イベント/バイド汚染

Last-modified: 2012-10-19 (金) 04:12:59

シナリオ/世界移動シナリオ-Shoot the Bullet編のイベント

バイド汚染

サタニック・ラプソディー……局地殲滅兵器モリッツG暴走。
そして宇宙人工都市"エバーグリーン"の墜落。

 

それからある程度の年月が経過した。
小規模ではあるが宇宙に留まらず、地球上でもバイドの活動・被害が発生している。
R-TYPE系イベントではR戦闘機のパイロットとして、バイドやそれに浸食された存在を殲滅していくことになる。

Chapter:1.0

STAGE「永眠の都市」
ステージ名:地球に墜落した宇宙人工都市"エバーグリーン"
ステージボス:Xelf-16
同行可能な僚機:R-TYPE系

R戦闘機乗りとなって与えられた最初のミッション
それは地球に墜落したコロニーに
巣食う悪魔(バイド)を滅ぼすことだった


22世紀後半。バイドの攻撃を受け、地球の海洋に墜落した宇宙コロニー・エバーグリーン。
今やバイドの巣となったコロニーの残骸を進み、出現するバイドを次々と滅ぼしていく。
エバーグリーンの内部に侵入する際に上と下のルートに分岐する。
上ルートはエバーグリーンの内部にそのまま侵入するステージ。
ステージといい、ボスといい、R-TYPE FINALの一面を思わせる。
下ルートはエバーグリーンの接水部分に侵入し、海中からバイド戦に突入するステージ。
水中に登場する突撃魚雷、ブリームスは攻撃を加えると直線状に高速突進を行ってくる。注意。

 

ボス(上ルート):Xelf-16
エバーグリーンの最奥に侵食するナノサイズの液体金属バイドの集合体。
弱点であるコアを液体金属で纏っており、コアが露出した瞬間しかダメージを与えることが出来ない。
体の一部を変形させる、メルトクラフトを生みだす、強大なレーザーを発射する、といった攻撃を行ってくる。

 

ボス(下ルート):Xelf-17
浸水したエバーグリーン下部に侵食するXelf-16の同系種。
根っこはXelf-16と変わらないが、コアが発射するレーザーの射程が短い代わりに分散し、メルトクラフトの代わりにブリームスが襲いかかってくる。Xelf-16と同じだと思っていると痛い目を見る。油断のないように。

クリア報酬
トレジャー
名称説明開発が可能になる機体
A級バイド撃破の実績1A級バイドと初めて交戦し、撃破した証R-9A2 R-9Bシリーズ R-9Dシリーズ R-9Eシリーズの開発が可能になる

Chapter:2.0

STAGE「許されざるいのち」
ステージ名:汚染廃棄処理施設⇒水没したエネルギー炉
ステージボス:浮遊生命要塞 バラカス
       生命要塞 ゴマンダーwithアウトスルー
同行可能な僚機:R-TYPE系

遥か未来に生み落とされた
人工の悪魔「バイド」
彼らは二重螺旋のDNA……
人間に限りなく近い
遺伝子構造を持つことで知られる


バイド汚染を受けた廃棄処理施設を進む。
内部では生ゴミといった有機物が汚染を受け、某バクテリアン細胞面も真っ青な有様となってしまっている。
肉壁や床からはガウパーやアウトスルーといったバイドが襲いかかる。蠢いている箇所には注意を払おう。
ステージ後半になると水中に潜航。また後半からはブリームスが群れを成して襲いかかってくる。
迂闊な攻撃を仕掛けないように注意。

 

ボス:バラカス&ゴマンダーwithアウトスルー
片や大きいもの 固いもの 雄雄しいもの。片や空も飛べる猥褻物にしてR-TYPE真のヒロイン+α
エロス生理的嫌悪感を感じさせる淫猥醜悪な姿で有名なR-TYPE2面ボス悪夢の共演。
天井にはバラカスが、地面にはゴマンダーが貼り付き、R-TYPER達に素敵な洗礼を浴びせかけてくる。
ゴマンダー(厳密にはアウトスルー)→バラカス の順に攻撃を繰り返し、同時に攻撃を行うことはない。
しかし、どちらかを倒すと一方は欲求不満発狂状態に陥り、攻撃が激しくなる。いやらしい…
ゴマンダーを先に倒すと、バラカスの動きが速くなり、怒張したオンバシラでひぎぃしてきたり放電攻撃でこちらの行動を抑制し、
バラカスを先に倒すと、アウトスルーの活動が活性化し、ゴマンダー本体も酸性の液体を吐きだして攻撃するため安全痴態地帯がなくなる。いやらしい…

 
 

なお、輝夜や文といった女性キャラを僚機に選択してこのステージをクリアすると、リザルト画面でちょっとした感想をぼやく。

 
クリア報酬
トレジャー
名称説明開発が可能になる機体
A級バイド撃破の実績2A級バイドとの2回目の交戦に勝利した証R-9F RX-10

Chapter:2.5

STAGE「ヒュージ・ゴマンダー」
ステージ名:生命要塞 ゴマンダー内部
ステージボス:ネクロゾウル
同行可能な僚機:R-TYPE系

ゴマンダーはあらゆる物質を
養分として吸収する能力があり
それを元に際限なく成長する
調査では惑星大の個体も確認されている


Chapter:2.0のリザルトでAランク以上取得すると新しく選択できるようになる。
成長を抑えきれず、巨大化してしまったゴマンダーの内部に侵入するステージ。いやらしい……
天井から酸の液体が落下し、地面に当たると飛沫が跳ね返る、Xマルチプライ5面のようなステージ構成。
やはりというか登場する敵は生体的なものが多い。

 

ボス:ネクロゾウル
ゴマンダー内部に寄生しているR-TYPEIIIのエロ担当(2面ボス)バイド生命体。
巨大な肉の壁の様なボスで、内部に蠢く目玉が弱点だが、時間こそかかるものの肉壁を攻撃し続けても撃破は可能である。機体によっては詰みかねないし……。
攻撃手段は複数ある口腔内から巨大生物を弾として撃ちだすのみ。どう見ても精○ですほんとうにありがとうございました
しかし、この弾はフォースでは防御できないため、ガチ避けを強いられる。

 
クリア報酬
トレジャー
名称説明開発が可能になる機体
バイド素子の添加技術バイド体をR戦闘機のフレームに添加するための技術BX-T バイド系機体の開発が可能になる

Chapter:3.0

STAGE「ユメノシマノアクム」
ステージ名:夕暮れの空
ステージボス:暴走巡航艦 ボルドボルドゲルド
同行可能な僚機:R-TYPE系

黄昏に身を焦がす赤黒い巨体
廃棄物から生まれたソレは
人の業のなれの果てなのか


太洋の果てに人知れず浮かぶ人工の埋め立て地。そこでは軍が兵器の失敗作や危険物を廃棄していた。
……ゴミの山に廃棄されるその中には、バイド兵器のなり損ないの姿も僅かにあった。
そして数年の月日を経たある時、ゴミの山の下から巡航艦型バイド「ボルドボルドゲルド」が静かに姿を現す。

 
 

ボス:暴走巡航艦 ボルドボルドゲルド
戦艦に匹敵する巨大なバイドTACIIのOPムービー? 俺のログには何もないなを撃破するステージ。
ボス戦=ステージという、R-TYPE恒例の戦艦ステージ。
夕焼けの空を背景に、巨大バイドと激しい空中戦を繰り広げる。

 

敵は巨大。しかも耐久力がけた外れに高いが、艦首の主砲を破壊すればその時点で戦闘終了となる。
ただし常に雑魚が湧いてくる上に迎撃兵器が絶えず襲いかかってくるため、一筋縄にはいかない。
また、一定の間隔で艦首から発射されるカラドボルグ砲IIはフォースの防御を貫通し、画面の大半を大きく巻き込む。予測は容易いので予兆が来たら速やかな回避を行おう。

 
 
クリア報酬
トレジャー
名称説明開発が可能になる機体
対A級バイド戦闘技術A級バイドとの戦闘を幾度も乗り越えた事で芽生えた技術習熟の実感TX-T OFシリーズ TW,TPシリーズ の開発が可能になる

Chapter:4.0

STAGE「天使がいた物語」
ステージ名:バクテリアン細胞要塞周辺 ~ 浸食された軌道エレベーター
ステージボス:バイディックテトラン
同行可能な僚機:R-TYPE系

バクテリアン細胞
増殖・侵食・進化を繰り返す性質を持つが
そのしぶとさはあのバイドに通じるものがある
―バクテリアンに対する考察レポートより―


バクテリアン細胞に侵された軌道エレベーター外部を上昇する。
横シュ―なのに縦シューに近い状況での戦闘を強いられる。体感的にいえばR-TYPEΔ四面の状況に近い。
ステージ後半では横シュ―に戻り、バイドに侵され崩壊する細胞要塞の外壁を進む。
やがて汚い忍者が「バルムンクでバイドごと要塞を吹っ飛ばす」と言い、バルムンクを起動し要塞を破壊。
その後、ボス戦に突入する。

 

ボス:バイディックテトラン
バクテリアン軍の戦艦テトランがバイド汚染によって変質したもの。どっかのフォースによく似ているがとにかく拷問だ、拷問にかけろ!
基本的な要素はこちらと変わりはない。
戦闘では先にボスと戦っていた「天使」がグラディウスのオプションのように援護するので、サクサク行ける筈。
ただし回転する触手はフォースやビットでも防ぎようがないので注意。


作戦終了後の一幕

ランディングバイパーに駆り、バクテリアンと戦う少女達……「天使」
彼女達との共闘を終え、機体を回収したヨルムンガンド級の内部で射命丸が呟いた。
「特別な力があるとはいえ、年端もいかない少女がバクテリアンと戦う、ですか……
 ……学生まで駆りだされるなんて、そこまで追い詰められているんでしょうか、我々は」
それを耳聡く聞いた蓬莱山輝夜が視線を向けた。

 

「どうしたの。感傷的なことを呟いてたけど」
「あ、いえいえ! まだぺーぺーだった頃の事を思い出しただけですよ」
「……デモンシード・クライシスのこと?」

 

「はは、本当に生きているのが不思議なくらいです。
 あの時の同僚はみんなバイドに浸食されてしまいましたから。
 それでも、少しは救えたものがあったんじゃないかと、そう思ったんですけどね」

 

途端、空間に通信コンソールが表示された。
≪NINJA:はッ お前にもそんなおセンチな所があるなんてなァ≫
外部で未だ巡回行動を続ける汚い忍者からの野次を射命丸は半目で眺める。そして一言、
「うっさい、本体=バルムンクのバルムンク厨。少しはバリア波動砲使いなさいよ」

 

≪NINJA:んなっ……! てめェ、人が気にしてる事を……!
 あのなあ、あの時はバルムンク撃った方が効率がよかったンだよ!≫

 

――そう言って、今月に入って何回撃った? あれ一発にどれくらいかかると思ってるの?
 それにあんた、バルムンクをいきなりぶっ放したけど「天使」の人達がジト目で見てたわ。
 だからバルムンク厨だなんて陰口叩かれるのよ……また心証が悪くなるわ、こりゃ」
≪48N:……このたわけが。故に貴様は未熟者呼ばわりされるのだ≫
「あらあら。師範にも言われちゃってるわよ?」

 

≪NINJA:だから撃つ前に『使う』って言っただろうが!≫
「それはここにいるPCさんに向けてでしょーが!? 私達は聞いてないっつーの!
 こっちはあやうくSAN値が減りそうな細胞と心中するところだったんだから
 少しは周りの事を考えなさいよ、この蝉野郎!」
言い切るが早いか、射命丸は反応が来るより先に強引に通信を切った。
そして自戒の念に囚われたのか、そのまま頭を抱えた。

 

「……あー。すいません、みっともない所見せちゃって」
「いいのいいの。私もアレにはイラッ☆ってきてたからー。
 アンカーフォースの暴走に定評がある小野塚が呆れる時点で相当よ、アレ」
「小野塚さんですか……あの人も少しくらい気をつけてほしいんですけどねえ。
 暴走したフォースの被害がバイドだけに留まっているとはいえ結構心臓に悪いですよ」
「ふふ、同じ部隊じゃないだけまだマシな方ね」
そう言って輝夜は朗らかに笑う。そしてこちらに顔を向けて、

 

「ところで、あなたはあの子たちを見てどう思った?」

 
大変だなと思った

「人ごとかもしれないけど、そうよね。上の話を聞く限り、無理やりやらされてるわけじゃないと思うけど」

ランディングバイパーの技術が気になった

「R戦闘機も結構な壊れスペックだけど、あれも大概ね。
 パッと見だけど、サイズ差が気にならないくらいの性能はあるわ」
「あの腐れ開発チームが変な反応しないと良いんですけどね……。
 ……私は嫌ですよ。魔法少女系のR戦闘機なんて」
「戦車至上主義はいても魔法少女好きはいなかった筈。大丈夫よきっと……」

コスチュームがエロいと思った

「よし、拷問にかけましょうか☆」
「そうですね、そうしましょう!」

 

何か物騒な発言が飛んだ。
なぜそうなる!?

 

「こっちもピッチリ系のボディスーツ装備なのよ? それなのに反応ナッシングってどういうことかしら。私、金閣寺叩きつけたいなあ」
「それともあれですか? 私達にフレッシュさが足りないと言いたいんですか? ちょっと強行取材したいんですけど」

 

落ち着くべきそうするべき……!
≪NINJA:おーおー、女って怖えぇ……≫
≪48N:このたわけが≫

 
 
 
 

そうやってやんややんやと話し合ったが、彼女たちも今頃こちらの話題で話を咲かせているのだろうか……。

Chapter:5.0

今回のミッションは自分が所属する部隊とは別の部隊……エリューズニル隊との共同任務となった。

 

ミッション開始時間になるまでブリーフィングルームで待機していると、
文と輝夜が(この世界では)初対面の人物らと一緒に入室してきた。
(汚い忍者は「Circulate-Death」のバックアップの為にTeam R-TYPEの研究室に出向している。)

 

やってきた人物の一人は小野塚小町と名乗った。
その名前を話に聞いたことがある。
暴走の危険を孕むフォースを持つことで知られる機体 R-13B"CHARON"。
彼女はそのフォースをいとも容易く操る、エリューズニル隊所属のパイロットだったはずだ。

 

「よろしく頼むよ」

 

そう言われた自分は彼女に対して……

 
宜しくお願いします、と握手を求めた

宜しくお願いします。そう言って彼女に握手を求めた。

 

小町は少し驚いたが、気風の良い笑みを見せて
快く握り返してくれた。

お会いできて光栄です、と敬礼する

お会いできて光栄です、と敬礼した。

 

それを見た小町は「おおぅっ?」と言った感じの表情を見せたが
すぐさまゆるく敬礼を返した。

思わず胸を注視する

反射的に、その豊かな胸を注視してしまった。

 

すると文と輝夜に後ろから腕を抓られた。
飛び上がる此方に、小町は困ったような笑いを浮かべている。

 

……どうやら第一印象でそんなに悪い印象は持たれなかったようだ。
途中から汚い忍者が合流し、部隊同士で雑談を交わしていると、携帯端末がミッションの発令を知らせた。
……時間が来たようだ。

 

さあ、出撃準備だ。

 

※僚機選択にエリューズニル隊が追加されました


STAGE「永眠の都市・夜」
ステージ名:地球に墜落した宇宙人工都市"エバーグリーン"
中ボス:ゲインズ白兵戦型
ステージボス:ドブケラドプス・ダスプレト
同行可能な僚機:R-TYPE系

22世紀後半、バイドの攻撃によって宇宙人工都市、“エバーグリーン”が海洋に落とされ、多くの人命が失われた。
この機体は彼らに哀悼の意を表すために作られたものである。
そしてまた人類の、バイドの脅威を根絶せんとする決意の象徴にもなっている。
基本的に戦場に出ることはないが、いつでも発進できるよう常に整備されている。
―レアメタル装甲2号機 B-5C"PLATINUM HEART"の機体解説より―


地球に墜落した宇宙コロニー・エバーグリーン。
幾度のバイド討伐ミッションを受けて尚、コロニー内部に侵食するバイドの殲滅には至っていない。
そして今回、強大なバイドの生命反応が内部で確認された。コロニーごと強く結び付いている模様。
エバーグリーンに未だ巣食うバイドの殲滅に向かう。

 

夜のエバーグリーンを突き進むステージ。Chapter:01に比べて敵の攻撃が激しい。
道中ではリボーやストロバルト、ストロバルトボマーが襲いかかってくる。
中ボスのゲインズ白兵戦型は名前通り、射撃攻撃を一切行わず近接攻撃オンリーで襲いかかってくる。
どの攻撃も見てからの状態でも避けられるが、案外攻撃範囲が広い。
ガチ勝負を挑みたい酔狂な人はR-9DP系に搭乗してパイルバンカーで刺し合いましょう。

 

ボス:ドブケラドプス・ダスプレト
機械と有機体が強く結び付いて誕生した、生命要塞に種別されるA級バイド。
シリーズおなじみのドブケラドプス。これまで確認された種類に比べると大型かつ非常にアグレッシブで、
口からバイド粒子を撒き散らす他に尾や頭部を振り回して攻撃してくる。
また、ある程度ダメージを与えると、腹部に潜む生命体が突然飛び出して噛みついてくる。
腹部から飛び出す直前ドブケラドプスが固まるので、兆候が見えたら急いで離れること。

 

 

爆散するドプケラドプス。
その撃破に伴い、エバーグリーン一帯のバイド係数の消失が確認された。

 

元の静けさを取り戻したエバーグリーンに海鳥の鳴き声が響き渡る。
しかし、バイドを完全に取り除けたかどうかはわからない。
もしかしたら、またあれ以上の強大なバイドが発生するかもしれない。
果たして彼らが安らかな眠りに着ける日はあるのだろうか……

 
クリア報酬
トレジャー
名称説明開発が可能になる機体
鎮魂の意思エバーグリーンの墜落で命を落とした人々を悼む志B-5C
リボン体バイドの自己再生能力を担う自己修復因子B-1C B-C2 B-C3

Chapter:5.5

STAGE「夏の日差し」
ステージ名:地球に墜落した宇宙人工都市"エバーグリーン"
ステージボス:B-1D“BYDO SYSTEM α”
同行可能な僚機:R-TYPE系

バイドは何が悲しかったのだろうか?

 

破壊衝動の塊のような存在

 

敵意を撒き散らし
徒に他者を攻撃するあの邪悪な存在が
何を悲しむことがあるというのだろうか?
―バイドを討伐したあるパイロットの回想より―


 

Chapter:5.0をAランク以上でクリアすると新しく選択できるようになる。
エバーグリーンに突如飛来した、バイドを討伐する。
道中はあるが非常に短く、登場するバイドはたったの一体。しかし……

 

ステージボス:B-1D“BYDO SYSTEM α”
バイド汚染を受けたR戦闘機のなれの果て。
B-1Dを倒せばこのステージはクリアになるが、ぶっちゃけるとこれまでに出てきた下手なボスよりも強い。
当たり判定が小さく、しかも素早く動くため攻撃が当たりづらい。
更に前方にフォースを構えているため、前方からの攻撃はガードされてしまう。
フォースシュートをする直前に無防備になるので、そこを狙おう。
チャージ後に放ってくるデビルウェーブ波動砲は、ボスの後方から独特な軌道を描いて追尾してくる。
追尾性能こそ甘めだが、大きく動いて回避するしかない。

 

 

エバーグリーンに三度出現したバイドの撃退に成功した。
しかし、今回確認されたバイドはたったの1体。単体だけだった。

 

討伐対象は単機に見合わぬ激しい反攻を見せたものの、
攻撃を立て続けに受け……

 

遂にバイドは爆炎をあげて、海中に沈んだ。

 

爆炎をあげる直前、パイロット達はバイドから嘆きの感情を感じた。
聞いている此方が打ちのめされるかのような悲嘆。
……それはまるで慟哭のようだった。
一瞬、胸が張り裂けそうな感覚を覚え、
それと交錯するように慟哭とバイド反応は消失した。

 
 

撃破したバイドは、バイド汚染を受けて変容したR戦闘機だった。
そしてその残骸から、パイロットのものと思わしき音声記録が回収された。

 
 

「カエ リタ イコ キヨ ウニ カエ リタ イ」

 
 

直後に爆音が響き渡り、ボイスレコーダーから回収された声はそこで途絶える。
……"彼"と対峙したR戦闘機乗り達は、複雑な顔色を隠せなかった。

 
クリア報酬
トレジャー
名称説明開発が可能になる機体
事故機のサンプルバイド汚染で変質したR戦闘機の残骸B-1D B-1D2 B-1D3

Chapter:6.0

STAGE「バイド汚染」
ステージ名:火星圏周辺 宇宙戦艦ヘイムダル
ステージボス:人型接近戦機強化型 TL-3NS"NARCISSUS(ナルキッソス)II"
同行可能な僚機:R-TYPE系

バイド汚染の恐ろしい点は
人の精神すら融合捕食して
己の一部することにある
汚染されたものは
バイド同様攻撃本能の塊となり

 

我々に牙をむく

 

―対バイド戦闘マニュアル129項より引用―


バイドに侵され、暴走した太陽系同盟の戦艦「ヘイムダル」及び、それに搭載された機体と戦う。
登場する敵はゲインズやタブロックを始めとした機械系、汚染を受けたR戦闘機(特にR-9E系列)が中心。
これらの敵を排除しながらヘイムダルを破壊する。
基本は 敵を倒しながらヘイムダルの部位を破壊→別個所の部位の破壊に向かう の繰り返し。
ヘイムダルはブルドガング砲を発射することがあるが、艦首に攻撃を仕掛けるまでは演出なので当たる事はない。
シチュエーションはChapter:3.0の巨大戦艦戦に似ているが、こちらの方が難易度は易しめ。
但し、ヘイムダルの破壊までが道中である。ボスは破壊したヘイムダルの内部から出現する。

 

ボス:人型接近戦機強化型 TL-3NS"NARCISSUS(ナルキッソス)II"
白兵戦専用の人型兵器。TL-3N"NARCISSUS"の強化型。
射撃を行わず、ナルキッソス同様ビーム鞭による中-近距離戦の攻撃を中心とする。
近距離メインというとChapter:5.0に登場したゲインズ白兵戦型に似通ったものがあるが、あちらに比べて全体的な速度が速く、しかも範囲がそこそこ広い。ぼさっとしているとあっという間にはたき落とされる。ただし攻撃まで若干の溜めがあるので猶予はある。
動きが素早い為中々厄介だが、ナルキッソスIIの最大の特徴として『擬態』がある。
これは「R-9D」「R-9B」の何れかに擬態するというもの。擬態中は擬態元の兵装を再現できる。
ナルキッソスIIは戦闘中、格闘攻撃の合間に織り込むように擬態した状態で攻撃してくることがある。
R-9Dの状態では画面の端から端まで届く圧縮波動砲を、R-9Bの状態ではバリア波動砲を接近して放つ。圧縮波動砲は自機を大きく上下に動かすだけで回避可能(と言っても擬態から約1秒後に発射してくる)だが、画面端に追い詰める様に接近しながらバリア波動砲を発射するR-9Bは地味にいやらしい。
なお、設定上は氷塊にも擬態できるらしいが「誰得」とのこと。

 

バイドに侵食され、R戦闘機部隊によって撃破されたヘイムダル級。
それは異層次元並びにそこに通じる跳躍空間の調査から帰還したものがバイドの汚染を受けたものだった。
そして、ヘイムダルの残骸から辛うじて回収されたデータから……
跳躍空間内部には、バイド以外にベルサーの補給基地とバクテリアンの要塞が存在することがわかった。

 

敵対勢力が密集するワープ空間。
それらを滅ぼさなくては、バイドの中枢が存在するとされる異層次元の先に辿り着くことはできない。

 

この情報が齎すものは……

 
クリア報酬
トレジャー
名称説明開発が可能になる機体
ハイブリッド波動砲システム2つの波動砲を機体の形状によって使い分ける新機構TLシリーズの開発が可能になる
災害型波動砲使用許可条項人為的に災害を起こす波動砲の使用を許可する為の条約を纏めた書類。「DISASTER REPORT」と銘打たれているR-9WZ(必須:R-9Wの開発)
TLシリーズ新設計人型変形機系列の新型機体の設計と実装システムのようだが…TL-3N(必須:R-9AD2の開発)
 
 

Chapter:7.0

                                                                              
「「「ウートガルザ・ロキがバイドの攻撃を受けている!?」」」

 

ウードガルザ・ロキがバイドの侵攻を受け陥落、汚染されたとの報を聞いたのは、
跳躍空間の調査から帰還した地球艦隊の件から一週間程度後の事だ。

 

ウートガルザ・ロキという聞きなれない単語にキョトンとしていると、
見兼ねた同僚達に懇切丁寧に教えてもらった。
ウートガルザ・ロキ。
それは太陽系に侵攻してきた侵入者を殲滅するために建造されたソーラー兵器施設だ。
一天文単位の射程距離を持っている……らしい。
それがバイドの攻撃を受けたことで、中枢を乗っ取られ、現在ソーラービームのチャージ態勢にあるそうだ。

 

一天文単位の射程距離を持っている……って。
どれくらいあるんだ、それって。

 

149,597,871キロメートルよ
輝夜が即答した。

 

……。

 
バカじゃないか

バカじゃないのか!?
地球連邦の連中は、一体何を考えてそんなものを建造したんだ!

149 597 871キロメートルって……

149,597,871キロメートルって……
惑星間兵器の域に入っているじゃないか……

ありえない、何かの間違いではないのか?

Impossible!(ありえない) There must be some mistake!?(何かの間違いではないのか?)
                                                 
「……冗談に聞こえる? あと何で英語なのかしら」

サタニック・ラプソディーのモリッツGといい、
あんな物騒なものを作って、乗っ取られた時のリスクを考えた事はないのか上の連中は!

 

「……けどな、あの兵器は過去に一度大型バイドの大群を殲滅した実績があるンだよ。
 本来なら内輪揉めしたか現地の指揮官が余程の無能じゃねー限りは寄せ付けねえ。だからこそ驚いてるってハナシだ」
そこで汚い忍者が呆れと疲れが入り混じったような溜息をついた。
「……まあ乗っ取られたってのが事実なら、つまりそーいうーワケなんだろうがな。
 ああ、相変わらずネタに尽きねえな俺らのところは。……それに面倒な話だが、敵はバイドだけじゃねえ」
「バクテリアン、ベルサーもいますが……
 過去には反政府組織や犯罪シンジケート「デストロイ・アンド・サツジン(D.A.S.)なんて連中もいました。
 バイドを私利私欲に使おうなんて連中の存在の噂も聞いたことがあります。
 ……上も必死なのですよ。獅子身中の虫を滅ぼす為には過剰防衛もやむなし、と」
「今回は流石に厄介だけどね。……破壊命令が出たわ。『あの』提督の指揮付きよ」

 

地球連邦が誇る現場司令官……提督(本名は不明)も、自分達と同じ懸念を抱いていたらしく、
この事態に頭にきているようで「拷問だ、とにかく拷問せよ!」とぼやきながら始末に追われているらしい。
これから自分達はウートガルザ・ロキ制止の為に名物提督と一緒に駆り出される事になる。

 

「簡単な指示通達もきた。
 海王星のカイパーベルトに一番近い基地のR-9E部隊が寄越したデータによると……
 ウートガルザ・ロキはチャージ態勢こそ続けているものの、現時点で発射する様子はうかがえないわ。
 恐らく、領域に入った瞬間に発射するものと思われる……そうよ」

 

「……彼の者からの打開策はあるのか、姫よ」
「――『ウートガルザ・ロキの射程外を狙う。』
 提督は跳躍空間からのワープ移動を行うそうよ、ウートガルザ・ロキの懐に、ね」

 

……。

 

「跳躍空間……ワープ母艦を使用するんですね?」
「ええ。本来ならワープ運行は推奨していないのだけど、緊急事態だから止む無し、という見解よ」

 

シルバーホーク部隊がワープ航行中に体験した話に、ワープ空間中で敵襲を受けたというものがある。
また、第三次バイドミッション中、マザーバイド・セントラルボディ目指しワープ移動の途中、
バイド汚染を受け、腐敗し死に逝く幻獣の体内に迷い込んだというケースもあるらしい。
ウートガルザ・ロキへのワープ中は安全に通れると考えない方が良いだろう。

 

「周辺にいるバイドの群れは、提督の艦隊が相手をしてくれるそうよ。
 私達は内部に侵入してバイドに汚染されたウートガルザ・ロキを破壊する。

 

 ……作戦開始は今から3時間後。やる事を済ませましょうか」


STAGE「憎しみの光」
ステージ名:跳躍空間 ~ 惑星間輸送システム内部
ステージボス:高速機動輸送艇強襲型 ライオス エアボーンアサルト
同行可能な僚機:R-TYPE系

バイドの浸透性
その汚染の対象は
有機物無機物のみならず
精神、データ……

 

そして空間にすらも及ぶ

 

―対バイド戦闘マニュアル112項より引用―


制御を失い暴走する自走コンテナ・ドップが忙しく移動するステージ。
……みんな大好き、初代R-TYPE6面のアレである。
ドップとドップのスキマを潜り抜ける必要があるなど、いつにもまして初見殺し要素が多め。
どうしてもクリアできないと感じたら難易度を引き下げるのもアリかもしれない。

 

ボス:高機動輸送艇強襲型 ライオス エアボーンアサルト
惑星間輸送システムの番人。
推進装置の力によりひたすら後方に移動し、それを自機が追走する形で戦闘が進む。

 

R-TYPEII最凶のボスこと、みんな大好きライオス飛行Ver.
R-TYPEIIのように入り組んだ地形がない為、高速スクロールに苛まされる事はない。
が、ライオスの背後から沢山の巨大デブリが猛スピードで飛んでくるので、結局乾いた笑いが止まらない。

 
クリア報酬
トレジャー
名称説明開発が可能になる機体
高純度レアメタル跳躍空間に漂っていた純度の高いレアメタルの塊B-5B B-5C B-5D

Chapter:8.0

                                                                                              
跳躍空間を抜け、海王星のカイパーベルトへとワープアウトを遂げる。
ウートガルザ・ロキの姿が見えた。そこから少し離れた先には影のようなものがポツポツと見えており、
直後。

 

視界が白一色に塗りつぶされた。
光だ。太陽を直視したような、凄まじい白色光。
反射的に目を瞑らなければ、下手をすると視力を失っていただろう。

 

ウートガルザ・ロキ

 

光の正体は、それが放ったソーラビームだ。
幸運にも射角はアウトポイントからずれており、自分達の艦隊がその威力を受けることはなかった。
しかし……
≪NINJA:ウートガルザ・ロキがいきなりぶっ放しやがった! 発射するにしても早すぎる、何が起きた!?≫
≪KAGUYA:……さっき優曇――R-9E部隊が、海王星基地の在留部隊とバイド軍の交戦を確認したわ。多分――≫
交戦という言い方に不安を覚える。
視界が真っ白になる直前、艦隊の姿が見えたような気がしたがあれは……
ハッとした表情で、ソーラー兵器が通った先を見る。

 

視線の先のウートガルザ・ロキ周辺は、氷塊が多数浮かぶカイパーベルトにあって塵一つ残っていない。
……そこには何もなかった。

 

≪BUN^2:そんな……≫
≪NINJA:……バカが! 下手に攻めたらどうなるかわかってンだろうがッ!≫
≪KAGUYA:ウートガルザ・ロキの射角の先に、軌道周回タイプの居住コロニーがあったの。
 ……部隊はソーラー兵器の射角をずらす為に交戦してたみたいよ……≫
≪NINJA:……ッ!≫

 

その時、提督率いる艦隊から通信が入った。
≪T-TOKU:リディル部隊以下先行部隊の面々に連絡。ウートガルザ・ロキがチャージを開始した。
 ――射角は此方だ≫

 

≪BUN^2:上等ですよ。第二射が来る前に私達でバイドごと叩き潰します。……ですが提督、"彼ら"は?≫
≪T-TOKU:先程救助班を向かわせた。……ベストを尽くそう≫
あのソーラービームの威力だ。助かるかどうかもわからない。此方も戦力を分けるほどの余裕はない。
しかしその言葉を聞き、内心に若干の力を得たのは確かだった。

 

そして、提督がウートガルザ・ロキについて詳細を語った。
ウートガルザ・ロキは、地球の公転軌道周辺で集光されたエネルギーを数十箇所の中継地点から経由し、
集光したエネルギーを光学兵器として撃ちだすソーラー兵器施設だ。

 

≪T-TOKU:上からの通達によると他の艦隊が中継ポイントの破壊に向かっているそうだ。
 焼け石に水かも知れないが、中継ポイントが破壊されれば多少ながら時間は稼げる。
 これより、我々はウートガルザ・ロキ周辺宙域を占拠する大型バイド部隊を迎撃する。
 当艦の護衛戦力は少しでもソーラー兵器の出力を下げる為にウートガルザ・ロキ周辺の集光ミラーの破壊を。
 リディル隊、エリューズニル隊、ティルヴィング隊、ダーインスレイヴ隊以下の少数戦力の部隊(せいえいぶたい)は、
 ロキに接近し、破壊を行ってくれ。氷塊群が妨げになるだろうが、こちらもできる限りサポートする≫

 

そして提督は一息。

 

≪T-TOKU:拷問だ、バイドとウートガルザ・ロキをとにかく拷問にかけろ!≫
≪≪≪(拷問なんて)できねーよ!≫≫≫
皆が思わず突っ込む。バイドが相手とはいえ、いや、相手がバイドだからこそか?
……拷問を堂々と教唆する指揮官を初めて見た。

 

≪KAGUYA:本当、なんで司令官なんて立ち位置にいられるのかしらあの提督……≫
≪48N:わからんのか≫
≪BUN^2:……不破師範。貴方、ノリで言ってません?≫
通信の向こうでは、副官と思わしき女性が慌てた声音で提督をなだめているようだった。

 

溜息をついた先には、ウートガルザ・ロキがチャージを開始している。
PCは操縦桿を強く握りしめ――

 
絶対に生きて帰るぞ

絶対に生きて帰るぞ。そう呟いた。

 

≪KAGUYA:あら、ちょっと頼もしくなった?≫
≪BUN^2:ええ。最初からその腹積もりですとも≫
≪NINJA:当り前だ。藻屑になりたくなきゃ死ぬ気で行けよ≫
≪48N:其の意気や良し。……参る≫
                                   

堪忍袋の緒が切れた! 許さんぞ!

堪忍袋の緒が切れた! 許るさんぞ! バイド!!

 

≪KAGUYA:……確かに、ね。少しくらい痛い目に遭ってくれなきゃ割にあわないわ≫
≪BUN^2:あ、あの。そういう意味で言ったのでしょうか……≫
≪NINJA:やる気が無いよりはマシだろうよ≫
≪48N:うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
 許るさああああああああああああああああああああああああああああああん!!≫
≪≪≪お前も張り合わんでいい≫≫≫
                                                                              

 
 

さあ、行こうか。


STAGE「ウートガルザ・ロキ」
ステージ名:カイパーベルト ~ ソーラー兵器施設 ウートガルザ・ロキ
中ボス:Xelf-24
ステージボス:暴走兵器要塞 ウートガルザ・ロキ
同行可能な僚機:R-TYPE系

宇宙(そら)から注ぐ幽かな光
墜ちてくそれを数える度に強く思う

 

これが現実ではなく幻であれば


ステージ開始序盤はカイパーベルトの氷塊群を潜り抜けながらウートガルザ・ロキ内部に侵入する。
飛び交う氷塊を壊しながら進もう。氷塊にまぎれてナスルエルや壊した氷塊からリボールン*1が飛び出すことがある。

 

中盤からはウートガルザ・ロキ内部を舞台に戦闘を繰り広げる。
内部ではゲインズといった起動兵器が雑魚敵で出現してくる。どれも雑魚にしては堅いため、強力な波動砲を用意、常にチャージしておきたい。R-9Leoのサイビット・サイファも有効。

 

中ボス:Xelf-24
ウートガルザ・ロキ内部に侵食する液体金属兵器。
Chapter:1.0のボスの同種で、戦い方もそれとほぼ同じである。
差異といえばメルトクラフトを頻繁に生みだしてくることだろうか。

 

中ボスを倒すとウートガルザ・ロキが爆発し、ボス戦になるまで脱出する。

 

                                                                                                        
なんとかウートガルザ・ロキから脱出すると、
背後ではウートガルザ・ロキが爆炎をあげ、崩落を始めているところだった。

 

終わった……。
ソーラービームの発射までになんとか撃破に間に合ったようだ。
そう安堵の息を着くと、突然射命丸が叫んだ。

 

≪BUN^2:待って、ウートガルザ・ロキの様子が、おかしい!≫

 

その時だ。
ウートガルザ・ロキから、水銀の様な液体が洪水のように溢れだした。
ナノサイズの無数の金属生命体。
その正体は先程自分達が撃破した、施設内部を浸食していたA級バイドの体を構成していたものだ。
それが物凄いスピードでウートガルザ・ロキを侵食している。
いや、ロキだけではない。その周辺に漂っている残骸を片端から取り込んでいるではないか。

 

喉が干上がる。
通信からの生唾を飲む音を聞くと、他の皆も同じ心地の様だ。
発生は突然。しかし変化はあっという間だった。
先程までウートガルザ・ロキだったものがバイドと融合し、変質を起こしている。

 

≪NINJA:うだうだ言ってる余裕はねえな……。
 あいつにバルムンクをぶちこむ! 離れていろ!≫

 

現場に文句は出なかった。
後方に退くが早いか、直後に汚い忍者は駆るR-9Bが、大型水爆ミサイル(バルムンク)を放つ。

 

直撃。

 

≪≪≪やったか!?≫≫≫
≪NINJA:フラグ立てんな!≫

 

爆炎が巻き上がり、晴れると――忍者のツッコミも虚しく、無傷のバイド体がそこにあった。

 

≪≪≪……あーあー≫≫≫
≪NINJA:……後で覚えておけよテメエら≫

 

軽口こそ叩きあうが、その内心は緊迫に満ちている。
今やバイド化したウートガルザ・ロキは元の原形をとどめないほど禍々しい姿を(そら)に晒していた。
しかし事態はそれだけに終わらず、

 

≪KAGUYA:近辺にワープアウト反応……!?≫
≪NINJA:チッ、お仲間か……!≫

 

反応はウートガルザ・ロキの真上からだった。
空間に波紋が起き、激しく波打つ。そして、

 

跳躍空間より、一機のR戦闘機が飛び出した。

 

≪KAGUYA:あれは、RX-10……"ALBATROSS"(アルバトロス)!?

 

RX-10 "ALBATROSS"
航空機メーカー・マクガイヤー社と軍が共同で開発した特殊フォーステスト機だ。
サタニック・ラプソディーの事件解決の立役者の一角であり――航空機に近いフォルムを有し、その性能や特殊なフォースのエッセンスは後のRX-12のフレキシブルフォースや波動砲に受け継がれたと聞く。
今でも量産され、波動砲の弱体化に見舞われたものの様々なパイロットの手で扱われている。
しかし、出現したその機体はR戦闘機にとっての盾であるフォース……RX-10が専用のテンタクル・フォースを備えていなかった。
それどころか機体全体が古びている。最新の整備を行えていない証だ。
突如現れた古びたRX-10は波動砲の光を湛えて、ウートガルザ・ロキに対峙する。
接敵を確認したウートガルザ・ロキは、全身に琥珀色の光を溜めた。

 

≪NINJA:バルムンクの直撃を無傷に耐えるカタブツだぞ……! フォースも無しに衝撃波動砲だけで……
 あいつ、死ぬ気か……!≫

 

汚い忍者の叫びをよそに、波動の光が放たれる。
そして、
ウートガルザ・ロキの体組織の一部が膨張し、波動粒子を撒き散らしながら弾け飛んだ。

 

≪≪≪!?≫≫≫

 

RX-10の波動砲は異層次元航法推進システムを応用して敵内部にエネルギーを瞬間発生させる「衝撃波動砲」だ。
しかし、放たれたそれは衝撃波動砲ではなかった。
衝撃波動砲とするには、その威力は、あまりにもけた外れだった。

 

≪KAGUYA:高圧縮波動砲……≫

 

サタニック・ラプソディー当時に出撃した、プロトタイプ R-X "ALBATROSS"のみが装備していたと言われる「炸裂波動砲」
古ぼけたRX-10が放ったそれは、超圧縮された波動エネルギーを対象内部に打ち込み一気に圧縮開放する事で内部から破壊する、それの最大出力発射だった。

 

≪BUN^2:ち、ちょっと待ってください。その波動砲って確か……
 安定上の理由からサタニック・ラプソディーに出撃したR-Xだけしか搭載されなかったって代物じゃ……≫
≪KAGUYA:まさか……≫
何かに気が付いた輝夜が愕然としたように呟いた途端、通信チャンネルが開いた。
通信の主は凛とした女性の声で、

 

≪OQ:こちら、R-X "ALBATROSS"(アルバトロス)元専属テストパイロット、霊烏路 空≫

 

≪――エーテルの波を越えて、救援に駆けつけました。これより援護に回ります!≫

 
 

ボス:暴走兵器要塞 ウートガルザ・ロキ
ナノサイズの金属生命体と融合し、急激な変質を遂げたソーラー兵器施設のなれの果て。
バイドと結び付いたことによって、機械と生物が融合した異形の生命体と化した。
ボス戦前の演出で、RXに大穴をあけられた部位が弱点。
メルトクラフトをミサイルの様に飛ばしてきたり、バイド粒子弾を撒き散らしてくる他、
射程と威力の大幅減衰を代償に、短時間のチャージでソーラーレーザーを全身から拡散発射できるようになった。
拡散ソーラーレーザーは画面左端が安置なので速やかに回避しよう。
戦闘に時間をかけ過ぎると、長時間のチャージのあと回避不能のソーラーレーザーを延々と発射するが、チャージ中は完全に無防備なので、狙わない限りはまずお目にかかる事はないだろう。

 

なお、ボス戦中はR-X "ALBATROSS"(アルバトロス)――霊烏路 空が僚機として追加参戦する。
見た目こそオンボロだが強力な炸裂波動砲、及び高圧縮波動砲の威力は圧巻。

 

 

轟音をあげ、今度こそウートガルザ・ロキが崩壊する。
爆炎に照らされ、機体とコクピットは穏やかな暁の色合いに染まっていた。

 

同時にバイド大隊も提督率いる艦隊によってバイド旗艦が撃沈し、残った戦力も残らず一掃された。

 

戦場に静寂が訪れ、やがて、副官が敵勢力の全部隊に向けて消滅と作戦の終了を告げる。
それをきっかけに、一同の緊張の糸が切れた。

 

≪BUN^2:本当に「あの」霊烏路 空さんですよね? お逢い出来て光栄、というべきなのでしょうか……≫
≪OQ:えっと……うん。初めまして、霊烏路 空っていいます。堅いのは苦手だから気楽にしてくれると嬉しいな≫
≪BUN^2:ぜ、善処します……≫

 

≪KAGUYA:あまり無茶を言うものじゃないわ。一応、貴女は「バイド中枢を滅ぼした英雄の一人」なんだから。
 それと、久しぶり。永琳が会いたがってたわよ≫
≪OQ:うん、久しぶり輝夜姫。
 ……あ。後でそっちに合流しても良いかな? そろそろこの子(R-X)もガタが来てるの≫
≪KAGUYA:さっき提督に打診入れておいたわ。「歓迎しよう、盛大にな! 愛しているぜベイビー!」だって。
 でも軍規的にどうなんだろう、これって≫

 

空と輝夜は顔なじみらしく、通信上で懐かしそうに話を繰り広げていた。
しかし、

 

≪KAGUYA:……そういえば今までどこにいたの? 友人のツテだと宇宙海賊にいたって噂があったけど≫
≪OQ:えっとね……ずっと人を探してたの。昔、世話をかけてもらった大事な仲間を≫
≪KAGUYA:……『ケルベロス大佐』?≫
≪OQ:うん≫
≪KAGUYA:……そっか。だったら何も言えないわね≫
≪OQ:あとね、宇宙海賊の人達に御世話になっていたのは本当≫
≪KAGUYA:今のオフレコだからね私は何も聞かなかった≫

 

彼女達は何事かを話していたが、その内容はよくわからなかった。
ただ、古強者同士の会話というのだろうか、どこか近寄りがたい、そんな気配があった。

 
 

≪NINJA:おい、そういや帰りはどうする? また跳躍空間通るのか?≫
正直、またあの暴走コンテナの相手はしたくないな……。
≪OQ:え? 私、あそこいつも通ってるんだけど……≫
空の無邪気な一言に凍り付く。
……そういえば、単身ワープアウトしたってことは、自分達が苦労してきたあのワープ空間を一人で攻略したということになる訳で。
そう思うと、彼女がサタニック・ラプソディー収束の立役者の一人なのだと今更ながら実感した。
なるほど、超人染みておる。

 

≪BUN^2:え、えーっと……ここから地球に戻った方が安全ですね。多分戻りまで1週間くらいかかりますが≫

 

≪T-TOKU:少し、いいかな?≫
なんだ、急に回線に割り込んできた>>提督
≪T-TOKU:いや、帰還とかの方針を決定するのは上と此方なんだがなあ……≫
≪BUN^2:それは、まあ。確かに……≫
≪T-TOKU:あ、ああ済まない。別にそういうことを言いに来た訳じゃないんだ。
 先程、上に戦況を報告したところ、リディル部隊以下先行部隊に召集命令がかかった≫
≪KAGUYA:召集ですか?≫
≪T-TOKU:以前、バイド化した調査部隊が遺したデータの件絡みらしい。
 地球に帰還次第連邦に集結せよ、とのことだ≫
≪BUN^2:休み無しですか……≫
≪T-TOKU:緊急の発令というわけではないから跳躍空間で帰還する必要はない。
 しばらくは星を眺めながらの星間クルージングという訳だ。暇だが休みは取れるだろう≫
≪48N:うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! 疲れたああああああああああああああああ!≫
≪T-TOKU:……しかし、エキセントリックな面々が多いな。私の艦隊≫
(((……よりにもよって、こいつがその台詞を言うか)))

 

しかし、まあ。
地球に戻っても当分は休みはこないようだ……。

 
 


*1 リボーの強化型。弱い