィス「頼んだぞ!」
バッボ「むぅ・・・第2家来、帰ってくるまで待っておれよ!ワシとギンタさえ帰ってくればすぐに治るわい!」
ベル「みんなも気を付けてね~っ!」
そう言うと、4人はサムス達の元へと向かった。
ヒデヨシ「・・・レオルド、ぶっちゃけオレ・・・!」
ヒデヨシが何か言いかけた時だ。レオルドはヒデヨシの手に自分の手を置いた。
レオルド「・・・行ッテ下サイ、ひでよしサン。私ハ・・・大丈夫デスカラ。」
ヒデヨシ「でも、レオルド・・・!」
レオルド「ひでよしサン、私モ貴方ヲオ守リシタイノハ山々デス。デスガ・・・ひでよしサン。人ト言ウ生キ物ハ、一人ダケニ頼ッテイテモ生キテ行ケナイノデス。私モ貴方ニ執着スル訳ニハイカナイ・・・。
互イノ成長ノタメ・・・今回ハ、離レテミマセンカ?」
ヒデヨシ「・・・だけど・・・!!」
ヒデヨシは顔を上げる。するとレオルドがどこか笑ったような気がした。レオルドは続ける。
レオルド「ゴ安心下サイ、ひでよしサン。モシ貴方ニ何カアレバ、即座ニ駆ケツケマス。ソレニ・・・彼ラモ、信ジテ下サイ。貴方ノオ仲間ノヨウニ・・・!」
するとヒデヨシはゆっくりとうなずき、ギンタ達を追っていった。
ロディ「彼の反応からすると・・・行かなくて良かったのかい?」
レオルド「・・・勿論同行ハシタカッタデス。シカシ、今ハ彼ノ心ノ安定ヲ取リ戻ス事ガ、私ノ優先スベキ事。何カガ・・・私ニソウ命令スルノデス。」
ロディ「・・・そうか。分かった。」
ロディは、機械兵士のどこかに“心”が宿り始めてきているように感じた。

数分後、亜空間爆弾工場は闇に飲まれた。

起こった事:ダークライ改心。ギラティナに頼みファイターを数名呼び出す。
サムス一行以外のファイター、ジャックの治療のため残る。

第32話 “奇跡”と“脱出”

スノウ達にジャックの治療を任せ、破壊音のした場所を目指すサムス一行・・・。サムスは辺りをきょろきょろと見回しながら、破壊音のした場所を目指していく。
アルヴィス「本当にここから破壊音が・・・?」
サムス「間違いない・・・。何かが壊れる音がしたわ。」
ピカチュウ「ん~、どこでチュかね?」
その時だ。隣の部屋のような所から、誰かの怒鳴り声がする。
「てめぇが犯人だな!?大人しく白状しやがれっ!!」
サムス「・・・ここね!?」
サムス一行が飛び込む。そこに居たのは、ファルコン一行。そしてエインシャント卿だった。
ギンタ「お前が・・・黒幕かッ!!」
ギンタがバッボをバブルランチャーに変え、構える。それに合わせるように、ディディーがピーナッツポップガンを構え、ウソップがカブトを出した。
すると・・・エインシャント卿は、呟くように言った。
エインシャント卿「私は・・・愚かだったのかも知れない。」
全員「・・・?」
その場に居た一行が、エインシャント卿の突然の発言に驚く。エインシャント卿は続けた。
エインシャント卿「私は仲間達が傷つけられる事を恐れ、奴らに力を貸した・・・。だが、結局は同じだった。亜空間爆弾の使用の際、確実に二人の仲間が消える。
私は・・・偽善者だ。守る守ると言っておきながら、結局は何も出来ない・・・。」
アルヴィス「・・・・・。」
ファルコン「まさか・・・?」
その時だ。突然後ろに立体映像のようなものが映し出された。そこに映っていたのは・・・ガノンドロフ!!
ガノンドロフ『エインシャント卿・・・ご苦労だったな。計画は完成した。もうお前達は用済みだ。』
エインシャント卿「なっ、何だと・・・!?どういう事だ!?」
ガノンドロフ『聞こえなかったのか?計画が完成したのだ。もう亜空間爆弾は必要ない。対抗勢力を創りかねないお前達には消えてもらう。そのファイター達ごとな・・・。
さぁ、その爆弾は全て起動させろ!ファイター達ごと消し飛ばせ!』
そう言われた途端、ロボット達は一斉に亜空間爆弾の所へ向かった。すると、それを止めたのはエインシャント卿だった。
エインシャント卿「やめろ!!もうこれを使ってはならない!犠牲になるのはお前達だけだ!」
その途端ロボット達の動きが止まる。まるで戸惑っているかのようだ。
エインシャント卿「確かに“亜空軍の言う事に従え”と言ったのは私だ・・・。だがもういい!!もういいんだ!」
ガノンドロフ『貴様・・・止めるつもりか?それもよかろう。だがどうせ結果は決まっている・・・。
亜空間爆弾の起爆、とな。』
そう言うとガノンドロフはスイッチのようなものを取り出した。その次の瞬間だ。

『やめろッ!!』

突然大声が聞こえたかと思うと、映像のガノンドロフが消えた。どうやら向こうでカメラが壊れたらしい。音声だけはノイズに紛れて聞こえる。
『貴様・・・どこまで俺の邪魔をすれば気が済む!?』
『お前こそ・・・お前こそ何だよッ!?誓ったクセに!!“ゲルド族を差別の目から守る、そしてその差別すら無くしてやる”って誓ったのは・・・どこの誰だよッ!!?』
『そんなもの・・・くだらない夢だったんだ!!どうせ叶いっこない!!他の種族からのゲルド族の差別は・・・どうやったって消えないんだ!!』
『間違ってる!!そんなの間違ってる!!諦めたら何だって終わりになるに決まってんだろ!?そりゃ叶わないハズだよ、王であるお前が諦めて、こんな悪事なんかに没頭してんだから!!そんなんじゃゲルド族はますます差別されるし、受け入れられなくなるに決まってんだろ!?どこまで支配しようと思えば気が済むんだよ!?』
『これは差別した愚民共にゲルド族の力を見せ付けてやろうと・・・!』
その途端、突然バキッと殴る音がした。そして怒鳴り声が聞こえる。
『バッキャロー!!!愚民なんて言葉、簡単に口にすんな!!王がそんなんでどうすんだよ!!あの頃の純粋な夢はどこ行ったんだよ!!オレ、憧れてた・・・!ゲルド族だって事でどんなに差別されても、笑顔で居た・・・。“絶対この夢だけは叶えるんだ”って努力したお前に・・・憧れてた・・・!!』
その次の会話からだろうか、あまりなかったノイズが突然酷くなった。
『それなのにお前がその夢を捨ててこんな・・をたどるからこうなったんだろ!?もしあの時・・・達と和解してれば!もし・・・・なんてしようとしなけりゃ!!オレはずっとお前に憧れてたはずだよ!!オレは・・・・・のお前の・・なんだから!!お前の事はよく知ってるさ・・・。オレの・・じゃお前は勇者さ・・・。お陰でオレの・・のゲルド族は全く・・なんかされてない。他の・・・・・に暮らしてる。それなのに・・・!!お前がトライフォースを悪用なんざしようとしたからこうなったんだろ!?』
『・・・それは・・・。』
『本当に民の事思ってんなら・・・もうこんな事やめろ・・・。・・・・・のお前が作った誇れる事を・・・こんな事で・・・・ような事すんな。それにさ・・・お前、言ったよな?王になった時に・・・。』
『・・・“王と言っても、・・・・・土地に・・はある。王は自分の力に見合った・・・・・を守っていく。それが王の・・・事”・・・あれか。』
『覚えてんじゃん。だったらさ・・・それを・・する時じゃ・・・?誰だって・・・・見てたお前が・・・・を・・ちまったら・・・後悔する。だから・・・』
その途端、通信が切れた。
サムス「・・・今の・・・通信は?」
ギンタ「よく分かんねぇけど・・・誰かもう一人居た・・・?」
エインシャント卿「・・・! みんな、早く脱出してくれ!頼む・・・!」
そう言った直後だ。突然ロボット達の目が赤くなり、亜空間爆弾を担ぎ始める。
ウソップ「どっ、どういう事だよ、おい!?」
その時、突然響くような声が聞こえた。
『ガノンドロフがどうにもスイッチを押さないのでな・・・。私が直にコントロールさせてもらった。もう時間はないぞ。まぁ、見捨てて心残りが悪くないか否か、だけの問題だがな・・・。フハハハハ!!』
最後に高笑いをすると、その声は消えた。
ロボット達は次々に運ぼうとする。エインシャント卿はロボット達に飛び込んでいった。
エインシャント卿「やめろッ!やめてくれ!」
その時だ。ロボットのうち数体がエインシャント卿に向かって集中攻撃を始めた。エインシャント卿の体が燃え上がる。
ヒデヨシ「・・・・・!!」
ギンタ「おいっ!大丈夫か!?」
ギンタがロボット達を追い払おうとする。するとエインシャント卿はそれを止めた。
エインシャント卿「やめてくれ・・・。彼らは私の仲間だ・・・。」
ギンタ「でも・・・!!」
エインシャント卿「全ては・・・私ガ悪イ。ダカラ・・・責任ハ私ニアル。」
次の瞬間、エインシャント卿のまとっていた布が燃え尽きた。そこに現れたのは・・・全く同じロボットだったのだ!!
アルヴィス「!? お前もロボットだったのか・・・!?」
ファルコン「そんな事より・・・今は爆破の阻止だ!」
オリマー「誰かは知りませんが・・・生きているであろう彼らを犠牲にしようとは許せませんね!!」
ドンキー「畜生!離れろ、お前ら~ッ!!」
一行が必死になってロボット達を外そうとする。しかし、ロボット達は外れない。
ディディー「なぁなぁ、アンタ!どうにかなんないの~!?」
ロボット「無理ダ、一回起動シテシマッタラ・・・モウろぼっと達ハ死ヲ待ツシカナイ・・・。」
その時だ。突然「そうでもないよ?」と声がした。一同が一気にそちらを向く。そこに居たのは・・・オタコンとスリッピーだったのだ!!
全員「・・・誰?」
スリッピー「うげ~っ。知らないの。」
オタコン「まぁ、無理もないよ、スリッピー。それより、君達。この状況をどうするつもりだい?」
ウソップ「そりゃ、爆発に巻き込まれたくねぇし、こいつらの仲間が居るんだからこいつらを見捨てるのも・・・。」
オタコン「だったら僕達に任せてくれないかい?僕と彼の知識を応用すれば、ロボットを外す事が出来る。
そうだなぁ・・・一分もあれば、全部終わると思うけど。」
すると一同は驚いたように二人を見る。
サムス「止められる・・・という事!?」
スリッピー「爆弾は対処できるかは分からないけど、ロボット達は外したいんだよね~!オイラ達!」
オリマー「では頼みましょう!」
全員がそう思っていたその時だ。突然たくさんのプリムが現れたではないか!
アルヴィス「なっ・・・!?どういう事だ!?」
ロボット「恐ラク先程ノ声ノ主ガ差シ向ケタノダロウ・・・。奴ラヲ止メナクテハ!!」
そう言うとロボットは一人で飛び込んでいこうとした。しかし、それを止めたのは・・・ヒデヨシだった。
ロボット「離シテクレ!私ニハ彼ラヲ助ケル義務ガ・・・!!」
ヒデヨシ「義務が何だよ。お前・・・目の前に居るあいつらを一人で倒そうってか?ぶっちゃけんな事出来る訳ねぇだろ。」
ロボット「ナラバドウシロト・・・!?」
そして次の瞬間ヒデヨシが放ったのは・・・今までの彼ならば、絶対に口にしないであろう言葉だった。

ヒデヨシ「オレ達を信じろ。ぶっちゃけオレ達は・・・仲間だ!!」

その途端、全員がプリム達に向かって飛び込んでいく。ヒデヨシもそれに続いた。
ロボット「(何故ダ・・・?私ハ敵ダッタトイウノニ・・・何故我ラヲ庇ウノダ?)」
ロボットの中で、理解し難い事が渦巻いていた。
ギンタ「危ないっ!」
そう叫んだギンタがロボットの背後に居たキャタガードをダガーアームで斬って吹き飛ばす。
ロボット「何故ダ?何故我ラヲ助ケルノダ・・・!?」
ギンタ「だってそりゃ犠牲は出したくないし・・・オレ達もう仲間だから!!」
その言葉は、ロボットにとってはやはり理解し難い言葉だった。だが、一つ思った事があった。
“彼らを信じよう”・・・と。
そしてロボットもギンタ達の戦いに加勢した。そして・・・!
「終わったよ!」
オタコンとスリッピーが同時に叫ぶ。すると手の外れたロボット達は辺りをきょろきょろと見回した。ちょうどその時、敵も全て消えていた。
オリマー「おぉ!上手くいったんですね!」
オタコン「もちろん!でも、悪いニュースもある。爆弾は未知の技術が使われてて、どうしようも無かった。具体的にh」
無線のスネーク『オタコン、もういい!!』
オタコン「・・・ごめん。」
この漫才は置いといて・・・
一同が亜空間爆弾のカウントを見る。オタコンの言うとおり、どんどんと時間が減っていくではないか。
ピカチュウ「ま、まずいでチュよ!?」
ウソップ「おいおいおい!急いで逃げようぜ!?」
ドンキー「言われなくてもそのつもりだ!」
ディディー「君らどうすんの?」
スリッピー「オイラ達はここに来る途中に脱出用のポッドを見つけたからね。それで逃げるよ!ただ問題は一つしか無かった上に、ロボット達とオイラ達だけでいっぱいになりそうなんだ・・・。」
ヒデヨシ「・・・・・!?」
サムス「なら私達は・・・!?」
その時だ。ファルコンが何かを呼んでいる。そしてロボットに尋ねた。
ファルコン「何か脱出用の通路のようなものは他にあるか?」
ロボット「アッチニアル。・・・私ガ案内シヨウ!」
ファルコン「よし!私達は別ルートを通る。二人はロボット達を連れてその方法で脱出するんだ!」
すると一同はうなずき、それぞれの方向へと掛けていった。
オタコン「ファルコンっ!」
突然オタコンがファルコンを呼び止めた。ファルコンは立ち止まる。
ファルコン「何だ?」
オタコン「・・・幸運を。」
ファルコン「・・・・・幸運を。」
そう言った直後に、二人も駆け出していった。

脱出するために脱出用の道を探していた時・・・ロボットは突然止まった。
オリマー「ど、どうしました?」
ロボット「ココダ。ココガモウ一ツノ脱出用ノ通路。シカシ乗リ物ガナイナ・・・。」
ヒデヨシ「・・・絶対・・・絶命?」
ウソップ「縁起でもねー事言うなよ、お前!!」
ウソップのツッコミが飛ぶ。その時、ファルコンは全員の顔を見るとニッと笑った。
ファルコン「飛び降りるぞッ!!」
全員「はっ!?」
その場に居た全員がファルコンのその言葉に驚いている時・・・既に全員が宙に浮いていた。
ファルコン「・・・Come On!ファルコンフライヤー!」
ファルコンが何か叫んだ。そこに現れたのは、巨大なファルコンフライヤーだった。一同はそれの上に落ちた。
ファルコン「ロボット!脱出はここからで良いのか?」
ロボット「アァ、間違イナイ。コノママ真ッ直グ行ケバ出ラレルハズダ!」
ファルコン「よし!ファルコンフライヤー、このまま真っ直ぐ突っ切るぞ!!」
その声と共に、ファルコンフライヤーは猛烈な勢いで飛んでいった。その時だ。それを追ってくる黒い影が見えた。
「ケッケッケ!このまま逃がしてたまるかよォ?!」
そこに現れたのは・・・リドリーだ!だが体が鋼鉄の鎧のようなもので覆われている。
サムス「貴様・・・リドリー!死んだはずでは・・・!?」
メタリドリー「死んじゃあいねぇさ・・・。だが体の大部分が使い物にならなくなったんでな・・・。まぁ“メタリドリー”になったとでも言っておくか。さて、こんな話は置いといて・・・、
テメェら全員亜空間に飲まれて死にやがれぇッ!!
そう叫んだ直後、リドリーが突っ込んでくる。ギンタとピカチュウ、そしてロボットが前に出た。
ギンタ「バッボ・バージョン2!バブルランチャー!」
ピカチュウ「ピ~カ・・・チュウ~~~~~~ッ!!!」
ロボット「すーぱーろぼびーむ!!!」
ギンタはバッボを銃のような形状に変え、シャボン玉の形をした弾を飛ばす。ピカチュウは電撃を放った。ロボットは強力なレーザーを放つ。しかし、メタリドリーはケロリとしていた。
メタリドリー「んなショボくせぇ攻撃が効くかッ!!」
そう叫ぶと、メタリドリーは風を起こす。全員が風でバランスを失う。その時だ。アルヴィスはメタリドリーの体に、まだ鋼鉄で覆われていない所があるのを見つけた。
アルヴィス「ヒデヨシ!似顔絵で動き止めてくれ!奴の弱点を見つけた!」
ヒデヨシ「え・・・!?」
アルヴィス「早くするんだ!時間がない!!」
突然自分を頼りにされ、ヒデヨシは戸惑った。植木達と共に戦っていても、自分一人だけを頼りにされるなど、そんな経験など一度も無かったからだ。それにこんな高速道路のような所のどこに似顔絵を張る場所があるのだろうか。
その時だ。ヒデヨシの足元に、何かがコロリと落ちてきた。
ヒデヨシ「・・・・・?」
ヒデヨシはそれを拾い上げる。拾い上げた瞬間、それは青い刃を作り上げたのだ。
オリマー「あれは・・・ビームソード!?でもいつも以上に刃が大きい・・・!!」
ウソップ「よ、よく分かんねぇけど・・・何でまたこんな所に!?」
ビームソードを握ったヒデヨシは、それを強く握り締めた。そして立ち上がり、メタリドリーと対峙した。
ディディー「おいおい!?まさか一人でやる気かよ!?」
ドンキー「おい、お前!無茶だ、下がってろ!!」
ヒデヨシ「・・・じゃあこのまま指をくわえて眺めてろって言うのか?」
突然のヒデヨシの言葉に、一行は止まった。
ヒデヨシ「ぶっちゃけ・・・オレはもう嫌だぜ。植木達の戦いでサポートしか出来ないのも・・・レオルドに助けられて自分だけ怪我せずに済むのも・・・。自分だけ関さないなんて・・・そんなのお断りだぁぁぁッ!!」
そう叫ぶと、ヒデヨシはメタリドリーに向かって飛び出していった。
メタリドリー「バカが!たかだか殺傷能力もねぇガキの能力者に何が出来る?図に乗ってんじゃねぇッ!!」
メタリドリーが炎を吐き出す。ヒデヨシはそれに命中した。
ロボット「危険!致命傷ノ恐レアリ!」
煙が晴れた。ヒデヨシは居なかった。だが・・・代わりにメタリドリーの上に飛び乗っていたのだ。
メタリドリー「なッ・・・!?バカな!!ただのガキが!オレの炎を受けても焼け焦げてすらいねぇ上、オレの頭上に回っていやがっただとぉッ!?」
ヒデヨシ「声を似顔絵に変える能力・レベル2・・・ってトコか?」
メタリドリー「ぐぅ・・・!調子に乗るんじゃねぇ!!」
メタリドリーはヒデヨシを頭から振り下ろそうおした。だがヒデヨシはまたそこから消えていた。そして今度はまたファルコンフライヤーの上に居たのだ。
ヒデヨシ「理解したぜ・・・!オレのレベル2!」
そう叫ぶと、ヒデヨシはメタリドリーの頭に似顔絵を張った。
メタリドリー「似顔絵なんざ関係あるかぁぁぁッ!!」
メタリドリーが突っ込んでくる。そして・・・またヒデヨシは消え、メタリドリーの頭上に居た。
サムス「・・・完全に奴をかく乱している・・・!!」
アルヴィス「だが、どうやって・・・!?」
その時、ウソップは先程までヒデヨシが居た所を見た。似顔絵が張られている。
ウソップ「(ん? どういう事だ、さっきまで似顔絵はあっちでヒデヨシはこっちに・・・。)」
その瞬間、ウソップははっとした。
ウソップ「(まさかあいつ!!似顔絵の位置と自分の位置を交換したのか!?)」
ヒデヨシはまたファルコンフライヤーに戻ってきた。その時、メタリドリーの首の下の鋼鉄でない部分を、ヒデヨシはとらえた。
ヒデヨシ「・・・声を似顔絵に変える能力・レベル2!」
その声の聞こえた次の瞬間・・・サムス達は何故かファルコンフライヤーの中に居た。
ベル「!? 何でこれの中に・・・!?」
バッボ「瞬間移動・・・!?どういうことじゃ!?」
そしてウソップはモニターで上の様子を見た。その途端、息を呑んだ。
ウソップ「あいつ・・・まさか・・・!?」
その途端、ウソップは慌てて外に出ようとした。
ドンキー「おいおい、何だ!?どうしたってんだ!?」
ディディー「ヒデヨシは上に居るみたいだけど、一体何が起こったか分かんないし!」
ウソップ「言ってる場合かよ!?あいつは・・・あいつはきっと一人でやる気なんだ!!」
全員「!?」
全員がウソップの方を向く。ウソップは上へと上がった。その時・・・既にヒデヨシは飛び出していた。そしてヒデヨシは・・・メタリドリーの鋼鉄のない部分をビームソードで貫いた。
メタリドリー「あ・・・ギ・・・がぁぁぁぁ・・・ッ!!」
メタリドリーが火花を放ち始める。だがヒデヨシは離れない。その時、全員がファルコンフライヤーから出た所だった。
ウソップ「おい!ヒデヨシ!もういいだろ!早く・・・早く帰って来い!」
ギンタ「レオルドが待ってんだろ!?だったら・・・だったら・・・!!」
するとヒデヨシはウソップ達の方を向いた。そして嬉しそうに笑顔を見せたのだ。
ヒデヨシ「ぶっちゃけ・・・オレ、今すっげぇ幸せだよ。
オレ・・・ようやっと人の役に立てたんだ・・・。今までずっと人の役に立ちたかったのに・・・“嘘つき”の肩書きが邪魔しちまってさ。誰も信用なんかしちゃくれなかった。その上役に立てても・・・相手がこっちを疑ってたから、嬉しさなんてほとんど無かった。でも・・・こんなに役に立って嬉しいの・・・久しぶりだ。

ありがとな、みんな。」

その直後、メタリドリーは起爆した。ファルコンフライヤーは巻き込まれなかった。そして、脱出口を抜けた時、オタコン達の乗る脱出ポッドも見えた。その直後・・・エインシャント島は亜空間に飲まれた。
ウソップ「何だよ・・・何で最後だけはハッタリでも嘘でもねぇんだよ!チクショオぉぉぉぉぉッ!!」
誰もがどう声をかければよいのかに迷っていた。その時だ。
ギンタ「・・・!! スノウ達が・・・!」
亜空間という闇を前に、ギンタは大声で叫んだ。
ギンタ「ナナシーーーッ!!ジャックーーーッ!!スノウーーーッ!!」

「ギンタ!呼んだ~!?」

突然空から声がする。ギンタはそっちを見た。そこには・・・ギラティナに乗ったスノウ達が居た。
ギンタ「みんな・・・って、えぇーーーッ!?」
ナナシ「妙な爆発に遭う前に、コイツが自分らを反転世界に入れて守ってくれたんや!」
スノウ「私達は平気だよ~ッ!!」
ウソップ「・・・なぁお前ら、知らないとは思うが・・・ヒデヨシはそっちに居ねぇか?」
すると、誰かを抱えたレオルドがゆっくりと歩いてきた。
レオルド「・・・ひでよしサンハ、オ守リシテオリマス・・・!!」
そこに抱えられていたのは、ヒデヨシだった。ファルコンフライヤーに乗っていた全員に笑顔が戻る。
かくして、偶然が重なった“奇跡”によって、エインシャント島にあった全ての“命”は救われたのだ・・・。

起こった事:亜空間爆弾が起動する。しかしロボット達は全員救出。
エインシャント島のメンバー、全員脱出成功。

第33話 集え!ファイター達

~渓谷付近~
フォックス「うっ・・・うぅっ・・・。」
そこにはマリオ一行、メタナイト一行、マルス一行等が居た訳だ。つまりメタナイト一行は渓谷付近に着いた訳だが。そんな中・・・フォックスは泣きじゃくっていた。
フォックス「アーウィン・・・また壊れたぁ・・・。スリッピーに何て言おう、あぁ~ん・・・。」
男らしくない泣き方をするなー(汗)
とその時。メタルギアMk.Ⅱから・・・あれ!?オタコン!?どうやら転送装置のようだ。
オタコンはアーウィンをせっせと直すと・・・帰っていった。
そしてMk.Ⅱはフォックスの腕をつんつんとコードでつついた。
フォックス「何だよぉ・・・俺は今傷ついt」
オタコン『直ったよ?』
フォックスは目を疑う。目の前にあるアーウィンが・・・もう傷すら付いていない!!
フォックス「・・・・・・・・・。

やった~~~~~ッ!!帰ってきたよ~、俺のアーウィいいいいぃぃぃぃン!!!」
ファルコ「うるせぇよ(汗)」
フォックスにファルコのツッコミチョップが炸裂。気絶するフォックス。でも即座に起き上がり、泣き付くフォックス。
その時だ。フォックス達の所に、オタコン達の乗ったポッドと、ファルコン達の乗ったファルコンフライヤー、そしてダークライ達を乗せたギラティナが飛んできた。
スネーク「あれは・・・オタコン!お前は居るのか?」
オタコン『もちろんさ、スネーク!』
通信機からオタコンの声が返ってくる。スネークは安心したようだ。
そしてそれぞれはゆっくりと着陸し、乗っているメンバーは全員降りた。
ダークライ「すまないな、ギラティナ・・・。ファイター達を呼んでもらうだけのつもりだったのだが、脱出の際にも力を借りてしまったな・・・。」
ギラティナ「・・・構わん。」
ふっと笑ってそう言うと、ギラティナは反転世界へと帰っていった。
シェイミ『またよろしくです~っ!』
ゾロの頭の上で、シェイミが手を振って言った。
そして・・・ロボット達は、自分達の故郷があった所に広がる亜空間をじっと見つめていた。
オタコン「・・・君達の故郷は、守れなかったんだ・・・。
でも・・・街や島なら・・・まだ作り直せる。だけど・・・命は・・・命だけは、作り直せないんだ。
これから先、どんなに科学が発展しても、きっと、命だけは・・・。」
ロボット達が一斉にオタコンを見る。オタコンの顔にはどこか寂しさが映っていた。するとスリッピーも降りてきた。
スリッピー「大丈夫!また作り直す時は、オイラ達も協力するよ!」
すると・・・マスター・ロボット、つまりリーダーのロボットは二人に近づいた。
ロボット「アリガトウゴザイマス・・・貴方達ハ我々ノ命ノ恩人デス。モチロン、さむすサン達モ・・・。えいんしゃんと島ノりーだートシテ、オ礼ヲ言ワセテ頂キマス。本当ニ・・・アリガトウ!」
その途端、みんなはワァーッと盛り上がった。

~海~
モン太「おぉ~っ!優雅さ&広大さMAX!」
そこは海。こんな所にもあったのか。モン太、陽平、ブラック☆スター、椿の4人は、海を眺めていた。
その時、椿が平たい小石を見つけた。椿はそれを拾い上げる。
椿「こういう石を見ると・・・!」
そう言うと、椿は石を海に向かって投げた。石はぱしゃっぱしゃっと四回ほど音を立てながら跳ね、そして海へと沈んだ。3人がおぉーっ!と叫ぶ。
モン太「よっしゃあ!オレもチャレンジMAX!」
そう叫ぶとモン太は海に向かって平たい石を投げた。・・・はずが、プリン達の居る森の方に飛んでいった。
陽平「どう投げれば真後ろに飛ぶんだよッ!いいか?石はこう持って、腕は水平に振って・・・」
そう言って投げた陽平。だが一回跳ねて沈んでしまった。
ブラック☆スター「アッハッハ!だめだめじゃねぇか!よぉーーーし!ここはビッグな男・ブラック☆スター様の実力を見せてやる!ひゃっはー☆」
そう言うとブラック☆スターは同じような小石を拾い上げた。そして石を水平になるように投げ込む。すると小石は五回も跳ね、海へと沈んだ。
モン太&陽平「おっ、おぉ・・・ッ!」
椿「すごい・・・!私も頑張らないと!」
そう言って椿が新しい平たい小石を探していた時だ。

「ゼぇぇぇぇ~~~~ットぉぉぉぉぉ!!」

突然草陰から誰かが飛び出してきた。それは・・・言うまでも無くゼット!
ゼット「はっはっはっはっは~っ!そこの青い髪のガキ!」
ブラック☆スター「ガ、ガキだと!?小物扱いすんな!」
ブラック☆スターが怒り出す。だがゼットは無視。
ゼット「俺様は六回・・・いや!十回!いやいやひゃっk」
陽平「宣言はいいからとっととやるならやれよ!」
陽平に言われ、ゼットは腹を立てたようだ。
ゼット「お・の・れぇぇぇぇ~っ!ならばやってやろうではないかーーーーッ!!」
そう言ってゼットが放り投げたのは・・・平たい小石ではなかった。宙に浮いたのは、言うならば小石ではなく石。その上でっかい。
もちろん石は跳ねる事などなく、そのまま海へとドボーン。

全員「 ・ ・ ・ ・ ・ 」

周りの全員がジトっとした目でゼットを見る。その場が一気に不穏な空気に包まれた。
と、その時だ。海面にコポコポと泡が出てきた。泡はどんどん大きくなっていく。そして・・・海面から何かが顔を出した。
それは・・・かいていポケモンのカイオーガだったのだ!!
モン太「ぎゃあぁぁぁぁぁッ!?デカさMAX!?」
ゼット「・・・はっはっは!どうだ!大物を釣り上げてやったぞ!!」
ゼットがそう言った直後だ。カイオーガの頭に・・・ぷくぅーっとタンコブが出来た。
そう・・・。このタンコブは、さっきの石により出来たものだッ!!!
カイオーガはゼットだけでなくその場に居た4人をもギロリと睨んだ。そして・・・いきなりハイドロポンプを繰り出したのだ!!
ブラック☆スター、陽平「うわぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
椿「きゃあッ!?」
モン太、ゼット「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
ハイドロポンプはやや軸がずれたらしく、なんとか回避できた。だが・・・一行はその破壊力に圧倒された。その一撃だけで、後ろにあった大きな砂の山が吹っ飛んでいたのだ・・・。
モン太「なぁ、コレって・・・。」
椿「逃げないとッ!!」
椿が叫ぶ。それと同時に全員が森の方へと駆け出す。カイオーガはそれでも尚れいとうビームやハイドロポンプを繰り出してきた。

~で、森~
「うあぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
トゥーンリンク「あ、みんな?ご飯ならまだだy」
学「う、う~ん・・・。あれ?みんな慌ててどうs」
後ろから迫るのは・・・カイオーガの攻撃、攻撃、攻撃!!!
プリン「アンタら一体何したのーーーーッ!?」
ブラック☆スター「悪くない悪くない!オレは悪くないぞ!!」
陽平「とりあえず逃げないとマズイんだよ!ウルフェン出して!」
ウルフ「チッ、しゃあねぇ!」
そう言うとウルフはウルフェンのコックピットを開けた。中にプリン、トゥーンリンク、陽平、モン太、学、ブラック☆スター、椿を乗せ、飛び立った。
ゼット「あーーッ!!このままでは俺だけ助からん! ・・・とぅッ!!」
ゼットは人並み外れたジャンプ力で跳んだ。そしてなんとかウルフェンの左翼にしがみついた。その途端・・・ウルフェンは左に、海の方に傾く。
プリン「!? ちょっと、何やってんの!?」
ウルフ「分からん・・・!何故かいきなり傾いた!」
パニックに陥るウルフェン内。その時、トゥーンリンクが叫んだ。
トゥーンリンク「みんな!落ち着いて!きっと大丈夫だよ!」
その途端、パニックが消えた。ウルフは改めて前を見た。
ウルフ「とにかく・・・数回機体を回転させる!それで落ちないようなら・・・余程粘着性があるとしか考えられん!とにかくやるぞ!しっかり掴まってろ!」
そう叫ぶと全員がシートにしがみ付く。ウルフは機体を横に数回回転させた。だが・・・ウルフェンはまったく直らない。
ウルフ「チッ・・・!こりゃ無理だ!」
その時、突然雨雲が現れた。雷を数回落とす。だがウルフェンはそれを全て回避した。
陽平「いきなり雷が・・・!?」
学「そんなバカな!?気圧だって急変してないのに・・・どうして!?」
プリン「気ぃ付けて!あいつは・・・カイオーガは、特性『あめふらし』で雨を降らせられるのよッ!!」
トゥーンリンク「あ・・・。」
その途端・・・トゥーンリンクの脳内が、とあるモードに切り替わった。
椿「まずは原因を調べなきゃ!このままじゃ、いつ当たるか分からない!」
その時・・・トゥーンリンクは見てしまった。左翼にしがみつく・・・ゼットの姿を。
トゥーンリンク「・・・・・!!!」

これはなんということた゛!ウルフェンのさよくにひとか゛しか゛みついているではないか!
と゛うしよう・・・いうへ゛きか!?えぇい、いおう!
・・・って、あぁっ!フ゜リンか゛「はなれろやー!」とと゛なりなか゛らあは゛れはし゛めた!
ハ゛キッ!ウルフのこうとうふ゛へのいちけ゛き!あぁっ!ウルフか゛きせ゛つしてしまった!
そうし゛ゅうしゃをうしなったウルフェンはかみなりにちょくけ゛きし、らっかしていった。
そこて゛ホ゛クか゛みたものは・・・!

カイオーカ゛た゛!ホ゛クたちをくらおうとおおく゛ちをあけてまちかまえている!
きっとホ゛クたちがかれのいのなかにおさまるときには、
ここにリンクがいたとはた゛れもきつ゛かないた゛ろう・・・。
さ゛んねん!ホ゛クのほ゛うけんはここて゛おわってしまった!

・・・あり得ないであろう妄想をし、トゥーンリンクは震え上がった。そして思った。
言ってはいけない!決して言ってはいけない!と!
プリン「左翼に誰か居んのかしら・・・?」
プリンは左を向いた。とっさに窓を塞ぐトゥーンリンク!!
プリン「・・・ちょっとトゥーリン!邪魔よ、どいて!」
トゥーンリンク「ぼっ・・・ぼぼぼっ、ボクが見る~ッ!」
そう言ってトゥーンリンクはさっと外を見た。そして居ると分かっていながら、嘘を言った。
トゥーンリンク「なんにもなぁーいっ!」
プリン「・・・そう?」

ゼット「・・・ん?」
相変わらずウルフェンしがみ付いているゼットは、妙な声を聞いた。ウルフェンがぶんぶん動くので、声が大きくなったり小さくなったりが激しいが・・・。
『み~な~の~も~の(↓)、き~く~が~よ~い(↑)!い(↑)ま~す(↓)ぐ~!け~い(↓)こ~くに~む(↑)か(↓)え~!い(↓)い(↓)な(↓)!?』
その声はすぐに消えた。ゼットはその言葉を頭に入れておいた。
ゼット「・・・にしても渓谷ってのはどこなんだーッ!?」

さて、さっき一安心した(せんでもいいのに)トゥーンリンク。しかし!!
学「とりあえずお前ら。俺が生き残るための生贄になれ。」
後ろを見る一行。学が「アルティメットスプー」と文字が書かれている妙なカードを取り出し・・・モン太と陽平を生贄に捧げようとしているのだ!!
トゥーンリンク「!!!!!!」
はい、トゥーン君の妄想再発(汗)

まってくれ!あぁ、ゆきさん!ふたりもいけにえに・・・
あぁ!たったいまふたりはいけにえにされてしまった・・・。そしてかいし゛ゅうか゛あらわれた!!
ト゛ハ゛キッ! ・・・ウルフェンはかいし゛ゅうのおもさにたえられなかったようだ・・・。
ウルフェンはそのままらっかしていった。そこでホ゛クがみたものは・・・!

カイオーカ゛た゛!ホ゛クたちをくらおうとおおく゛ちをあけてまちかまえている!
きっとホ゛クたちがかれのいのなかにおさまるときには、
ここはちのうみのようになっているのた゛ろう・・・。
さ゛んねん!ホ゛クのほ゛うけんはここて゛おわってしまった!

・・・またしてもあり得ないであろう妄想をし、トゥーンリンクは震え上がった。そして思った。
止めなければ!絶対に止めなくては!と!
トゥーンリンク「ゆっ、雪お兄ちゃんやめてーーーーっ!」
学「離しやがれ、トゥーン野郎!てめぇの指図は受けねぇよッ!」
トゥーンリンク「だ、だめ~っ!イケニエなんてだめ~っ!それにさっきぐるんぐるんして取れなかったんだよ~!?だから頑張らなくても平気~っ!」
学「・・・・・え?僕は一体・・・?」
ブラック☆スター「(またかよっ!!?)」
陽平「(どんだけ典型的なんだ、このハゲデコ君はっ!?)」
その時だ。突然時空が歪んだ。亜空間だ。ウルフは急ブレーキを掛けた。カイオーガも止まる。
ウルフ「・・・なんだ、アレは!?」
カイオーガ「・・・アレっ?何でボクここに居るの!?あっ、目の前陸っ!ヤダヤダ~っ!海に帰る~ッ!」
そう言うと、カイオーガは急いで潜っていった。
ウルフ「俺達も離れるぞッ!」
ウルフは一気に旋廻し、陸地に降り立った。
椿「ふぅ・・・。なんとか切り抜けましたね。」
ウルフ「チッ、にしても何でこんな時に・・・!」
ゼット「さてさて、渓谷とはどこなのか・・・。」
出てきよったゼット。プリンの目が恐ろしく輝く。

~現在文を用いても説明できない、というかしたくない状況になっております。しばしお待ちを・・・~

数分後・・・そこに居たのは、ズタボロにされたゼット、そして何故かモーニングスターを抱えたプリンだった。
プリン「・・・で?テメェは誰なのよ?」
ゼット「お・・・俺様の名はゼット・・・。“渓谷に行け”という声を聞いた・・・ぞ・・・!」
ブラック☆スター「渓谷にだぁ!?」
陽平「どこだよ、そこ!?」
ゼット「知らん・・・。だが、そこ聞いたぞ・・・!」
ウルフ「・・・まぁいい。行ってみるか。だがまずはウルフェンの整備だ。それから行くぞ。」
その後・・・プリンによってトゥーンリンクが拷問されかけ、椿と学に止められたのは言うまでも無い。

そして・・・あの声は、“この世界”のファイター達全員に聞こえていた。
~渓谷付近~
ピーチ「・・・あら?」
ゼルダ「どうしましたの?」
ピーチ「誰か大勢・・・走ってきますわ?」
そこに走ってきたのは・・・ファイター達だった。もちろんウルフ達は居ないのだが、アラン達も居ない。

~その理由は・・・。~
ソニック「Oh!離せよ!」
アラン「何でテメェまた捕まるんだ~~~ッ!!」
ブルック「いい加減にしてくださいよーーーッ!」
富竹「困り者だね~・・・。」
アラン&ブルック「ここでだけ冷静になるなッ!!!」
・・・どうやら聞こえていないようだ。だから来ないんだ・・・。

ギンタ「ドロシー!」
ドロシー「ただいま~っ!ギンタ~ン!」
スノウ「(むぅ・・・っ。ドロシぃぃぃ・・・!)」
いきなりギンタに飛びつくドロシー。スノウはイライラする。まぁ言うまでも無いが。
レノ「しかし、ジャック・・・まだ起きないな。」
パノ「大丈夫かな・・・。ジャック君・・・。」
ナナシ「まぁ手がぴくりと動いたんや。安静にしとき。」
ナナシの提案に従い、パノはジャックをそっと降ろした。
ルフィ「お前らーッ!大丈夫だったか~!?」
ロビン「私達は何とか無事よ。」
ウソップ「よし、じゃあ・・・これでブルック以外全員だな。」
フランキー「あのガイコツ・・・どこ行ってんだ?」
ナミ「迷ってる・・・って、ゾロじゃないしね。」
ゾロ「てめ、どういう事だ!?」
サンジ「てめぇ、ナミさんになんだァ!その口の訊き方はァ!」
チョッパー「ふ、二人とも落ち着いてくれぇ~!」
ブルック以外がそろい、にぎやかになる麦わらの一味。そして。
バルレル「お前・・・レシィ?」
ハサハ「だいじょうぶ?」
レシィ「は・・・はい・・・!」
かなり疲れきった様子だったが、レシィは元気に振舞おうとしていた。
レオルド「オ休ミニナラレタ方ガ良イデス、れしぃサン。疲労シキッテイマス。」
レシィ「いえ・・・ボクは・・・!」
レオルド「無理ハイケマセン・・・。休ンデクダサイ。ひでよしサンモ同ジナノデスガ・・・。」
そう言ってレオルドは休むように催促する。だが・・・そこからヒデヨシが消えていたのだ!!
こどもリンク「ヒデヨシ・・・って誰?どこ?」
レオルド「!?(オカシイ、確カニココニ休マセタハズ・・・!?)」
その時・・・ガサリと音がした。そこを振り返る一行。そこには・・・植木が立っていた。しかもヒデヨシを抱えている。
レシィ「植木・・・さん・・・!?」
アルヴィス「何者だ・・・!?ヒデヨシを返せ!」
植木「断る。ヒデヨシは戦力になる事が分かったらしいし、それ以前にオレ達の仲間だ。お前らに渡すわけにはいかない。」
その直後、何者かが植木に向かって発砲した。レオルドだ!
レオルド「・・・フザケルナ!!分カッテイナイノハ貴方達ノ方デハナイノカ!?」
植木「なっ・・・何だと!?オレはあいつの仲間だ!だから・・・!」
レオルド「ひでよしサンハ・・・苦シンデイマシタ。“植木達ガラシクナクナッタ、人ヲ傷付ケ始メタ”・・・ト。彼ハソノ苦シミヲ打チ明ケズ、黙ッテイタノデス。何故ダカ分カリマスカ・・・!?
信ジテイタノデス!貴方達“仲間”ヲ!!キット気付イテクレルト思ッテイタノデス!ソレナノニ・・・貴方達ハソノさいんスラ見エナカッタ!苦シメタノハ・・・貴方達ダ!貴方達ニひでよしサント共ニ居ル資格ハナイ!」
植木「ッ・・・・・!?」
植木の動きが止まる。その時・・・レシィが叫んだ。
レシィ「植木さん・・・。ボクがあなたに本当の事を言えたのは・・・あなたに、正義の心が煌めいていたから・・・。植木さんがとても優しい人だったからです・・・。だけど・・・!!
今の植木さんは違いますっ!今まで苦しんできた人をまた無理矢理引き戻すなんて・・・植木さんじゃないです!ボクの・・・ボクの憧れた植木さんじゃありません!!」
その途端、植木は座り込んだ。そして・・・ヒデヨシを離したのだ。そして次の瞬間・・・泣きながらヒデヨシに言ったのだった。
植木「・・・ゴメンな、ヒデヨシ・・・!オレ・・・気付いてた・・・!!お前が苦しんでるの知ってたんだ!それなのに・・・世界を救いたい事で頭がいっぱいで・・・お前の事苦しめてた!ゴメン・・・許してくれ・・・!」
その時・・・植木の手に、ヒデヨシの手が重なった。植木が顔を上げる。そこには・・・笑顔のヒデヨシが居た。
ヒデヨシ「良いんだって・・・植木・・・。お前らしいから・・・。お前はお前の正義貫いてんだ・・・。オレ・・・恨んだりしねぇから・・・な・・・?」
そう言うと、ヒデヨシは再び眠るように倒れこんだ。そしてすーすーと寝息を立て始めたのだ。
植木「・・・寝ちまった・・・。」
レオルド「元々疲レテイタノデス・・・。休マセテアゲテ下サイ・・・。」
レシィ「・・・植木さん・・・。」
植木「分かってるよ、レシィ・・・。オレはどこへも行かない。ここに居るさ。」

正義の心を利用されていた少年・植木耕助。
彼の心は、やっとザキラの支配から開放されたのだった・・・。

起こった事:ウルフ一行、声の情報を元に渓谷に向かう事に決定。
他のファイター一行、渓谷に到着。
植木、レオルドとレシィの説得により仲間に。

第34話 突入!亜空間

さて、この前様々なファイター達と植木を新たに仲間に加えたマリオ一行だが・・・。
マリオ「それにしても・・・次奴らはどんな手を使ってくるんだろう・・・。」
リンク「そうだな・・・。連中が大人しく引き下がっているとは思えない・・・。」
ロボット「私ハ・・・がのんどろふノ言ッテイタ“計画”ガ気ニナル。一体何ヲ企ンデイルノダ・・・。」
メタナイト「とにかく、まずは連中の出方を見るしかない。」
カービィ「だよね~。まさかいきなり大砲担いで突っ込んでくるなんて事は・・・。」
ポポ「あ・・・うわぁ・・・?」
ナナ「あわわぁ~・・・?」
突然カービィの後ろを見て息を呑むポポとナナ。同じようにそちらを向いているメンバーも唖然としていた。
カービィ「ん~?どしたの、いきなr」
カービィは後ろの空を見た。
そこにあった広大な空が亜空間によって割れ・・・そこから本当に大砲を担いだ戦艦が現れた。
ファルコ「・・・本当に大砲担いで突っ込んできたな。」
ゼルダ「カービィさんって・・・予言者ですか?」
フォックス「そうであってたまるきゃーーーーーッ!!」
フォックス、ラストがすごいカッコ悪いぞ!
メタナイト「・・・仕方ない。相手が戦艦で挑んできた以上、こちらも同じように対処するしかない。」
ディディー「えッ?」
オリマー「あの~、それって~・・・。」
メタナイト「さぁ、乗り物をハルバードに積め!ハルバードの操縦は自動操縦にする。
まず我々はハルバードで攻撃をする。破壊されたら次々に別の乗り物で対処するんだ。あの戦艦の破壊が出来れば、こちらの勝ちだ。」
マルス「まさかわざわざ小さな乗り物で対処するっていうのかい!?そんなの・・・自滅と同じじゃないか!」
アイク「・・・その方が狙われづらい。俺は賛成する。」
ことごとく意見の食い違う二人。マルスは押し黙ってしまった。
ピーチ「あら・・・あの大砲は危なそうですわよ~?」
亜空砲戦艦は、マリオ達が居ない場所に向かって大砲を放った。気が付かれてはいなかったようである。
ところが・・・大砲の爆破した所には巨大な亜空間が広がった。
ドンキー「考えてるヒマねぇな!とっとと行こうぜ!」
次々と乗り物を用意する面々。乗り物のないメンバーは乗り物に一緒に乗り込む事になったのだが・・・。
ハルバードが発進しようとしたその時、プリムやギラーンといった影虫の敵達が現れたのだ!
ファルコン「気付かれたか!?」
サムス「早く発進を!」
メタナイト『分かっている!だが発進できないんだ!』
理由は・・・プリム達にある。発進させまいと大量のプリム達がしがみついているのだ!!その上ハルバード艦内に侵入しようとすらしている。
ロイ「・・・・・・。」
ロイは何かを決心したようだった。そしてその傍らに居たこどもリンク、ドクターマリオ、ミュウツー、そしてピチューまでもが・・・何かを決心していた。
そして次の瞬間・・・彼らはハルバードから飛び降り、プリム達を退治し始めたのだ。だが・・・。
ミュウツー「やはり5人では分が悪いか・・・。」
「最強とされるポケモンながら・・・少量では敵うまい!」
そこに飛び降りてきたのは・・・クリスタル、ダークライ、カワサキ、シェイミだった。
クリスタル「フォックス・・・私信じてる。勝って帰ってきて!」
カワサキ「カービィ!またオレの料理食べてほしいね~ッ!だから帰ってくるね~!」
シェイミ『そんな事言うとミー達が全滅するみたいに聞こえるです!』
ダークライ「フッ・・・。そんな事は起こさせまい!」
ミュウツー「お前も威勢がいいものだな・・・。」
威勢よく立ち向かう、新たに加わった4人。
「「ちょっと待てぇーッ!」」
そう同時叫んで飛び降りてきたのは、ブルックの居ない麦わら海賊団とアランと居ないチーム・メル。
アルヴィス「ギンタのやつ・・・同時に飛び降りる事はないだろう・・・。」
ゾロ「へっ!船長が意気投合してんだ。仕方ねぇだろ。」
ベル「アル~、無茶しないでね~!」
ナナシ「こいつらは自分らに任せとき!」
サンジ「騎士(ナイト)の出番だ・・・。」
ナミ「はぁ・・・何カッコつけてんだか。」
ロビン「いいじゃない、威勢があって。」
ドロシー「男ってガキよねぇ~・・・。」
スノウ「それは言い過ぎだよぉ~?」
レノ「しゃらくせぇ!とっとと潰させてもらう!」
そげキング「(仮面持ってきておいて正解だったのか?)安心したまえ、私もついているんだ!」
パノ「仮面付けただけじゃない・・・。」
チョッパー「お前・・・大丈夫か?」
ジャック「長らく寝てたみたいッス・・・。ここで寝てちゃ男が廃るってモンッスよ!」
フランキー「へっ、言うじゃねぇか?」
ギンタ「おっしゃーーーー!」
ルフィ「うおぉぉぉぉぉぉ!!!」
「「ぶっ飛ばーーーーーす!!!!」」
ピチュー「みんなー!がんばろーっ!」
ピチューの掛け声と同時に飛び出す面々。
「バオウ・ザケルガ!!」
「獄炎乱舞!」
「いっけぇぇぇぇぇぇぇッ!!」
飛び降りるなり、フルパワーで攻撃しだすガッシュと清麿、鬼太郎、ロディ。
ドクターマリオ「いきなり・・・フルパワーですか・・・。スタミナ切れにならないで下さいね・・・。」
ロディ「大丈夫!力配分は分かってます!」
清麿「術の使い時なら・・・理解してる!」
ガッシュ「清麿なら大丈夫なのだ!」
鬼太郎「それに・・・」
「ニンゲン共が出しゃばってんじゃねぇーよ!」
「それは言いすぎですぅ~っ!」
護衛獣のメンバーと植木、ヒデヨシが飛び降りてくる。
レオルド「行キマス、ひでよしサン・・・!」
ヒデヨシ「う~・・・、え!?ちょ、待て!状況がよく分かんねぇよーーーーーッ!!」
植木「つまり、発進しようとしたらプリム達がしがみ付いてきて・・・」
ハサハ「植木おにいちゃん、もうすぐ地面・・・。」
バルレル「ちゃちゃっとやるぞ、テメェらーーーーッ!?」
レシィ「だーーかーーらーー!?」
こどもリンク「みんなも・・・!?」
そして・・・次は連続してレーザーが飛ぶ。それはロボット達とスリッピーとオタコン。
スリッピー「オイラ達も居るよーッ!」
ロボット「オ前達・・・!」
マスター・ロボットに対して、ロボット達は手を振った。
オタコン「スネーク!何かあったら無線してくれ!周波数は114.」
スネーク「それは知ってる!戦いに集中しろ、オタコン!戦場ではd」
オタコン「分かったからスネークも集中してくれ!」
毎回思うのだが・・・何なんだ、この漫才。
ロイ「僕達に構わずみんな行ってくれ!」
マルス「ロイ・・・僕も・・・!」
そう言ってマルスも飛び降りようとした時だ。アイクがマルスの左腕を掴んだ。
マルス「離してくれッ!」
アイク「お前には・・・やる事があるだろう。」
マルス「ッ・・・。分かったよ・・・。
ロイ!必ず戻ってくる!」
ロイ「あぁ!信じてる!!」
そして・・・ハルバードは飛び立っていった・・・。

「おぉーッ!凄い威力なのダー!」
「・・・威力だけあれば良いってモンじゃないがな・・・。」
「!!」
亜空砲戦艦の上でケンカをしているのは・・・犬猿の仲に定評ある(あるの!?)クッパとガノンドロフである。
クッパ「前から思ってたけド・・・お前ムカつくのダ!!」
ガノンドロフ「だからどうした。」
クッパ「むぎゃアーーーーーー!腹立ツーーーーーー!!」
その時だ。クッパの目に飛び込んできたのは・・・ハルバードの姿が!
クッパ「んにゃにィーーー!?ハルバーd」
ガノンドロフ「総攻撃だ!」
クッパ「!?(先に気付いたのワガハイなのニ?!)」
ハルバードに向かって攻撃を始める亜空砲戦艦。

ヨッシー「わわわ、気付かれたよ~?!」
リュカ「あ、わ、あぁあ!?」
レッド「落ち着いて!」
ルカリオ「ダメだ、聞こえていない・・・!!」
ピカチュウ「ぴかぴぃ~~~~~~~ッ!?」
ピット「ピカチュウ!?僕達に分かる言葉で喋ってくれよ!?」
ピカチュウ「!!! パニックになってサトシを呼んじゃったでチュ・・・。」
Mr.ゲーム&ウォッチ「わー。 わー。 わー。 わー。 わー。」
サムス「随分落ち着いているのね・・・。」
Mr.ゲーム&ウォッチ「えっ、パニックなんだけど?」
カービィ「こうなったら・・・ボクが落ち着かせるしかないッ!
と、いうワケで!カービィ君、一曲歌いm」
ドシュッ!カービィに刺さる針!
ゼルダ「(ティロリロリロリン♪)カービィさんが歌ったら大変な事になると思って・・・。」
リンク「泣かないで下さい、姫!さっきのは正しい選択だったんですよ!」
カービィ「 何 故 殺 し た し 」
アイク「安心しろ、死んでいないぞ。」
マルス「今のはジョークなんじゃ・・・。」
ピーチ「あらあら、ではお茶でも・・・。」
マリオ「姫は落ち着きすぎーーーーーーッ!!!」
ポポ「でも本当にどうしよ~~~~~ッ!?」
ナナ「落ち着かなきゃ、落ち着かなきゃ~ッ!?」
オリマー「そういう風に言うと、かえって落ち着けなくなりますよ?」
ロボット「ソウハ言ウモノノ、ミンナ結構落チ着イテイマスネ・・・。」
メタナイト『ふざけている場合じゃないぞ!本当にまずい!!前を見ろ!』
メタナイトの言うように正面を見ると・・・!!亜空間大砲がこちらを向いている!!
Mr.ゲーム&ウォッチ「ぎゃー! 死ぬー!」
サムス「本当に冷静ね・・・。」
ピカチュウ「ぴかちゅぴかーーーーーッ!!」
フォックス「もうダメ、死んじゃーーーーーーう!!」

『だらしねぇな、フォックス!!』

突然艦内に響く声。目の前に現れた、紅の戦闘機。
フォックス「!! ウルフ!」
オタコン『・・・ウルフ?』
スネーク「いや、違う・・・。」
オタコン『・・・そうだよね・・・。ウルフは・・・。』
スネーク「もういい・・・。通信を切るぞ。」
ウルフ『フォックス!お前もとっととアーウィンに乗り換えたらどうだ?そんなバカでかい機体じゃ対等に戦えるわけがないだろう!それでもスターフォックスのリーダーか!?』
その時、フォックスは思い出した。
フォックス「そうだ・・・俺はスターフォックスのリーダー・フォックス・マクラウドだ!
きっと・・・スリッピーやクリスタルも今頃・・・!!」

今頃。
オタコン「・・・通信切られちゃった。」
ルフィ「えーっ!もっと聞きたかったのにー!」
ギンタ「もー一回!もー一回!」
オタコン「あんまりやるとスネーク怒るから嫌なんだよ・・・。」
ナミ「はぁ・・・。戦闘終わるとやる事ないわねー。」
既に戦闘は終わって、時間をもてあましていた(笑)
そこに・・・猛スピードで誰かが駆けてくる。それは・・・なんと学だった!?
しかしどういう事だ!スタミナもなくて体力もあまりない彼がどうやって!?
なんだかんだで・・・彼はクリスタル達の前で息切れし、ぶっ倒れた。
学「・・・ま、間に合った・・・?」
ロディ「えっと・・・ハルバードはもう行っちゃったけど・・・?」
学「・・・全然間に合ってない・・・。」
ガクッと倒れ、そのまま気絶してしまった(汗)
チョッパー「医者ァーーーーーッ!!」
ドクターマリオ「私ですっ!」
チョッパー「おれもだァーーーーーッ!!」
治療にあたる二人。
ドクターマリオ、チョッパー「体に合わない運動のためですね。」
モン太「当たりめぇだッ!!」
・・・いつの間にか来ていた陽平、モン太、ブラック☆スター、椿。
陽平「こいつ・・・なんでいきなり大急ぎで走っていっちゃうんだよ!?」
モン太「スタミナも体力もほとんどないはずなのに・・・いきなり何かに気付いたみたいになって、そんでもって『急がなきゃッ!』なんて叫んでダッシュで行っちまうなんて・・・。」
ブラック☆スター「オレ様を出し抜いて行くとは・・・はぁ・・・。」
オタコン「えっと・・・君達は?」
椿「あ・・・何て言えばいいんでしょう・・・。本当はあそこに行きたかったんですけど・・・間に合わなくて・・・。」
ブラック☆スター「観戦止まりか・・・。ちぇっ、面白くねぇな・・・!」
陽平「それは同感・・・。」
モン太「何で急いだんだろう・・・雪さん・・・。」

「はっはっはっはっはーーーーーーッ!!」

突然草陰から飛び降りてきたゼット。その姿を見たロディは驚いた。
ロディ「ゼット・・・!生きてたんだ?」
ゼット「おいちょっと何だ?!その反応の薄さ!!」
ヒデヨシ「誰かは知らねぇが死亡扱いだったのかお前(汗)」
バルレル「戦いに行けなくて腹が立ってんのはオレも同じだがな。ケッ!」
ハサハ「パノおねえちゃん、どうしてさっきおいてったの・・・?(ぐすん)」
パノ「ごめんね~!レノが飛び出していっちゃうもんだから・・・!」
レノ「えッ!?俺のせい!?」
戦いは終わり・・・彼らは勇者達の生還を待っていた。

プリン「ウルフーーーー!!とっとと突っ込むわよーッ!?」
トゥーンリンク「それは危ないよ~!?」
ウルフ「タイミングを見計らう!それまでは黙ってろ!」
空中で攻防戦を繰り広げるウルフェンと亜空砲戦艦。
その時・・・アーウィンが飛んできた。スターシップ、ファルコンフライヤー、ドルフィン号が続く。
フォックス「お前にだけいい顔はさせないぞ?」
ウルフ「そんなつもりは毛頭ねぇ!」
プリン「ま、いいわよ!とっとと突っ込みましょう!」
トゥーンリンク「本当に攻撃的だなぁ・・・。」
ウルフ「ケッ、まぁいい!いくぞ!」
そう言うとウルフはスマートボムを放つ。亜空砲戦艦が起爆を起こした。
クッパ「あーッ!やられちゃったのダ!!」
ガノンドロフ「チッ、仕方ない・・・。撤退するぞ!」
クッパ「マリオ達だナ、覚えてロ~~~!」
クッパとガノンドロフは亜空間の中へと消えていった。ウルフェンが真っ先にそれを追った。
フォックス「待て、ウルフ!」
ファルコン「そういう君も待つべきだ!」
アーウィン、ファルコンフライヤーが続く。
サムス「猛進ね・・・。」
オリマー「我々も急ぎましょう!」
そして最後に、スターシップとドルフィン号が飛び込んでいった。

スノウ「あっ!みんな入っていったよ!」
レシィ「皆さん・・・ご無事で・・・!」
「ちくしょう、一足遅かったか!」
突如誰かの声がする。残った全員はそちらを向く。そこに居たのはアラン、ブルック、富竹、そしてソニックだ!
ドロシー「オッサン!?何遅れてんのよ!」
ルフィ「あー、ブルック!もうケンカ終わっちまったぞ~!?」
だが、4人は聞いていないように見える。
富竹「ソニック・・・走って行けないのかい?」
ソニック「無理だ、オレは泳げない!」
ソニックを除く3人は顔を見合わせ、うなずいた。
アラン「ブルック、ちょっとソニック抱えてろ。」
ブルック「了解しました。」
アランに言われた通り、ソニックを抱えるブルック。
ソニック「Oh?何だ?」
アラン「・・・エアハンマー!!」
空気の塊をブルックに向かって発射し、ブルックを吹っ飛ばした。ソニックを抱えたまま宙を舞うブルック。
その時、空に大量のアロアロスが現れた。
アラン「行けッ、富竹!」
富竹「了解!富竹フラッシュ!」
カメラを構え、アロアロスに向かってシャッターを切る。途端に強力なフラッシュでアロアロスは海へと落ちていった。
ブルック「(私の出番ですね・・・!)行きます、ヨホホ!」
ソニック「? 行くって?」
次の瞬間、ブルックはソニックを亜空間に向かって放り投げた。ソニックはそのまま亜空間へと吸い込まれていったのだった・・・。

起こった事:スマッシュブラザーズ、亜空間へと突入。

第35話 わずかなる希望?

ロイ達に守られながら見送られ、そしてウルフ達を追って亜空間へと突入したマリオ一行・・・。
亜空間には、一体何が待ち受けているのだろうか・・・!?
・・・と、まぁあらすじ調にしてしまったのは置いといて・・・。

~亜空間~
クッパ「ぬゥ~~~!まさかマリオ達に邪魔されるとは思ってなかったのダ!」
ガノンドロフ「・・・・・。」
クッパ「まぁいいのダ!言いづらいけド、まずはとにかくマスターに報告するのダ!」
そのクッパの背後で・・・ガノンドロフはクッパに向かってダークキャノンを構えていた。そして・・・発射した。そしてクッパはフィギュアとなって倒れていた。
ガノンドロフ「そこで寝ていろ・・・!」

-もう巻き込みたくないんだ・・・ゴメン!-

ガノンドロフ「マスターの側近は俺一人で十分だ・・・!」

-あとは全部オレ一人でやる!いいんだ・・・お前は巻き込んじゃダメだから!-

ガノンドロフ「・・・ッ!」
またあの声を聞いたガノンドロフは・・・遂に口を開いた。
ガノンドロフ「いつまで隠れているつもりだ!?あの時の時代の・・・最善の未来のオレ!!
そこに現れたのは・・・ガノンドロフだったのだ!だが外見は若い。時のオカリナを巡って戦っていたあの頃のガノンドロフと少し似ている。そして・・・体はやや透けて見えた。
最善ガノンドロフ『へへっ、悪ぃ・・・。追っかけて来ちまったや!』
ガノンドロフ「いつまでオレの邪魔をするつもりだ?」
最善ガノンドロフ『邪魔なんかしてないよーだ!お前の本心言っただけじゃん!』
ガノンドロフ「あんな使えん奴に言わんでもいい!」
すると未来のガノンドロフは「アッハッハ」と笑い始めた。
最善ガノンドロフ『嘘つけ!本当は面白い奴だって思ってるくせに!』
ガノンドロフ「うっ!?」
最善ガノンドロフ『アッハッハ!図星だぁ~~~ッ!』
ガノンドロフ「だっ、黙れ!」
図星な事を言われ、言葉を失うガノンドロフ。その時・・・亜空間の遠くにある雲が揺れた。
ガノンドロフ「!! 来たか・・・。お前は引っ込んでいろ。」
最善ガノンドロフ『うぅ・・・。分かった・・・。』
そう言うと、未来のガノンドロフはふっと姿を消した。
そしてその後・・・揺れる雲の間から顔を出したのは・・・マスターハンドだった!
マスターハンド「戻ったか、ガノンドロフよ。クッパがやられているがどうした?」
ガノンドロフ「・・・亜空砲戦艦を使用した際、ファイター達に襲われ、このように・・・。」
マスターハンド「そうか、分かった。後で戻しておこう。ハッハッハ・・・。」
その時だ。ガノンドロフはマスターハンドの後ろにある雲が妙に輝いているのに気が付いた。
マスターハンド「どうした?私に何か付いているか?」
そしてその後ろの雲から何かが顔を出したのをガノンドロフは見た。

それは・・・胸にコアのある青い人間のような存在だった。

ガノンドロフ「貴様・・・何者だッ!?」
「何を言っている、ガノンドロフ?私はマスターハンドだぞ?」
ガノンドロフ「お前ではない・・・。貴様だッ!!」
すると青い存在は「フハハハハ」と笑い始めた。
タブー「我が存在に気付いたか・・・。その実力を認め、教えてやろう・・・。
我が名はタブー。禁忌の存在、そして“この世界”の王となる者なり・・・。」
ガノンドロフ「“この世界”の王・・・だと?フッ、笑わせるな!
貴様のような王にそぐわない存在に“この世界”が支配できるものかぁぁぁぁぁぁッ!!」
そう叫んでガノンドロフは飛び出していく。
タブー「フッ・・・バカめ!」
次の瞬間、タブーはマスターハンドに付けていた光の鎖を外し、そしてガノンドロフに波導のようなものを放った。その一撃で、ガノンドロフは吹っ飛ばされた。
マスターハンド「う・・・うぅっ・・・!」
よろよろとしながら、マスターハンドは起き上がった。その目に映ったのは・・・タブー!
マスターハンド「ッ・・・貴様!よくも“この世界”をこうも乱してくれたなッ!!!」
タブーに突っ込んでいくマスターハンド。その際にマスターハンドに直撃したガノンドロフはフィギュアになって落下していった。
最善ガノンドロフ『!! ガノンドロフッ!』
マスターハンド「“この世界”は・・・貴様には渡さんッ!!」
タブー「弱りきった神など・・・私の敵ではないわっ!」
マスターハンド・・・神である彼もまた、ガノンドロフと同じようにあしらわれてしまった。
マスターハンドは地面に叩きつけられ、そして・・・倒れた。
そして・・・そこにマリオ一行がやっと駆けてきたのだ。
マリオ「あいつは・・・!?」
タブー「ほう、お前達がファイターか・・・。ならばここで消してやるまでだ!!」
するとタブーは赤い羽根のようなものを出し、波導のようなものを放った。
マリオ達はその攻撃に成す術もなく・・・全滅した。
タブー「フハハハハ!これで“この世界”は私の物になったも同然・・・。他の連中は後でゆっくりと消してやろう・・・。」
そう言うと、タブーは今までに集めさせていた“この世界”の空間を集め始めたのだ・・・。

~デデデ城~
かなり前にピーチが持ち去られ、主であるデデデも倒れた上にネスもルイージも倒れた・・・無人のデデデ城。
その時・・・ネスとルイージに付けられていたブローチが輝き始めた。
すると・・・なんとネスとルイージのフィギュア化は解けていたのだ!
ネス「う、う~ん・・・。あれ?ここは・・・?」
ルイージ「何で僕はここに?思い出せないなぁ・・・。」
その時、ネスは自分の胸にブローチが付いているのに気が付いた。そして同様にルイージの鼻に張ってあるブローチを取る。
ルイージ「いてっ!・・・って、ん?何だろう、ソレ?」
ネス「・・・まさかあの人が・・・?」
そう言うネスの目線の先には、フィギュア化したデデデが居た。ネスはデデデのフィギュアの台座に触れる。するとデデデのフィギュア化は解かれたのだ。
デデデ「ん・・・おぉ!お前達!戻ったのか!よかったよかった!さて・・・だが状況は思わしくないぞ。さぁ、ファイター達を助けに参ろうぞっ!」
ネス「かなり遅れを取っちゃったみたいだ・・・!」
ルイージ「僕達が・・・助けなきゃ!」
そう言うと、彼らはデデデ城上空に浮かぶ亜空間から、その中へと飛び込んでいった。

~亜空間 某所~
ウルフ「ここが・・・亜空間か?」
プリン「うげ~っ、やっぱ真っ暗~。悪趣味なトコね~?」
トゥーンリンク「・・・あっ、みんな!アレ!?」
そう言ってトゥーンリンクが指差したのは、不思議な青い扉だった。そう、先程タブーが作り出したのである。
ウルフ「・・・行くぞ、お前ら!」
トゥーンリンク「あ、はーい!」
プリン「あッ、待ちなさい!アイドルを置いてくんじゃないわよ~っ!」
ウルフを追って、二人もその扉の奥へと向かっていった・・・。

~亜空間 某所~
ここまた亜空間の某所・・・。そこに、カービィのフィギュアは捨て置かれるかのように落ちていた。
その時だ。ネスとルイージがブローチで復活した時のように、輝き始めた。カービィのフィギュア化が解ける。
カービィ「うーん・・・。ん?んんん?どこだろ、ココ?」
その時、カービィは「うっ」と何かを口から出し、ぺっと吐き出した。そこに落ちたのは・・・あのブローチだった。
カービィ「あれ~、コレってあの時の・・・?」
カービィの言うあの時とは・・・ピーチのフィギュアを奪われ、クッパを追いかけていった時の、あの時だ。カービィはあの時落ちていたこのブローチを食べていたのだ。そのため復活できたらしい・・・。
カービィ「うーん、ここで助けを待ってるのもアレだし、助けは来ないだろうし・・・みんなを探しに行きますかっ!」
そう言うと、カービィは遠くへと駆けていった。

~亜空間 某所~
ルイージ「えーっと、これで何個目?」
ネス「多分結構集めたと思うけど・・・。とにかく他に取りこぼしが無いか歩いてまわろう!」
その時だ。3人の目に飛び込んできたのは、クッパのフィギュアだった。
デデデ「・・・コイツを復活させるぞ!」
ルイージ「えぇっ!?何で!?」
有無を言わさず、デデデはクッパのフィギュアの台座に触れた。すると・・・クッパのフィギュア化は解けたのだ。
クッパ「・・・ウガーーーッ!ガノンドロフの奴メーーー!!ワガハイを騙したナ!許せんのダーーーッ!!」
デデデ「落ち着け、お前!いいか、よく聞け!お前もガノンドロフもタブーって奴に騙されてるのだ!だから騙しがどうのこうのとか言う前にそっちに怒れ!ほら、急ぐぞ!」
そう言ってデデデは歩いていった。ネスとルイージが続いていく。クッパは少し考えると、3人を追いかけていった。

カービィ「えっと、結構いっぱい集めたよね~?」
フィギュア化した面々を口から出して確認するカービィ。だがそれでも足りない。無理もない、デデデ達も回収してるのだから。
カービィ「う~むむ、まだ足りないなぁ?よ~し、探しにれっつらゴー!」
そしてカービィが歩き出そうとした時だ。誰かがカービィに飛びついた。デデデだった!
デデデ「カービィ~~~~!また会えて嬉しいぞッ☆」
カービィ「そうなの?(ま、デデデも面白いし・・・会えて嬉しいのは同じかも。)」
するとデデデはカービィの手を握ったまま歩き出した。
デデデ「お前が居れば百人力だからな~・・・。」
だがその時・・・デデデの頭に一撃。それを繰り出したのはワリオだった。
ワリオ「ワリオ様復活だぜ~~~~ッ!おらおら!かかってきやがれ!ま、フィギュアだから無理だろうな!」
ゲラゲラと笑い出すワリオ。ところが!
ネス「デデデさんっ!」
ルイージ「大丈夫ですか!?」
ワリオ「 ・ ・ ・ ・ ・ 
え゛ぇ~~~~~~~ッ!?」
目の前の光景に、ワリオは口をあんぐり。
デデデ「お前・・・よく分からんが亜空軍だな?後ろをよく見ろ!あの扉はお前達が空間を切り離した結果だ!責任があるなら、戻しに行くぞ!」
カービィ「(そういやあいつのフィギュアも回収してたっけ・・・。)」
ワリオ「えっ?ま、そうだけど・・・オレにゃ関係ねーよ!」
そう言ってデデデ達を無視するワリオ。するとデデデ達はそのまま扉へ行こうとした。
デデデ「あんな奴はほっといて・・・とっとと行こう!」
ワリオ「なっ・・・!ちょい待ちやがれーーーーッ!」
そう叫ぶと、ワリオは自分のバイクに飛び乗って扉へと一目散へ向かって行った。
ルイージ「意外にやる気あった!?」
ネス「ま、待って下さいよ~!?」
デデデ達4人も、扉へと向かって行った。

さて、復活させられたメンバー達は・・・。
ドンキー「うーむ、不覚!」
ディディー「しょっぱなからやられるなんて思ってなかったよ~・・・。」
サムス「だけど奴の力・・・並大抵では敵わないわ。」
ファルコン「技の発動の際に羽根を出していたところを見ると・・・力の源はあれじゃないか?」
ファルコ「そいつぁ同感だ。」
ピカチュウ「でも問題は破壊方法でチュね~・・・。速くないと近づけないと思うでチュ。」
ピット「でもそうそう簡単に近づけるとは思えないよ?」
マルス「ただ・・・あの波導の攻略を出来ないとね。」
アイク「打つ手なし、という事か?」
メタナイト「打つ手が無い以前に、勝ち目すらないだろう・・・。」
ロボット「マサカますたーヲ操ッテイタノガアノヨウナ存在ダッタトハ・・・。」
Mr.ゲーム&ウォッチ「アレ何~?ボク知らないよぉ?」
レッド「知らないのも無理はないかも。」
ルカリオ「そうだな・・・。そうそう姿を現せるはずがあるまい。」
ゼニガメ「で、どうすんのさ~?」
フシギソウ「だからそれを今から考えるの!」
リザードン「やれやれ、状況の読めない奴だ。」
ヨッシー「カービィ達が居なかったら大変だったねぇ?」
オリマー「そうですね・・・。彼らは先に行ってしまいましたが、我々は作戦を練りましょう!」
スネーク「それが思いつかない、というのが現状だがな・・・。」
ポポ「ところで、ところで~・・・ちょっといい?」
ナナ「リンクさんとゼルダさんど~こ?」
フォックス「そう言えば・・・姿が見えないな?」
リンクとゼルダの姿を探し出す一行。その時・・・リュカが言った。
リュカ「あ、あの・・・さっき、何かを見つけたみたいで、それでそっちへ行ってたみたいですけど・・・。」
マリオ「・・・彼らなら大丈夫だよ。帰りを待とう。
それでタブーには・・・僕はもしいい案が無ければ特攻で行こうと思うんだけど、どうだい?」
マリオの意見に全員一致し、彼らを待ち、そしてその後はすぐさま向かう事にしたようだ。

~亜空間 某所~
ゼルダ「確か・・・この辺りに・・・。」
リンク「何かを感じた・・・僕も同じですけどね。」
二人はマリオ達の現在位置からちょっと離れた所に居た。二人は何かを探していたのだ・・・。そして。
リンク「! あれは・・・!」
二人が発見したのは、ガノンドロフのフィギュアだった。二人はそれに歩み寄る。
ゼルダ「・・・ガノンドロフ・・・彼も“この世界”に・・・。」
リンク「本来ならば、ここで封じた方がいい・・・。だけど、彼も被害者の一人です。」
ゼルダ「そうですね・・・。復活させましょう。」
そう言ってゼルダはガノンドロフの台座に触れた。すると、ガノンドロフのフィギュア化は解除された。
ガノンドロフ「う・・・。な!?お前達は・・・。」
リンク「見過ごすわけにはいかなかった・・・だから助けたんだ。」
ゼルダ「あなたがどうするか・・・それはあなた次第です。」
そう言うと、二人はマリオ達の元へと戻っていった。
ガノンドロフ「くっ・・・何の存在なのかも分からん輩に負けた自分が憎い・・・。」
その時、またふっと未来のガノンドロフが姿を現した。
最善ガノンドロフ『ガノンドロフーっ!だいじょぶだったか!?』
ガノンドロフ「別に俺はどうもしてない・・・。ただ負けた自分が憎いだけだ。」
最善ガノンドロフ『・・・自分の事は好きでいろな!?でないと・・・苦しいから・・・!』
ガノンドロフ「それもそうだな・・・。だがまぁとにかく、これから先の戦いは俺の戦いだ・・・。お前は早く自分の時代に戻った方がいい・・・。」
最善ガノンドロフ『あ・・・。そっか・・・。じゃあもうすぐお別れなんだな・・・。』
するとガノンドロフはふっと笑った。
ガノンドロフ「俺が居る限り、お前もこうして存在できる。それでいいだろう。」
最善ガノンドロフ『・・・分かった・・・。』
そして未来のガノンドロフに背を向けて去っていくガノンドロフを見て、最善の未来の彼自身は寂しげだった。

-そうじゃないんだ・・・。お前にも信じて欲しいんだ。-

-未来への可能性を・・・。-

起こった事:タブーが姿を現し、マスターハンド敗北。そしてマリオ一行も敗北。
デデデ一行とカービィが復活。仲間達を回収して戻す。

第36話 つかの間の平和

タブーの作った扉へと向かって行ったマリオ一行・・・。
扉の奥には一体何が待ち受けているのか?タブーはどこに居るのだろうか?
そして・・・“この世界”の運命はいかに・・・!

マリオ「これは・・・!!!」
扉を越え、マリオ達の目の前に広がった光景は・・・信じられないものだった。
ピーチ「こっ、これはどういうことですの~!?周りの空間はどこかで見覚えがありますわ~?」
レッド「それはそうでしょう・・・。あの人は“この世界”の空間を切り取ってここを作ったって話ですし・・・。」
ファルコ「にしても・・・胸くそ悪ぃ空間だぜ!風景がめちゃくちゃじゃねぇか。」
ファルコの言うとおり・・・周りの空間は様々な空間が絡み合いすぎており、“この世界”には存在しなかった風景になっていた。
リンク「ただ、分かる事は・・・。」
スネーク「奴はこの先に居る・・・という事だな。」
サムス「奴を倒せば・・・全てが終わる・・・。」
リュカ「そしたら・・・お別れ・・・かぁ・・・。」
ロボット「私ハ貴方達カラ受ケタゴ恩ハ決シテ忘レマセン。離レテイテモ、“仲間”デス。」
ポポ「それもそうだね!」
ナナ「それじゃあみんな、行ってみよ~!」
その声と共に、一行は走り出した。

ずっと一直線の道を走り続け・・・遂に一行は、大きな扉の前に立っていた。
オリマー「恐らく・・・この先にあの人が・・・。」
ゼルダ「彼を倒さなければ・・・“この世界”は支配されてしまう・・・。」
ファルコン「だったら、行かないなんて選択は取れるわけがないな。」
ワリオ「俺様を騙してくれた礼だ!ボコボコにしてやるぜ!」
クッパ「・・・ところであのペンギン達はどこに行ったのダ?」
その言葉で、全員が辺りを見回す。すると。
カービィ「あ!みんな!ヤッホー!」
カービィがキャッキャと手を振っている。その周りには、デデデとネス、ルイージ、プリン、トゥーンリンク、そしてウルフが居た。
フォックス「ウルフ・・・!?どうしてカービィ達と一緒に?」
ウルフ「この自称アイドルの言うとおりに道を行ってたら迷ったんだ。んでこいつらに会って、それだけだ。」
ピカチュウ「プリン・・・勘に任せたんでチュか?」
プリン「・・・そーよ、そーよ!ああ、そうですッ!ぜぇーんぶあたしが悪いですッ!ほら、これでいいでしょっ!」
トゥーンリンク「(そこまで自暴自棄にならなくても・・・。)」
マリオ「とにかく、これで全員揃った・・・。
いよいよ、最後の戦いだ・・・!!」
マリオがそう言うと、全員が大きな扉を見た。そして・・・ゆっくりとその扉は開いていった。そこへ、ファイター達は飛び込んでいったのだ・・・。

「愚か者共め・・・。同じ結果になると知りながら、わざわざ足を運んできたのか・・・。」
マリオ達の目の前に飛び込んできたもの・・・それは、タブーだった。
ルカリオ「フッ・・・かと言って諦めれば、そこで全てが終わる!」
メタナイト「わずかな可能性にかける、これも一種の勝ち目だ!」
ガノンドロフ「俺はゲルドの王・ガノンドロフ・・・。俺の名を覚えて、地獄へ堕ちろッ!」
マルス「“この世界”のためにも・・・貴方を見過ごすわけにはいかない!」
アイク「なかなか歯ごたえがありそうだ・・・。」
デデデ「お前の企みは、ここで打ち破ってくれるわっ!」
ネス「人は一人では弱いよ。だけど・・・いっぱい集まれば、どんな困難にでも立ち向かえるんだ!」
マリオ「・・・ここに居るみんなの気持ちは同じだ。

お前を・・・倒す!!」

するとタブーは「フハハハハ」と笑い始めたのだ。
タブー「なるほど、威勢はいいな・・・。だが・・・結局運命は同じなのだッ!」
そう言うと、タブーはまたあの赤い羽根を出した。と、その時である。

「遅すぎるぜッ!!」

突然何者かが高速で駆け抜けてきた。そしてタブーの羽根を砕く。途端にタブーが苦しみだした。
タブー「ぐはぁっ・・・!! き、貴様・・・は・・・ッ!」
ソニック「ソニック・ザ・ヘッジホッグ!音速の速さで駆けてきたぜ?」
リュカ「だ、誰!?」
ピット「とにかく分かる事は・・・敵じゃない事ですね。」
するとソニックは「Oh?」と言い、マリオ達の元へと駆けてきた。
ソニック「助太刀しに来たんだぜ?」
ドンキー「生意気だな、お前・・・。」
ディディー「生意気っつーか、自由奔放ってゆーか。」
ヨッシー「いいじゃ~ん、やる気があって。」
Mr.ゲーム&ウォッチ「わーいわーい!仲間だ、仲間ー!」
ルイージ「・・・って、あぁぁぁぁ!来たぁぁぁ!!」
ルイージの叫び声で、全員がタブーの方を向く。タブーは光の鎖を投げつけてきた。それはマリオに向かって飛んでいく!
マリオ「!!」
「危ないッ!!」
そう叫んで飛び出したのは・・・ピット、ポポ、ナナ、ロボット、Mr.ゲーム&ウォッチだった。
マリオ「み・・・みんな!?」
そして、そのまま5人は亜空間へと放り出される。マリオは手を伸ばしたが、間に合わない。
ピット「マリオさん・・・最後に力になれてよかった・・・!!」
ポポ「僕らの分も頑張ってね・・・!」
ナナ「応援してるからね・・・!」
ロボット「ゴ恩ハ・・・オ返シシマス・・・。」
Mr.ゲーム&ウォッチ「短かったけど・・・楽しかった・・・!ありがとう・・・。」
そして・・・5人は奈落の底へと落ちていった。するとタブーはマリオが気に病んでいるのを悟ったのか、次々とマリオへと攻撃を繰り出す。
巨大な火の弾のような球体がマリオ目がけて飛んでいく。
マリオ「な・・・ッ!?」
そして・・・またマリオは庇われた。
リュカ「弱い僕が出来るのは・・・ここまでです・・・。」
ネス「絶対勝ってね・・・マリオさん!」
レッド「僕は信じてます。“この世界”は救われるって・・・!!」
ピカチュウ「サトシにはよろしくでチュ・・・。」
プリン「まさかこんな形でリタイアするとはね~・・・。」
ルカリオ「だが・・・悪くない・・・。」
ゼニガメ「レッド達ならオイラ達がどうにかするから!」
フシギソウ「マリオ!集中集中!」
リザードン「負けたらそれで終わりだ!」
マルス「貴方は希望ですよ?マリオさん。」
アイク「まぁ・・・出来るのはここまでだ。」
カービィ「マリオなら負けないっしょ!」
デデデ「負けたらお前の名誉は剥奪されるんだからなっ!」
メタナイト「勝て。私が言えるのは、それだけだ・・・。」
オリマー「諦めなければ、希望は見えますよ・・・!」
ファルコン「レースも同じ・・・諦めなかった者が勝つんだ。」
サムス「誰かを庇うなんて・・・私の両親も、同じ選択をしてた・・・。」
そして、彼らもまた・・・5人と同じように、奈落の底へと姿を消した。
タブー「さて、貴様らも人数が減ってきたことだ・・・。そろそろ消えてもらう!」
そう言うと、タブーは壊れている赤い羽根を出した。そして・・・その羽根からあの波導を放ったのだ!
マリオ「(あれを食らったらひとたまりもないぞ・・・!!)」
マリオはその波導を避ける。だが・・・最後の一発がマリオに命中した。マリオは奈落の底へと落ちた。
その時だ。マリオは誰かに抱えられた。そして・・・上へと放り投げられたのだ。
マリオは下を見る。そこには・・・残りのメンバーが居たのだ。
ファルコ「ヘッ!何今更になって下向いてやがる?」
ウルフ「油断するとは・・・だらしねぇな?」
フォックス「諦めるな。自分の感覚を信じろ!・・・ペッピーの受け売りだけどな。」
ソニック「アンタに一目会えて・・・嬉しかったぜ?」
スネーク「俺達はすぐに戻る。戦いに集中しろ。」
リンク「勝ってください!」
ゼルダ「マリオさん!」
トゥーンリンク「決着の寸前には、絶対みんなを連れて戻るからね~!」
ガノンドロフ「どうしたものか・・・。この俺が、人を庇うとはな・・・。」
ワリオ「マリオ~~~ッ!落ちてきたらギッタンギッタンにするからな!覚えとけよ!」
クッパ「今回ばっかりは右に同じなのダ~~~~!」
ドンキー「バナナの香りさえ嗅ぎ付ければ、すぐ戻るぜ!」
ディディー「オイラ達の元気の源はバナナだもんね~!」
ピーチ「マリオ~。いつもと同じですわ~。待ってますわよ~。」
そして・・・彼らもまた、同じようになった。
タブー「生き残ったか・・・。まぁ、いい・・・残りはお前達兄弟だけだ・・・。」
マリオ「!! ルイージ、居たのか!?」
しかし・・・ルイージの体は七色のオーラのようなものに包まれていた。
マリオ「お前・・・いつの間にスマッシュボールを!?そうだ!切り札を使うんだ、ルイージ!」
ところが・・・ルイージを首を横に振った。
ルイージ「ダメだよ、兄さん・・・。僕の能力は、あいつには効かない・・・。でも、兄さんの切り札なら・・・!!」
そう言うと・・・ルイージは自ら奈落の底へと飛び降りたのだ。
マリオ「!! ルイージ!!!」
マリオはルイージを止めようとする。だが・・・ルイージの姿は既に無かった。

「勝ってね・・・兄さん・・・!!」

そして・・・そこからスマッシュボールが浮き上がってきた。マリオは・・・それに拳を叩き付けた。スマッシュボールが割れる。途端にマリオは七色のオーラに包まれた。
タブー「ほう、切り札を使うつもりか・・・?だが・・・たった一回の切り札などでは、私は倒せん。つまり・・・お前達のゲームオーバーだ。」
マリオ「ただの切り札なもんか・・・。この切り札には・・・みんなの想いがあるんだぁぁぁぁぁぁッ!!!」
そう叫ぶと、マリオはタブーに向かって渾身のマリオファイナルを放った。タブーは「ハッハッハ」と笑った。
タブー「結局ただ闇雲に放つ道を選んだか・・・。それも良かろう。」
そう言うとタブーはバリアのようなものを張った。
タブー「見ろ、お前の攻撃は私の防衛すら破れないのだ。負けは確定・・・」
その時だ。タブーのバリアにヒビが入った。
タブー「!? バ、バカなッ!?そんなはずが・・・この・・・禁忌の存在である・・・私がぁぁぁぁ!!?」
マリオ「負けるのはお前だ・・・タブーーーーーーーーーッ!!!!!」
次の瞬間、ヒビによってバリアは壊れた。
タブー「ぎっ・・・ギィヤぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」
マリオの炎がタブーを焼き尽くす。そして・・・タブーは胸のコアを残し、消滅した。
マリオ「・・・勝った・・・。みんな・・・僕、勝ったよ・・・。」
そう言ってマリオは倒れこんだ。すると・・・その目の前に何かがボトボトと落ちてきた。それはみんなのフィギュアだった。
マリオは飛び起き、フィギュアの台座に触れる。触れる。触れる。数分後には、みんなが戻っていた。
ピーチ「あらぁ・・・終わってしまいましたのね?」
ゼルダ「それはそうでしょう・・・。」
ファルコ「“この世界”には根本的に“死ぬ”って事はねぇってか?」
ガノンドロフ「当たり前だ。だから来れる者が制限されるんだろう。」
プリン「そういえばそうだったわね?招待者以外が多いから忘れてたわ。」
レッド「“この世界”には死なない事になってるんですよね・・・。」
Mr.ゲーム&ウォッチ「ちぇー。最後の戦い見たかったな~。」
ワリオ「てめーの興味はどこに向いてんだよ!?」
クッパ「ガッハッハ!マリオ!負けなかったようだナ!今回ばっかりは褒めてやるのダ!」
サムス「一瞬天に昇る気持ちだったわ・・・。」
ファルコン「それは私も同感だ。」
オリマー「いや、それはマズイですって!?」
ヨッシー「あ~、怖かった!」
ウルフ「お前・・・気楽だな。」
トゥーンリンク「気楽な方がいいよ~?」
アイク「・・・気楽過ぎるのもどうかと思うがな。」
メタナイト「それは同感だ。」
マリオ「みんな・・・!!」
みんなが戻ってきたという事に、マリオはほっとした。その時だ・・・。
ポポ「ところで・・・ちょっといい?」
ルカリオ「・・・? どうした?」
ナナ「私達って、“招待状”があるからここに来られるんだよね?」
フォックス「“招待状”って・・・あぁ、これか。」
そう言うと、フォックスは服のポケットから青い羽根、緑の羽根、赤い羽根を取り出した。みんなも一斉に持っている羽根を取り出す。
マルス「僕は青と緑しか持っていない・・・。これは一体?」
ネス「一般的には“招待状”って呼ばれてる・・・って、コレは知ってるよね。」
ドンキー「コイツはな、ファースト、セカンド、サードに分かれててな。それぞれ赤、緑、青だ。」
ディディー「で、それが何なの?」
ネス「例えば、僕は3つとも持ってるから、ファースト、セカンド、そしてこのサードの世界にも来れる。だけどソニックさんやスネークさんは青しか持って居ないから、サードの世界にしか来られないんだ。」
ソニック「Oh・・・それでもよく分かんねぇぞ?」
ピカチュウ「つまり、同じような世界にも鍵みたいなのがあるんでチュ。それがコレなんでチュよ。」
リンク「そうなのか・・・。僕はご先祖様から青い羽根だけ貰ったよ。」
ゼルダ「私もです。“私達、バカンスに行ってくるから後は若いのによろしく頼みますわ”って言われて・・・。」
ガノンドロフ「まったくいい加減な先祖だ・・・。あの頃はそんなんじゃなかったんだがな・・・。」
スネーク「3つ以外は行ける所が限られているという事か・・・。」
ゼニガメ「オイラ達も実はレッドと一緒に貰ってるんだけどね~。」
フシギソウ「ボクが出て行ったのは・・・その後か。」
リザードン「いつここに来られたのかが少し疑問だがな・・・。」
デデデ「いつの間にか効果発揮したんじゃないのか~?」
ロボット「・・・私達ハ持ッテイマスガ、くりすたるサンヤぎんたサン達ハ、ソレヲ持ッテイマセンデシタ。」
ロボットの言葉に、一同は確信した。
カービィ「・・・もう会えないんだ・・・。」
ルイージ「僕達はまだ会えるかも知れない・・・。だけど・・・彼らとは・・・。」
一行はみんな押し黙ってしまった。その沈黙を破ったのは・・・マリオだった。
マリオ「みんな・・・ここで黙っててもなにも起きないよ!帰ろう・・・!」
すると一行はみんなうなずいた。その時だ。
突然残っていたタブーのコアが消えた。その先に居たのは・・・マスターハンドと似た存在だった。
「ははははは!お前らタブーを倒してくれたのか!ご苦労だったな!お陰で弱らせる手間が省けたぜ!」
フォックス「!? 誰だ!?」

「彼は“クレイジーハンド”。マスターハンドと対を成す存在だよ。」
そこに現れたのは・・・ロマノフⅠ世に乗ったザキラだったのだ!
ファルコン「・・・タブーとグル、いや、そんなはずがないな・・・。何者だ?」
ザキラ「私の名はザキラ。“この世界”を支配する者だ。」
ガノンドロフ「タブーと同じような事を言いやがって・・・。腹の立つ奴だ。」
クレイジーハンド「俺の狙いはタブーの持ってる“力”だったんだよ。あいつの力は強力だからな・・・。でも下手に表に出たら自分もやられっだろ?だからコイツの基地で身を隠し、チャンスをうかがってたんだよ!?」
マリオ「そして今・・・取り込んだッ!?」
するとクレイジーハンドはケタケタケタと笑い出した。
クレイジーハンド「その通りだ・・・。見ろッ!!」
そして・・・なんとクレイジーハンドはOFF波導を放ったのだ!!マリオ一行は成す術もなく・・・全滅した。
ザキラ「さて、タブーの力も手に入った・・・。そろそろ我々の理想郷を創りにかかるかね、クレイジー君。」
クレイジーハンド「そいつもそうだな・・・。ハッハッハッハッハ!!!」
ザキラとクレイジーハンドは、“この世界”に向かって飛び立っていったのだった・・・。

起こった事:マリオ一行、タブーを撃破。
クレイジーハンド、タブーの力を取り込みマリオ達を全滅させ、ザキラと共に去る。

第37話 大救出大作戦

亜空間の外側・・・つまり、“この世界”。
そこで・・・招かれなかったはずの彼らは、帰りを待っていた。
勇者達の、帰りを・・・。だが・・・。
アラン「・・・遅い・・・。遅すぎる・・・?」
富竹「最速だって言われてる彼らしくないな・・・。どうしたんだろう・・・?」
ブルック「・・・何でしょうか・・・。この悪寒は・・・?」
クリスタル「フォックスも、ファルコも、ウルフも・・・どうしたっていうの?」
目玉おやじ「う~む、おかしい!あれだけ居て負けるはずがないと思うのじゃが・・・。」
鬼太郎「クソッ、バケローが居たら感知できるかも知れないのに・・・!!」

「う、う~ん・・・。」

突然誰かの声がした。その声は、鬼太郎にとっては聞きなれた声だった。
オタコン「どうしたんだい!?バケ!」
オタコンは携帯電話に向かって話しかける。それはなんと目玉のくっついた携帯電話だった。鬼太郎はハッとした。
鬼太郎「バケロー!?どうしてここに・・・。まさか、あなたが?」
オタコン「え?あぁ、彼は道を歩いていて拾ったんだ・・・。改造したけど。にしても本当にどうしたんだい、バケ?」
バケロー「あ・・・いや、“この世界”は様々な世界と繋がっているらしくてな。様々な世界から霊波が入り込んできて、亜空間の中を探索しようにもできない。それに・・・何だか気分が・・・。」
オタコン「ほ、本当に大丈夫かい、バケ!?どうしよう、全部良いのに変えたはずなのに・・・。」
その時だ。亜空間から誰かが出てきた。全員が一斉にそちらを向く。
だが・・・出てきたのはマリオ達ではなかった。
現れたのはロマノフⅠ世に乗ったザキラとクレイジーハンドだった。よく見るとロマノフⅠ世の上には、ザキラ以外にザキラ軍のメンバーのほぼ全員が乗っている。そしてそのまま二人はどこか遠くを目指して飛んでいってしまったのだった・・・。
フランキー「何だ、アイツらは・・・。マリオ達はどうなったんだ!?」
その時だ。突然学が跳ね起きたのだ。そして飛んでいくザキラ達を見て、絶句した。そして・・・やっと何かを口にしたのだった。
学「・・・だったんだ・・・。」
アルヴィス「!? 何だ?何を言ってる?何か知ってるのか!?」
学「僕は・・・ここで倒れる前に、森に居たんだ・・・。みんなと一緒に。そこで、僕は寝ちゃって・・・。そしたら・・・夢を見たんだ。あの人達が、倒れるマリオさん達をあざ笑って・・・そしてどこかへ飛んでいく。そんな夢を・・・。僕は不安だったんだ。だからここまで走ってきた・・・。だけど結局向こうへは行けなかったし、ほぼ夢と同じ事になった・・・。嫌な予感は・・・これだったんだ!」
バルレル「あァ!?まさかンな事が起きるわけが・・・!」
その時・・・オタコンは何かを手にしながら言った。
オタコン「残念だけど・・・彼の言う事は本当だ。向こうは最悪の状況だよ・・・。」
清麿「・・・!? どういう事だ!?」
オタコンは手に持っていた何かを見せた。それは何かから見た映像を映し出していた。そこには・・・!!
ナミ「!! まさか・・・あいつら・・・!?」
ヒデヨシ「全滅・・・してる・・・?!」
オタコン「スネーク、Mk.Ⅱを持っていってたみたいなんだ。そしてMk.Ⅱから見た映像がこれ・・・。状況は思わしくないよ。」
ギンタ「・・・だったら、今すぐ助けに行く!」
ルフィ「よーし、それ乗った!」
そう叫んで飛び出していく二人。そして彼らを追うように、他のメンバーのほとんどは亜空間の中へと姿を消した。
陽平「・・・行っちゃったよ。」
ブラック☆スター「オレ様を置いていくとは・・・。腹立つな!」
椿「仕方ないよ・・・。とにかく、私達はここで待とう・・・。」
モン太「まぁ、この人もあんまり戦えないみたいだし・・・。残った方がいいかもな。」
オタコン「悪いね・・・。向こうも気になるけど、バケローの修理もしなくちゃならないし。」
学「(・・・僕だって・・・一度くらい・・・みんなと一緒に戦いたい!)」
学は心底そう思っていたが、それは恐らく出来ないだろうとも思っていた。だが・・・出来る事なら、そうしたいと願っていた。
と、その時だ。バケローのレーダーが何かに強い反応を示した。
バケロー「ん・・・?何か強い力を感じるぞ。この辺を探してみてくれないか?」
モン太「この辺って・・・んだ?コレか?」
そう言ってモン太が拾い上げたのは、黒っぽい石だった。
バケロー「あぁ、コレだ!これが私のレーダーで強い反応を示してる!」
オタコン「じゃあ・・・これを組み込めばどうにかなりそうなのかい、バケ?」
バケロー「恐らくは。」
オタコン「にしても・・・どこに組み込むんだろう?こんな石・・・。」

~亜空間~
ズルッ!ドーン!
ゼット「いでっ!着地失敗・・・。」
植木「大丈夫か?失敗したのお前だけだぞ?」
ロディ「(言わない方がいいと思う・・・。)ここが・・・亜空間・・・。」
ロイ「・・・みんな!ここは手分けして探そう。そして見つけたらすぐ戻して、またここに戻ってくる。それでいいかい?」
ミュウツー「同感だ。」
ハサハ「・・・・・(こくん)」
レノ「世話焼ける連中だぜ・・・!」
そして、彼らはばらばらになって仲間達を探し始めた・・・。

そして全員が探し始めてから、数分が経過した。全員が一端集まった。だが・・・
ドクターマリオ「どうでしたか?そちらは・・・。」
ウソップ「いや、こっちは収穫0だ。どこもそうみたいだけどな・・・。」
ロビン「これだけ大人数で探しても見つからないとなると・・・彼らが出て行く時に隠したのかも知れないわね。」
その時だ。ピチューが何かを見つけて騒いでいる。
こどもリンク「どうしたの?フィギュアがあったの?」
ピチュー「マスターハンド!ここにいるよ!」
ロイ「・・・なんだって?」
ピチュー「マスターハンド!」
ミュウツー「やめておけ、ロクな事がn」
ルフィ&ギンタ&植木「何かあんのか?」
全員「おバカトリオ、てめーーーーーーーッ!!!」
・・・そこには、本当にマスターハンドが居た。
全員「ギャアーーーーーッ!!!?」
マスターハンド「う・・・はっ?私は・・・?」
ドクターマリオ「起きた!?」
ナミ「あ、あと任せたわよっ!」
ゾロ「てめぇだけ逃げんなッ!」
シェイミ『ミーは逃げないです!』
戦う姿勢を見せる面々と、逃げる姿勢を見せる面々。だが・・・マスターハンドは襲ってこなかった。
マスターハンド「お前達・・・どうしてここに?」
ロイ「みんなを・・・助けに来たんだ!!」
すると・・・マスターハンドは何かを感じ取っているようだった。
マスターハンド「そうか・・・マリオ達はタブーを倒したようだな。だが・・・別の問題が起きたわけだな・・・。」
ガッシュ「・・・マリオ達がどこか知ってるのだ?」
マスターハンド「いや、知らない。だが・・・私の力を使えば・・・ここに呼ぶくらいなら・・・!」
そう言うとマスターハンドは体から光の弾を放った。すると・・・マリオ達のフィギュアがそこに現れたのだ。
ダークライ「全員・・・居るな?」
レオルド「トニカク、マズハ復活ヲ!」
そして、全員がフィギュア化の解除を行った。そして・・・マリオ達は戻ったのだった。
マリオ「あ・・・ここは!?クレイジーハンド達はどこへ!?」
レシィ「あ・・・あの・・・逃げていきました・・・。」
リンク「そうだったのか・・・。クソッ・・・!!」
マスターハンド「!? 何だと・・・!?」
クレイジーハンドという名に、マスターハンドは驚いているようだった。
フォックス「知ってるのか?」
マスターハンド「あぁ・・・。クレイジーハンドは、私と対となる存在だ・・・。だが、私に最も近い存在でもある。私は・・・彼を疑った事はなかった・・・。」
スネーク「だが・・・結果はこれという事か・・・。」

所戻りまして。
オタコン「そうか、これをクォーツの部分と取り替えればいいのか!」
陽平「・・・クォーツって何?」
オタコン「あぁ、クォーツっていうのは・・・」
スネーク『オタコン・・・説明しても分からないと思うぞ。』
オタコン「・・・あ、スネーク!戻ったのかい?」
スネーク『お陰様でな・・・。こちらはすぐにそっちに戻る。お前達は動くな。』
オタコン「分かったよ、スネーク。じゃあ、僕はこれで!」
そう言ってオタコンは無線を切った。
そう・・・物語は終わる事なく、まだ歯車は動いていたのだった・・・。

起こった事:オタコン、陽平、モン太、学、ブラック☆スター、椿を除くメンバーがマリオ達を救出。

物語は、まだ、終わらない・・・。

続きはこちら→亜空の使者 ~もう一つの物語~5